AppleのiPhone 16 Proが9月20日(金)に発売となりました!
iPhone 16 Proは6.3インチの有機ELディスプレイを搭載して先代の15 Proよりも画面サイズが大きく、より高性能なA18 Proを搭載しApple Intelligence(後日アップデートで対応)も使えるハイエンドモデルです。
さらに、今回のiPhone 16シリーズは「カメラコントロール」と呼ばれるカメラの操作ができる専用ボタンを搭載してカメラの使い勝手が大きく変化しています。
ということで、この記事ではiPhone 16 Proのデザイン、サイズ、性能、カメラの画質などをレビューしました。実際に使ってどうかメリットとデメリットも書いたので参考にしてください。
- チタニウムの質感が最高の良い
- Dynamic Islandでマルチタスク
- 120Hzリフレッシュレートで滑らか操作
- Apple Intelligenceに対応(予定)
- カメラコントロールで新しい撮影体験
- 広角カメラの読み出し速度向上
- 望遠カメラが光学5倍撮影に対応
- マイク性能が大きく向上した
- 高速通信 Wi-Fi 7 に対応した
- MagSafe(25W)に対応
- USB-C対応で充電ケーブルを統一できる
- 外付けSSD、SDカードリーダーが使える
- リセールがいい(売却価格が高い)
- 本体重量が少し重くなった
- 物理ボタンが増えてきて混乱
- 負荷かけると発熱はする(15 Proより改善)
- 広角カメラは被写体に寄れない
- 望遠5倍カメラが被写体に寄れない
- 高音質コーデック非対応(他社イヤホンに弱い)
- 端末価格が高い
この記事の目次
iPhone 16 Proの特徴
- 画面:6.3インチ 有機ELディスプレイ(OLED)
- 解像度:2,622 × 1,206ピクセル(460ppi)
- リフレッシュレート:1 〜 120Hz(ProMotion・常時表示)
- SoC:A18 Pro(6CPU・6GPU)
- メモリ:8GB LPDDR5X、ストレージ:128 / 256 / 512GB / 1TB
- 生体認証:Face ID(顔)、マスク + 横向き対応
- 広角カメラ:48MP(1/1.28型)・ƒ/1.78
- 超広角カメラ:48MP(1/2.55型)・ƒ/2.2
- 望遠カメラ:光学5倍・12MP(1/3.06型)・ƒ/2.8
- フロントカメラ:12MP(1/3.6型)・ƒ/1.9
- 防水防塵:IP6X / IPX8(水深6m30分)、スピーカー:ステレオ
- 通信:5G NR、4G LTE、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.3、超広域帯U2
- NFC:NFC A / B / Felica(おサイフケータイ)
- ポート:USB-C(45W)(USB 3.2 Gen 2)
- ワイヤレス充電:MagSafe(25W)・Qi2(15W)
- バッテリー:3,582mAh
- サイズ:149.6 × 71.5 × 8.25 mm、重量:199 g
- OS:iOS 18
- 端末価格:159,800円〜
- 発売日:2024年9月20日(金)
iPhone 16 Proは6.3インチの有機ELディスプレイを搭載した標準サイズのハイエンドiPhoneで、画面サイズが6.1インチから6.3インチに大きくなりましたがベゼル幅(画面の黒縁)を狭くしてサイズは肥大化しないように配慮されています。
ここ最近はスマホの画面サイズが大きくなっていく傾向があるので、少し気になるところですが、ベゼル幅が本当に狭いのでディスプレイを持ってるかのような、没入感の高い体験が可能となります。
端末の質感も最上位モデルということもあって高いです。
マイクロブラスト加工が施されたチタニウムフレームに、背面パネルは指紋が付着しにくいテクスチャードマットガラスを採用しています。
今回のiPhone 16 Proの大きな変化点としてサイドフレームの下部分に「カメラコントロール」を搭載したところです。
カメラを起動してシャッターボタンとして使えるだけでなく、センサーをスライドすることでズームしたり、露出(明るさ)を変更が可能で、写真や動画を新しいスタイルで撮影できます。
写真や動画を撮影することが多い人にとっては嬉しい進化ですね。(が、少し使いにくいところがあります。→ (iPhone 16 カメラコントロールの使い方)
また、バッテリー容量が増えて電池持ちも向上してるのは嬉しいポイントです。負荷のかかるゲームも最新のA18 Proで快適にプレイも可能で発熱も先代の15 Proよりも抑えられています。
iPhone 16 Pro(128GB)は154,800円で購入できて、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルでも取り扱いをしてるので返却プログラムを使って使うならおすすめです。
iPhone 16 Pro レビュー
iPhone 16 Proの背面パネルは非光沢なテクスチャードマットガラスを採用した落ち着いた雰囲気で、本体カラーが(ブラックチタニウム、ナチュラルチタニウム、ホワイトチタニウム、デザートチタニウム)の4色から選べます。
購入したiPhone 16 Proはナチュラルチタニウムです。付属品は必要最低限で編み込み式USB-CケーブルとSIMピンが入ってるだけとなっています。
また、今まで同梱されてたAppleシールは入っていません。欲しい人はApple Storeでピックアップ(受け取り)にして申告制でシールを貰うことができる仕組みに変わったそう。地域民はどうしたらいいのですか…!
