arrows 5G F-51Aは富士通コネクテッドテクノロジーズから発売された約3年ぶりにハイエンドスマホでSnapdragon 865に8GBのメインメモリ、トリプルカメラを搭載、さらに5G通信(Sub-6・ミリ波)にも対応した意欲作です。
国内設計、国内組み立てのMade in Japanのスマホということで頑張って欲しいと思いつつもどんな端末に仕上がっているか気になるところですよね。
ということでこの記事では、arrows 5G F-51Aのサイズ・性能・使いさすさのレビューしていきたいと思います。
正直なところ思っていたよりも良い端末になっていて驚いています(おい)。トータルで見て使いやすいスマホになっているので、5Gスマホを検討している方は参考にしてみてください。
- 6.7インチの大画面サイズ
- 画面内指紋認証の精度・速度が良い
- FASTフィンガーランチャーが使いやすい
- 筐体が171gと軽くて扱いやすい
- 泡ハンドソープで洗える
- 安心のMade in Japan
- 顔認証に対応していない
- ワイヤレス充電に対応していない
arrows 5Gの後継機種はないですがミドルクラスとしてarrows Nが2023年2月に発売となっています。
→ arrows Nを詳しく見る
この記事の目次
arrows 5G(F-51A)特徴
- 6.7インチ有機ELディスプレイ(QHD+)搭載
- Snapdragon 865 + 8GBメインメモリ
- 128GB + 1TB microSDカード対応
- 標準・超広角・望遠のトリプルカメラ
- 望遠カメラは光学3倍レンズを搭載
- 画面内指紋認証でロック解除ができる
- Fastフィンガーランチャーでアプリを瞬間起動
- スライドイン機能で片手でアプリ切り替え
- Wi-Fi 6・5G(Sub-6・ミリ波)で高速通信
- おサイフケータイ(Felica)に対応
- 泡ハンドソープで洗えるの清潔を保てる
- サイズ:164 × 76 × 7.7mm、重量:171g
arrows 5G(F-51A)は6.7インチの有機ELディスプレイと画面サイズの大きいスマホとなっていますが、重量171gと大きな画面サイズでありながらも上手く軽量化しているので、とても扱いやすいスマホに仕上がっています。
顔認証には非対応となっていて、画面内指紋認証を使って画面ロック解除をすることになりますが、指紋の認証精度は高くて速度も速いので、顔認証がなくても快適に使うことができます。
いろんなスマホの画面内指紋認証を使ってきましたが、おそらくトップクラスの精度・速度になってます。
さらに、Fastフィンガーランチャーという独自機能を組み合わせでホーム画面を表示させずに1回の操作で目的のアプリにアクセスできて、とにかく使いやすいので、快適にスマホを使うことができるでしょう。
これね、実際に使ってみないと分からないんですけどワンタップでアプリ起動、切り替えできるのは本当にいい。よく考えられていると思います。これは。
動画でもレビューしています → YouTube | シンスペース
arrows 5Gはドコモで12万円ほどで販売されていますが、中古が4.2万円くらいで手に入れることもできるので、新品ではなく中古(新古品)を狙うのがおすすめです。
arrows 5G(F-51A)レビュー
6.7インチ高解像度有機ELディスプレイ
arrows 5Gは6.7インチの有機ELディスプレイを搭載。解像度は3,140×1,440ピクセル(QHD)と4Kには及ばないものの高解像度なパネルを採用。
エッジスクリーンで手に馴染みやすいスタイルとなっていて、ベゼルの幅が狭すぎないので操作しにくい、誤動作するということはないです。
画面サイズが大きいので映画を迫力の画面で楽しむことができるだけでなく、文字の大きさを「小」にすることで2画面表示機能を使うことでYoutubeを見ながらTwitterをするなど「ながら作業」が捗ること間違いなしでしょう。
arrows 5Gは高性能なプロセッサに余裕のあるメインメモリを搭載しているので、2画面表示にしても快適に操作ができます。
このあたりがハイエンドスマホを使う大きなメリットでもあります。4万円前後のミドルレンジスマホもいいのですが、プロセッサが非力なので2画面表示やアプリの切り替えなど「遅いな…」と感じることがあります。
