Xperia 10 Vは2023年のミドルレンジスマホですが、SoCが従来モデルのXperia 10 IVと同じSnapdragon 695 5Gを搭載し内部スペックだけで見るとほぼ同じです。
とはいえ、内蔵スピーカーがステレオに対応し進化し軽量ボディと大容量バッテリーによる電池持ちの良さは他メーカーのスマホよりも大きな魅力になりえる端末となっています。
この記事では、Xperia 10 Vのデザイン・サイズ・性能・電池持ち・カメラの画質などをレビューをしました。メリットとデメリットも書いたので検討している方は参考にどうぞ!
- 小型軽量で片手操作しやすい
- 縦長ディスプレイで2画面表示が見やすい
- ステレオに対応した内蔵スピーカー
- 小さいのにバッテリー持ちが良い
- USB-Cポートの充電速度が向上した
- 3.5mmオーディオジャックを搭載
- microSDカードでストレージ拡張ができる
- 60Hzリフレッシュレートのまま
- カメラアプリがレスポンスが良くない
- 4K動画撮影ができない
- 顔認証に対応していない
- ワイヤレス充電に対応してない
- 価格が少し高いかも → 値下げに期待
※ 楽天モバイルでXperia 10 Vを自腹で購入してレビューしています。
→ 後継機種はXperia 10 VIです。
この記事の目次
Xperia 10 Vの特徴
- 6.1インチ 有機ELディスプレイ
- 解像度:2,520 × 1,080ピクセル
- リフレッシュレート:60 Hz
- SoC:Snapdragon 695 5G、メモリ:6GB LPDDR4X
- ストレージ:128 GB(UFS 2.2)
- 生体認証:サイドボタン式指紋認証
- カメラ:広角48MP f/1.8 + 超広角8MP f/2.2 + 望遠8MP f2.2(光学2倍)+ フロント 8MP f/2.0
- 防水防塵:IP68、スピーカー:ステレオ
- 通信:5G(Sub-6)、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.1
- NFC:NFC A / B / Felica(おサイフケータイ)
- ポート:USB-C PD3/PPS、3.5mmオーディオジャック
- ワイヤレス充電:非対応、バッテリー:5,000mAh
- サイズ:155 × 68 × 8.3 mm、重量:159g
- OS:Android 13 → 14
- 端末価格:67,100円(SIMフリー)
- 発売日:2023年7月6日(木)
Xperia 10 V は6.1インチの縦長の有機ELディスプレイにSoCにSnapdragon 695 5Gを搭載したミドルクラスのスマートフォンです。
横幅68mmのコンパクトボディに159gと軽量化された筐体で片手で操作できる端末でバッテリーもこの小型サイズに似合わず5,000mAhの大容量バッテリーで電池持ちが良いです。
内蔵スピーカーもXperia 10シリーズとしては初めてステレオに対応しゲームもプレイしやすくなっています。
持ち運びしやすくて、ステレオに対応したスピーカー、強力なバッテリーライフによってスマホをよく使う方にとっては嬉しい仕様ではないでしょうか。
Xperia 10 Vは各通信キャリアで購入できます。価格は6〜7万円と少し強気な価格設定となっていますが、バッテリー持ちが良い小型スマホを求めるなら良き選択肢になりそうです。
追記:2024年2月16日に楽天モバイルがプランセット値引きとして32,360円で販売します。この価格で買えるならXperia 10 Vはわりといいですね。
ソニー公式ストアでSIMフリーモデルが販売されています。Amazonのストアからも購入可能です。
Xperia 10 V レビュー
本体デザイン
Xperia 10 Vの本体デザインは従来モデルと同じで背面パネル右側に縦に配置されたトリプルカメラを搭載したシンプルなスタイルを採用しています。
ただし、細かく見ていくと背面パネル、正面パネルともに完全フラットなデザインに変更となっています。
Xperia 10 IVは2.5Dパネルを採用し少し盛り上がってるのに対しXperia 10 Vは完全フラットなデザインで上位モデルとなるXperia 1 V、Xperia 1 IVと同じ仕様となりました。
ディスプレイのパネルにはコーニング社のGorilla Glass Victusを採用し傷が付きにくくなっています。
背面パネル、サイドフレームともにマット調の樹脂素材を採用しサラサラとした柔らかい手触りの端末に仕上がっています。