iPhone 16 Proの本体は先代のiPhone 15 Proとデザインは同じです。お馴染みのiPhoneらしいデザインを踏襲しています。
リアカメラはパッと見は同じデザインですがレンズの土台部分の角度が変わっていて筐体の丸くなってる部分の角度に統一されて見た目が整った感じに見えます。
比較しないと分からない違いですが、こういう細かいところの修正がAppleらしいですね。(カメラの出っ張りをどうにかしてほしい気がしますが…)
本体サイズは(149.6 × 71.5 × 8.25 mm)とギリ片手で使うことができる大きさです。
iPhone 16 Proの横幅は 71.5 mm と 15 Proよりも 0.9mm ほど幅広になっています。比較するとたしかにiPhone 16 Proの方が大きいなと感じますが、基本的に同サイズのスマホと見ていいでしょう。
- iPhone 16 Pro:149.6 × 71.5 × 8.25 mm、重量:199 g
- iPhone 15 Pro:146.6 × 70.6 × 8.25 mm、重量:187 g
サイドフレームは強固で軽量なグレード5のチタニウム金属を採用して質感の高い筐体となっています。先代の15 Proはブラシ加工によりヘアラインが入った見た目でしたがiPhone 16 Proはブラスト加工に変更されてきめ細やかな見た目です。
操作ボタンの配置は同じで本体左側にアクションボタン、音量ボタン、本体右側にサイドボタンを搭載しています。さらに、16 Proは新たに撮影時に使えるカメラコントロールを搭載しています。
iPhone 16 Proの充電ポートはUSB Type-Cを採用しています。今回のモデルから最大45W出力の充電に対応してるそうですが、Apple 70W電源アダプタで充電時の出力を確認してみたところ…
先代の15 Proの9Vから15Vに電圧が高くなってますが、電流が1.5Aまでに制限されて22Wくらいで充電しているようです。電圧が15Vに変わったので今後のアップデートで15V × 3A = 45Wに対応する可能性はありそうです。
なお、MagSafe充電も最大15Wから25Wに充電出力が高くなっています。
新型のMagSafe充電器(25W)を使う必要がありますがMagSafeも電圧が9Vから15Vになって電源周りが今までのモデルとはかなり変わった感じですね。ただ、現状は充電速度が高速化することはないようです。
- iPhone 16 Pro(MagSafe 25W):30% → 64%(34%増)
- iPhone 15 Pro(MagSafe 25W):30% → 68%(38%増)
むしろ、iPhone 16 Proの方が充電速度が低下してるという…。今後のアップデートに期待ですね…。
iPhone 16 Proは防水防塵はIPX5 / IPX8 / IP6Xに対応しています。
- IPX5:約3mの距離から12.5L/分の水を最低3分間注水
- IPX8:水深1.5mのところに機器を沈めて約30分間放置
- IP6X:直径75μm以下の塵埃が内部に侵入しない(8時間)
端末が雨に濡れても大丈夫ですし、iPhoneのIPX8は水深6mに30分耐えることができる防水性能があるのでプールの中に落としても壊れない可能性が高まる安心があります。
生体認証はFace IDに対応しています。
3D Truedepthセンサーを搭載し真っ暗闇の中、マスクを装着してても認証精度、認証速度ともの良いのでストレスがありません。ただし、顔認証してから必ず画面を上にスワイプしないと使い出せないのが残念ですね。
- チタニウム素材で質感が高い
- 背面マットガラスで指紋付着しにくい
- Face IDの認証精度・速度が良い
- IPX8 / IP6X 耐水防塵仕様(水深6m30分)
- MagSafe充電が25Wに対応
- 重量が先代よりも重くなった
- チタンの見た目が15 Proの方が好き(個人的に)
- 充電速度は先代とほぼ同じまま
ディスプレイ:大きく美しい画面
iPhone 16 Proのディスプレイは6.3インチのSuper Retina XDRディスプレイ(2,622 × 1,206ピクセル)を搭載しています。先代の15 Proの6.1インチから0.2インチ大きくなっています。
