2020年のiPhoneは4機種あって最上位モデルがiPhone 12 Pro Maxです。本体がフラットになって角張のあるカッコいいスタイルになりました。
iPhone 12 Pro Maxは6.7インチの大画面で視認性が良くて、広角カメラのイメージセンサーが1/1.7型に大きくなって画質が向上。望遠カメラも光学2.5倍になりました。
個人的にiPhone 12 Pro Maxの2.5倍望遠カメラは13 Pro Maxの3倍望遠カメラより撮影しやすく、このためにiPhone 12 Pro Maxを選んでもいいかも?
この記事では、iPhone 12 Pro Maxのデザイン、サイズ、性能、カメラの画質、動作速度をレビュー。実際に使ってどうなのかメリット・デメリットも書いたので大きいiPhoneが欲しい方は参考にどうぞ!
- フラットデザインでスタイリッシュに
- 画面サイズが6.7インチと大きくて見やすい
- 顔認証の精度速度が良い(マスク対応)
- カメラの画質向上し背景ぼかしの精度が向上
- 2.5倍光学望遠が丁度いい画角で使いやすい
- 超広角カメラでナイトモードが使える
- バッテリーの持ちが良くて長く使える
- IP68防水防塵、おサイフケータイに対応
- MagSafe充電に対応している
- サイズが大きくて筐体が重い
- 120Hzリフレッシュレートに非対応
- 指紋認証が使えない
- サイドフレームに指紋がつきやすい
iPhone 12 Pro Maxはドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルで取り扱いしていますが、中古のイオシスでランクAが99,800円で購入可能です。
→ 後継機種はiPhone 13 Pro Maxです。
この記事の目次
iPhone 12 Pro Maxの特徴
- 6.7インチ 有機EL(Super Retina XDR)
- 解像度:2,778 × 1,284ピクセル
- リフレッシュレート:60Hz
- SoC:A14 Bionic、メモリ:6GB
- ストレージ:128 / 256 / 512GB
- 生体認証:Face ID(顔認証)
- カメラ:超広角 + 広角 + 望遠(光学2.5倍)
- LiDARスキャナで暗所によるAF速度向上
- ポートレートモードが自然に撮影できる
- 内蔵スピーカー:ステレオ
- 最大15WのMagSafeワイヤレス充電に対応
- 耐水防塵:IP68等級(水深6m30分)
- サイズ:160.8 × 78.1 × 7.4 mm、226g
- 端末価格:10万円前後(中古)
- 発売日:2020年11月13日
iPhone 12 Pro Maxは画面サイズが従来のiPhone 11 Pro Maxの6.5インチから6.7インチ大型化して、よりMaxな端末になっています。
iPhone XS Maxぶりに大画面モデルを手にしましたが大きいですね(笑)これはこれで悪くないですしメインで使っていました。
3年ぶりに筐体デザインが丸みのあるスタイルから角張ったスタイルに変更となり、サイドフレームの素材はステンレススチールを採用し、ギラついたスタイルになっています。
iPhone 12 Proの広角カメラは1200万画素の1/1.7型のセンサーを採用しiPhone 12 Proの1/2.55型よりも47%大きい画質のいいカメラになって暗所撮影に強くなって接写した時のぼけの表現が上手くなっています。
広角カメラはレンズ側の光学式手ぶれ補正からイメージセンサー側のセンサーシフト光学式手振れ補正を搭載し大きなイメージセンサーを搭載しながら手ブレを抑えられるようになっています。
望遠カメラは光学2.5倍のレンズを搭載しズーム性能が向上しています。
さらに、LiDARスキャナを搭載したことでポートレートモードの表現力が向上しており家族や猫ちゃん、ワンちゃんの撮影に最適なカメラになっています。
12 Pro Max・12 Proの違いを比較
iPhone 12 Pro Maxは画面サイズが大きくなっただけでなく、iPhone 12 Proと比較して以下の4つの違いがあります。
- 画面サイズ:6.1インチ → 6.7インチ
- 広角カメラ:1/2.55型 → 1/1.7型(47%大きいセンサー)
- 望遠カメラ:光学2倍 → 光学2.5倍
- 手振れ補正:デュアル光学式(広角・望遠) → センサーシフト式(広角) + レンズ光学式(望遠)