しかし、ハイエンドプロセッサを搭載しているarrows 5Gはマルチタスクも問題なくこなすことができる性能を持っているので安心して使うことができますよ。
軽量設計で大画面なのに扱いやすい端末
6.7インチの大画面ディスプレイを搭載してるとなると端末が重くて使っていると手が疲れてしまう…なんてことがありますが、arrows 5Gは背面パネルにプラスチック素材を採用し筐体重量がまさかの171gを実現しています。
とにかく軽い。6.4インチディスプレイのAQUOS zero2の143gには及ばないですが、同じく5GスマホのAQUOS R5Gは6.5インチで189gです。
arrows 5Gは6.7インチの大型ディスプレイにトリプルカメラを搭載していることを考慮するとかなり軽い端末になっています。端末が軽いと(大げさに言うと)指で摘んで持つこともできるので、端末が大きいというデメリットを緩和してくれる効果があるのがいいところ。
サイドフレームは金属素材を採用していてフレームに4Gと5Gのアンテナが最適配置されています。筐体の右側にスリープボタンと音量ボタンを搭載しています。
筐体下にUSB-Cポート、内蔵スピーカー、SIMカード・microSDカードスロットを搭載しています。
arrows 5GはUSB-C Power Delivery 2.0にしているので18Wや30WのUSB-C PD充電アダプタを使うことで急速充電することが可能となっています。
また、DisplayPortモードにも対応しているのでUSB-C対応の4KモニターかHDMI変換ケーブルを使うことでスマホの画面を外部ディスプレイに出力することも可能となっています。
arrows 5GはnanoSIMに対応しています。
ドコモの端末なので基本的にドコモ回線で使うことになりますが、SIMロック解除をすることでその他の回線に対応したSIMカードを入れて使うこともできるでしょう。
なお、microSDカードは本体側に直接差し込むタイプとなっています。
arrows 5Gの内部ストレージは128GBあるので滅多なことがない限り、容量が少なくなることはないですが、写真や動画を撮影することが多い、ゲームアプリをたくさんダウンロードすることが多いと容量が不足になることもあります。
なので、最大1TBまでのmicroSDXCカードに対応しているので128GBで足りない可能性があるなら最初からストレージを拡張しておくのがいいかもですね。
画面内指紋認証の精度・速度が良い
arrows 5Gは画面内指紋認証を搭載し最大5個の指紋を登録することができます。
指紋認証の速度はとっっても速いです。余計なエフェクト効果がなく指紋を認証したら即ホーム画面が表示されるので、とても快適に使うことができます。
指をポンと画面に当てるだけで瞬時に指紋を認証してくれる。
ホントにめちゃくちゃ認証精度がいいです。いろんなスマホの画面内指紋認証を触ってきましたが、arrows 5Gはトップクラスの認証精度を持った画面内指紋認証になってる。
顔認証機能が非搭載なのがどうなんだろうと思ってたけど、実際使ってみると気にならないくらい快適に使うことができます。手が汚れ気味の時はさすがに認証精度が落ちてしまいますが、普段使いにおいては認証率80%といった感じでしょうか。
FASTフィンガーランチャーで指紋とアプリを関連付
arrows 5Gには指の指紋とアプリを関連付することができる「FASTフィンガーランチャー」という独自機能を搭載しています。
FASTフィンガーランチャーは2種類のモードを使うことができます。
「ランチャーモード」は指紋認証後にアプリを選択することでホーム画面を表示せずにアプリを起動することができます。
通常であればホーム画面から起動したいアプリをタップする必要がありますが、ランチャーモードを使うことで指をスライドさせることで簡単に目的のアプリを起動することができてしまいます。
「ダイレクトモード」は人差し指にTwitterを紐付けすることで人差し指で認証するとダイレクトでTwitterを起動することが可能となります。
指紋認証で画面ロック解除をしただけでアプリを起動できてしまう。素晴らしく使いやすい機能ですよ、これは。普段からよく使うアプリを指紋認証登録しておくことで素早くアプリを起動できてしまいます。
スライドイン機能で片手でアプリ切り替え
