ソニーのミドルレンジスマホ・Xperia 10 III(エクスペリアテンマークスリー)が2021年6月18日に発売となりました!
基本的にデザイン・サイズ・使い勝手は旧型とほぼ変わりないですが、SoCにSnapdragon 690 5G、6GBのメインメモリを搭載したことで動作が快適になって使いやすくなりました。
ということで、この記事ではXperia 10 IIIのデザイン・サイズ・動作速度・カメラの画質をレビュー評価しております。Xperia 10 IIとの違いについても比較しています。買おうかどうか検討している方は参考にしてください。
- 片手で使えるコンパクトサイズ
- 画面が明るくてHDR再生に対応
- トリプルカメラで幅広い撮影ができる
- 4K30fpsの動画撮影ができる
- おサイフケータイで電子決済できる
- IP68で水に濡れても使える防水性能
- 90Hzのリフレッシュレート非対応
- 指紋だけで顔認証に対応していない
- カメラは夜間撮影が苦手
- モノラルスピーカーでステレオ非対応
- ワイヤレス充電に非対応
Xperia 10 IIIはXperia 10 IVの発売で一部キャリアでは販売終了していますが、まだ低価格で手に入れることができます。
→ 後継機種はXperia 10 IVです。
この記事の目次
Xperia 10 IIIのスペック
ディスプレイ | 6.1インチ(2,520 × 1,088ピクセル) HDR 有機ELディスプレイ 60Hzリフレッシュレート |
---|---|
SoC | Snapdragon 690 5G |
メインメモリ | 6GB |
ストレージ | 128GB |
生体認証 | サイドボタン式指紋認証 |
リアカメラ | 広角:1200万画素・ƒ/2.0 超広角:800万画素・ƒ/2.2 望遠:800万画素・光学2倍・ƒ/2.4 |
インカメラ | 800万画素・ƒ/2.0 |
オーディオ | モノラルスピーカー |
通信性能 | Wi-Fi 5(802.11ac)、Bluetooth 5.2、5G通信(Sub-6) |
バッテリー | 4,500mAh |
ポート | USB-C、3.5mmオーディオジャック |
サイズと重量 | 154 × 68 × 8.3mm・169g |
価格 | ドコモ:51,480円 au:53,985円 ワイモバイル:54,000円 |
発売日 | 2021年6月18日 |
Xperia 10 IIIの特徴
Xperia 10 IIIは6インチの有機ELディスプレイを搭載し本体の横幅が68mmに抑えられているので片手で使うことができて、重量も169gに抑えられているのでコンパクトに扱うことができるスマートフォンです。
- 6インチ(2,520 × 1,080)有機ELディスプレイ
- 本体サイズ(154 × 68 × 8.3mm)で片手で使える
- サイドボタン式指紋認証センサーを搭載
- SoCはSnapdragon 690 5Gで動作が快適に
- 6GBのメインメモリ、128GBのストレージ
- トリプルカメラ(広角 + 超広角 + 望遠)を搭載
- おサイフケータイ対応し電子決済ができる
- IP68の防水防塵である程度濡れても使える
- 端末価格:5万円前後
心臓部のSoCにSnapdragon 690 5G、6GBのメインメモリを搭載したことでスマホ全体の動作速度はかなり快適になってブラウジング、Twitterで動作がモタつくことがほとんどなくなって使いやすくなったのは大きな進化です。
さらに、ストレージ容量が128GBになってより多くのデータを保存できるようになり、写真や動画だけでなくゲームをたくさんインストールして使うという方にとっては嬉しいスペックアップとなっています。
トリプルカメラも堅実に改善されていて標準カメラのオートモードでHDR撮影ができるようになっただけでなくハイブリッドズームを搭載したことでズーム時の画質が大きいく向上し撮影しやすくなりました。
Xperia 10 IIIはとてもいい端末で普段使いするにはちょうどいいスマートフォンとなっていますが、暗いところ、ポートレートモードで写真撮影をしてるとカメラアプリに少しモタつきがあるのが気になるところです。