- 電池持ち(ビデオ再生):最大17時間 → 20時間
iPhone 12 Pro Maxを選ぶメリットとして画面が大きいので動画やゲームを存分に楽しめますし画質が向上したカメラで撮影した写真も大画面で見たり、編集もできます。
ある程度スマホで作業をするという方にとっては6.7インチのディスプレイを搭載したiPhone 12 Pro Maxを選ぶという選択肢はアリなのかもしれません。
iPhone 12 Pro Maxのレビュー
iPhone 12 Pro Maxのレビューをしていきます。
パッケージと付属品
iPhone 12 Pro Maxの同梱物はUSB-C to Lightningケーブル、Designes by Apple in Californiaのケース(中に説明書とSIMカードスロットを開けるピン)が入ってます。
2020年10月以降、iPhoneに電源アダプタが付属しなくなったので電源アダプタを所持していないならApple 20W USB-C電源アダプタを合わせて手に入れる必要があります。
存在感のある外観デザイン
iPhone 12 Pro Maxはデザインが刷新されてエッジのあるフラットサイドフレームを採用しており、素材はステンレスなので光沢感のあるスタイルとなっています。
6.7インチのディスプレイを搭載していることもあり、存在感が半端ないですね。操作ボタンはいつも通り、右側にサイドボタンを搭載しています。
筐体の左側のミュートスイッチと音量ボタンを搭載しています。
SIMカードスロットは筐体左側にありnanoSIMを1枚入れることができるようになっています。
5GのSIMカードを入れることで5G通信が可能となっていますが4GのSIMカードを使えるのでワイモバイルやUQ mobile、楽天モバイルのカードを入れて使右こともできます。
充電ポートはLightningとなっていてマイクロフォン、スピーカーの穴が空いています。
この辺りの仕様は従来のモデルと変わっておらず、iPhone 12 Pro Maxも相変わらずLightningポートを搭載。充電器が同梱してないですが20Wの電源アダプタで急速充電が可能です。
もし、iPad(第9世代)などと組み合わせるならApple純正ならApple 35W デュアルUSB-C コンパクト電源アダプタ、サードパーティ製ならAnker 521 Chargerがおすすめです。2ポートで同時充電ができます。
LightningケーブルはAnker PowerLine Ⅲ Flowが絡まらないのでおすすめです。
もちろん、MagSafe充電器を使うことでワイヤレスでiPhone 12 Pro Maxを充電できます。
Apple 20W USB-C 電源アダプタとの組み合わせで最大15Wの急速充電に対応しています。ealgo MS5というスタンドと組み合わせでApple Watchと同時に充電もできます。
iPhone 11 Pro Maxもワイヤレス充電に対応してましたが最大7.5Wの出力だったのが15Wになることで倍の速度でバッテリーを補給できます。
MagSafe充電器を使って充電時間を計測してみました。
- 30分:11% → 32%(21%増)
- 60分:32% → 52%(20%増)
- 90分:52% → 71%(19%増)
- 120分:71% → 90%(18%増)
1時間ほどで40%の充電が可能となっていて、2時間半くらいでフル充電できました。Lightningケーブルの充電だと30分で50%、1時間半でフル充電できるので有線と比較すると遅いですが十分使える充電速度とみていいでしょう。
背面パネルはテクスチャードマットガラス
iPhone 12 Pro Maxの背面パネルは非光沢のテクスチャードマットガラスを採用しています。手触りはサラサラとした感じになっていて指紋と傷がつきにくいパネルとなっています。
iPhoneをケースなしで使うという方はあまりいないようにも思いますが、指紋が付きにくいのでケースなしで使うのもいいのかもしれませんね。
iPhone 12 Pro Maxのカメラ部分は光沢のあるガラス素材が土台となっています。
さらに、iPhone 12 Proよりもカメラの性能が向上していることもあり主張の激しいカメラデザインに変更となっています。
iPhone 12 Proでもカメラの出っ張りが大きいですが、iPhone 12 Pro MaxのカメラはさらにMaxなカメラに。個人的にこの出っ張りカメラのデザインは悪くない思っていてカッコイイなと思うほど気に入っています。