arrows 5Gには「スライドイン」という片手でアプリの切り替えを容易にする独自機能を搭載していて、ホーム画面に戻ることなくアプリの切り替えができるようになっています。
表示されるランチャーアプリはカスタマイズすることができ、左右に違うアプリの入ったランチャーを表示させることができます。
各メーカーのスマホで独自のアプリ切り替え機能を搭載していますが、arrows 5Gの「スライドイン機能」はジェスチャー操作で感覚的に切り替えできるので、なかなか使いやすいかもしれないです。
スライド機能が有効となるバーの移動はできないので、手を少し上に持ち替えて起動する必要はありますが、arrows 5Gは筐体重量が軽いので意外と片手操作できます。慣れたらとても使いやすい端末になるんじゃないかな。
CPUのスペック、性能
arrows 5GはSoCにSnapdragon 865 5G、8GBのメインメモリ、128GBのSSDストレージを搭載しています。Snapdragon 865はGalaxy S20、Xperia 1 Ⅱ、AQUOS R5Gなどにも採用されているプロセッサとなっています。
Geekbench 5でスコアを計測してみました。
arrows 5G | Xperia 1 Ⅱ | |
CPU | Snapdragon 865 | |
メインメモリ | 8GB | |
ストレージ | 128GB | |
CPU(シングルコア) | 885 | 893 |
CPU(マルチコア) | 2533 | 3213 |
GPU(OpenCL) | 3133 | 3183 |
同じSnapdragon 865を搭載しているのにarrows 5GはXperia 1 Ⅱよりもマルチコアスコアで30%ほど性能がダウンしています。GPUのスコアは同じなのでCPUの性能のみ他のモデルと比べてスコアが低くなってますね。
Antutuでもスコアを計測してみましたが、こちらもarrows 5Gの方が全体的にスコアが低くなっているようですね。
arrows 5G | Xperia 1 Ⅱ | |
CPU | Snapdragon 865 | |
メインメモリ | 8GB | |
ストレージ | 128GB | |
トータル | 463749 | 538989 |
CPU | 131581 | 176148 |
GPU | 185137 | 207568 |
MEM | 77611 | 78800 |
UX | 69420 | 76473 |
CPUの性能が15%ほど、GPUの性能が10%ほどダウンしているようです。同じプロセッサを搭載しているのに、これだけのスコア差が出てしまう理由は不明ですが、バッテリーの持ちを考慮して性能を抑えているのでしょう。
ちなみに、このベンチを回した時の消費電力をみるとXperia 1 Ⅱは4%消費したのに対して、arrows 5Gは2%しか消費していませんでした。
Snapdragon 865は高性能なプロセッサなので普段使いにおいてはパワーを持て余している感があるので、このように調整されているのもある意味納得ですね。
実際の動作感は他のSnapdragon 865を搭載したモデルとほぼ同じ感じに仕上がっているので、とくに問題はなさそうに感じます。
ゲームの動作は快適
arrows 5Gは「Qualcomm Snapdragon Elite Gaming」に対応していて 高度なグラフィック演算処理をして快適にゲームを遊ぶことが可能となっています。
3Dグラフィックを多用しているPUBGモバイルを遊んでみました。画質の設定は「HDR」、フレームレート「極限」と高設定にしてプレイすることができます。
他のSnapdragon 865を搭載している端末と比較しても、動作や安定感は全く問題はないですね。性能が少し落とされているとはいえ実用でわかる影響はほとんどなさそうです。
なお、本体が熱くなりにくい「ベイパーチャンバー構造」をarrows 5Gは採用しています。
発熱はしますがCPUがあるところだけが猛烈に熱くなるのではなく全体的にほんのり暖かくなる感じ。ガラス素材のスマホと比べても熱が伝わりやすい構造になってるので、うまく放熱してCPUが熱くなりすぎないように考慮されているのかもしれません。
Antutuの温度モニターを見てもベンチを回している時の温度上昇は実はarrows 5Gが1番低い数値になってるんですよね。