保護ガラスはCeramic Shieldで、今回のシリーズに採用してるのは第3世代のCeramic Shieldを採用しています。第2世代はどのモデルから採用してたのか謎(Appleの公式発表がない)ですが従来モデルよりも強固なパネルになってることに期待したいところ。
というのも、iPhone 15 Proを1年ほど保護フィルムを貼らずに使用しましたが第2世代のCeramic Shieldでも傷だらけです。
あくまで「割れ」に対して強くなってる…可能性はありそうですが、日常における傷が付きにくくなってることに期待したいですね。今回もiPhone 16 Proを保護フィルムなしで1年使ってみようと思ってるのでお楽しみに。
(iPhone 16 Pro、すでに1箇所ほど薄い傷が入ってます…😂)
iPhone 16 ProはProMotionテクノロジーによりリフレッシュレートは1〜120Hz(1秒間に120回画面を更新して表示してる)に対応し画面をスクロールした時に滑らかで目に優しいディスプレイです。
シャッタースピード1/120でスクロール時の画面を撮影するとiPhone 16 Proはアイコンが二つ表示されてると思いますが画面の切り替え速度が速くできてる証拠です。(わかりにくい例w)
iPhone 16(60Hz)だと1秒間に60回で画面更新してるので1/120で撮影するとアイコンが一つしか表示してない。つまり、120Hz対応のiPhone 16 Proよりも表示回数が少なくなって残像が出やすいのです。
普通にスローモションで比べた方が分かりやすいですね。
iPhone 16 Proなら画面をスクロールした時の残像を抑えてくれるので画面が見やすく画面をスクロールすることが多いアプリ(ブラウジング、エックスなど)を使うときに恩恵を受けられます。
120Hzは動画視聴は電子書籍を読むことでの恩恵はありません。120Hzは動画視聴用ではなくX(旧Twitter)を楽しむためにあるのですよ。
また、iPhone 16 ProはLTPO OLEDにより常時表示機能でスリープ時は必要最低限の情報(日時、時計、ウィジェットなど)を輝度と暗くして表示できます。
常時表示中はリフレッシュレートを1Hzにして電力効率も考慮しながら表示できます。なお、ポケットに入れてる時や就寝中は自動的に画面はOFFになってるので安心ですね。
解像度は(2,622 × 1,206ピクセル)と先代よりも少しだけ高くなって一度に表示できる情報量が増えています。
といっても、比較しないと分からないレベルですが。それよりもベゼルの幅が狭くなったことによる没入感が高くなるメリットの方が大きそうです。
Dynamic Islandは引き続き搭載しています。
タイマー、ミュージックなどの情報をリアルタイムに表示したり、ちょっとしたマルチタスク機能として使うことが可能です。二画面表示ができない代わりの機能ですが、あると便利ですよ。
iPhone 16 ProはHDRディスプレイに対応し最大輝度1,000ニト(標準)、ピーク輝度1,600ニト(HDR)、2,000ニト(屋外)と昼間など明るい環境でも視認性の良い表示が可能です。
画面の明るさは同じですね。どちらも太陽下など明るいところでも視認性がよく、色鮮やかで見やすいディスプレイです。ちなみに、iPhone 16 Proは最低輝度(1ニト)に対応。どのようなシーンで1ニトになるのか謎ですが。
iPhone 16 Proは6.3インチとサイズは0.2インチ大きくなりましたが、ギリ片手で使えるサイズ感なのでiPhoneをできるだけコンパクトに使いたいならおすすめです。
コンパクトでありながらも没入感の高いディスプレイで動画視聴だけでなくゲームも快適に遊ぶことができるでしょう。
なお、iPhoneは2画面表示機能や片手で操作できるようなサイドメニューはないので注意してください。今後のアップデートで対応するのか気になるところ。(とくに6.9インチのiPhone 16 Pro Maxは対応して…)
- 色鮮やかで明るく視認性が良い
- 最大120Hzリフレッシュレート対応
- Dynamic Islandで簡易マルチタスク
- サイドメニューを搭載していない
- ゲーム時にDynamic Islandが邪魔になる