使いやすさ・サイズ感について
iPhone 12 Pro Maxは6.7インチのディスプレイを搭載し、iPhone 12 Proは6.1インチなので一回りどころか二回りほど画面サイズ、筐体サイズが大きくなっています。
iPhone 12 Pro Maxの筐体サイズはとにかく大きいです。
iPhone 12 Pro Max | iPhone 12 Pro | |
画面サイズ | 6.7インチ | 6.1インチ |
解像度 | 2,778 × 1,284ピクセル | 2,532 × 1,170ピクセル |
画素密度 | 458ppi | 460ppi |
筐体サイズ | 160.8 × 78.1 × 7.4mm | 146.7 × 71.5 × 7.4mm |
重量 | 226g | 187g |
従来のiPhone 11 Pro Maxからの乗り換えなら違いは感じないですが、それでも6.5インチからも一回り大きくなった印象です。
重量も226gと重くてレザーケースを組み合わせで重量級の重さを手に入れることになります。スマホというよりも小型タブレットとして使うのがiPhone 12 Pro Maxの最適解なのかも。
Super Retina XDRディスプレイ(有機EL)を搭載し広色域(P3)に対応、最大輝度800ニト、HDRコンテンツは1,200ニトの明るくて色鮮やかな表示ができるパネルとなっています。
画面サイズが大きいだけでなく解像度もiPhone 12 Pro Maxの方が高くて広い表示領域を確保できるので1度に得られる情報量が多いのもiPhone 12 Pro Maxのメリットとなります。
iPhone 12 Proも6.1インチ大きめな画面サイズなので不満はほぼありませんが、少しでも大きな画面で情報収集をしたり動画を見るならいい選択肢となります。
ただし、片手操作は絶望的です。
6.7インチの画面サイズなので当然ですが両手使いが基本となりますが、6.1インチのiPhone 12 Proと比べると踏ん切りが付くのが不思議なところ。
iPhone 12 Proはギリギリ片手操作ができるラインでケースを付けずに頑張れますが、iPhone 12 Pro Maxは両手使いしかできないのでケースを付けて踏ん切りつきます。
顔認証のFace IDに対応している
iPhone 12 Pro Maxは顔認証のFace IDに対応しています。顔を最大2つまで登録できて、顔を向けるだけで顔を認識してくれてロック解除が可能です。
端末を横向きにした状態では顔を認識してくれませんが縦持ちであればほとんどの場合で認識してくれるので快適に使うことができます。
また、iOS 15.4以降はマスクをしながらもFace IDが使えるようになったので指紋認証がなくてもしっかり使えるiPhoneになっています。もちろん、Apple Watchとの組み合わせにも対応しています。
IP68(水深6メートル)の耐水性能
iPhone 12 Pro MaxはIP68等級の耐水防塵性能を持ち合わせています。等級はiPhone 11 Pro Maxと同じですが水深4メートルだったのが6メートルまで耐えられるようになりました。
水深4メートルまで30分耐えられる性能があれば十分ですが、iPhone 12 Pro Maxはさらに深いところのプールや池?に落としても生還する可能性が高くなります。
まあ、プールにiPhoneを落とすことはほぼないですけどね(笑)基本的に雨に濡れてもそう簡単に壊れないよという認識が正しいのかもしれません。
ちなみに、水没による故障は保証外となるのでお風呂で使いたいところですがやめておいた方が無難かと思います。
iPhone 12 Pro Max 性能のレビュー
高性能なA14 Bionicを採用
モデル | iPhone 12 Pro Max | iPhone 11 Pro Max |
---|---|---|
SoC | A14 Bionic | A13 Bionic |
CPU | 高性能コア2 + 高効率コア4 | |
GPU | Apple GPU 4コア | |
Neural engine | 第4世代(毎秒11兆回) | 第3世代(毎秒6兆回) |
メモリ | 4GB | 4GB |
ストレージ | 128 / 256 /512GB | 64 / 256 /512GB |
プロセス | 5nm | 7nm N7P |