少しチープな印象はありますが指紋は付着しにくく目立ちにくいですし傷もつきにくいのでケースなしで使っても問題はないように感じます。
Xperia 10 Vのサイズは(155 × 68 × 8.3 mm)と10 IVの(153 × 67 × 8.3 mm)よりワンサイズ大きくなりました。これは6インチから6.1インチにサイズアップしたのが影響しています。
並べるとXperia 10 Vの方が画面サイズがわずかに大きくなってたのが分かります。たった0.1インチ、コンパクトさと視認性を両立した大きさを求めた結果なのかもしれません。
Xperia 10 Vの本体重量は159gと軽量化しています。画面サイズが大きくなったのに10 IVの161gよりも軽いのは素晴らしい。とにかく軽量なスマホが欲しいなら良き選択肢ではないでしょうか。
操作ボタンは本体右側に音量ボタンとサイドボタン式指紋認証を搭載しています。
指紋認証のボタンに触れるだけで画面ロック解除が可能で、今回のモデルから「押し込み式指紋認証」にも対応し機能をONでボタンを押さない認識しないようにできます。
ポケットの中でついつい触って画面ロック解除して誤動作してしまった事故を減らすことが可能です。
Xperia 10 Vは顔認証には対応していません。指紋認証の精度と速度は普通に良いので困ることはないですが顔認証にも対応して欲しいところで。(n回目)
Xperia 10 Vは防水性能IPX5/8、防塵性能IP6Xに対応してるので水回りでも安心して使えます。
本体カラーはブラック、ホワイト、セージグリーン、ラベンダーの4色から選べます。今回レビューしてるのはセージグリーンとなっています。
なお、ドコモより学生も向けモデル「Xperia 10 V Fun Edition」が2024年1月26日に発売します。
ミストグレーの新しい色を選べるのでコレはいいですね。
- マット調で汚れが目立たない
- 片手で操作できるコンパクトボディ
- 159gの軽量ボディで手が疲れにくい
- サイドボタン指紋認証でマスクしててもOK
- IP68で水回りでも使える
- 本体カラーが豊富で選べる
- 少しチープな雰囲気がある
- 顔認証に対応していない
充電と外部ポート
本体下に集音用のマイクと充電用のUSB-Cポートを搭載しています。
充電規格がPD3/PPSに対応し充電速度が向上しています。30Wの電源アダプタ(Anker 711 Charger)を使うと(8.65V × 1.7A = 14.7W)で充電してました。
Xperia 10 Vと10 IVで充電速度を比較してみました。
モデル | Xperia 10 V | Xperia 10 IV |
---|---|---|
30分充電 | 0 → 37%:37%増 | 0 → 26%:26%増 |
60分充電 | 37 → 66%:29%増 | 26 → 48%:22%増 |
60分 | 66 → 91%:25%増 | 48 → 68%:20%増 |
90分 | 91 → 100%:9%増 | 68 → 87%:19%増 |
120分 | – | 87 → 98%:11%増 |
10 IVは2時間だったのに対してXperia 10 Vは1時間30分でフル充電できたので明らかに充電速度が速くなりました。
10 IVが他のスマホと比べても充電速度が遅かったのでこれは充電速度が普通になったのは嬉しい改善ですね。
本体左側にカードスロットがあります。
手で簡単に開けることができてnanoSIMとmicroSDカード(最大1TB)を同時に入れて使うことができます。
ストレージ容量がもし足りなくなっても気軽にSDカードで拡張できるのは便利ですし、nanoSIMだけでなくeSIMにも対応してるのでデュアル通信環境(DSDV)も構築が可能となっています。
- PD3/PPS対応で充電速度が高速化
- microSDカードでストレージ拡張可能
- 手でカードスロットを開けられる
- ワイヤレス充電に対応していない
ディスプレイの性能
Xperia 10 Vは6.1インチの有機ELディスプレイ(2,520 × 1,080ピクセル)を搭載し、HDR再生はSnapdragon 695 5Gを採用した影響もあって非対応となっています。
リフレッシュレートは60Hzままで90Hzの高リフレッシュレートには非対応です。価格のわりに残念な仕様ですね。120Hzとはいわないから90Hzには対応して欲しいところです。