これはXperia 10 IIから抱えていた問題で、Xperia 10 IIIになってレスポンスは向上しましたが、それでもシャッターボタンを押してから切れるまでにタイムラグが発生し写真がブレてしまうことがあります。
とはいえ、昼間での撮影であれば快適にできるようになったので6インチの縦長のディスプレイを搭載し片手で操作できるスマホは他にないので、このスタイルに魅力を感じるなら使いやすい端末に仕上がっています。
片手で使える縦長ディスプレイを搭載したXperiaを気軽な価格で手に入れたいならXperia 10 IIIはいい選択肢になるのではないでしょうか。
Xperia 10 IIIのレビュー
Xperia 10 IIIのデザイン・サイズ
Xperia 10 IIIは5.5インチのディスプレイを搭載し本体サイズが140 × 69 × 8.9mmと片手で使える比較的コンパクトなスマートフォンとなっています。
本体カラーはブラック、ホワイト、ブルー、ピンク、イエローの5色から選ぶことができます。
イエローはドコモオンラインショップ限定のカラーとなっています。明るくてポップなカラーリングでなかなかいいですよね。
正面から見たデザインは従来のXperia 10 IIと同じで上下に黒ベゼルのある縦長ディスプレイを搭載したスタイリとなっています。
ただ、Xperia 10 IIIは受話スピーカーの部分が筐体の隅に移動されたためベゼルの幅が狭くなって筐体の高さが157 → 154mmと小さくなっています。
Xperia 10 III | Xperia 10 II | |
画面サイズ | 6インチ | |
本体サイズ | 154 × 68 × 8.3mm | 157 × 69 × 8.2mm |
重量 | 169g | 151g |
同じ6インチサイズのディスプレイを搭載していますが、Xperia 10 IIIは横幅が69 → 68mmと少しだけコンパクトになりました。といっても、1mmの違いを感じとることはできないくらい微妙な違いとなっています。
重量が151g → 169gとなってかなり重くなったように見えますが、実際に手にしてみると本体サイズが少し小さくなって重心が手前になったことで重くなったことを感じることはないでしょう。
背面パネルは光沢のあるガラス素材(コーニング社のゴリラガラス6)を採用しており、高級感のあるスタイルとなっています。
サイドフレームはおそらくマット調の樹脂素材を採用しており柔らかい手触りの良いものとなっています。背面パネルは光沢のあるツルッとした手触りでありながらもフレームはマットでラウンドフォルムなスタイルを採用していることもあり持ち心地はとても良好です。
操作ボタンは本体右側に集約されており、上から音量ボタン、サイドボタン(指紋認証センサー内蔵)、Googleアシスタントボタンを搭載しています。
ここ最近のXperiaはGoogleアシスタントを搭載するのが当たり前になっており音声操作を簡単に起動できるのでGoogleアシスタントをよく使う方にとっては最高のボタン配置といっていいかもしれません。
ただ、Xperia 10 IIIのGoogleアシスタントのボタンは筐体内側に沈み込んでいるので間違えて押してしまうことはなく誤動作が少なくなるように設計されているようです。
本体の上左側に3.5mmオーディオジャックを搭載しているので有線イヤホンで音楽を楽しむこともできます。
もちろん、ハイレゾ音声にも対応しているので有線イヤホンだけでなくaptX HDに対応しているワイヤレスイヤホン、LDACに対応しているワイヤレスイヤホン・WF-1000XM4を使って高音質な音楽を楽しめます。
また、DSEE Ultimateにも対応しているのでAIを使って圧縮音源を自然にアップスケーリングしてくれるので、音場を広げることが可能となっています。
Xperia 10 IIIの筐体下側にUSB-Cポートを搭載しています。
通信規格がUBS 2.0 → USB 3.1 Gen1に対応し通信速度が向上しただけでなく、画面出力ができるようになったのでUSB-Cケーブルを使って外部モニターに画面を出力することも可能となっています。