トランジスタ数 | 118億個 | 85億個 |
iPhone 12 Pro MaxはA14 Bionic、6GBのメインメモリを搭載していますが、A14 BionicはiPhone 12シリーズ共通のスペックとなっています。
Geekbench 5でiPhone 12 Pro Max、iPhone 11 Proでスコアを計測してみました。
モデル | iPhone 12 Pro Max | iPhone 11 Pro |
---|---|---|
チップ | A14 Bionic | A13 Bionic |
メインメモリ | 6GB | 4GB |
シングルコア | 1588 | 1320 |
マルチコア | 4104 | 3333 |
グラフィック(Metal) | 9723 | 7486 |
A13 Bionic → A14 BionicになったことでCPUが20%、GPUが20%ほど性能が向上しています。コア数は同じでも世代が新しくなって処理性能が向上しているのは間違いなさそうです。
Antutuによる性能比較もしてみました。
モデル | iPhone 12 Pro Max | iPhone 11 Pro |
---|---|---|
チップ | A14 Bionic | A13 Bionic |
メインメモリ | 6GB | 4GB |
トータル | 694277 | 583822 |
CPU | 190881 | 123652 |
GPU | 253261 | 259962 |
MEM | 122102 | 88292 |
UX | 128033 | 111916 |
トータルで15%の性能が向上しておりCPUの性能とメモリ周りのスコアが伸びているようですね。メインメモリが4GBから6GBになったのは大きな進化です。
また、機械学習ができるニューラルエンジンが8コアから16コアになって演算能力が毎秒6兆回から11兆回に向上、空間認識の処理が向上しARアプリの動作がより快適になりました。
PUBGモバイルも高画質設定で楽しむことができます。
iPhone 12 Pro MaxはMagSafe充電に対応しているのでゲームしながら充電してもケーブルが邪魔にならないのがいいですよね。プレイしやすいです。
原神もしっかりプレイ可能です。
画質は「高」がデフォルト設定となっています。
さすが、2020年モデルとはいえハイエンドな端末です。動作が重めの原神も快適に遊べるスペックをしっかり持っています。
iPhone 13 Pro Maxのように120Hzのリフレッシュレートには非対応ですが、普通のゲームはストレスなく楽しめるのでかなりおすすめ。バッテリー容量も大きいですし電池持ちもそれなりにいいです。
実際の動作速度は速くて快適
iPhone 12 Pro MaxでSafariブラウザ、Twitterアプリを動かしてみました。
ストレスなく快適に動作しています。モタつくことはほぼないので型落ちになったとはいえiPhone 12 Pro Maxは快適に色んなアプリを操作することができます。
大容量バッテリーで電池持ちが良い
iPhone 12 Pro Maxの電池持ちはiPhone 12 Proよりも向上しています。バッテリー容量が12 Proよりも多いことが影響しているのでしょうね。
モデル | iPhone 12 Pro Max | iPhone 12 Pro |
---|---|---|
バッテリー容量 | 3,684mAh | 2,815mAh |
ストリーミング動画再生 | 12時間 | 11時間 |
オーディオ再生 | 80時間 | 65時間 |
PUBG 30分 | 54 → 43% 11%消費 |
75 → 63% 12%消費 |
原神 30分 | 60 → 50% 11%消費 |
65 → 51% 14%消費 |
YouTube 1時間 | 41 → 33% 8%消費 |
63 → 55% 8%消費 |
PUBGモバイルを30分で11%消費で1時間で20%ほどの電力消費となりました。原神 30分プレイは11%消費でiPhone 12 Proと比較してもゲームの電池の減りは抑えられています。
物理的にバッテリー容量が多くなってるのは強いです。
5G対応で高速モバイル通信ができる
iPhone 12 Pro Maxは5Gによる高速通信ができます。ドコモ、au、ソフトバンクで5G契約をしたSIMカードを入れておくことで従来の4G LTEよりも高速にデータ通信が可能となってます。