ディスプレイの発色はキレイで色味もオリジナルモード、スタンダードモードで切り替え可能でホワイトバランスの設定項目もあるので色味は自由に自分好みに変更して楽しむこともできます。
画面サイズが従来型のXperia 10 IVの6.0インチから0.1インチ大きくなって普段使いにおける画面輝度が明るくなったことで視認性が向上しています。
ただし、自動調整機能の明るさレベルが明るくなるようになっただけで最大輝度はほぼ同じでで、外など明るいところの視認性はXperia 10 V、10 IVともに同じとなっています。
また、Xperia 10 Vはホーム画面のアイコンの配列がデフォルトで4つに変更となっており(カスタム可能)ブラウザの表示領域も変更となっています。
文字サイズがXperia 10 Vの方が大きくなってるのでコンテンツは見やすいです。文字を小さくしてより多くの情報を一度に表示したい場合は画面設定のフォントサイズから変更可能です。
Xperia 10 Vのディスプレイは21:9と縦長なので2画面表示した時に表示できる情報量の多さが大きなメリットとなります。
上にYouTube、下にTwitterを表示しても画面が狭いと感じることはありません。また、サイドセンスを使って片手でメニューを起動してアプリをサクッと切り替えも可能です。
本体幅が68mmと片手操作に適した端末なので軽くスマホを使うにはちょうど良いサイズ感、操作感に仕上がってるのではないでしょうか。
- 縦長で2画面表示が見やすい
- 画面輝度が明るくなった(自動調整時)
- 90Hzリフレッシュレートに非対応
- 最大輝度は従来モデルと同じまま
オーディオの性能
Xperia 10 Vは10シリーズとしては初となるステレオスピーカーに対応しました。音楽、動画視聴だけでなくゲームの音声もステレオでしっかり位置を確認しながらプレイ可能です。
ただし、上位モデルのXperia 5 IVと比べると音質は劣ります。今までのモノラルスピーカーが2つ搭載した感じのサウンドなのであくまでミドルレンジスマホのスピーカーとなっています。
また、ドルビーアトモスにも対応していません。
空間オーディオの360 Upmix、圧縮音源をAI技術でアップスケールするDSEE Ultimateは搭載しているので、3.5mmオーディオジャックから有線イヤホンを使っていい音で音楽を楽しむことができます。
もちろん、Bluetoothにも対応してるのでワイヤレスイヤホンを使って無線で音楽視聴もできます。対応している音声コーデックは以下の通りです。
- AAC、ABC
- aptX、aptX HD、aptX Adaptive
- LDAC
高音質コーデックにも対応してるのでWF-1000XM4やMomentum TW3も性能をフルに発揮可能となっています。
- ステレオスピーカーを搭載してる
- LDAC、aptX Adaptiveに対応している
- 360 Upmix、DSEE Ultimateに対応
- 3.5mmオーディオジャックを搭載
- ドルビーアトモスに非対応
- 音質は普通でとくに良くもない
SoCのスペックと性能
Xperia 10 VのSoC(システムオンチップ)は従来モデルと同じくSnapdragon 695 5Gを搭載しています。メモリも6GB、ストレージも128GBと据え置きとなっています。
2023年のミドルクラスのスマホはSnapdragon 659 5Gを据え置くパターンが多くなっていてOPPO Reno9 Aも同様に従来モデルと同じチップを搭載しています。
Antutu(v10)性能をXperia 10VとXperia 10 IVで比較しました。
モデル | Xperia 10 V | Xperia 10 IV |
---|---|---|
SoC | Snapdragon 695 5G | |
メモリ | 6GB / 128GB | |
総合 | 456577 | 462137 |
CPU | 154157 | 154235 |
GPU | 102414 | 103978 |
MEM | 94226 | 95961 |
UX | 105780 | 107963 |
発熱 | 36°(4.2°上昇) | 35.9°(2.6°上昇) |
バッテリー | 2%消費 | 1%消費 |
スコアはほぼ同じです。というか、同じSoCを搭載してるので性能は全く同じなのは当然の結果です。動作速度の改善を期待してXperia 10 IVから10 Vに乗り換えは微妙となります。