なお、充電器は付属しないので今まで使っていたスマホの充電器を使うか別途新しいUSB-Cに対応している電源アダプタと充電ケーブルを手に入れる必要があります。
筐体の左上にSIMカードスロットを搭載しています。
両面型のトレイとなっていてnanoSIMとmicroSDカードを同時に入れることができます。microSDカードは最大1TBまで対応しています。動画撮影したりゲームをたくさんインストールして128GBのストレージで足りなくなっても拡張できるようになっています。
また、Xperia 10 IIIはIP68の防水防塵に対応しているので水回りで濡れた手のまま使うこともできますし、雨の中で写真を撮影することも可能となっています。
このケースはXperia 10 IIIの純正のスタンド付きのケースとなっています。
ソニーストアからも購入できますし、キャリアからでも販売されているのでケースを付けたい方は合わせてポチッとしておきましょう。
Xperiaの純正ケースは本体を傷から守るだけでなくスタンドを内蔵しているので、このようにスマホを立てかけて動画を見たりすることができるので、とにかく便利ですよ。
Xperia 10 IIIのディスプレイ
Xperia 10 IIIは6インチの液晶ディスプレイを採用、画面解像度は2,520 × 1,080ピクセルのフルHD+となっており、サイズと解像度は従来モデルと違いはないですが、Xperia 10 IIIはHDR動画の再生に対応しました。
Xperia 10 III | Xperia 10 II | |
画面サイズ | 6インチ(21:9) | |
解像度 | フルHD+(2,520 × 1,080ピクセル) | |
ディスプレイ | 有機EL、トリルミナスディスプレイ for mobile | |
HDR再生 | 対応 | – |
YouTubeに公開されているHDR動画を色鮮やかに再現することができますし、iPhone 12などで撮影したHDR動画もきちんと再生することが可能となってます。
6インチサイズでしっかりとフルHDの解像度を持っていて、画面も明るいので文字の表示も滑らかで見やすいです。
発色も有機ELディスプレイを採用していることもあって、とても色鮮やかでキレイに表示させることができます。上位モデルのXperia 5 Ⅲと遜色ないディスプレイ品質になっているようにも感じます。
ただし、暗いところで輝度を下げてダークモードにすると画面が少し緑みのかかったかのような明るさになることがあります。明るいところで使用するには全く問題ないのですが、ダークモードで画面の明るさを暗くして使う時に少し気になるかもしれません。
また、有機ELディスプレイを搭載しているため輝度が高くて明るいところでも視認性が高くなっています。
太陽の下で写真撮影をしても視認性を確保できるので、いつでも、どこでもしっかり使うことができるディスプレイといっていいでしょう。
Xperia 10 IIIの生体認証
Xperia 10 IIIはサイドボタン(電源ボタン)に指紋認証センサーを内蔵しているので指紋を登録しておくことで、指で一発で画面ロック解除できるようになっています。
指紋の認証速度はとても速いので指をさっとセンサーに触れるだけでフィードバックのバイブレーションとともに画面ロック解除し、すぐに使うことができます。
Xperia 10 IIIは残念なことに顔認証には非対応です。顔認証も対応してくれた方が自宅とかダラダラとしている時にサッと使うことができるので便利なのですが、ソニーさんはなかなか対応してくれませんね…。
指紋と顔のデュアル生体認証にあったらめちゃ便利だと思うんですけど、なんとか対応して欲しいところです。とはいえ、とりあえず指紋認証ができればマスクをしていても問題なく画面ロック解除ができるので外で困ることはないでしょう。
Xperia 10 III 内蔵スピーカーの音質
Xperia 10 IIIの内蔵スピーカーは筐体下側のディスプレイの隙間に搭載したフロントスピーカー仕様となっています。フロントスピーカーは上位モデルのXperia 5 Ⅱと同じ仕様なのでステレオに対応しているのかな?と思ったらまさかのモノラルスピーカーです。