- 2画面表示機能に対応していない
オーディオ:内蔵スピーカーの音質が良くなった
iPhone 16 Proの内蔵スピーカーはステレオを搭載しています。
基本的な音の傾向は同じですが低音から中音にかけての音圧が高くなっていて音に迫力が増しています。とくにボーカル域の音にリアリティ感が向上してるので、内蔵スピーカーでもしっかり音楽を楽しめる品質です。
ドルビーアトモスにも対応しスピーカーから音に包まれたかのような空間的なサウンドを楽しめます。この辺りの仕様は先代の15 Proと同じですが、音質が向上していて、ゲームも臨場感あるサウンドで楽しむことができます。
なお、AirPodsを使ってシームレスにワイヤレスイヤホンを使うこともできて空間オーディオにもしっかり対応しています。
LDAC、aptX Adaptiveなどの高音質コーデックは非対応なので他社製の高音質イヤホンと組み合わせには適しておらず、基本的にiPhoneでイヤホンを使うならAirPodsがおすすめです。
(iPhone + AirPodsはAACですが音質はめっちゃ良いです。)
- ステレオスピーカーを搭載
- 低〜中音域の音圧向上で迫力が増した
- ボーカル域がリアリティ感が出た
- 空間オーディオに対応
- LDAC、aptX Adptiveに非対応
- 3.5mmヘッドフォンジャック非搭載
SoC:A18 Proで性能向上
iPhone 16 ProのSoC(システムオンチップ)はTSMCの第2世代3nmプロセスで製造されたA18 Proを搭載しています。
モデル | iPhone 16 Pro | iPhone 15 Pro |
---|---|---|
SoC | A18 Pro | A17 Pro |
CPU | 高性能2コア 高効率4コア |
高性能2コア 高効率4コア |
GPU | 6コア | 6コア |
Neural Engine | 16コア:35兆回/秒 | 16コア:35兆回/秒 |
メモリ | 8GB LPDDR5X | 6GB LPDDR5 |
ストレージ | 128 / 256 / 512 GB / 1TB | |
トランジスタ数 | 190億個 | 190億個 |
プロセス | 第2世代3nm(TSMC) | 3nm(TSMC) |
A18 ProはTSMCの3nm(第2世代)プロセスで製造された、CPU6コア、GPU6コアのSoCを採用しています。基本的にA17 Proの改良版のチップとですがCPUが15%、GPUが20%ほど処理性能が高速化しています。
さらに、メモリの帯域が広くなって全体的な性能が向上しています。ハードウェアアクセラレーテッドレイトレーシングが最大2倍高速化、消費電力も20%も抑えることが可能だそうです。
とにかく、処理性能が上がってるということでGeekbench 6でA18 ProとA17 Proの性能を比較しました。
モデル | iPhone 16 Pro | iPhone 15 Pro |
---|---|---|
SoC | A18 Pro | A17 Pro |
メモリ | 8GB LPDDR5X | 8GB LPDDR5 |
メモリ | 256GB | 256GB |
シングルコアCPU | 3356 | 2823 |
マルチコアCPU | 8138 | 6829 |
Metal GPU | 32772 | 28536 |
シングルコアCPUの性能が向上しマルチコアCPUも20%ほど、GPUのMetalスコアは10%ほど処理性能が向上してますね。
続いて、Antutu(v10)でSoCの性能を比較しました。
モデル | iPhone 16 Pro | iPhone 15 Pro |
---|---|---|
SoC | A18 Pro | A17 Pro |
メモリ | 8GB LPDDR5X | 8GB LPDDR5 |
メモリ | 256GB | 256GB |
総合 | 1764542 | 1579515 |
CPU | 406133 | 381724 |
GPU | 757001 | 611757 |
MEM | 240563 | 237349 |
UX | 360844 | 348685 |
