iPhone 7 Plusは5.5インチのディスプレイを搭載した端末で2016年9月に発売した機種です。
このモデルはアルミボディなのに光沢のあるジェットブラックモデルが存在した珍しいiPhoneとなっています。
この記事では、iPhone 7 Plusのジェットブラックのデザイン、スペック、使いやすさ、傷の付きやすさをレビューしています。
実際に使ってどうなのかメリット、デメリットも書いてるので参考にしてみてください。
- 5.5インチの大画面ディスプレイを搭載
- A10 Fusion + 3GBメインメモリで快適動作
- アルミボディなので軽量で扱いやすい
- 広角 + 望遠のデュアルカメラに対応
- おサイフケータイ(Felica)に対応
- IP67(水深1.5mに30分)の耐水防塵性能
- Touch ID内蔵ホームボタンを搭載
- 筐体サイズが大きい
- バッテリー持ちがあまり良くない
- ワイヤレス充電に非対応
- iOS 16に対応していない
iPhoine 7 PlusはiOS 16に対応せずiOS 15までしか動作しませんがセキュリティーアップデートはまだ配信されています。
この記事の目次
iPhone 7 Plus(ジェットブラック) レビュー
iPhone 7 Plusは2016年9月に発売した5.5インチディスプレイを搭載した端末となっています。
5.5インチディスプレイはiPhone XS Maxよりもコンパクトで筐体サイズも少しだけ小さいので、6.5インチのiPhone XS Maxが大きい…と感じている方にはちょうど良いサイズかもしれないですね。
ただし、ここで紹介しているジェットブラックモデルに関しては現在は購入できません。ブラックモデルはありますが普通のマットなアルミボディを纏っています。
ローズゴールド、ゴールド、シルバー、ブラックの4色から選べて端末価格はApple Storeで64,800円〜と並行して販売されていたiPhone XS Maxよりも安く買うことができました。
機種 | iPhone 7 Plus | iPhone 8 Plus | iPhone XS Max |
---|---|---|---|
32GB | 64,800円 | – | – |
64GB | – | 78,800円 | 112,800円 |
128GB | 75,800円 | – | – |
256GB | – | 95,800円 | 129,800円 |
512GB | – | – | 152,800円 |
※2019年にiPhone 11、iPhone 11 Proの発売によってiPhone 7 Plusの販売は終了しました。
- 5.5インチのP3 Retinaディスプレイを搭載
- A10 Fuison + 3GBメインメモリを搭載
- タッチセンサー式ホームボタン(Touch ID)
- 1200万画素のデュアルカメラ(広角 + 望遠)
- 光学式手ぶれ補正を搭載(広角カメラのみ)
- リアカメラは4K30Pの動画撮影が可能
- Felicaに対応し電子マネー決済ができる
- IP67等級(水深1m30分耐えられる)対応
iPhone 7 PlusのSoCはA10 Fusionを搭載し、2019年3月に発売したiPad(第7世代)にも採用されたチップで意外と息の長いチップだったんですよね。
2016年に発売したモデルなので、iPhone 8 PlusやiPhone XS Maxと比べると性能は劣りますが、Apple Pay(Felica)や耐水防塵(IP67)に対応し十分使える性能を持っています。
パッケージと付属品
iPhone 7 Plus(ジェットブラック)は真っ黒な専用デザインとなったパッケージが採用されています。
他のモデルはカラーに合わせてiPhoneの画像の色が変わっていますが、iPhone以外の部分も黒くなっているのはジェットブラックだけです。
今までで箱全体が黒色になったのはジェットブラックが初めてなんじゃないでしょうか。箱を開けると本体ではなく「Designed by Apple in California」の文字がお目見え。
やっぱり、本体が一番最初にいた方がインパクトあったのにな…。どうしてiPhone 7からこの仕様にしたのだろうか。「Designed by Apple in California」をもっとブランディングしたいのかな。
「Designed by Apple in California」の箱の中には簡単な説明書やステッカーなどが入っています。そして、この下にiPhone 7 Plusが収められています。
本体の下には充電器、Lightningコネクタ、Lightningコネクタ対応のEarPodsが収められています。
iPhone 7 Plusは3.5mmオーディオジャック非搭載ですが、Lightningコネクタに対応したEarPodsを同梱しているので、そのまま音楽を楽しむことが可能となっています。
なお、ワイヤレスで音楽を楽しむなら完全ワイヤレスイヤホンのAirPods、AirPods Proがおすすめです。AirPodsの比較はこちらをどうぞ。
画面サイズ・スペック
iPhone 6 PlusはフルsRGBのカラー規格でしたが、iPhone 7 Plusは5.5インチのP3対応のRetinaディスプレイを搭載しています。
iPhone 7 Plus | iPhone 7 | iPhone 6 Plus | |
画面サイズ | 5.5インチ | 4.7インチ | 5.5インチ |
解像度 | 1,920 x 1,080ピクセル | 1,334 x 750ピクセル | 1,920 x 1,080ピクセル |