Xperia 10 IIIはまさかのモノラルスピーカーということで、かなり残念…。音質はフロントスピーカーなので前に音が出ている感じがしてモノラルのわりに音は聴きやすく悪くありません。
ただ、低音はかなり弱めなので音楽を聴くには少し役不足かなといったところです。とりあえず、YouTubeの声を主体としたコンテンツはしっかり楽しむことはできるので、音にこだわりがないのならモノラルでも問題はないでしょう。
Xperia 10 IIIのスペック・性能 レビュー
Snapdragon 690 5Gを採用している
Xperia 10 IIIの心臓部となるSoC(システム・オン・チップ)はQualcomm Snapdragon 690 5Gを搭載しています。
Snapdragon 690 5Gは2020年6月に発表された8コアCPU、Adreno 619LのGPUを内蔵し5Gに対応したチップとなっています。さらに、Xperia 10 IIIのメインメモリは6GB、ストレージは128GBと従来モデルよりも強化されて性能を向上しています。
どれくらいの性能を持っているのかGeekbench 5で計測をしてみました。参考までにSnapdragon 665を搭載しているXperia 10 Ⅱで比較をしております。
Xperia 10 III | Xperia 10 II | |
CPU | Snapdragon 690 5G | Snapdragon 665 |
GPU | Adreno 619L | Adreno 610 |
RAM | 6GB | 4GB |
CPU シングルコア |
580 | 308 |
CPU マルチコア |
1645 | 1286 |
GPU(OpenCL) | 959 | 383 |
どちらも600番台のチップですが、Snapdragon 665 → 690 5GになったことでCPUマルチコアで30%ほど、グラフィック性能が2.5倍ほどの性能が向上したことがわかります。
では、Antutuだとスコアはどうなるのか比較しました。
Xperia 10 III | Xperia 10 II | |
CPU | Snapdragon 690 5G | Snapdragon 665 |
GPU | Adreno 619L | Adreno 610 |
RAM | 6GB | 4GB |
トータル | 284065 | 162546 |
CPU | 105578 | 68683 |
GPU | 61593 | 26145 |
MEM | 58065 | 36100 |
UX | 58829 | 34865 |
Xperia 10 IIIのトータルの性能は284065とXperia 10 IIの162546から大幅に向上しているようです。CPUの性能は1.8倍、グラフィック性能は2.5倍、メモリ性能も1.6倍ほど性能が高くなっており、それだけ動作が快適になったといっていいでしょう。
PUBGモバイルでゲーム性能をチェックしてみました。
画質HDでフレームレート高に設定することができ、画質スムーズでフレームレートはウルトラに設定できるようになっています。Snapdragon 690 5Gを採用しグラフィック性能が大きく向上しゲームはかなり快適に遊べるようになっています。
とくに画質をスムーズにすることでフレームレートを向上させることができるので、このようはFPSゲームをちゃんと遊べるようになったのは大きいですよね。
ゲームプレイ中のXperia 10 IIIの発熱を確認してみました。
PUBGモバイルを15分ほどプレイした状態でバッテリー温度が27°、CPU温度が48.5°となっていました。室温は24°くらいでしょうか。ほんのりと端末が熱くなってるかな〜といった感じで長時間プレイになると手汗はかいてくるのかなと思います。
Xperia 10 IIIの実際の動作速度
では、Xperia 10 IIIは実際にどれくらいの動作速度を実現しているのかをブラウジング、Twitterの動作を見て見ましょう。再生ボタンを押すと動画として流れます。
上位のXperia 5 Ⅱと比べると動作が少し遅いですが、ブラウジング、ツイッター、YouTubeの動作、表示速度は十分快適に使うことができる性能となっています。