- arrows 5G:4.7°上昇で34.2°
- Xperia 1 Ⅱ:8.3°上昇で36.5°
- Galaxy S20:6.5°上昇で36.5°
- AQUOS R5G:6.5°上昇で35°
実際に手で持った感触としてはarrows 5Gが最も発熱していなかったです。続いて、 Xperia 1 Ⅱ → AQUOS R5G → Galaxy S20の順で筐体が熱くなっていました。
Xperia 1 Ⅱはガラスが分厚いせいなのか手で持つところの発熱は比較的抑えられている印象があります。
なので、実際にゲームしてみるとXperia 1 Ⅱよりもarrows 5Gの方が発熱してることもあり、一概に発熱しにくいとは言いにくいのですが、それは筐体を上手く使って排熱をしている、内部は意外と冷えているということなのかもしれません。
内蔵スピーカーの音質
arrows 5Gはステレオスピーカーを搭載していて、Dolby Atmosによる立体音響技術を使って迫力あるサウンドを楽しめるようになっています。
初期設定からDolby AtmosがONになっている状態で、OFFにするとスカスカな音質になるので基本的にDolby Atmosを使って音楽、映画を楽しむのがいいでしょう。
音質は悪くはないが低音域は弱いので物足りなさを感じてしまいます。音量は大きいので音が聞きにくい、篭るといったことはありません。
バッテリーの持ちについて
arrows 5Gのバッテリー容量は4,070mAhとなっていて電池持ちは「5G:約110時間/4G(LTE):約125時間」となっています。実際にどれくらいバッテリーを持つのかフル充電した状態から使って計測してみました。
今回はこの端末を検証するために過度な使い方をしています。
カメラで写真を250枚ほど撮影していて、ブラウザを30分ほど、Twitterを30分ほど、Geekbench、Antutuのベンチを回すなど普段遣いよりも明らかに電池消費が激しい状態となっています。
この使用状況でありながら24時間(夜8時間はほぼスリープ状態)でバッテリー残量は29%もあったので、普段使いであれば40%〜50%ほど残ってるはず。バッテリー持ちはそこそこいいように感じました。
カメラのスペック・画質
arrows 5Gは標準・超広角・望遠のトリプルカメラを搭載しています。
標準カメラ | 4,800万画素・F値1.7・1/2インチ |
---|---|
超広角カメラ | 1,630万画素・F値2.2・1/3インチ |
望遠カメラ | 800万画素(光学3倍)・F値2.4・1/4.4インチ |
インカメラ | 3,200万画素 ・F値2.0・1/2.7インチ |
標準カメラは4,800万画素の高画素センサーを搭載していますが、通常モードでは1200万画素での撮影となり、トリミングなど必要なシーンにおいて48Mモードに切り替えることで4800万画素で撮影することが可能となっています。
カメラの使いやすさについて
arrows 5Gのカメラアプリは写真と動画の切り替えモードボタンはありません。画面下に写真用のシャッターボタンと動画用の録画開始ボタンが常時表示されているので、モード切り替えなしで簡単に撮影に入ることができます。
もちろん、動画撮影中に写真を撮ることもできるので幅広い使い方ができるようになっています。
arrows 5Gは広角カメラだけでなく超広角、標準、望遠の3つのカメラをシームレスに切り替えして撮影することができます。アイコンが表示されているので、タップして切り替えするだけでなく長押しをすることでシームレスに倍率を変更することが可能。
もちろん、動画撮影中も自由にカメラの画角を変更することができるので使いやすいカメラUIになっているなと感じます。
初期設定は「AIシーン認識」がONになっていて、シチュエーションをAIが自動判別していい感じの写真に仕上げてくれます。
HDR撮影をONにするとAIシーン認識がOFFになってしまうのですが、AIシーン認識で逆光と判別されればHDR撮影をしてくれるので、ここは設定を変える必要はないのかな。
標準カメラの画質
では、arrows 5Gの標準カメラの画質はいかほどのものか実際にXperia 1 Ⅱと撮り比べをしてみました。