カラー規格 | P3 | フルsRGB | |
最大輝度 | 625cd/m2(標準) | 500cd/m2(標準) |
広色域の表現が可能となるP3ディスプレイに対応しているので、写真などの色合いはiPhone 7 Plusは旧モデルと比べてもキレイに描画することが可能となっています。
このP3ディスプレイは最新のiPhone 12・12 Pro、iPhone 11・11 Pro、iPhone SE(第2世代)にも採用している規格なので2016年モデルのiPhone 7 Plusでも同じ品質ということになります。
ただし、有機ELディスプレイではなく液晶ディスプレイなので見え方は多少は違うかもしれませんね。
筐体はアルミボディを採用したスタイル
実はiPhoneのブラック系モデルを購入するのは初めてです。今までずっとホワイト系のiPhoneを使っていたのですが、ジェットブラックを一目見て持ってみたいなとビビッと来たんですよね。
今までブラック系モデルを購入してこなかった理由がいくつかあり、ブラック系モデルは前面パネルも黒色になってしまうので指紋が目立ってしまうのが嫌だったんです。
でも、ジェットブラックは背面パネルも指紋ベタベタになってしまう仕様となっています。もう、ここまで来たら潔いので指紋まみれになってみるのもいいかなと思って購入しました。
iPhone 7/7 Plusでは横に伸びるアンテナラインが廃止されましたが、ジェットブラックモデルはこの特性からアンテナラインがあることすら分からないですね。
iPhone7のシルバーとかはしっかりとアンテナラインが見えるので、ジェットブラックならではと言えるかもしれません。
この光沢感はジェットブラックならではですね。
ディスプレイ側と同じ光沢感なので一体感がものすごくあります。
現在はジェットブラックモデルの購入はできませんが、ガラス筐体を採用しているiPhone 8 Plusなみに光沢があり高級感のあるスタイルとなっています。
指紋が付きやすく傷付きやすい
これはガラス筐体を採用しているiPhone 8シリーズでもいえることですが、iPhone 7 Plusのジェットブラックは指紋がベタベタつくの僕のような潔癖症の方にはちょっとツライ仕様といえるかもしれません。(なら買うな…って感じですがw)
指紋が付きやすいので綺麗に使いたいという思いが働いて指紋を拭き取る回数が増えますね。
これはこれでいいのかも…。また、画像では分かりにくいのですが細かいキズが何箇所か付いています。噂通りジェットブラックは傷が付きやすいようです。
なので、少しでも本体から傷を守りたいなら本体ケースは必須となるのかなぁと思います。ただ、5.5インチのディスプレイは大きいので個人的には本体ケースは付けたくはないんですけどね…。まあ、仕方ないところかもしれません。
サイド部分のボタン類も光沢のあるブラックで統一されています。
ボタンもしっかり指紋が付いています。こまめに綺麗にしたにとヤバイかもね…。なお、数ヶ月使用後のレビューもしているので傷の付き方が気になる方はこちらもどうぞ!
https://sin-space.com/entry/2016/11/11/155253
また、耐水防塵(IP67等級)仕様になっていて水深1メートルに30分耐えることができる性能を持っています。
A10 Fusionの性能
iPhone 7 PlusはA10 Fusionプロセッサに3GBのメインメモリを搭載しています。
iPhone 7 Plus | iPhone 7 | iPhone 6s Plus | |
プロセッサ | A10 Fusion | A9 | |
メインメモリ | 3GB | 2GB | 2GB |
A10 FusionプロセッサはiPad(第6世代)、iPad(第7世代)にも採用されているプロセッサでまだまだ現役で使うことができる性能を持っています。メインメモリも3GBもあるのでアプリの切り替えやマルチタスク作業も問題ありません。
Geekbench 4による性能の違いは以下のとおりです。
iPhone 7 Plus | iPhone 7 | iPhone 6s Plus | |
プロセッサ | A10 Fusion | A9 | |
シングルコアスコア | 3441 | 3410 | 2413 |
マルチコアスコア | 5798 | 5746 | 4171 |
Metal | 12825 | 12812 | 10113 |
iPhone 7とiPhone 7 Plusの性能差はほぼありませんが、iPhone 6s Plusと比べると20%ほど性能が向上していることが分かります。
参考までにA10 fusionとA9の動作の違いを比較してみました。
iPhone 6sと比べるとA10 Fusionを搭載しているiPhone 7の方が動作速度が速くなっているのが分かります。
Apple Pay(Felica)に対応している
iPhone 7 PlusはApple Pay(Felica)に対応しiD、QUICPay、Suicaなどを登録して、コンビニでの支払いに使ったり、電車に乗ることができるようになります。
本当にiPhoneを使った電子マネー決済は便利ですね。田舎に住んでいるからこそ普段使うことないSuicaを設定しておくことで、東京に行った時に便利に地下鉄に乗ることができるのでオススメですよ。
https://sin-space.com/entry/2016/09/13/125558
https://sin-space.com/entry/2016/10/25/143441
