iPhoneのリアカメラは広角 + 望遠カメラのiPhone 7 PlusやiPhone 8 Plus、超広角 + 広角 + 望遠カメラのiPhone 12 Pro、iPhone 11 Proなどがあります。
クアッドカメラ・デュアルカメラを搭載しているiPhoneは光学2倍の望遠レンズとデジタル5倍ズームの組み合わせで最大10倍のデジタルズームで撮影することができます。
ただし、使い方によっては望遠カメラの性能を発揮することができません。そこで、ここでは望遠カメラを使う時の注意点や撮影した写真の画質の違いについて詳しく書いています。
この記事の目次
iPhoneの望遠カメラについて
複眼カメラを搭載しているiPhoneのスペックをまとめました。
12 Pro Max | 12 Pro | 11 Pro/Pro Max | XS/XS Max | 8/7 Plus | 12/12 mini | 11 | |
画素数 | 1200万画素 | ||||||
超広角カメラ | ƒ/2.4 | – | ƒ/2.4 | ||||
広角カメラ | ƒ/1.6・センサーシフトOIS | ƒ/1.6・光学式OIS | ƒ/1.8・光学式OIS | ƒ/1.6・光学式OIS | ƒ/1.8・光学式OIS | ||
望遠カメラ | 2.5倍・ƒ/2.0・光学式OIS | 2倍・ƒ/2.0・光学式OIS | 2倍・ƒ/2.4・光学式OIS | 2倍・ƒ/2.8 | – |
iPhone 12とiPhone 11は広角 + 超広角のデュアルカメラ、iPhone 12 Proなど上位モデルは望遠カメラも搭載しているので、最大10倍までズームして撮影することができます。
望遠カメラのないiPhone 12・11でも最大5倍までズームできますが、広角カメラのデジタルズームとなるため、光学2倍の望遠レンズを使ってズームできるiPhone 12 ProやiPhone 11 Proと比べると画質は落ちます。
なお、iPhone 12 Pro Maxは2.5倍の光学望遠レンズを搭載しているので最大12倍までズームすることができます。
なお、iPhone SE(第2世代)、iPhone XRは広角カメラのみとなっていますがデジタルで最大5倍までズームは可能となっています。
知ってた?望遠カメラが使える条件
iPhoneのデュアルカメラの望遠レンズは被写体から60センチ以上離れていないと使うことができません。さらに、明るさも必要で暗いところの撮影だと望遠レンズに切り替わりません。
iPhone 7 Plusではじめてのデュアルカメラでテンション上がってズームばかりしてたんですけど、一部の写真の画質があまりキレイではないことに気付いたんですよね。
どんな状況でも2倍ズームすれば望遠カメラを撮影しているものだと思い込んでいましたが、よく考えてみるとカメラのレンズには焦点距離というものが存在します。
- 超広角カメラ:13mm相当
- 広角カメラ:26mm相当
- 望遠カメラ:52mm相当
- 望遠カメラ(12 Pro Max):65mm相当
つまり、望遠カメラで被写体に近づきすぎると写真がボケてしまうということ。
iPhoneはこの辺りをソフトウェアでうまく調整していて約60cm以内に被写体が近づくと望遠カメラから広角カメラに自動的に切り替わるようになっているのです。
このおかげで被写体に近くても2倍ズームしてもピントをしっかりと合わすことができるというわけ。ちなみに、広角・望遠のどちらのカメラで撮影しているかは指をレンズに当てることで判別することができます。
なお、iPhoneは望遠カメラとデジタルズームの組み合わせで最大10倍までズームすることができますが、この時は広角と望遠の両方のカメラを使っているようです。
- 60センチ以内で2倍ズーム:広角(26mm)でデジタルズーム
- 60センチ以上で2倍ズーム:望遠カメラ(52mm)を使用
- 60センチ以上で10倍ズーム:望遠カメラ(52mm)× 広角カメラ(26mm)を併用
5倍や10倍ズームしている時に広角レンズを指で被せてみると画面が消えます。つまり、望遠レンズだけでズームしているだけではなく広角レンズも併用することで画像を作り出しているようです。
被写体60cm以内はデジタルズームに