Snpadragon 695 5Gはブラウジング、SNS、動画視聴などちょっとした普段使いで普通に使えるスペックで電力効率などバランス感覚のあるSoCです。
実際にどんな感じで動作するのかブラウザ、Twitterを動かしてみました。
アプリ切り替え時に多少のモタツキが出ることもありますが、普段使いにおいてはストレスを感じることはなく普通に使うことができます。
ゲームも軽めのゲームであれば問題なくプレイ可能です。
PUBGモバイルも画質設定を標準にすることでフレーム設定の設定をウルトラにして快適にプレイできます。
原神のデフォルトの画質設定は「低・フレーム30」で動作はカクツキがありますが「中・フレーム30」くらいに設定すれば普通にプレイは可能です。
試しに「最高・フレーム60」でプレイしてみました。
Snapdragopn 695 5Gでもとりあえず動作します。コマ落ちは普通にしますがプレイできないことはないですね。
敵が多かったりボス戦になってくるとレートが落ちる頻度が多くなるので画質設定を落とす必要がありますが、動作にそこまで気にしないのならとりあえずプレイはできます。
端末の発熱
原神を最高画質にして10分間動作させた状態で端末の発熱がどうなってるのかXperia 10 Vと10 IVで比較しました。
Antutuのモニターからです。
モデル | Xperia 10 V | Xperia 10 IV |
---|---|---|
バッテリー温度 | 40.2℃ | 39.8℃ |
CPU温度 | 50.9℃ | 61.1℃ |
CPUの温度はXperia 10 IVの方が高く出ていますが、状況によって温度が高くなったり低くなりますが、バッテリーの温度はどちらもほぼ同じとなっています。
計測器を使って端末の温度を計測しました。
どちらもほぼ同じとなっていて同じSoCですし構造自体も大きく変わってることもなさそうです。
Snapdragon 695 5Gは発熱しにくいチップですしゲームを長時間プレイしても端末がめちゃくちゃ熱くなることもないので快適に使うことができそうです。
バッテリー持ち
Xperia 10 Vは5,000mAhの大容量バッテリーを搭載していて、10 IVと同じとなっています。
SoCも同じなので基本的に電池持ちは同じと見ていいですが、念のために電池持ちを比較しました。
モデル | Xperia 10 V | Xperia 10 IV |
---|---|---|
SoC | Snapdragon 695 5G | |
バッテリー容量 | 5,000mAh | |
PUBG 30分プレイ |
74 → 70%:4%消費 | 91 → 87%:4%消費 |
YouTube 1時間視聴 |
77 → 72%:5%消費 | 71 → 69%:4%消費 |
原神 30分プレイ |
71 → 65%:6%消費 | 65 → 60%:5%消費 |
8時間待機 | 3%消費 | 6%消費 |
YouTube視聴などスピーカーから音が出る使い方においてはXperia 10 Vの方がわずかに電池減りが早くなっています。といっても1%ですが。ステレオスピーカーになってスピーカーを駆動させてるので電力を使ってるのは頷けます。
いずれにしてもXperia 10 Vのバッテリーライフは良好で1回の充電で普通の使い方なら1〜2日は使える性能はあるので電池持ちを重視するならXperia 10 Vは最高の端末です。
- 普段使いなら問題なく使える性能
- ゲームしてても発熱はしにくい
- 電池持ちはとても良くて長く使える
- 従来型から性能アップしていない
カメラのスペックと画質
Xperia 10 Vのリアカメラは4800万画素(1/2型)・F1.8の広角カメラ、800万画素(1/4型)の超広角カメラ、800万画素(1/4.4型)の光学2倍望遠カメラを搭載しています。
今回のモデルは広角カメラ1200万画素(1/2.8型)のセンサーから4800万画素(1/2型)の高画素センサーに刷新となっています。
モデル | Xperia 10 V | Xperia 10 IV |
---|---|---|
広角 | 4,800万画素(1/2型)・F/1.8 | 1,200万画素(1/2.8型)・F/1.8 |
超広角 | 800万画素(1/4型)・F/2.2 | |
望遠 | 800万画素(1/4.4型)・F/2.2 | |
インカメラ | 800万画素・F/2.0 | |
動画撮影 | フルHD 60fps/30fps | |