Xperia 1 Ⅱよりもarrows 5Gの方がHDRを効かせた描画になっているようですね。Xperia 1 Ⅱはどちらかというとカメラの設定に近いので明暗差を活かした表現になっているので、雰囲気はだいぶ違うといった印象があります。
看板の部分を拡大してみました。
arrows 5Gは4800万画素の高画素センサーを搭載していますが、1200万画素のXperia 1 Ⅱの解像感には及ばないようです。さすがに、Xperia 1 Ⅱと比較したのは過酷だったかな…。
夜の街をarrows 5G、AQUOS R5G、Galaxy S20、Xperia 1 Ⅱで撮り比べしてみました。
パッと見た感じでは大差ないように見えますが、電飾看板が白トビしてしまうなどしているように見えますね。部分拡大してみます。
夜の表現力はGalaxy S20、Xperia 1 Ⅱが一枚上手です。AQUOS R5Gも解像感はarrows 5Gの上を行っています。
arrows 5Gのカメラは超広角、広角、望遠のトータルで見るとバランスが取れていて使いやすいですが、広角カメラに絞って比較すると解像感はあと一歩といったところでしょうか。
標準カメラで撮影した作例をいくつか掲載しておきますね。
少し逆光気味のシチュエーションだったのでAIが自動的にHDRを効かせた写真にしたみたいですが、ちょっとHDRが効きすぎてる感じがします。全体的に白っぽい雰囲気になってしまった。
ちなみに、この日は、白いモヤが掛かっていたのもある。通常時であれば普通にキレイな色鮮やかな写真を撮影することができます。
花は花らしく色鮮やかに描画しています。
arrows 5Gの広角カメラはF/1.7の明るめのレンズに手ぶれ補正機能も搭載しているので、暗いところでの撮影も問題なく行うことができます。
ただ、少しだけノイズリダクションが効きすぎてる感がします。全体的にのっぺりとした印象の写真に仕上がることが多いです。
ちなみに、人物撮影はなかなかキレイに写真を撮ることができます。肌の色もキレイに表現してくれるし、レスポンスもいいので子どもたちを撮影するカメラとしては使える感じがしましたよ。
望遠カメラの画質
arrows 5Gは800万画素の光学3倍望遠カメラを搭載しています。Galaxy S20のようにデジタルズームして望遠しているのではなく、ちゃんとした光学3倍の望遠レンズを搭載しています。
標準カメラと違って望遠カメラの画質はなかなかいい感じなんですよね。
中心部分を拡大して比較してみると、arrows 5Gの望遠カメラは800万画素と控えめな画素数でありながら1200万画素のイメージセンサーを搭載しているXperia 1 Ⅱの望遠カメラよりも解像感の高い写真を撮影できています。
どちらも光学3倍のズームレンズですが、arrows 5Gの方が補正処理が強い感じにも見えますよね。標準カメラもそうでしたが、ノイズリダクションが強いのかもしれません。
金沢駅前でarrows 5G(光学3倍)、AQUOS R5G(光学2倍)、Galaxy S20(デジタル3倍)、Xperia 1 Ⅱ(光学3倍)で撮り比べをしてみました。
AQUOS R5Gの望遠カメラは画質は悪くないけどレンズが歪んでて補正がかかっていないのが少し辛いところなんですよね。中央部分を拡大してみて解像感を比較してみます。
解像感だけで比較するならarrows 5Gが一番キレイに描画できているように見えます。Galaxy S20はデジタルズーム3倍なのにここまでキレイに表現できることに驚きですが、望遠カメラに関してはarrows 5Gも健闘してます。
arrows 5Gの望遠カメラで撮影した作例をいくつかどうぞ。
ここ数日、街中が白いモヤのようなものがかかってます。写真があまりキレイに見えなくなってしまうのがツライですが、ちょっといつもと違った風景に見えるのか面白いのかも。
光学3倍の望遠カメラなのであらゆるモノに寄って撮影することができます。
望遠カメラは風景を切り取るに向いてるので風景撮影でこそ活躍できます。
arrows 5Gのカメラは色鮮やかな色合いに仕上がるので、SNSに映える画像を投稿することが多いなら向いてるのかもしれません。
arrows 5Gの望遠カメラは光学3倍と高倍率レンズでありながらF/2.4と比較的明るいので少し暗いところでの撮影もこなすことができます。
HDRを使って変に暗い部分を持ち上げるようなこともないので、光のある暗いシーンでの撮影は意外と自然な写真を撮影できるように感じます。
