富士通はハイエンドスマホを3年ぶりにarrows 5Gとして発売しましたが、ローエンドモデルのarrows Beシリーズは毎年発売されています。
2020年はarrows Be4(F-41A)という端末を発売、従来のモデルよりも機能が簡略化し23,760円(MNP乗り換えなら7,260円)という低価格で買うことができる割り切りスマホとなっています。
ここでは、arrows Be4(F-41A)のデザイン・スペック・使いやすさをレビューしているので、とにかく安いスマホが欲しい!という方は参考にしてみてください。
→ 後継機種はarrows Be4 Plus、arrows Weとなっています。
この記事の目次
arrows Be4 F-41Aの特徴
- 5.6インチ(2,220 × 1,080)有機EL
- Snapdragon 450 + 3GBメインメモリ
- リアカメラはシングルカメラ(1310万画素F1.9)
- 背面上部に指紋認証センサーを搭載
- おサイフケータイ(Felica)に対応
- IP68・泡のハンドソープで洗える
- MIL規格23対応で落下時の画面割れに強い
- 2,780mAhのバッテリーを搭載
- Made in Japanの安心感
- 価格が安い(23,760円 or 7,260円)
arrows Be4は2万円前半の格安スマホでありながらフルHD+の解像度に対応した有機ELディスプレイを搭載してるので、画質はそこそこキレイです。
CPUプロセッサはSnapdragon 450、メインメモリは3GBを搭載しarrows Be3と同じスペックに。なので、動作自体は2020年モデルの3万円前後のスマホと比較すると遅くなっています。
ただ、スマホとしての最低限の機能を搭載しているので性能にこだわりのない、とりあえずスマホが必要という方にはおすすめできる端末になっているのかなと感じます。
端末価格は新規契約なら23,760円ですが、FOMAからのXiの機種変更で10,000ptのdポイント還元で実質13,760円、さらにauやソフトバンクからのMNPのりかえなら7,260円で買うことができます。
※現在はarrows Weが販売されています。
arrows Be4 F-41A レビュー
外観デザイン
arrows Be4(F-41A)はオーソドックスな端末デザインとなっているのでシニアの方も安心して使うことができるデザインとなっています。
筐体はプラスチック素材を採用していますが、IP68の防水防塵に対応しているだけでなく、米国国防総省の調達基準のMIL規格23項目に準拠しているタフなスマートフォンとなっています。
MIL規格は厳しい基準が設けられていてスマホを落下しても画面割れに強いのが特徴。さらに泡ハンドソープで本体を洗えてしまう耐久性を持っているので、常にスマホを清潔に保つことが可能となっています。
背面パネルの上部にリアカメラと指紋センサーを搭載しています。
いまどきのスマホでシングルカメラを搭載している割り切り感があります。しかも、フラットカメラになっていてレンズが出っぱっていないシンプルなスタイルとなっています。
サイドボタンと音量ボタンは筐体の右側に搭載しています。中央よりも下側にボタンがあるので操作性はなかなかいい感じ。
充電ポートはUSB-Cポート、3.5mmオーディオジャックも搭載しているので有線イヤホンを使って音楽を楽しむことが可能となっています。
さらに、ストラップホールも搭載しているのでストラップを付けて持ち歩くことができます。年配の方や、子どもさんに持たせるスマホとして使うこともできそう。耐久性も高いですし、そこそこ乱雑に扱ったとしても安心。
SIMカードスロットは筐体の上側にあり手で開けることができるタイプとなっています。
microSDカードにも対応していて最大1TBまでストレージ容量を拡張することが可能となっています。
arrows Be4のストレージ容量は32GBと少ないの写真や動画を撮影したり、アプリをたくさん入れると間違いなくストレージが足りなくなります。
スマホゲームを遊ぶのなら最小から128GBほどのmicroSDカードを入れておくのがいいかもしれませんが、そもそもこの端末はゲームには向いていないので32GBのストレージ容量があれば十分事足りるのかもしれません。
コンパクトで片手操作できるサイズ感
arrows Be4は5.6インチのディスプレイを搭載していますが、ベゼルレススタイルを採用していることもあり4.7インチのiPhone SE(第2世代)とほぼ同じサイズ感に収まっています。
筐体サイズは147×70×8.9mmとなっていて横幅は70mmと少し幅広ではありますが、片手操作できるサイズに収まっていますし、画面は大きくて見やすいのかなと感じます。
画面の設定により文字の大きさを大きくすることもできるし、かんたんスマホとしては使いやすいちょうど良いサイズになっています。
生体認証は背面指紋センサーを搭載
arrows Be4の生体認証は背面上部に指紋センサーを搭載していて指を当てるだけで画面ロック解除できるようになっています。
顔認証には非対応ですが安定の背面タイプの指紋センサーで、認証速度も速いのでスマホを手で持ってすぐにスマホを使うことができる手軽さがあります。
富士通独自の機能で快適操作