機能 | AI超解像ズーム、光学式手ぶれ補正、ハイブリッド手ブレ補正、オートHDR、ナイトモード、ハンドシャッター |
高画素センサーを採用したことでより高画質で写真撮影が可能です。(写真の記録は1200万画素です。)とくに超解像ズーム2倍での撮影でも画質劣化を最小限に抑えられるので撮影の幅が今までよりも広がります。
カメラアプリは一般的な標準カメラアプリとなっていて誰でも簡単に撮影可能でカメラの切り替えもスムーズに切り替えできるようになっています。
ただし、レスポンスはそれなりです。
じっくり撮影するならちょうどいいですがテンポよく撮影は難しいですが連写撮影(バースト)には対応しています。(この辺りのカメラのレスポンスについては動画にで詳しくレビューしています。→ YouTubeシンスペース)
動画撮影はフルHD60fpsまでで4K撮影には非対応です。
Xperia 10 IIIは4K30fpsの撮影ができましたが10 IV以降は最大でフルHD60fpsまでの撮影しかできないので注意です。動画撮影は手ブレもしやすいですし弱いと言わざる得ないです。
では、Xperia 10 Vでどんな写真撮影ができるかレビューします。
Xperiaらしく自然で雰囲気ある写真に仕上げてくれますし花の色味のとてもいい感じですし、AI超解像ズーム2倍で撮影しても画質をある程度維持しながら高精細に撮影が可能となっています。
ミドルレンジのXperia 10シリーズもなかなか解像感高い写真に仕上げてくれるようになったので昼間の撮影であればなんら「問題ないのでは?」って思ってしまいます。
高精細かつ被写体に寄った時の背景のボケ感もしっかり演出可能です。
こちらは光学2倍の望遠カメラで撮影しました。
800万画素と画素数少なめですが十分キレイな写真に仕上げることができます。色味も良いので使い方次第ではそれなりに楽しめそうなカメラになってるように感じます。
では、Xperia 10 Vのカメラの進化具合を従来モデルの10 IVと比較していきます。
解像感はそう大きな差はないですがXperia 10 Vは色味が少し緑っぽい雰囲気に仕上がります。シチュエーションにもよりますが曇り空の白トビしやすいシーンだと全体的に暗くっぽくなる傾向があります。
高画素センサーによる解像感アップがあるのか確認するために広角カメラのAI超解像ズーム1.9倍で撮影し比べましたがそこまで大きな差はないかもしれませんね。
色味が緑っぽいのが少し気になります。今後のアップデートで調整される可能性はあるような気がします。
こちらは光学2倍望遠カメラで撮影し比べました。
解像感はほぼ同じですがXperia 10 Vの方が曇り空の白トビを抑えることができています。10 VはHDRの効きが10 IVよりも強くなったと見ていいでしょう。処理が明らかに変わってます。
どちらも光学2倍望遠カメラによる超解像ズーム8倍までのズーム撮影に対応しています。
解像感は10 IVよりもXperia 10 Vの方が良くなっています。ソフトウェアの処理が上手くなったのかもしれません。
超広角カメラも解像感はほぼ同じですがXperia 10 Vの方が緑っぽい雰囲気の写真に仕上がってますね。いずれも800万画素のわりにキレイなんじゃないでしょうか。
広角カメラで水道の蛇口に寄って背景のボケ感を広角カメラのAI超解像ズーム2倍で撮影します。
Xperia 10 Vの4800万画素のセンサーは1/2型と10 IVの1/2.8型よりも大きくなって暗所に強くなっただけでなく被写体に寄った時の背景のボケ感もしっかり楽しめます。
こちらの写真を比較すると色味がかなり違和感あります。
HDR処理によって空の白トビは抑えることができていますが、全体的に暗くて緑っぽい雰囲気なので、これはアップデートで改善されるんじゃないですかね。
金属の白く反射してる部分もしっかり白トビ抑えることがk可能でそれだけHDRの処理が強くなったのでしょう。あとは色味をもう少し自然な感じに仕上がるといい感じです。
暗所撮影においてもライトの白トビしやすい箇所もしっかりHDRを効かせて撮影が可能です。
意外とノイズも抑えられているので十分使えるカメラではないでしょうか。Xperia 10 Vの広角カメラのセンサーサイズが1/2型になって暗所撮影は強くなったように感じます。
では、Xperia 10 Vの暗所撮影はどれくらい画質が向上してるのか10 IVと比較していきます。
10 IVは電飾看板の部分が白トビ気味になってますがXperia 10 Vはしっかり抑えながら全体的に雰囲気ある写真に仕上げてくれてます。