電飾看板は白トビしてしまっていますが、AIで必要ないと判断しているのでしょう。もし白トビを抑えた写真を撮影したいなら設定で強制的にHDR撮影を有効にするのがいいのかも。
超広角カメラの画質
arrows 5Gは1630万画素の超広角カメラを搭載しているので広い視野角の写真を撮影することができます。
レンズの歪み補正もしっかりかかっているので、超広角にしても違和感のない写真を撮影することができます。
超広角カメラになると全体的に暗くなるスマホもありますが、aroows 5Gはそのようなことはなく全域で統一した明るさ、色合いで撮影することができます。ただ、暗いシチュエーションになると画質は少し落ちて解像感が低くぼやけた感じに。
画像の周辺を見るとノイズがかなり出ているのが分かります。なので、超広角カメラを使うなら明るいところで使うのがいいかと思います。とりあえず、雰囲気は撮影できるかと思いますので。
暗所撮影は少し苦手か
arrows 5Gはナイトモードは搭載していないですが、標準カメラであれば暗いところでもこれくらいの明るさで撮影することができます。
同じ状況下でarrows 5G、AQUOS R5G、Galaxy S20、Xperia 1 Ⅱで撮り比べをし中央の建物の部分を拡大してみました。
Galaxy S20とXperia 1 Ⅱは流石の高感度性能を見せてくれますが、arrows 5Gも健闘しています。それなりの明るさでノイズの少ない画像に仕上げることができています。AQUOS R5Gはかなりノイジーな画質になってしまってます。
画像では明るく見えますが、実際はかなり暗いシチュエーションで望遠カメラは撮影できませんでした。正確には撮影できたけど「なんか写ってるレベル」です。ちなみに、Xperia 1 Ⅱの望遠カメラも撮影不可の暗さです。
超広角カメラでもこれくらいの明るさ、ノイズ感であれば撮影が可能です。
他の端末でも超広角カメラだとこれくらいの明るさが限界なので、ほぼ同じレベルと言っていいでしょう。まあ、超広角カメラで夜間撮影はやめときましょう。
Photoshop Expressモードは難あり
arrows 5Gには通常のカメラモード以外に「Photoshop Expressモード」での撮影が可能となっています。
無料で使える「Adobe Photoshop Express」をarrows 5Gのカメラアプリに組み込んでいてシャッターボタンを切ったと同時にPhotoshop Expressで補正処理をしてくれるモードとなっています。
Photoshop Expressモードを使うことで補正をかける前の写真と補正後の写真の2枚の画像が出来上がります。では、どのような写真を撮影することができるのか。
例えば、逆光のあるシチュエーションで撮影するとこのような補正前と補正後の2枚の写真が仕上がります。
補正前は逆光のせいで木の葉っぱ、花が黒く潰れてしまっていますが、Photoshop Expressによる補正によって暗部の明るさが持ち上げられた描画になっています。
ただ、これは標準カメラアプリの逆光モード(HDR)でも同じように暗い部分を明るくできるので、Photoshop Expressだから出来るというわけではないです。
なら標準のカメラアプリでよくね?ってなるんですけど、標準のカメラアプリは明るさ補正のみ。実際の色合いに近い仕上がりになりますが、Photoshop Expressモードで撮影すると色合いも自動的に補正するので、淡い雰囲気の写真に仕上げることができます。
ただし、暗所撮影ではほぼ使えないです。夜景撮影をウリにしていていましたが実際はPhotoshop Expressモードで撮影すると目立つノイズが発生してしまい画質がかなり落ちてしまいます。
たしかに暗い部分を明るく補正はしてるのですが、複数の写真を合成するHDR写真とは異なり1枚の画像を無理に補正していて画質が大幅に劣化してるんですよね。
また、Photoshop Expressモードは撮影してから処理に時間が必要なので連続撮影できないというデメリットもあります。
ここまで待ってノイズの多い写真に仕上がるのはちょっとキツいように感じます。ちなみに、Photoshop Expressは単独アプリとして存在していて標準カメラで撮影した写真を後から加工することもできます。
…めっちゃいい感じ?こっちでよくない?