arrows Be4はローエンドスマホですが、ハイエンドのarrows 5Gにもある機能がいくつか搭載されていて、指紋とアプリを紐つけして認証解除と同時にアプリを起動できる「FASTフィンガーランチャー」を使うことができます。
指紋センサーが背面にあるので画面内指紋認証のarrows 5Gと比べると直感的な操作ではないですが、ランチャーモードなら指紋センサー上で指を上下左右に動かすことで登録したアプリを瞬時に起動することができます。
ダイレクトモードは特定の指に一つのアプリを登録することができます。例えば、中指にTwitterアプリを登録しておけば中指で指紋認証することでホーム画面にアクセスせずにTwitterを起動することができます。
さらに、スライドイン機能も搭載していて画面上部のサイド部分にあるバーから指をスライドさせることでアプリランチャーを起動することができ
スライドイン機能を使うことで片手操作でアプリの切り替えができるので、とてもスムーズに違うアプリを起動することができます。arrows Be4は本体サイズがコンパクトなのでスライドインの上にあるバーが届きやすいので使いやすさはarrows 5Gよりも上かもしれません。
また、arrowシリーズお馴染みの背面センサーを使って画面の拡大やスクロールができるExliderも搭載しています。
シンプルモードを搭載している
arrows Be4はシンプルモードを搭載していてホーム画面にあるアイコンをタップすることで簡単に切り替えできるようになっています。
シンプルモードに切り替わるとホーム画面全体がアプリの起動画面になって、年配の方でもわかりやすい画面でスマホを使えるようになります。
アイコンと文字が大きくなるだけでなく、電話番号を3つ登録できるので家族の電話番号を登録しておくことで電話アプリを起動して電話番号を探して…という煩わしい操作が必要なく、シンプルに使うことができるようになります。
CPUのスペック・性能
arrows Be4のCPUプロセッサはSnapdragon 450、メインメモリは3GBを搭載していて、2019年モデルのarrows Be3と全く同じ性能となっています。
Geekbench 5でarrows Be4の性能を計測してみました。同じくローエンドスマホのAQUOS sense3、Galaxy A20も比較しております。
arrows Be4 | AQUOS sense3 | Galaxy A20 | |
CPU | Snapdragon 450 | Snapdragon 630 | Exynos 7884B |
メインメモリ | 3GB | 4GB | 3GB |
ストレージ | 32GB | 64GB | 32GB |
シングルコア | 151 | 178 | 201 |
マルチコア | 919 | 985 | 762 |
GPU(OpenCL) | 253 | 491 | 807 |
arrows Be4は旧型と同じプロセッサを搭載していて、Snapdragon 450はローエンドスマホ向けのプロセッサなので、AQUOS sense 3が採用しているSnapdragon 630と比べても性能が低くなっています。
Antutuでも性能を計測してみました。バージョンが少し違うので正確なデータではないかもですが参考になるかと思います。(バージョンアップするのが面倒だった。ごめん。)
arrows Be4 | AQUOS sense3 | Galaxy A20 | |
CPU | Snapdragon 450 | Snapdragon 630 | Exynos 7884B |
メインメモリ | 3GB | 4GB | 3GB |
ストレージ | 32GB | 64GB | 32GB |
トータル | 91137 | 110277 | 113089 |
CPU | 37084 | 43723 | 45149 |
GPU | 9450 | 17030 | 15208 |
MEM | 24216 | 32784 | 28789 |
UX | 20387 | 16740 | 23943 |
Snapdragon 450を採用したarrows Be4の性能はAQUOS sense3、Galaxy A20と比較しても低いスコアとなっています。とくに、GPUのスコアが低いので3Dグラフィックを多用したゲームを遊ぶのは厳しいものとなっています。
実際の動作速度もアプリを起動するにもワンテンポ遅いと感じることが多いので旧型のハイエンドスマホからの乗り換えは間違いなく無理でしょう。ゲームは2Dのパズルゲームとかなら問題なく遊ぶことはできるかなといったところ。
なぜ、2020年モデルでこのような性能の低いプロセッサを搭載したのかと疑問に思うかもしれませんが、arrows Be4はシニア世代の方や子どもさんに使ってもらうスマホとして超低価格なタフなスマホとして割り切って開発されたスマホだと思います。
arrows Be3は血糖値センサーなど独自の機能を搭載していましたが端末価格が3.5万円と少し高めでしたが、arrows Be4は余計な機能を省いてプロセッサを変えずに価格を23,760円に抑えています。
NMPのりかえなら16,500円の端末購入割引で7,260円で手に入れることができるので、おじいちゃん、おばあちゃんのスマホ、子どもの初めてのスマホとしてもいいかも?
