多種多様のサイズのiPhoneが発売されてますがホームボタンを搭載した大画面ディスプレイを搭載したモデルがiPhone 8 Plusが最後で5.5インチの大画面ディスプレイを搭載したiPhone 7 Plusの後継機です。
ここでは、iPhone 8 Plus(64GB・スペースグレイ)の外観デザイン、スペック、カメラの画質、使いやすさをレビューしています。iPhone 7 Plusとの違いも比較したので参考にしてください。
この記事の目次
iPhone 8 Plusの特徴
- ディスプレイ:5.5インチ(液晶)
- 解像度:1,920 × 1,080ピクセル
- SoC:A11 Bionic、メモリ:3GB
- ストレージ:64 / 128 / 256GB
- 生体認証:Touch ID(指紋認証)
- 広角カメラ:12MP(1/2.9型)・ƒ/1.8
- 望遠カメラ:12MP・ƒ/2.8
- インカメラ:7MP・ƒ/2.2
- オーディオ:ステレオスピーカー
- 通信:Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0、4G LTE
- NFC:NFC A/B/Felica(おサイフケータイ対応)
- バッテリー容量:2,691 mAh
- 充電:Lightning(急速充電対応)、ワイヤレス充電(Qi)
- 電子決済:おサイフケータイ(Felica)対応
- 防水防塵:IP67(水深1メートル30分)
- サイズ:158.4 × 78.1 × 7.5 mm、202 g
- 端末価格:89,800円 → 78,800円 → 62,800円
- OS:iOS 16.7まで
- 発売日:2019年9月20日
iPhone 8 Plusは5.5インチの液晶ディスプレイにSoCにA11 Bionicを搭載した大画面スマホとなっており、ホームボタンを搭載した大きなモデルとして最終形態モデルといってもいいでしょう。
基本的なデザインはiPhone 7 Plusと同じですがアンテナラインが目立たなくなりiPhone 8 Plusで背面パネルの素材がアルミニウムからガラスになって雰囲気がガラッと変わりました。
サイドフレームは7000シリーズのアルミニウムを採用し強固で上下左右に少しだけアンテナラインが残っていますが、背面パネルがガラスになったことでスッキリとしたスタイルですね。
iPhone 8 Plusの対応OSはiOS 16.7までとなっていて最新のiOSは使うことができませんが、A11 Bionic + 3GBメモリで意外と快適に使うことができるので大画面iPhoneをサブ機として使うならいいような気がします。
現在、iPhone 8 Plusは16,800円ほどで中古を買うことができます。ホームボタンを搭載した大画面のiPhoneが欲しいならいいかもしれませんね。
iPhone 8 Plus レビュー
スペースグレイは黒ではない
iPhone 8 Plusのブラックモデルは「スペースグレイ」となっていて、iPhone 7 Plusにラインナップされていた漆黒の「ジェットブラック」はラインナップにはありません。
ブラックではなくダークグレイっぽい色合いになっているので、ブラック好きにとってはちょっと残念ですね。ただ、ジェットブラックは傷だらけになってたのでいい判断だったのかもです。
スペースグレイのパッケージは黒色をベースにiPhone 8 Plusの背面のイメージを全面に押し出したデザインとなっています。
同梱品はLightningケーブル、電源アダプタ、Lightning to 3.5mmヘッドフォンジャック変換コネクタなどとなっています。
3.5mmヘッドフォンジャックとLightningコネクタの変換アダプタがまだ同梱されているということは、3.5mmヘッドフォンジャックを使っている人がまだまだ多いことなのでしょう。
まあ、そう簡単には移行はできないですよね。長年使われてきているものだし、Appleだけが使っているLightningコネクタに合わせて製品設計をするわけにもいかないでしょう。
iPhone 8 Plus 本体外観
では、iPhone 8 Plusの本体の外観を細かく見ていきましょう。
このような保護フイルムで本体が守られているので剥がしていきましょう。なんか、以前よりもしっかりしたフイルムになっているように感じたのですが気のせいでしょうか。
正面から見たデザインは今までのモデルとほぼ変わりません。というか同じです。
充電ポートは引き続きLightningコネクタですが、iPhone 8 PlusはMacBookなどで採用されているUSB-C電源アダプタとUSB-C Lightningケーブルを使用することで30分で50%の充電が可能な急速充電に対応しています。
たったの30分でこれだけ一気に充電することができるのは本当に便利ですよね。モバイルバッテリーを持ち歩かなくてもいいレベルかも…?