とくにTwitterはSnapdragon 665を搭載していたXperia 10 IIだとスクロールがかなりガクついていましたが、Snapdragon 690 5GになったXperia 10 IIIは滑らかにスクロールできているのがわかります。
これだけでも、Xperia 10 IIIに乗り換えるメリットはあるんじゃないのかなと感じるくらい快適に使えるようになりました。ブラウジング、Twitter、YouTubeであればXperia 10 IIIの性能くらいがちょうどいいように感じますし、6インチの片手で使えるスマホとしてはかなり魅力度は増しました。
Xperia 10 IIIの電池持ち
Xperia 10 IIIはどれくらい電池が持つのかXperia 10 IIIとXperia 10 Ⅱで試してみました。
Xperia 10 III | Xperia 10 Ⅱ | |
バッテリー容量 | 4500mAh | 3600mAh |
YouTubeを1時間閲覧 | 51% → 44% (7%消費) | 41% → 32% 9%消費 |
ゲーム(PUBG)30分プレイ | 73% → 68% (5%消費) | 48% → 41% 7%消費 |
Xperia 10 IIIはYouTubeを1時間視聴で7%消費、PUBGモバイルを30分プレイで5%消費という結果でした。Xperia 10 IIと比べるとバッテリー容量が増えたこともあり電池持ちは改善したようです。
一般的な使い方であれば2日は充電しなくても使えるような感覚です。
ただし、Wi-Fi環境下での話であって5Gのデータ通信が入ってくるとバッテリー消費が激しくなって実際の電池持ちはあまり変わらない可能性もあります。Xperia 10 IIIは5Gに対応した端末ですが電池持ちが気になる方は5Gはオフにして使うのもいいかもしれませんね。
Xperia 10 III 通信性能
Xperia 10 IIIはの通信スペックは11ac(Wi-Fi 5)、4G LTE、5G通信に対応しています。Wi-Fiとドコモの回線で実際にどれくらい通信速度が出るのかを計測してみました。
受信速度 | 送信速度 | Ping | |
Wi-Fi | 157.3Mbps 230Mbps |
97.0Mbps 121.7Mbps |
15ms 15ms |
5G/4G | 32.5Mbps 80.6Mbps |
14.7Mbps 11.6Mbps |
1ms 244ms |
Wi-FiはWi-Fi 6には対応していないですが150〜200Mbpsほどの通信速度となっているので十分快適に使える性能を持っています。ゲームのデータのダウンロードも素早くすることができます。
モバイルデータ通信は5Gのアンテナピクトが立った状態でしたが、速度は4Gとほぼ同じでした。おそらく、計測しているエリアがとりあえず5Gに対応したエリアだからなのでしょう。ドコモショップ、駅前などで受信できる5Gであれば200Mbpsほどの速度は出るはずです。
Xperia 10 III カメラの画質 レビュー
Xperia 10 IIIは広角・超広角・望遠のトリプルカメラを搭載しています。
Xperia 10 Ⅲ | Xperia 10 Ⅱ | ||
リアカメラ | 超広角 | 800万画素(1/4型) F/2.2 |
|
広角 | 1200万画素(1/2.8型) F/1.8 |
1200万画素(1/2.8型) F/2.0 |
|
望遠 | 800万画素(1/4型)・光学2倍・F/2.2 | ||
AI | プレミアムおまかせオート(ペットに対応)、ナイトモード対応 | プレミアムおまかせオート、ナイトモード対応 | |
連写 | 1秒間に10コマ | 1秒間に5コマ前後 | |
インカメラ | 800万画素(F/2.0) |
カメラの仕様はほとんど変わってないですが、広角カメラのレンズがF/2.0 → F/1.8と明るくなり暗いところの撮影に強くなりました。
また、HDR撮影ができるようになったので白トビしやすいシチュエーションでも白トビと黒潰れを抑えた写真を撮影できるようになっています。
HDR Autoに対応し明るい写真に
Xperia 10 IIIでどのような写真を撮影できるのかをみていきましょう。