カメラのスペック・性能
arrows Be4は1310万画素のリアカメラを搭載しています。今時のスマホとしては珍しいシングルカメラ仕様となっていてレンズも出っ張っておらずフラットなデザインとなっています。
- リアカメラ:1,310万画素・F/1.9・1/3型
- インカメラ:800万画素・F/2・1/4型
1,310万画素のイメージセンサーにF/1.9の明るめのレンズを搭載していますが画質はそんなに期待してはいけません。とはいえ、明るいところで撮影をするくらいなら並の写真を撮ることが可能となっています。
カメラの画質はあまり気にしない、とりあえず撮影できればいいという方であればarrows Be4を選んでも問題はないでしょう。
参考までにどんな写真を撮影できるかたいくつか作例をどうぞ。
このような明るいところでの撮影はとくに問題なくちゃんとした写真を撮影することができます。オートフォーカスでピントもちゃんと合わせてくれますし、シャッターボタンを押しただけでキレイな写真を撮影することができます。
HDR機能をONにすると手ぶれ補正などの機能がOFFになるので、デフォルトではOFFになっており逆光のあるシーンは苦手ですが、違和感のない写真が普通に撮影できます。
望遠カメラは非搭載ですが、デジタルズームすることで遠くの風景を拡大して撮影することはできます。
デジタルクロップした画像になるようで、1,310万画素の写真サイズは保っていますが少しぼやけたような画像に仕上がっていますね。でも、低価格スマホのわりに頑張ってる感じはする。
夜間撮影も普通に撮影はできますが、光のあるところは白トビをしてしまっていて、暗所部分は大きなノイズが出てしまっています。
雰囲気としては悪くないんですけどね。
高精細な写真ではなく、このノイズを活かして味のある写真を撮影するのなら良いのかもしれない。(めちゃくちゃ無理矢理)いずれにしても、arrows Be4にカメラの性能を求めてはいけないでしょう。
arrows Be4 F41A レビュー:評価
arrows Be4(F-41A)は5.6インチの有機ELディスプレイを搭載し富士通独自の機能・FASTフィンガーランチャーやスライドイン機能を搭載し使いやすさを重視したスマホとなっています。
arrows Be4(F-41A)のメリット
arrows Be4は2.5万円以上のスマホと比較するとスペックはかなり低いですが、低価格、使いやすさを重視した端末に仕上がっています。
- 片手で使えるちょうど良いサイズ感
- 富士通独自の機能が使いやすい
- 落としても画面が割れにくく耐久性が高い
- 泡で洗えるので清潔を保てる
- おサイフケータイに対応している
- FMラジオを内蔵し災害時にも使える
- 端末価格がとにかく安い
片手で使えるサイズ感に5.6インチのそこそこ大きなディスプレイを搭載していていシンプルモードを使うことでアイコンや文字を大きく表示することができるので年配の方も安心して使うことができそうです。
また、落としても画面が割れにくい耐久性の高い端末になってて泡ハンドソープで洗うこともできます。おサイフケータイにも対応しているのでキャッシュレス決済時代に困ることもないでしょう。
arrows Be4(F-41A)のデメリット
arrows Be4のデメリットはYouTubeの起動も数秒待たされることがあるほど動作速度がもっさりしているところでしょうか。
- CPUの性能が低い
旧型のarrows Be3と同じプロセッサを搭載し、新型でありながらも性能は全く向上していません。新型なのに性能が全く同じとはどういうことや!ってなりまうが、arrows Be4の端末価格は従来モデルよりも1万円ほど下がっています。
性能よりも端末価格の安さを優先したということなのでしょうね。
arrows Be4はどんな人向け?
arrows Be4(F−41)はおじいちゃん、おばあちゃん、小学生くらいのお子さんにおすすめできるスマホです。おそらく動作が遅くても文句は出てこないと思います。
ストラップホールも搭載しているので子どもの首にぶら下げさせてもいいのかも。端末価格は新規契約h23,760円ですが、auやソフトバンクからのMNPのりかえなら7,260円なのでドコモのスマホの中では圧倒的な安さを誇る端末となっています。
もし、旧キッズケータイ(FOMA)を使ってるならFOMAからのXiの機種変更で10,000ptのdポイント還元で実質13,760円でarrows Be4を手に入れることができるので、キッズケータイからの乗り換え端末としても良さそうです。
なお、価格の安いスマホは2020年は豊作となっていますよ。3万円以上はしますが、LG Style 3やRedmi Note 9Sはコスパはかなり高い。
ドコモのおすすめスマホはこちら。
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