基本的なデザインはiPhone 7 Plusと同じで、本体右側にサイドボタン(電源ボタン)とSIMカードスロットが搭載されています。
本体左側に音量ボタンとミュートスイッチが搭載されています。
本体裏側から見るとこんな感じ。
背面パネルがガラスとなり違う素材が隣り合うデザインですが違和感なく溶け込んでいるのはさすがの技術です。
ガラスは角が丸く処理された2.5Dガラスなので手で持った時に馴染むようになっており、持ち心地はかなり良いです。
iPhone 8 PlusとiPhone 7 Plusの外観比較
iPhone 8 PlusのシペースグレイとiPhone 7 Plusのジェットブラックの外観を比較してみます。
やはりiPhone 7 Plusのジェットブラックの黒の輝きは異質ですよね。本当に真っ黒ですし光り方もちょっと悪な感じがします。
iPhone 7 Plusは本体の上下にもアンテナラインが入っていますがジェットブラックだけ目立たない感じですが、iPhone 8 Plusは筐体がガラスになったのでアンテナライン自体が存在しないのが特徴です。
iPhone 8 Plusのスペースグレイは少し落ち着いたダークグレイなのでシックでカッコイイと思います。
デュアルカメラのレンズ周囲はiPhone 7 Plusは筐体のアルミを盛り上げるかたちで形成されていますが、iPhone 8 Plusは金属製のリングでカメラレンズを覆うかたちとなっています。
光に当てるとどっちがどっちなのか分からなくなってしまったのですが、多分右側にあるのがiPhone 8 Plusだと思います。
iPhone 7 Plusのジェットブラックは素材のアルミニウムを磨くことでピカピカブラックを実現しています。
しかし、ものすごく細かい傷が付きやすいのが難点でジーンズのポケットに軽く入れただけで細かい傷がついてしまうくらいで、ケースを付けずに使用するとかなり傷だらけの状態になってしまいます。
目立つ傷ではありませんが、やはり長く使ってくるとかなりの数の傷が付いてしまっているので気になってしまいますよね。
そんな中でiPhone 8 Plusの筐体はガラス素材になったことでジェットブラックよりは細かい傷は付かないようになりました。
ただし、アルミ素材のiPhone7/7 Plusの通常カラーと比べるとガラス素材のiPhone8/8 Plusは傷が付きやすいです。
- iPhone 7(ジェットブラック):超傷が付きやすい
- iPhone 7(その他のカラー):あまり傷が付かない
- iPhone 8:少し傷が付きやすい
筐体にガラスを採用したiPhone8 Plusは手で持った感触はしっとりとした手触りとなり高級感を味わうことができます。
アルミのiPhone 7 Plusはすべすべとした手触りなので誤って手から滑り落ちてしまうということが多々ありましたが、iPhone8 Plusは滑って落としてしまう可能性はかなり少なくなるでしょう。
まあ、ガラスを採用しているので落とした時点でバキバキに割れてしまう可能性がかなり高いと思いますが…。そう考えるとケースは必須のようにも感じますね。
iPhone 8 PlusのCPU・GPUの性能
iPhone 8 PlusはA11 Bionicチップが搭載していますが、iPhone 7 PlusのA10 Fusionチップとの性能差がどれくらいあるのかを比較してみました。
両モデルのAプロセッサのスペックはこんな感じ。
iPhone 8 Plus | iPhone 7 Plus | |
チップ | A11 Bionic | A10 Fusion |
CPU | 高性能コア2 高効率コア4 合計 6コア 6コア同時駆動可能 | 高性能コア2 高効率コア2 合計 4コア どちらかのコアのみ駆動 |
GPU | Apple 3コア | PowerVR 7XT 6コア |
RAM | 3GB LPDDR4 | 3GB LPDDR4 |
iPhone 7 PlusのA10 Fusionチップは高性能コアか高効率コアのどちらかしか駆動させることができませんでした。
しかし、iPhone 8 PlusのA11 Bionicは第2世代パフォーマンスコントローラを搭載したことで、高性能コアと高効率コアを同時に駆動させることが可能となり、高負荷時の性能が大幅にアップしているのが特徴となっています。