基本的にXperia 10 IIIのカメラは見たものをそのまま記録する傾向があって、極端に色鮮やかになったり、華やかな写真に仕上がることはありません。
ただ、Xperia 10 IIIはHDRが標準のカメラアプリで自動で設定して使えるようになったのでXperia 10 IIと比べても明るい写真に仕上げることができるようになりました。
自然な色の写真に仕上がると言いましたが、花は花らしく色鮮やかに、その花が持つ色をしっかりと表現することができます。紫陽花らしい色合いでキレイですよね。
このような手前が暗くて奥が明るいシチュエーションはXperia 10 IIだと手前が黒潰れし奥が白トビしてしまうことが多かったですが、Xperia 10 IIIはHDRを自動でオンにしてくれるので自然な明るさの写真に仕上げることができます。
なかなか引き締まった感じの写真に仕上げることができるので、個人的には好きなカメラです。
Xperia 10 IIIは光学2倍の望遠カメラを搭載しておりますが、望遠カメラでもHDRを効かせて全体的に明るめの写真に仕上げることもできます。
Xperia 10 IIよりも明るくなってるのがわかります。
Xperia 10 IIIの広角カメラはこれくらいの画角で撮影ができます。
部分拡大をし画質をチェックしてみました。
Xperia 10 IIIはHDRをオンにした状態で撮影しているため少し白っぽくなっており少しぼやけた感じになっていますが、HDRをオフにした状態で撮影するとXperia 10 IIと同じくらいの解像感で撮影が可能です。
超広角カメラはこれくらいの画角で撮影ができます。レンズの歪み補正機能も搭載しているので周囲が歪んで撮影されることはなく、自然な写真に仕上げることができます。
部分拡大してみると画質はほぼ同じでHDRがオンになっているため明るく撮影できています。
光学2倍の望遠カメラで撮影したもので画角はこれくらいとなっています。
こちらもHDRがオンになった状態なので明るめの写真に仕上がっています。
Xperia 10 IIIは最大10倍までデジタルズームすることができますが、AIの技術を使って画質を補正するハイブリッドズームに対応してるため、ズームしても解像感のある写真に仕上げられるようになっています。
最大10倍の画角になるとXperia 10 IIだとかなりぼやけた写真になってしまうところ、Xperia 10 IIIならクッキリと何が写ってるのか確認できるほどの解像感の高い写真に仕上げることができます。
夜間撮影はノイズは少し多め
Xperia 10 IIIは夜間撮影時にもHDRをオンにして撮影ができるので、白トビを抑えながら自然な写真を撮影できます。
Xperia 10 IIIでHDRをオンにした状態と、Xperia 10 IIでHDRをオフにした状態だと同じ場所、時間で撮影してもこれだけ変わってきます。
ただし、明暗差がありすぎると補正しきれなくなってしまうようで、ダイナミックレンジはかなり狭いのかなといったところです。
Xperia 10 IIIの暗所撮影は低照度モード、夜景モードなど自動に切り替わることで撮影できますが、ノイズは多めです。Xperia 10 IIよりもノイズはかなり減って撮影はしやすくなりましたが、まだまだ苦手といった印象があります。
さらに、ナイトモードに切り替えて撮影もできます。
低照度モードよりもノイズ少なめで明るく撮影できるので、夜景や夜の街の撮影はナイトモードにして撮影した方がいいかもしれません。
撮影時間は多少長くなりますが、電飾看板の白トビをHDR撮影時よりも減らすことができ、ノイズの少ない写真を撮影できます。
ちなみに、超広角カメラでもナイトモードを使って撮影ができます。
かなりノイズが出てしまうので明るめの夜のネオンとかなら問題ないかもしれませんが実用的ではないような感じですね。
ポートレートモードで綺麗に背景ぼかせる
Xperia 10 IIIは背景をぼかすことができるポートレートモードによる撮影もできます。
従来モデルのXperia 10 IIは画角ば望遠カメラ(×2)となっていたので、被写体から離れて撮影する必要がありましたが、Xperia 10 IIIは広角カメラ(×1)が基準となったので寄って撮影できるようになりました。