実際にdocomo 5Gの通信ができる金沢市の中心地である香林坊でどれくらい速度が出ているのかGoogleのスピードテストで計測してみました。
受信 送信 |
5G(Sub-6) | 4G LTE |
---|---|---|
1回目 | 300 Mbps 60 Mbps |
211Mbps 31Mbps |
2回目 | 323 Mbps 55 Mbps |
34Mbps 27Mbps |
3回目 | 310 Mbps 69 Mbps |
205Mbps 27Mbps |
4回目 | 299 Mbps 68 Mbps |
176Mbps 21Mbps |
5回目 | 302 Mbps 71 Mbps |
190Mbps 11Mbps |
最近、このエリアは4Gの通信速度も向上し5Gとの速度差は100Mbpsなので5Gのメリットを感じないですが、5Gなら安定して200Mbpsほどの速度になるので大容量データを扱うならメリットはありそうです。
なお、5Gで通信すると電池の減りが激しくなりますが、バッテリー容量の大きいiPhone 12 Pro Maxは5Gをガンガン使いたいという方にとっては最高の端末になるでしょう。
iPhone 12 Pro Max リアカメラの画質
iPhone 12 Pro Maxのリアカメラには広角 + 超広角 + 望遠のトリプルカメラにLiDARスキャナを搭載しています。
モデル | iPhone 12 Pro Max | iPhone 12 Pro | iPhone 11 Pro |
---|---|---|---|
広角 (26mm) |
1200万(1/1.7型)・F/1.6 | 1200万(1/2.55型)・F/1.6 | 1200万(1/2.55型)・F/1.8 |
超広角 (13mm) |
1200万画素・F/2.4 | ||
望遠 | 光学2.5倍(65mm)・ 1200万画素・F/2.2 |
光学2倍(52mm)・1200万画素・F/2.0 | |
ToF | LiDARスキャナ | – | |
手ぶれ補正 | センサーシフト式(広角)・レンズ光学式(望遠) | レンズ光学式(広角・望遠) | |
インカメラ | 1200万画素・F2.2 | 1200万画素・F2.2 | |
機能 | ナイトモード、Deep Fusion、スマートHDR3、、ナイトモードオートレート、4K動画(24/30/60fps)、Dolby Vision対応HDRビデオ撮影、オーディオズーム | ナイトモード、Deep Fusion、スマートHDR2、4K動画(24/30/60fps)、オーディオズーム |
iPhone 12 Pro Maxのリアカメラは広角(×1)、超広角(×0.5)、望遠(×2.5)の3つのカメラを搭載していて、望遠カメラは50mm(2倍)から65mm(2.5倍)とさらに寄って撮影できるようになりました。
撮影できる画角の違いを比較
iPhone 12 Pro Maxは望遠カメラの画角が 50mm → 65mm に変わったことで、撮影できる範囲が少しだけ変わりました。
ほんのわずかな差ですが、iPhone 12 Pro Maxの方が同じ場所からの撮影でも寄って撮影可能に。この差は一体なんなんだろう?と考えたときに風景撮影のために2倍から2.5倍にしたわけではなさそうです。
おそらくポートレート撮影をより迫力のある写真に仕上げるために2.5倍という画角になったのかなと感じます。
ポートレートのための2.5倍望遠レンズ
iPhoneの望遠カメラはどのモデルも被写体から60cm以上離れていない撮影できず、60cm以内だと自動的に広角カメラのデジタルズーム2倍または2.5倍に切り替わります。
ポートレートモードでも同じで40cm以内だと「離れてください」という警告が出て背景をぼかせないので、ポートレートモードを使って背景をぼかしたい場合はiPhone 12 Pro Maxの方が有利となります。
試しにポートレートモードが有効になるギリギリのラインでiPhone 12 Pro MaxとiPhone 12 Proで撮り比べをしてみました。
iPhone 12 Pro Maxの方が寄って撮影可能で小さい被写体でも迫力の写真に仕上がります。
これは、ギリギリまで寄って撮影しているのでiPhone 12 Proでは撮影できない写真です。iPhone 12 Pro Maxだから寄って撮影できる1枚なんです!(ドヤ!)