CPUの性能をGeekbench 4で測定してみました。
iPhone 8 Plus | iPhone 7 Plus | |
シングルコア | 4252 | 3511 |
マルチコア | 10380 | 6009 |
A11 Bionicチップはシングルコアで30%、マルチコアで80%の性能向上しています。
いやー…。A10 Fusionチップの性能向上も凄かったけど、さらに上をいく進化っぷりですよ。ちなみに、このスコアは13インチMacBook Pro 2017のIntelのCore i5プロセッサと同等レベルの性能なので、ちょっと驚きの性能といっていいでしょう。
Metal(GPU)も測定してみました。
iPhone 8 Plus | iPhone 7 Plus | |
Metal | 15450 | 12723 |
GPUの性能は20%ほど向上していることが分かりますが、GPUのコア数が6コアから3コアに減っているのにも関わらず全体の性能が向上しているのが凄いですね。コア数が減ったことで省電力化に貢献しているのでしょうね。
なお、A11 BionicよりGPUコアもAppleが独自に開発したものに変更されています。
iPhone 8 Plusのカメラの画質
iPhone 8 PlusにはiPhone 7 Plusと同じくデュアルカメラ を搭載しています。
カメラのスペックはiPhone 7 Plusと同じ1200万画素のイメージセンサーとレンズとなっています。
機種 | iPhone 8 Plus | iPhone 7 Plus | iPhone 6s Plus | |
---|---|---|---|---|
背面 カメラ (静止画) |
画素数 | 広角:1200万画素 望遠:1200万画素 |
1200万画素 | |
レンズ | 広角:ƒ/1.8 望遠:ƒ/2.8 |
f/2.2 | ||
手ぶれ補正 | 光学式手ぶれ補正 | |||
ズーム | 最大10倍のデジタルズーム | 最大5倍のデジタルズーム | ||
広高域キャプチャ | 写真とLive Photos | – | ||
フラッシュ | クアッドLED (True Toneフラッシュとスローシンクロ) | True Toneフラッシュ | ||
背面 カメラ (動画) |
4Kビデオ撮影 | 24fps・30fps・60fps | 30fps | |
1080pビデオ撮影 | 30fps・60fps | |||
手ぶれ補正 | ビデオの光学式手ぶれ補正 | |||
ズーム | 光学2倍ズーム、6倍デジタルズーム | 3倍デジタルズーム | ||
スローモーション | 1080p(120fps・240fps) | |||
ズーム | 手ぶれ補正機能を使ったタイムラプスビデオ | |||
フロント カメラ |
画素数 | 700万画素 | 500万画素 | |
レンズ | f/2.2 | |||
フラッシュ | Retina Flash | |||
広高域キャプチャ | 写真とLive Photos | – | ||
動画撮影 | 1080p | 720p |
しかし、iPhone 8 Plusの1200万画素のイメージセンサーは新世代センサーとなりカラーフィルタも刷新されているので写真の画質は向上していてiPhone 7 Plusよりもノイズが少なく綺麗な写真を撮影できるようになっています。
実際に暗いところで撮影してみると暗部のノイズなどが少なくなっています。明るいところであまり違いが分からないのですが、暗所撮影においては差が出てくるように感じます。また、人肌の表現も若干綺麗になっているように見えます。
iPhone 8 Plusのカメラは新型センサーとカラーフィルタが採用され、A11 Bionicに内蔵されているIPS(画像プロセッサ)も新しくなったことから色合いが深くなりノイズが減るなど画質が向上しています。
特に感じるのが肌色の表現力が上手になりました。実際に子ども達をパシャパシャ撮影してみたのですが肌の色がとても綺麗になっており、スプラトゥーン2のアミーボのガールですら肌色が綺麗になっているのが分かります。
拡大して見るとよりクッキリ表現できていました。
ピントずれてたのかな?でも、暗部のノイズ処理もiPhone 8 Plusの方が綺麗になっており同じ画素数でも映像エンジンが進化しているのでより綺麗な写真を撮影することができるのは間違いないと思います。