ポートレートモードはかなり使いやすくなり実用性が向上しました。もちろん、人物撮影にもちゃんと使うことができます。
Xperia 10 IIIの広角カメラは髪の毛1本もしっかり描画できる性能を持っているので、実はバチっとハマればいい写真を撮影することができます。お見せできませんが肌色もとても自然で子どもを撮影するカメラとしてもちゃんと使うことができます。
また、料理の写真も色合いがとても鮮やかになりました。
Xperia 10 IIはハンバーガーの色があまり美味しそうじゃなかったのですが、Xperia 10 IIIは美味しそうなハンバーガーに仕上げることができます。従来モデルでは苦手だったシーンはきちんと改善してきているなといった印象です。
カメラ撮影時のレスポンスは改善の余地あり
Xperia 10 IIIのカメラの画質は全体的に向上していて、シャッターボタンを押してから写真が撮れるまでのラグもXperia 10 IIよりも改善されています。
ただし、夜間撮影など暗いところ、ポートレートモードによる撮影になってくるとシャッターのタイムラグがどうしても出てしまいます。シャッターボタンを押してから2〜5秒ほど待たされることがよくあります。
昼間の撮影であれば、レスポンスの悪さを感じることはかなり減りましたが、まだまだ改善の余地はあるなぁ〜といった感じです。今後のアップデートで改善されることに期待したいところです。
→ 動画撮影、レスポンスについて詳しくはYouTubeで話しています
Xperia 10 III レビュー・評価:まとめ
Xperia 10 III メリット
Xperia 10 IIIはSnapdragon 690 5G、6GBのメインメモリを搭載し動作速度がXperia 10 IIよりも快適に似合ってブラウジング、SNS、ゲームが楽しめます。
- 片手で使えるコンパクトサイズ
- 画面が明るくてHDR再生に対応
- トリプルカメラで幅広い撮影ができる
- 4K30fpsの動画撮影ができる
- おサイフケータイで電子決済できる
- IP68で水に濡れても使える防水性能
縦長ディスプレイなので2画面表示機能が使いやすくマルチタスクでもストレスなく操作ができますし、Xperia 10 IVで使えなくなった4K 30fpsの動画撮影にも対応しています。
Xperia 10 IIIはおサイフケータイ、防水にも対応し基本スペックはクリアしているのでメインのスマホとしてもしっかり使える性能を持っています。
横幅68mmとコンパクトなので片手操作にこだわるならXperia 10 IIIはおすすめです。
Xperia 10 III デメリット
Xperia 10 IIIは指紋認証には対応していますが顔認証には対応していません。自宅だと顔認証機能があった方がスムーズに使えるので顔認証に対応していないのは残念です。
- 90Hzのリフレッシュレート非対応
- 指紋だけで顔認証に対応していない
- カメラは夜間撮影が苦手
- モノラルスピーカーでステレオ非対応
- ワイヤレス充電に非対応
トリプルカメラは視野の広い写真撮影ができて昼間など明るいところなら問題なく雰囲気のある撮影できますが夜間撮影は少し弱いので夜の撮影は適していないでしょう。
また、スピーカーがモノラルなので動画コンテンツや音楽をイヤホンを使わずに試聴するには物足りなさを感じるかもしれません。
Xperia 10 III おすすめな人は
Xperia 10 IIIは6.0インチの縦長ディスプレイで本体の横幅が68mmと片手操作できるコンパクトスマホです。
画面が長いので映画をフルサイズで楽しめるので映画を見ることが多い方、2画面表示でマルチタスクでスマホを使うことが多い方におすすめです。
Snapdragon 690、6GBのメインメモリを搭載しているので動作速度はXperia 10 IIと比べるとかなり快適で、普通に使うくらいであれば十分な性能を持っています。
Xperiaシリーズはハイエンドモデルは8〜15万円とかなり高価です。日本メーカーのソニーのスマホをそれなりに快適に使いたいのならXperia 10 IIIはいい選択肢になるのではないでしょうか。
コメントをどうぞ!