Photoshop Expressモードで撮影した一発でこの写真が撮影できるなら、あの時間を待ってもいいかも。
Adobeアプリとの連携機能としての試みは面白いし可能性を感じます。処理時間の長さ、極端に画質が低下する問題が改善されれば他の端末にはない魅力になるので、改良を重ねていって欲しい。
5G通信の性能・速度
arrows 5Gは5Gスマホなので5Gを契約したSIMカードと5G電波があれば高速モバイル通信が可能です。
ということで、ドコモ 5GのSIMカードを入れて5G電波が飛んでいる金沢駅に行ってどれくらいの通信速度が出ているのか計測してみたところ、下りで364Mbps、上りで90Mbpsとなっていました。
受信速度 | 送信速度 | レイテンシ | |
1回目 | 364.2Mbps | 86.1Mbps | 36ms |
2回目 | 318.5Mbps | 94Mbps | 36ms |
3回目 | 320.8Mbps | 110.4Mbps | 38ms |
4回目 | 227.2Mbps | 104.0Mbps | 40ms |
5回目 | 234.8Mbps | 61.6Mbps | 54ms |
同じ場所で4G LTEにモードを切り替えたところ下り80Mbps、上り10Mbpsほどの通信速度だったので5G通信をすることで3倍から10倍ほど通信速度が速くなるようですね。
ちなみに、この5GはSub-6なのでミリ波のあるエリアであればさらなる高速通信が可能になるはずです。どこに行ったらミリ波の5Gが飛んでるんですか?!
arrows 5G レビュー:まとめ
ディスプレイ | 6.7インチ有機ELディスプレイ(3,140×1,440ピクセル) |
---|---|
CPU | Snapdragon 865 |
メインメモリ | 8GB |
ストレージ | 128GB(microSDカードで最大1TBまで拡張可能) |
生体認証 | 画面内指紋認証 |
リアカメラ | 標準(4800万画素/F1.7)・超広角(1630万画素/F2.2)・望遠(800万画素/F2.4) |
Wi-Fi | Wi-Fi 6(802.11ax)最大1201Mbps |
5G | 最大受信4.1Gbps/送信480Mbps |
4G LTE | 最大受信1.7Gbps/送信131.3Mbps |
防水防塵 | IP68(水深1.5mに30分)、 |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
NFC | おサイフケータイ対応(Felica) |
バッテリー容量 | 4070mAh |
サイズ | 164 × 76 × 7.7mm |
重量 | 171g |
arrows 5Gのメリット
arrows 5Gは6.7インチの大画面ディスプレイを搭載した5Gスマホですが、筐体重量が171gに抑えられていて、画面が大きいわりに扱いやすい端末に仕上がっています。
- 6.7インチの大画面サイズ
- 画面内指紋認証の精度・速度が良い
- FASTフィンガーランチャーが使いやすい
- 筐体が171gと軽くて扱いやすい
- 泡ハンドソープで洗える
- 安心のMade in Japan
独自機能のFASTフィンガーランチャーやスライドイン機能がとても使いやすいので、普段使いのスマホとしてかなり使えるでしょう。
また、泡ハンドソープで洗えるのもコロナ渦の中ありがたい仕様かもしれないですね。毎日洗うとさすがにどうなんだろうとは思うけど、スマホは病原菌の塊みたいなところもあるので、安心感はあります。
arrows 5Gのデメリット
arrows 5Gのデメリットは顔認証、ワイヤレス充電に対応していないところ。
- 顔認証に対応していない
- ワイヤレス充電に対応していない
ただ、画面内指紋認証の精度も高くて認証速度も速いので顔認証がなくても普通に使うことができるので、顔認証がないことは致命的なデメリットにはならないです。
また、カメラのPhotoShop Expressモードが使いにくい問題もありますが、標準のカメラアプリは普通に動作し使うことができるし実用で困ることは一切なくデメリットにはなりません。
発展途上だと思うので今後の進化に期待したいところ。
大画面なのに軽量で操作性の良いスマホ
arrows 5Gはハイエンドの5Gスマホのなかでは6.7インチと画面サイズが大きいわりに筐体重量が軽いので扱いやすい端末に仕上がっています。
また、画面内指紋認証の精度・速度も上々で、FASTフィンガーランチャーを使うことでホーム画面にアクセスすることなくアプリを起動できるのでとても使いやすい。
少しでも軽くて高性能なスマホが欲しい方におすすめです。
→ arrowsシリーズはこちら
→ ドコモのおすすめスマホはこちら
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