2020年のiPhone 12、iPhone 12 Proは5G通信に対応したモデルで5Gのエリア内であれば5Gの高速通信ができますが、5Gによる通信は電池減りが高速化するので考えものではあります。
最新のiPhone 15・14・13あたりはバッテリー容量も多くて電力効率の良いSoCを採用してることもあり12よりも電池持ちは向上していますが、それでも4Gよりも電池消費は速くなってしまいます。
この記事では、5Gエリアで電池減りがどれくらいなのか、対応策はあるのかなど書いているので5Gエリアでも電池持ちを向上させたい方は参考にどうぞ!
この記事の目次
iPhoneは5Gに対応している
2020年春にドコモ5G、au5G、ソフトバンク5Gがスタートして、楽天モバイルもサービスインし、5Gに対応しているiPhoneは以下の機種です。
いずれも5Gの最高速通信ができるミリ波は非対応で、速い通信ができるSub-6対応の端末となっています。
5Gで通信速度が3〜10倍速くなる
5G(Sub-6)は従来の4G LTEよりも通信速度が高速です。体感としては3〜10倍ほどの通信速度の向上します。
実際にiPhone 12 Proで5Gの通信速度を計測してみたところ下りで300Mbps、上りで90Mbpsほどの速度が出ていました。
石川県の金沢駅で使うことができる5Gの電波ですが、Xperia 1 Ⅱも同じく下りで300Mbps、上りで100Mbpsほどの速度が出るので、5G対応スマホであればこれくらいのスピードは出ます。
受信 送信 |
5G(Sub-6) | 4G LTE |
---|---|---|
1回目 | 318 Mbps 87.6 Mbps |
112Mbps 11Mbps |
2回目 | 342 Mbps 83 Mbps |
87Mbps 9Mbps |
3回目 | 238 Mbps 53 Mbps |
84Mbps 12Mbps |
4回目 | 347 Mbps 76 Mbps |
118Mbps 14Mbps |
5回目 | 314 Mbps 79 Mbps |
101Mbps 15Mbps |
もちろん、場所によっても速度は異なるのですが、同じ場所の4Gで通信しているときの速度よりも高速化するのは間違いないです。
5G通信は電池の消耗が激しい
5Gによる通信は速度が速くて家の光回線並みの快適さを外で体感できますが使い方次第では電池の減りが速いのです。
シチュエーションによってどれくらい電池が減るのか5Gと4Gで比較してみました。
音楽をAirPods Proで聴く
ワイヤレスイヤホンのAirPods ProをiPhone 12 Proに接続してYouTube Musicで音楽を聴いたところ30分で3%の電池減りとなりました。
- 音楽を聴くだけ:30分で3%消費
- さらに30分で3%、1時間で6%消費
音楽データくらいであれば通信量も少ないのか、思ったほどバッテリーの持ちは良かったです。これくらいであれば、5G通信のまま使っても問題はないレベルでしょう。
動画(YouTube)を見る
YouTube Musicで音楽MVを5Gで観てみたところ30分で9%も電池が減ってしまいました。
- 5Gで動画を見ると:30分で9%消費
- 1時間で約20%の電池を消費する
これが5G通信による影響なのか分からないので、 5G → 4Gに切り替えて動画を見てみたところ30分で5%の電池減りに抑えることができました。
iPhone 12 Pro | 5G | 4G |
---|---|---|
30分 | 60% →51%(9%減) | 51% →46%(5%減) |
5G通信で動画を1時間ほど見ると20%ほど電池が減っていました。動画になるとデータ量も多くなって5G通信による電力消費が激しくなるようです。
端末自体も5Gで動画を見てるとほんのり熱くなっているので、何かしらの処理を常にしているのかも。
テザリングでMacBook Proと通信
iPhone 12 Proを使って5G通信、4G通信でどれくらいバッテリー消費するのか調べてみました。5GエリアないでMacBook Pro 13インチとテザリングをして通信を1時間ほどしてみたところ…
テザリング通信をしているだけで30分で10%も電池が消耗しました。つまり1時間で20%も電池が減ることになります。4G通信でもバッテリー消費量を調べてみました。