iPhone 12 Pro Maxは寄ってポートレート撮影できるので、例えば子どもの写真も迫力の写真に仕上げることも可能なんですね。
個人的には子どもの写真を望遠カメラで寄って撮影することが多いので、iPhone 12 Pro Maxの光学2.5倍の望遠カメラはとても魅力的。
望遠3倍のカメラのようにもう少し離れたい…ということがない絶妙な画角になっていると感じます。
テーブル越しでの撮影の画角がちょうどいい感じなんですよね。めちゃくちゃちょうどいい画角ですよ。この2.5倍という望遠カメラは!
もうね、ここまで自然にぼけの処理を出てちゃうってやばいですよね。ほんとにちょっとしたカメラとして使うことができます。
もちろん、ナイトモードポートレートにも対応しているので、暗いシーンでも明るく背景をぼかしながら撮影することができます。
ナイトポートレートモードが使えるのは画角が広角カメラ(×1)のみとなってしまいますが、暗いところでも明るく背景をぼかせるので撮影の幅が広がりそうです。
2.5倍望遠カメラは使いやすい
iPhone 12 Pro Maxの光学2.5倍の望遠カメラはとても使い勝手の良い画角で、手持ち撮影でも使うことができます。
光学3倍のiPhone 13 Pro Maxだと最短撮影距離が長くて使いにくいんですよね。手を思いっきり離してやっと撮影できるので手持ち撮影で望遠カメラを使うならiPhone 12 Pro Maxの方がいいです。
また、iPhone 12 Pro Maxの望遠カメラはF/2.2と明るめのレンズになってることもあって夜間においてもしっかり望遠カメラを使って撮影ができます。
iPhone 13 Pro Maxの望遠カメラはF/2.8と暗くてこれくらいの暗所だと自動的に広角カメラのデジタルズームに切り替わってしまいます。
ナイトモードを組み合わせることで強制的に望遠カメラに切り替えて撮影はできますが、iPhone 12 Pro Maxの光学2.5倍の望遠カメラの方が夜間撮影は普通にしやすいです。
広角カメラは表現力が向上した
iPhone 12 Pro Maxの広角カメラはiPhone 12 Proよりも47%センサーサイズが大きい1/1.77型のセンサーを搭載しています。
普通に撮影しただけだと違いは分からないので拡大してみましたが、解像感やノイズなど同じように見えます。
暗いところでの撮影だと差は出ますが明るいと解像感はそこまで大きな差は出てきません。
暗いところでも撮影し比べてみました。ナイトモードを適用するとよく分からなくなるのでOFFで撮影しています。
ナイトモードOFFでも大きな差はありません。iPhone 12 Pro Maxの方が少し解像感が高いかもしれませんがほぼ同じです。
一般的にセンサーサイズが大きくなると画質が向上しますが、それ以上に高解像技術Deep Fusionの進化が大きいかも。センサーサイズの大きさよりもソフトウェアの処理の方が上回っているのかもしれません。
センサーサイズの大型化は画質よりもぼけ量が大きくなるところがメリットとなります。ポートレートモードを使わずにスタバのアイスコーヒーに寄って撮影してみました。
わずかですがiPhone 12 Pro Maxの方がぼけ量が多くなっています。光の玉ぼけが12 Proよりも12 Pro Maxの方がいい感じに背景をぼかすことができます。
ポートレートモードを使わなくても背景のぼけをレンズとセンサーだけで表現できるのは1/1.77型のセンサーを搭載しているiPhone 12 Pro Maxの魅力となります。
iPhone 12 Pro Maxには被写体の距離を計測できるLiDARスキャナを搭載しています。
このセンサーを使うことによって暗いところでもポートレートモードが使えたり、人物ポートレートのときのオートフォーカスの速度が向上が期待できます。