センサーサイズが大きくなったことで一度により多くの光を取り込むことができるのでノイズも少なく余裕のある撮影ができてるように見えます。
また、ソフトウェアの処理も上手になってるのか同じスペックの望遠カメラにおいてもXperia 10 Vの方がノイズが少なく解像感の高い写真に仕上げることができます。
提灯の白トビもしっかり抑えながら撮影が可能です。
今までの10 IVは夜間撮影は諦めている部分もありましたが、Xperia 10 Vは普通に使えるレベルの画質になったと言っていいかもしれませんね。
本当に暗いところでの撮影です。
ナイトモードはOFFの状態で撮影をしてみたところ10 IVは全体的に明るく撮影はできるもののXperia 10 Vの方がノイズが少なく画質はキレイですね。
ナイトモードをONにして望遠カメラ2倍で撮影し比べました。
こちらも同じスペックの望遠カメラですがXperia 10 Vの方がノイズが少なく色味も良い感じに表現できています。10 Vはナイトモードの表現がとても上手になった気がします。
上位モデルのXperia 1 Vはナイトモードを強制的にONにできませんが、Xperia 10 Vは強制ONが可能なので夜のシーンは基本的にナイトモードを使って撮影するとキレイです。
食レポです。
XperiaらしくXperia 10 Vのカメラも食レポは色味がちょうど良い雰囲気で美味しそうに撮影することが可能となっています。
Xperia 10 Vのカメラはアプリのレスポンスが少し遅いのが気になるところですが、じっくり構えて撮影することでそれなりにキレイな写真に仕上げることが可能です。
- HDRが強くなって白トビしにくくなった
- センサー大型化で夜間撮影が強くなった
- ナイトモードがキレイになった
- カメラアプリのレスポンスが良くない
- 明るいシーンで緑っぽい写真になる
- 4K30fpsの動画撮影ができない
- 動画撮影時の手ブレしやすい
通信性能
Xperia 10 Vの通信性能は10 IVと同じでWi-Fi 5に対応しています。
モデル | Xperia 10 V | Xperia 10 IV |
---|---|---|
Wi-Fi | Wi-Fi 5(802.11a/b/g/n/ac) | |
モバイル通信 | 5G(Sub-6)・4G LTE | |
Bluetooth | Bluetooth 5.1 | |
NFC | NFC A/B、Felica |
Wi-Fi 6には対応していないのでゲームなど大容量データのダウンロードは少し遅くなってしまいます。Bluetoothもバージョン5.1となっています。
モバイル通信の対応周波数は以下の通りです。
キャリア | ドコモ | au | SB | 楽天 |
---|---|---|---|---|
n28:700MHz | ○ | ○ | ○ | ○ |
n3:1.7GHz | – | ○ | ○ | ○ |
n1:2.0GHz | ○ | – | – | – |
n77:3.4GHz | – | – | ○ | – |
n78:3.4GHz | ○ | – | – | – |
n78:3.5GHz | ○ | ○ | – | ○ |
n77:3.7GHz | ○ | ○ | ○ | ○ |
n78:3.7GHz | ○ | ○ | ○ | – |
n79:4.5GHz | ○ | – | – | ○ |
n257:28GHz | – | – | – | – |
キャリア | ドコモ | au | SB | 楽天 |
---|---|---|---|---|
B28:700MHz | – | – | – | – |
B18:800MHz | ○ | ○ | ○ | ○ |
B26:800MHz | ○ | – | – | – |
B19:800MHz | ○ | ○ | ○ | ○ |
B8:900MHz | ○ | ○ | ○ | ○ |
B11:1.5GHz | – | – | – | – |
B21:1.5GHz | ○ | – | – | ○ |
B3:1.7GHz | ○ | ○ | ○ | ○ |
B1:2.0GHz | ○ | ○ | ○ | ○ |
B42:3.5GHz | ○ | ○ | ○ | ○ |
(赤文字が各キャリアに対応してる周波数。)
Xperia 10 Vは5G(Sub-6)にしっかり対応しており幅広いバンドを使って通信が可能となってます。
- 普通に使える通信性能
- おサイフケータイ(Felica)に対応