iPhone 12 Pro | 5G | 4G |
---|---|---|
30分 | 61 →51%(10%減) | 62 →56%(6%減) |
60分 | 51 →41%(10%減) | 56 →51%(4%減) |
4G通信なら30分で5%、1時間で10%ほどの電池減りで収まっています。5Gでテザリングをすると1時間で20%も電池が減ってしまい、iPhone 12 Proはずーっとホッカイロ状態でほかほか。
冬に使うなら暖かいのでいいですが、さすがにこれがずっと続くとバッテリーの劣化も気になります。
なお、最新のiPhone 14、13なら電力効率の良いA15 Bionicにより電池持ちは12よりも向上しているので、ここまで困ることはないです。
5Gで電池の減りを軽減するには
5Gエリアであっても、待ち受け状態で通信しない状態であれば電池がモリモリと減らないものの、YouTubeとかTwitter、テザリング通信をすると一気に電池が減っていくように感じます。
iPhone 12・12 Proには5Gの動作は、「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」→「音声通話とデータ」から選ぶことができるようになっています。
- 5Gオン:バッテリー駆動時間が短くなる場合で5Gで通信する
- 5Gオート:バッテリー駆動時間が短くならない場合にのみ5Gで通信
初期設定では「5Gオート」が選択されていて最初から最適化された状態で5G通信をしていたことになりますね。つまり、5Gで動画を見るとモリモリと電池が減っていくのは宿命…ということになります。
ということで、通信速度を求めていない、通信速度よりも電池持ちを優先させたいなら「4G」に切り替えて使いましょう….。それしか方法はなさそう。
低電力モードで4Gに切り替えできるのですがメールの受信などリアルタイムで受け取りができなくなるのでおすすめではありません。5Gと4Gの切り替えが簡単にできるボタンが欲しいですね。
ショートカットアプリで作れたりするのかな..?
確かに5Gエリアであれば通信速度は速い。でも必須ではないので悩ましいところ…。
本当に5Gエリアに入ってテザリング通信でMacBook Proを繋いでインターネットするとものすごい発熱とバッテリー消費で電池が減っていくので実用性は厳しいような気がします。
5Gエリアはまだ一部の地域と場所でしか使うことができないので、まだ気にする必要はないです。
ただ、この先1年でエリアは広がることは間違いないので5G対応のiPhone 12を5Gプランで使っている方はいずれバッテリー問題が浮上することになると思います。
モバイルバッテリーを持ち歩く
バッテリーの減りが激しいのならモバイルバッテリーを持ち歩くことで問題をある程度解決することはできます。
とりあえず5,000mAhほどのモバイルバッテリーがあればいいですが、あの電池の減り方を見る限りでは10,000mAhのモバイルバッテリーはあった方がいいかもです。
なお、Apple純正のMagSafeバッテリーパックを使うのもおすすめです。5Gで減る電池の足しにはあるでしょう。
iPad Air、iPad Proを持ち歩く
USB-Cに対応しているiPadを所持しているならモバイルバッテリーを持ち歩く必要はありません。USB-C to Lightningケーブルを使うことでiPadからiPhoneに充電ができます。
iPhoneを充電できるiPadは以下の3機種です。
あくまでiPadをすでに持っている人が使える手段ですね。これを機会にiPadを買ってもいいかと思いますよ。はい。
→ iPhoneの比較はこちら
https://sin-space.com/entry/iphone-size→ iPhone 14、14 Proはこちら
→ iPhone 14・13の違いはこちら
給電手段をAC100Vか発電機かによって変わると思う。カセットボンベ(CB缶)2本で発電、約2時間稼働でmakitaの18V6Aバッテリーに充電、そこからモバイルバッテリーに充電する様にしている。キャンプ地にAC100V電源無いので。約こ1時間で充電完了、AC100Vだと45分ぐらいなのだが。