iPhone 6 Plus・iPhone 7 Plusの比較
本体カラーが違いますがiPhone 6 Plusが手元にあったのでiPhone 7 Plusと外観の違いを比較してみました。
やはりiPhone 7 Plusはアンテナラインの数が少なく、さらにジェットブラックで目立たなくなっているのでカッコイイですよね。
iPhone 6/6sシリーズはアンテナラインが本当にネックだったので、このデザインの変更はiPhoneのデザイン性をう復活させたものといえるのではないでしょうか。
カメラレンズのリングもiPhone 7シリーズは筐体からの延長線上に変更されたので、見た目は良くなったのかなと感じます。
デュアルカメラを搭載している
iPhone7 Plusの最大の特徴はデュアルカメラを搭載していることでしょう。
iPhone 7 Plus | iPhone 7 | |
広角カメラ | 1200万画素・f/1.8 | |
望遠カメラ | 1200万画素・f/2.4 | – |
光学式手ぶれ補正 | 広角カメラのみ搭載 | 搭載 |
動画撮影 | 4K30P撮影に対応 | |
インカメラ | 700万画素・f/2.2 |
レンズの大きさから判断して左側が望遠カメラ、右側が広角カメラとなっているようです。
iPhone7ではデジタル5倍ズームまでしかできませんがiPhone7 Plusは望遠レンズを搭載することで光学2倍、デジタル10倍までズームして撮影をすることが可能となります。
「1x」というアイコンをタップすると光学2倍ズームで撮影することができます。
光学2倍ズームでどんな写真を撮影することができるのか試してみました。左が「1x」、右が「2x」で撮影したものです。
これだけでは分からないので、コップの部分に焦点を当てて拡大してみます。
望遠カメラで撮影した画像(右)の方が画質がクッキリしているのが分かりますね。広角で撮影した画像(左)はデジタルズームしているので解像度が低いなっているのが分かります。
望遠カメラで撮影するとデジタルズームを組み合わせることで最大10倍までズームすることができるので、望遠で写真を撮影することが多いならiPhone 7 Plusはいいですね。
なお、iPhone7 Plusは「1x」のアイコンを左右に動かすことで拡大縮小ができるシステムが導入されています。
iPhone7とiPhone7 Plusで同じ5倍ズームで比較してみました。iPhone7は完全にデジタル5倍ズームですがiPhone7 Plusは光学2倍ズームとデジタルズームを組み合わせています。
この画像を見るとデジタルズーム5倍のiPhone7の方がキレイに見えますね。iPhone 7 Plusのデジタルズームはノイズが多いように見えます。
望遠カメラはセンサーサイズも小さくてレンズもF/2.4と暗めなので暗いシーンにおいては画質が劣ることもあるのかもしれません。
追記:iPhone 7 Plusの光学2倍ズームは被写体から約60cm以上離れていて明るい場所でないと使うことができないことが分かりました。
拡大してみると望遠カメラで2倍ズームした画像の方が綺麗に撮影できていることが分かります。
つまり暗いところや被写体と近い場合に2倍ズームすると望遠レンズを使うのではなくデジタルズームで拡大されることになるということ。
これは、iPhone 7 PlusだけでなくiPhone 8 PlusやiPhone X/XS/XSMaxも同じ仕様となっているようです。
iPhone 7 Plus レビュー:まとめ
iPhone 7 Plusは5.5インチの液晶ディスプレイにSoCにA10 Fusion、メモリ3GBを搭載して大きな画面でインターネットやSNS、ゲームを楽しみた方におすすめのスマホです。
iPhone 7 Plusがおすすめな人は
iPhone 7 Plusは5.5インチのディスプレイにホームボタンを搭載しそれなりに筐体サイズが大きいですがiPhone XS Maxと比べて筐体の厚みが薄いので意外と操作性はいいです。
- 大画面のiPhoneが欲しい
- ホームボタンのiPhoneが欲しい
- 購入費用をとにかく抑えたい
A10 Fusionに3GBのメインメモリで意外とちゃんと動作します。最新モデルと比べるとモッサリしますしiOS 16はサポート外ですがセキュリティアップデートは定期的に配信されるのでまだ使えます。
ホームボタンの大画面ディスプレイのiPhoneをとにかく安く欲しいならiPhone 7 Plusはいいのかもしれません。現在は中古のイオシスで128GBモデルの中古Cが14,800円で買えます。
古い端末なので状態の良い個体は少ないですがこの価格ならとりあえず使うなら十分ではないでしょうか。これでも、ステレオスピーカーに対応しFelicaも使える普段使いできます。
iPhone 7 Plusが適してない人は
- やっぱりiPhoneを快適に使いたい
- ワイヤレスで無線充電したい
- MagSafe周辺機器を使いたい
iPhone 7 Plusは2017年に発売したモデルで6年目の端末なのでやっぱり動作速度はモッサリ気味ですしゲームには不向きです。
それなりに快適に使いたいならiPhone 8 Plus以降のモデルにするのがおすすめではあります。
iPhone 8 PlusもiOS 17がサポート対象外になりますがA11 Bionicはまだ快適ですしメモリ容量が3GBあるので意外とちゃんと動作しますよ。
→ iPhoneの比較はこちら
→ iPhone 8・7・6sの比較はこちら
→ iPhone 8、iPhone 8 Plusはこちら
コメントをどうぞ!