A18 Proはトータルで10%の性能向上です。数値だと大きく進化してる感じはないですが、メモリ帯域が広くなったことでNeural Engineなど機械学習の処理性能も20%ほど高速化しApple intelligenceを動かすのに最適なSoCになってるようです。
3D markで比較しました。
iPhone 16 Proは(7538 – 4977)、iPhone 15 Proは(6511 – 4350)と15%ほど処理性能が向上しています。数値で見ると大きな進化を感じないですがA18 Proは電力効率が向上しA17 Proよりも発熱を抑えながらパフォーマンスを発揮することができます。
A18 Proは高性能なチップなのでSafariブラウザ、X(Twitter)など普段使いのアプリはとにかく快適にストレスなく動かすことができます。
もちろん、負荷のかかるゲームも快適に動作します。原神のデフォルトの画質設定は「高・30」となっています。動作、発熱、電池持ちなどバランスを考慮するとデフォルトで遊ぶのがおすすめですが、より滑らかにヌルヌル動かすことももちろん可能です。
iPhone 18 ProはパワフルなA18 Proを搭載し最高画質の60フレームでも快適にプレイ可能です。さらに120HzモードでもプレイできるのでProMotionテクノロジーをしっかり体感できます。
発熱しだすとたまにコマ落ちするシーンもありますが、まだ原神が最適化されてないので(レンダリング精度が最高にならない)今後のアップデートで動作が安定する可能性が高いです。
もちろん軽めのゲームも快適に動作するのでゲームするので、とにかく快適にゲームをプレイしたいならiPhone 16 Proは良き選択肢となるはずです。
端末発熱:大きく改善している
iPhone 16 Proは新しい内部シャーシを採用しグラファイトコーティングを施したアルミニウム基板との組み合わせで放熱性能を高めてパフォーマンスの持続性が最大20%向上しています。
実際にどれくらい発熱を抑えることができてるのか、Antutu → 3D mark → 原神と順番に動かした後に計測してみると…
iPhone 15 Proが(Max 50.6℃)と凄い発熱だったのがiPhone 16 Proは(Max 45.6℃)と5℃もピーク温度が下がっていました。A18 Proの電力効率が向上して発熱しにくくい相乗効果でトータルで発熱しにくくなってるみたいですね。
(といっても45℃は発熱してるのでけっこう熱いです。発熱しないわけではないので注意です。ハイエンドスマホの宿命かもしれません。)
同じように動かして5℃も差があるのは驚きですよね。それだけ、A18 Proの第2世代3nmプロセスで製造している恩恵が大きいということなのでしょう。
電池持ち:バッテリー容量が増えて良好に
iPhone 16 Proのバッテリー容量は3,582mAhと先代15 Proの3,274mAhよりも300mAhも増加しています。A18 Proの省電力化と合わせて電池持ち向上が期待できますが、実際に比較するとバッテリー駆動時間が長くなっていました。
モデル | iPhone 16 Pro 電池性能100% |
iPhone 15 Pro 電池性能97% |
---|---|---|
SoC | A18 Pro | A17 Pro |
バッテリー容量 | 3,582mAh | 3,274mAh |
PUBG 30分 |
10%消費 | 11%消費 |
YouTube 1時間 |
6%消費 | 7%消費 |
原神:高30 30分 |
5%消費 | 9%消費 |
原神:最高60 30分 |
12%消費 | 14%消費 |
メメントモリ 30分 |
6%消費 | 10%消費 |
8時間待機 | 6%消費 | 8%消費 |
とくにゲームプレイ時の電池持ちが向上しています。ただ、iOS 18がバッテリー消費が激しいということもあって、iOS 17だった1年前の15 Proとほぼ変わらないくらいの電池持ちなんですよね。
今後、iOS 18の最適化アップデートが進んでいけばもっと電池持ちが向上する可能性はあります。発熱は抑えることができてるのでもう少しバッテリーライフは良くなってもいい気がするんですよね。
- 超高性能なSoCで快適に使える
- 負荷のかかるゲームも快適に
- 端末発熱が少なくなった
- 電池持ちが向上した