被写体が約60cm以内にある状況で「x2」の2倍ズームアイコンをタップしてもデジタル2倍ズームになるのですが、iPhone 7とiPhone 7 Plusで5倍ズームして画質を比較してみました。
色合いが若干異なっていますが、被写体が近いためiPhone 7 Plusは望遠カメラを使うことができず自動的に広角カメラを使って撮影をしています。つまり、iPhone 7と同じ画質…ということになりますね。
分かりやすいように、もう少し拡大してみましょう。
どちらも広角カメラを使ってデジタルズームして撮影された写真なので画質はほぼ同じになっていることが分かります。
被写体60cm以上で望遠カメラが併用される
被写体が遠いところにある場合は、自動的に望遠カメラを起動して広角レンズと併用して画質が向上します。iPhone 7で5倍ズームをした画像と、iPhone 7 Plusで5倍ズームした画像を比較してみましょう。
パッと見は分からないので拡大してみましょう。
どうでしょう。あきらかにデュアルカメラで撮影したiPhone 7 Plusの方が解像感が高くなっているのが分かります。
さらに、外に出て撮影をしてみました。
デュアルカメラのiPhoneだと看板の文字もくっきり表現できているのが分かります。風景の撮影は被写体距離を考慮する必要がないのでズーム時はほぼ100%で望遠カメラで撮影することができます。
夜の自販機を撮影してみました。被写体から60cm離れて撮影したのでデュアルカメラのiPhoneは望遠カメラを併用して撮影していることになります。
どうでしょうか。シングルカメラのiPhone 7は自販機の文字がぼやけてしまっていますが、デュアルカメラのiPhone 7 Plusなら望遠カメラを併用することで解像感の高い写真になっているのが分かります。
ズームした画像はあまりキレイじゃないと思ってましたが、単純に近い被写体でズームを使っていただけ。望遠カメラの恩恵を最大限受けていなかっただけだったのです。
2018年のiPhone XS Maxでもデジタル1.9倍ズームと光学2倍ズームでの画質を比較してみました。1.9倍にしたのは2倍にすると望遠カメラが起動してしまうので。
よく分からないので拡大してみます。
iPhone XS Maxの広角カメラは大型サイズのイメージセンサーと高性能のA12 Bionicプロセッサを搭載していることもあり、デジタルズームでもキレイに描画できています。
2020年のiPhone 12・12 Proの5倍ズームの画質を比較してみました。
iPhone 12は広角カメラでデジタル5倍ズーム、iPhone 12 Proは光学2倍望遠レンズを使って5倍ズームしているので、解像感はiPhone 12 Proの方が高くキレイに表現することができています。
暗い場所でも望遠レンズは機能しない
あと、十分な明るさがないと十分な距離があったとしても望遠レンズ側で撮影することはできないようです。
夕暮れに2倍ズームをしたところ、どんなに被写体との距離があったとしても望遠カメラが起動することはありませんでした。
自動で何も考えずに撮影することができるのは嬉しいけど、制限が厳しい…。
どっちのカメラが使ってるか判断する方法
カメラアプリで広角・望遠のどちらのカメラを使っているか判断できないので、近い被写体を撮影する時に望遠カメラを使ってキレイに撮影したいという時にちょっと困ってしまいます。
そんな時は、望遠側のレンズを指で被せてみてください。
そうすることで、どちらのレンズで撮影しているのかを判断することができるので…。
普通に景色を撮影するときにズームするなら基本は望遠カメラで撮影するので特に問題はないと思います。
まとめ:あまり気にしなくてもいい!
最新のiPhoneはデュアルカメラを搭載した機種がメインなので、デュアルカメラで撮影をする人も増えてきているのかなと思います。
テーブルフォトをするときに被写体から近すぎると望遠カメラが起動していないことがあるので注意です。画質を重視するなら60センチ以上離れて撮影するかデジタルズームで我慢するしかない…って感じですかね。
と、色々と書いてきましたがあまり気にしなくてもいいです。撮りたいときにiPhoneのデュアルカメラを使って好きに写真を撮りましょう!
https://sin-space.com/entry/iphone-size
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