- Wi-Fi 6 / 6Eに非対応
- Bluetooth 5.3に非対応
端末価格
Xperia 10 Vは各通信キャリアとソニー公式ストアでも購入可能です。
- 公式ストア:67,100円
- ドコモ:79,860円
- au/UQ:69,550円
- ソフトバンク:79,920円
- 楽天モバイル:72,800円 → 59,290円 → 32,360円
意外なのはキャリア版よりも公式ストアで購入できるSIMフリーモデルが最も安くなっています。
au/UQモバイルは新規、MNP、機種変更で最大22,000円の割引があって、ソフトバンクもMNPなら21,984円の割引があります。(ただし、条件あり)
もし、通信キャリアを変更する予定があるなら乗り換え前提でXperia 10 Vにするのはいいのかもしれません。
追記:2024年2月16日に楽天モバイルがプランセット値引きとして32,360円で販売します。この価格ならXperia 10 Vはわりといいですね。
Xperia 10 V レビュー:まとめ
Xperia 10 Vはソニーのミドルレンジクラスのスマートフォンなので一般的な人が多く手にするモデルとなるはずです。上位モデルのXperia 1 Vほどのカメラ性能を求めない、ゲームもそんなに遊ばないという方が選ぶモデルです。
なので、性能と価格のバランスが重要となってきますが、Xperia 10 Vはスマホとしての基本スペックは十分クリアしてるモデルとなっています。
普通の使い方であればそこそこ快適に使えるスペックでスピーカーもステレオに対応し動画視聴もしやすくなりました。ゲームもステレオサウンドで没入感が向上しています。
充電速度も従来の10 IVよりも高速化していますし、IP68の防水防塵対応で濡れても安心なスマホ、さらに交通系カードによる電子決済も可能で生活スマホとしてしっかり使えます。
ただ、価格が見合った性能なのか…?と問われると難しいところ。4万円台でほぼ同じスペックのReno 9Aがいますし、同価格帯ならPixel 7aもいます。
とはいえ、Xperia 10 Vはコンパクトで軽量で電池持ちが良いスマホが欲しいならがメリットになる部分はあるので、性能よりも操作感やバッテリーライフを重視するなら選択肢としてはアリなのかもしれません。
Xperia 10 Vがおすすめな人は
では、最後にXperia 10 Vはどんな人におすすめか、まとめていきたいと思います。
- 小型で軽量なスマホが欲しい
- 2画面表示でながらアプリしたい
- 1回の充電で電池が持つスマホが欲しい
Xperia 10 Vは6.1インチながらも縦長パネルなので本体横幅68mmで片手操作しやすいスマホで、重量も159gと軽量なので片手で使ってても手が全く疲れないのが素晴らしいところ。
長細いディスプレイなので2画面表示してながらアプリができるのもいいですよね。
また、5,000mAhの大容量バッテリーと電力効率に優れたSnapdragon 695 5Gで電池持ちが良くて1日安心して使えるスマホに仕上がっています。
バッテリー持ちをウリにしてるAQUOS sense7よりバッテリーライフは強いので、電池持ちの良さはXperia 10 Vの大きなアドバンテージになるのではないでしょうか。
Xperia 10 IVでいいかも?
ただ、これらのメリットは従来型のXperia 10 IVでもすでに実現してるところでもあるので値下げされてるXperia 10 IVにしてもいいかもしれません。
内蔵スピーカーがモノラルなのは気になりますが、動画視聴時にステレオにこだわることがないなら1世代前のモデルを選ぶのもいいかもしれません。SoC、メモリ、ストレージ容量も同じですしカメラが少し白トビしやすいですが普通に使うことができます。
ただし、世代が古いのでAndroid OSのアップデートが先がないのは注意しないといけません。
現在はバージョン13でおそらく14には対応するはず。(Xperia 10 IIIはAndroid 13になってるので)その次のAndroid 15に対応しない可能性があるので長く使いたいならXperia 10 Vを選んでおいた方がいいのではないでしょうか。
→ Xperia 10 IVを詳しく見る
→ 後継機種はXperia 10 VIです。
→ 上位モデルのXperia 1 V、Xperia 5 Vを詳しく見る
→ Xperiaの比較・おすすめはこちら
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