- それでも端末は発熱しやすい
カメラ:広角カメラの読み出し速度向上
iPhone 16 Proは広角48MP(1/1.28型)、超広角48MP(1/2.55型)、光学5倍望遠12MP(1/3.06型)のトリプルカメラを搭載しています。
モデル | iPhone 16 Pro | iPhone 15 Pro |
---|---|---|
広角 | 48MP(1/1.28型・2.44μm)Gen 2・ƒ/1.78 | 48MP(1/1.28型・2.44μm)・ƒ/1.78 |
超広角 | 48MP(1/2.55型)・ƒ/2.2・マクロ対応 | 12MP(1/2.55型)・ƒ/2.2・マクロ対応 |
望遠 | 光学5倍 12MP(1/3.06型・1.12μm)・ƒ/2.8 最大ズーム25倍 |
光学3倍 12MP(1/3.5型・0.9μm)・ƒ/2.8 最大ズーム15倍 |
インカメラ | 12MP(1/3.6型)・ƒ/1.9 | |
センサー | LiDARスキャナ | |
高画質技術 | Photonic Engine、Deep Fusion、スマートHDR 5 | |
写真機能 | ポートレート、ポートレートライティング、ナイトモード、フォトグラフスタイル、Apple ProRAW |
iPhone 16 Proの広角カメラの画素数とセンサーサイズは15 Proと同じですが第2世代の新センサーで読み出し速度が高速化、48MP高画素モード時やApple ProRAW撮影時のシャッターラグが発生しにくくなっています。
実際にこちらの動画レビューで48MP ProRAWに設定して連続撮影してみましたが、iPhone 16 Proの方がデータ保存速度が高速化しシャッターのタイムラグが低下していました。
連続撮影をする人が多いなら嬉しい進化ではないでしょうか。
カメラコントロールを搭載した
iPhone 16 Proはサイドボタンの下に新たに「カメラコントロール」を搭載しました。
物理ボタンと静電容量式のタッチセンサーを組み合わせてカメラのシャッターボタンとして使えてセンサーをスライドでズーム画角を変更したり、露出を調整したりと様々な機能を画面を触れることなく使えるようになります。
慣れれば片手でズームして画面を触れることなく写真撮影ができますが、手先が器用でないと扱うのは少し難しいです。シャッターを押すときに押し込む感じになるのでブレる問題もありますし癖強です。
ということで、カメラコントロールの使い方を考えたのでこちらも合わせてどうぞ!(→ iPhone 16のカメラコントロールを快適に使う方法はコレでしょ)
カメラ:広角カメラは相変わらず寄れない
iPhone 16 Proの広角カメラは15 Pro、14 Proに続いて最短撮影距離は長く被写体から16cm以上離れないとピントがボケます。iPhone 16の広角カメラの最短撮影距離は11cmほどです。
広角カメラの最短撮影距離が長いことをカバーするために超広角マクロに自動的に切り替わって2cmくらいまで寄って撮影ができるので48MP高画素センサーになって書類くらいならある程度は取り込むことは可能でしょう。
といっても48MPの超広角カメラが画質向上してるか微妙なところ。
また、超広角カメラは花などの物撮りするときに背景をぼかして雰囲気を演出するのが苦手で以下のような写真撮影は広角カメラがどうしても必要となります。
感覚としては寄って撮影した時にiPhone 16の広角1倍は16 Proのクロップズーム2倍、16のクリップズーム2倍は16 Proのデジタルズーム3倍が同じくらいの画角になる感じです。
デジタルズーム3倍でも同じような画角で撮影は可能ですが、画質がどうしても劣ってしまうんですよね。
同じクロップズーム2倍で撮影してもiPhone 16 Proはこれ以上寄るとピントがボケてしまいます。iPhone 16ならズーム画角で美味しそうに撮影が可能です。(もちろん、16 Proでも超広角マクロで寄って撮影できますが画質が劣ってしまいます。)
なぜ、この仕様のレンズを3世代続けて採用してるのか…謎です。
なお、広角カメラの画質はiPhone 16 Pro、15 Proはほぼ同じで違いを見つけるのが難しいレベルとなっています。
カメラ:広角カメラのフレアが低減?