ポートレートモードで背景をぼかす
iPhone 8 Plusにはデュアルカメラシステムが搭載されており、2倍の光学ズームができたり、背景をぼかすことができるポートレートモードを使うことができます。
背景をぼかすモードは2018年以降のiPhoneであれば全機種対応していますが、同じ価格帯で買えるシングルカメラのiPhone XRは人物撮影の時だけしか使えません。
つまり、ブツ撮りすることが多いならiPhone XRよりもiPhone 8 Plusを選んだほうがいいってことになります。なお、最新のiPhone 11 Proはより広い視野でポートレートモードが使えるようになっています。
さらに、iPhone 8 Plusの新機能としてポートレートライティングというソフトウェアで処理する照明機能を搭載しています。
ポートレートライティングは自然光・スタジオ照明・輪郭強調照明・ステージ照明などを設定することができます。
例えばスタジオ照明に設定すると、背景が自動的に切り取られ黒背景になり照明が当たっているかのような処理がされるのです。
これ、普通に電気付いている部屋で適当に撮影したものなのですがこんな写真を簡単に撮影することができます。ちょっと面白い機能ですよね。
当初はベータ版ということで処理がおかしい部分が多かったですが、現行のiOS 12では自然なポートライティングができるように改善されています。
なお、ポートレートライティングはiPhone 8 PlusとiPhone XとiPhone XS/X MaxやiPhone XR、さらにiPhone 11・iPhone 11 Pro、iPhone 12・iPhone 12 Proでも使えるできるモードとなっています。
ワイヤレス充電に対応
iPhone 8 Plusは世界標準規格のQi(チー)によるワイヤレス充電に対応しています。
規格がQi(チー)なのでAmazonなどで販売されているワイヤレス充電器でiPhone8 Plusを充電ができます。ワイヤレス充電はLightningケーブルを抜き差しせず充電器に置くだけで充電できるのでほんとに便利なんですよね。
ワイヤレス充電器を購入する必要がありますがケーブルレスの生活が実現できるので、Anker PowerWave II Stand、Anker PowerWave II Pad使うのがおすすめです。
Apple Watchも使っているなら同時充電ができるBelkin BOOST UPワイヤレス充電器もスタイリッシュでおすすめです。
iPhone 8 Plus レビュー・評価:まとめ
最後にiPhone 8 Plusがおすすめな人をまとめます。
- iPhone 6 Plusなど旧型から乗り換え
- 大画面のTouch ID搭載iPhoneが欲しい
- サブ機として大画面スマホが欲しい
- とにかく安い大画面iPhoneが欲しい
基本的にiPhone 6 Plusなど旧型モデルからの乗り換えにおすすめです。最新のiOSは使えないですが。iOS 16.7が動作して対応アプリはまだ多いので普段使いはできるかと思います。
iPhone 8シリーズは従来のiPhoneの完成形といいくらいホームボタンありモデルの頂点を極めたモデルなので、ジェスチャー操作ができるiPhone XRではなくiPhone 8 Plusを選ぶのもいいでしょう。
現在、iPhone 8 Plusは25,800円〜36,800円ほどで中古を手に入れることができます。iPhone XRよりもかなり安いのでホームボタンのあるモデルを手に入れるならいい選択肢になります。
現在、iPhone 8 Plusは16,800円ほどで中古を買うことができます。ホームボタンを搭載した大画面のiPhoneが欲しいならいいかもしれませんね。
今月購入しましたが、『Lightning – 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ』は同梱されていませんでした。
Appleのホームページでも、同梱物に『Lightning – 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ』は記載されていませんでした。
普通のヘッドホンを使いたかったのですが、アダプターがないので使えません。残念です。