iPad Pro 11インチ・12.9インチはあくまでARに対応したアプリでしか使う用途がなかったのがiPhone 12 Pro Maxならカメラにもちゃんと機能が使われていることになります。
LiDARスキャナに関してはiPhone 12 Proのレビュー記事で詳しく書いているので気になる方は見ていってください。
イメージセンサー型の手ぶれ補正機能
iPhone 12 Pro Maxはイメージセンサー型の手ぶれ補正機能を搭載しています。従来のモデルはレンズ側に補正機構がありましたが、iPhone 12 Pro Maxはセンサー側に補正機構を搭載しています。
これは広角カメラのイメージセンサーが大型化したことによる施策でiPhone 12 Proのレンズに搭載している光学式手ぶれ補正とブレ量を比較してみても差はそんなにありませんでした。
ほぼ同じですよね。つまり、補正を強化するためというよりも大きくなったイメージセンサーをこれまでと同じように手振れを抑えるためにセンサーシフト型の手振れ補正を搭載したということ。これはAppleが公式で説明していることでもあります。
iPhone 12 Pro Max レビュー・評価:まとめ
- フラットデザインでスタイリッシュに
- 画面サイズが6.7インチと大きくて見やすい
- 顔認証の精度速度が良い(マスク対応)
- カメラの画質向上し背景ぼかしの精度が向上
- 2.5倍光学望遠が丁度いい画角で使いやすい
- 超広角カメラでナイトモードが使える
- バッテリーの持ちが良くて長く使える
- IP68防水防塵、おサイフケータイに対応
- MagSafe充電に対応している
- サイズが大きくて筐体が重い
- 120Hzリフレッシュレートに非対応
- 指紋認証が使えない
- サイドフレームに指紋がつきやすい
iPhone 12 Pro Maxのメリット
画面サイズが6.7インチと大きいので画面は見やすくて、映画を見たりゲームを楽しむならiPhone 12 Pro Maxは魅力的な端末となります。
カメラの画質に関してはiPhone 12 Proとほぼ同じですが、望遠カメラで2.5倍の高額望遠レンズを搭載したことでポートレートモードの撮影の表現力が高くなっています。
iPhone 12 Proシリーズは背景のぼけ精度がiPhone 11 Proよりも向上し背景をぼかして子どもの写真を撮影するならiPhone 12 Pro Maxはおすすめです。迫力のある写真に仕上げることができます。
iPhone 12 Pro Maxのデメリット
iPhone 12 Pro Maxは6.7インチの大きなディスプレイを搭載してるので動画を見たりゲームするなら最高な端末ですが、本体サイズが大きいので持ち運びは大変です。
片手操作もできないので片手で使いたい方には向いていないスマホです。エッジのあるサイドフレームはステンレス素材でとてもカッコいいですが指紋がベタベタ付くのが気になるところです。
iPhone 12 Pro Maxは指紋認証に対応していないですが、iOS 15.4以降はマスクしながらもFace IDが使えるようになったのでデメリットではないかもしれません。
iPhone 12 Pro MaxはiPhone 12 Proのカメラを強化したモデルでもあるのでカメラに興味ないのならバランスの取れたiPhone 12か、軽量コンパクトのiPhone 12 miniがおすすめです。
お子さんがいてキレイな写真を残したいならiPhone 12 Pro Maxを選ぶ価値は十分にあります。
→ iPhone 15 Pro Maxはこちら
→ iPhone 13・13 Proはこちら
→ iPhone 12、iPhone 12 miniはこちら
→ iPhone 12の比較はこちら
→ iPhoneの比較はこちら
iPhone 12 Pro Maxのデメリットのところにタイプミスがあります。
「なので、外でiPhonを使うことが多いとちょっとキツイかも。」の「iPhon」は「iPhone」なのでは?