iPhone 16 Proの広角カメラのレンズには反射防止コーティングが施されたと、発表当初のスペック表には記載があったのが現在は項目が削除されてます(アプリ版は記載ありでよくわかりませんw)が夜間撮影におけるフレアは低減してるように見えます。
ただ、明るさの違いで誤魔化してる気もするもでなんともです。ゴーストは相変わらず発生するのでレンズの構成は変わってないと思いますが、白いモヤのようなフレアは少し抑えられています。
このシーンにおいては明らかに白モヤフレアは少なくくっきりした画質になっています。
ただ、シチュエーションによってはフレアが豪快に発生しますし、他社スマホと比べるとフレア、ゴーストは発生しやすいことに違いはないかなと感じますね。
ちなみに、フレアの改善はiPhone 15 Proでナノスケールコーティングを施しておりフレアは14 Proの頃と比べるとだいぶ改善しています。
もしかしたら、iPhone 16 Proの反射防止コーティングはナノスケールコーティングのことを言ってるのかもしれません。いずれにしても、iPhoneはもう少し、レンズの開発を頑張ってほしいところ。
カメラ:光学5倍望遠カメラを搭載
望遠カメラは光学5倍のテトラプリズムレンズを採用。iPhone 15 Pro Maxに搭載してたレンズです。それがiPhone 16 Proに降りてきてより遠くの被写体をズームして撮影できるようになりました。
ただし、光学3倍望遠カメラがなくなったので今まで3倍画角で撮影してた多い場合は15 Proよりも画質が劣るのが気になるところですね。
小さいスマホの画面だと画質の差を感じることは少ないですが、パソコンの大画面モニターに表示すると光学3倍望遠のiPhone 15 Proの方が解像感が高くて画質がキレイなのがわかるはず。
光学3倍望遠は普段使いしやすい望遠画角なので、これが使えないのは残念です。15 Proの光学3倍の最短撮影距離は約50cm、16 Proの光学5倍望遠の最短撮影距離は約130cmほどです。
iPhone 16 Proの5倍望遠カメラは離れないと使えないので物撮りにはめっぽう弱いです。離れずに撮影すると自動で広角カメラのデジタルズーム5倍での撮影に切り替わります。
画質がヤバいです。(笑)
被写体から130cmほど離れて望遠5倍カメラのデジタルズーム10倍でやっと撮影できる感じですね。ノイズは少し多いですが。15 Proの光学3倍なら50cmほど離れれば撮影できるの物撮りでもある程度使えます。
とくにファミレスに座って家族をちょっと撮影したいなーって時に15 Proの3倍望遠カメラなら丁度いい距離で使えますが、16 Proの5倍カメラだと使えないんですよね。ちょい、近すぎる。
もちろん、遠くのモノや風景を撮影するなら光学5倍望遠カメラは素晴らしいんですよ。iPhone 16 Proの方が建物の壁のディテールがしっかり表現できてたりと表現力が高いです。
ポートレートとか街中を歩いて撮影するなら光学5倍の望遠カメラがあると楽しいってのはありますね。丁度いい画角で迫力の写真撮影を楽しめます。
とくに5倍以上の画角になると画質に差が出てくるので、遠くの風景をキレイに撮影したいならiPhone 16 Proの5倍望遠カメラはとても良いと思います。
こんな感じの写真は光学3倍の望遠カメラでは撮影は難しいです。
ちなみに、iPhone 16 Proの光学5倍望遠カメラはiPhone 15 Pro Maxに搭載していたテトラプリズム構造の望遠レンズを採用しています。
センサーサイズは1/3.06型となっており画質はほぼ同じです。微妙に画質に違いはありますがSoCの世代差による画質の違いと見ていいです。
カメラ:超広角が48MP高画素センサーに
超広角カメラは12MP(1/2.55型)から48MP(1/2.55型)の高画素センサーに置き換わってますが、画質はほぼ同じです。むしろ、暗所撮影だとiPhone 16 Proの超広角の方が画質が劣る場合もあるんですよね。
高画素モード(48MP)で超広角画角をより高精細な画質で撮影が可能ですが、広角カメラで使える24MPモードには対応していないので普段使うには48MPは容量も増えるので使いにくいところがあります。
iPhone 16 Proの超広角マクロのクロップズーム2倍でハムさんを撮影してみました。15 Proは超広角マクロのデジタルズーム2倍です。
高画素センサーになったiPhone 16 Proの方が自然な仕上がりではありますが、解像感はiPhone 15 Proの方が高いので、かなり微妙な差ですよね。正直、48MPモードでないと超広角カメラの高画素化の恩恵は受けにくいかもしれまえん。
カメラ:作例をいくつか
いくつかiPhone 16 Proで撮影した写真を置いておきます。
画質は基本的にiPhone 15 Proと同じです。Photonic Engine、スマートHDR5と世代は変わってないので味付けは変わらずです。
カメラ:マイクの音声が良くなった
動画の画質はiPhone 16 Proも15 Proも同じです。4K60fpsの設定で手ブレの少ない動画撮影ができるので、この辺りは安定のiPhoneといったところでしょうか。
ただ、iPhone 16 Proはマイクが4つになって空間オーディオでの周力が可能となって音質がめちゃくちゃ良くなっています。
こちらの動画レビューで比較してるので気になる人は再生ボタンを押してみてくださいませ。
iPhoneは全カメラで安定した画質で撮影できるのがいいところですよね。外付けSSDにも対応していて大容量の動画データも直接記録できたりするので容量を気にすることなく撮影できます。
- カメラコントロールを搭載した
- 望遠5倍で高倍率ズームに強くなった
- 動画の音声が空間オーディオに対応
- 広角カメラで寄って撮影できない
- 望遠3倍画角の画質が低下した
- 望遠カメラで物撮りがしにくい
端末価格:高級品
iPhone 16 Pro(128GB)は159,800円から購入できます。
価格 36回払 |
iPhone 16 Pro | iPhone 16 Pro Max |
---|---|---|
128GB | 159,800円 4,438円 / 月 |
– |
256GB | 174,800円 4,855円 / 月 |
189,800円 5,272円 / 月 |
512GB | 204,800円 5,788円 / 月 |
219,800円 6,105円 / 月 |
1TB | 234,800円 6,522円 / 月 |
249,800円 6,938円 / 月 |
先代の15 Proと価格は据え置きです。いいお値段しますが120Hzリフレッシュレート対応、A18 Proを搭載して性能が向上して電池持ちも良くなって、光学5倍望遠カメラも使えます。
標準のiPhone 16に満足できない人は「Pro」となるでしょう。
iPhone 16 Pro レビュー:まとめ
iPhone 16 Pro メリット・デメリット
- チタニウムの質感が最高の良い
- Dynamic Islandでマルチタスク
- 120Hzリフレッシュレートで滑らか操作
- Apple Intelligenceに対応(予定)
- カメラコントロールで新しい撮影体験
- 広角カメラの読み出し速度向上
- 望遠カメラが光学5倍撮影に対応
- マイク性能が大きく向上した
- 高速通信 Wi-Fi 7 に対応した
- MagSafe(25W)に対応
- USB-C対応で充電ケーブルを統一できる
- 外付けSSD、SDカードリーダーが使える
- リセールがいい(売却価格が高い)
- 本体重量が少し重くなった
- 物理ボタンが増えてきて混乱
- 負荷かけると発熱はする(15 Proより改善)
- 広角カメラは被写体に寄れない
- 望遠5倍カメラが被写体に寄れない
- 高音質コーデック非対応(他社イヤホンに弱い)
- 端末価格が高い
iPhone 16 Pro おすすめな人は
iPhone 16 Proはどんな人におすすめか、まとめました。
- 最上位のiPhoneが欲しい人
- 120Hzリフレッシュレートが必須な人
- ゲームをとにかく快適にプレイしたい
- X(Twitter)を快適にしたい人(120Hz)
- 望遠5倍カメラで風景を撮影したい
- iPhoneだけで音声録音したい(4マイク)
- 動画撮影を重視したい
標準のiPhone 16で満足できない人はiPhone 16 Proを買いましょう。おそらく、iPhone 16の不満点は120Hzリフレッシュレートに対応していないところだと思います。
とくにX(旧Twitter)が生活の一部になってる人は120Hzは必要不可欠ですよね。60HzのiPhoneでスクロールしようもんなら酔います。
iPhone 16 Proは最新のA18 Proを搭載して処理性能が上がっただけでなく、発熱も15 Proと比べてしにくくなったのでゲームを安定的に長時間プレイしたいならおすすめです。
電池持ちも向上してるので1回の充電で長くプレイできます。
カメラはどっちがいいかは難しいですね。広角カメラで物撮りをすることが多いなら最短撮影距離が短くて扱いやすいiPhone 16がいいですし、望遠カメラで物撮りをするならiPhone 15 Proの方がいいです。
iPhone 16 Proの望遠5倍カメラは遠くの被写体を高倍率ズームで撮影するためのレンズですし、物撮りにや家族のポートレート写真には少し向いていないと思うんですよね。(ただし、運動会とは5倍カメラの方がいい…ので難しいw)
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