富士フイルムのカメラを手にしたら、XF90mmF2は一度は使ってみて欲しい。ほんとに素晴らしいレンズだから。
XF90mmF2は90mm(35mm判換算137mm相当)の大口径望遠レンズとなっていて、驚くほどシャープな写真が撮れるだけでなく、とろけるような美しいボケを表現できます。
ここでは、XF90mmF2 R LM WRのデザイン・サイズ・画質・表現力をレビューしています。XF80mmF2.8の違いも比較しているので、どっちにするか迷っている方も参考にしてみてください。
XF90mmF2 R LM WRのスペック・特徴
XF90mmF2 R LM WRは焦点距離90mmのXマウントに対応した単焦点レンズです。
- Xマウント
- 焦点距離:90mm(35mm判換算:137mm相当)
- 画角:17.9°
- 絞り:F2〜F16(7枚円形絞り)
- 撮影距離範囲:0.6cm〜∞
- 撮影倍率:0.3倍
- フィルター径:ø62mm
- サイズ:ø75.0mm × 105mm
- 重量:504g
- 価格:120,450円(実売102,000円)
35mm判換算で137mm相当の画角の望遠レンズですが、豊かなボケ味と驚くほどシャープな解像感を得ることができるのポートレート撮影にも最適なレンズとなっています。
開放値F2の明るい単焦点レンズですが絞り開放からキレ味・解像感が高いだはスゴイ。こんな言葉しか出てこないのが歯痒い..。
ちなみに、XF90mmF2はブツ撮りにも適しているので意外と幅広く使うことができます。ブログで製品レビューをやってる関係もあり、実は富士フイルムのレンズで一番使用頻度の高いレンズとなってます。
大口径望遠レンズなので標準ズームのXF16-55mmF2.8と同じくらいの大きいサイズですが単焦点レンズなので意外と軽くて、機動性はそんなに悪くない印象があります。(XF90mmF2:504g、XF16-55mmF2.8:655g)
XF90mmF2 R LM WR レビュー
大口径望遠の単焦点レンズ
XF90mmF2 R LM WRの外装は金属製のパーツに鏡筒各部に7ヶ所のシーリングを施した防塵・防滴・-10℃の耐低温構造となっているので、小雨の中での撮影にも耐えることができる性能を持っています。
絞りリングを搭載していて「A」でオートで絞りを調整してくれますし、それぞれのF値に合わせることでF2〜F16まで好みの絞り値で撮影することが可能です。
レンズは8群11枚構成のSUPER EBCフジノンレンズを採用、EDレンズを3枚組み込むことで色収差を抑制し開放F2からキレのある描画が可能となっています。フィルター径はø62mmです。
X-T3にXF90mmF2 R LM WRを装着するとこんな感じのスタイルとなります。
XF90mmF2は単焦点レンズなのでシンプルな構造なのかデザインもとても無駄のないシンプルなものになっていますね。
手ぶれ補正のないレンズですが、開放F2.0と明るめの単焦点レンズなのでX-T3やX-T30などボディ内手ぶれ補正のないカメラボディでも手ぶれの少ない写真を撮影することができます。
望遠レンズなのでさすがに薄暗いところだと微ブレしてしまうことはあります。もし、夜間撮影することが多いならボディ内手ぶれ補正のあるX-T4やX-H1と組み合わせるのがいいでしょう。
付属のフードはとても長いので装着すると全体像がかなり長くなってしまいます。
かなり邪魔になってしまうのでフードが必要ないシチュエーションでの撮影なら反対側に付けて置いておくのがいいのかもしれません。
ちなみに、X-T30などの小型ボディでも問題なく使うことができるレンズではありますが、レンズを持って撮影する感じになってしまうので注意です。
クアッド・リニアモーターで高速オートフォーカス
大口径レンズなのでオートフォーカスの速度が不安に思う方もいるかもしれません。
そんな中で、XF90mmF2は4つのマグネットを搭載し軽やかに大口径レンズを駆動させることができるクアッド・リニアモーターを採用。驚くほどフォーカス速度は高速(最速0.14秒)で静かです。
しかも、精度も高いので顔認証・瞳AFを組み合わせることで高精細なポートレート写真を撮影できるので、とても使いやすいレンズとなっています。
近接60cmでブツ撮りにも使える
近接60cmと望遠レンズなのに寄って撮影することができるので、ブツ撮りにも使えるレンズとなっています。実際に、当ブログではXF90mmF2 R LM WRを使って撮影をしているものが多いんですよね。
例えば、iPhone 11 ProとXperia 1 Ⅱを撮影するとこんな感じで撮影することができます。画像編集はしていないのでX-T4 + XF90mmF2 R LM WRのスタンダードな画質となっています。
XF90mmF2 R LM WRは望遠レンズでありながら60cmまで寄って撮影することができるので、スマホのトリプルカメラの部分に接近してもちゃんと撮影することができるんですね。
被写体から離れることでMacBook Pro 13インチなど大きめなモノも全体像をきちんと撮影することができます。離れるといっても2メートルほどソーシャルディスタンスすることでOKです。
もちろん、接写もできるのでキーボードを撮影したりすることができます。
手ぶれ補正はないレンズですが、X-T4やX-H1などボディ内手ぶれ補正のあるカメラを使うことで、ブツ撮りでブレのない写真を撮影することができるので、この組み合わせは最強ですね。
XF90mmF2 R LM WR 作例
XF90mmF2 R LM WRの作例をいくつか紹介します。X-H1 + XF90mmF2 R LM WRの組み合わせとなっています。
随分と前に撮影したものなのでどこなのかさっぱり分からないのですが、いい感じの夕日がありました。たぶん、大阪じゃないかな?
XF90mmF2はこのような逆光でもクリアな描画をしてくれるので、幅広いシーンで使うことができます。
こちらは浅草寺に行った時のものですね。
なんでしょうかね。スゴイの一言。ピントが合ってる部分はキレのあるシャープな画質になっていて周辺は豊かなボケで表現できています。
撮影しててホントに気持ちいレンズなんですよね。XF90mmF2って。カメラの搭載されている液晶やEVFなんて小さいから高精細かどうかは判別不可ですが、XF90mmF2は小さい画面からでも「これはキレイに撮影できてるぞ!!」ってテンション上げてくれるからいい。
単焦点の望遠レンズって画質が半端なくキレイです。XF90mmF2はとにかくキレ味がよく、ピントの合っているところは高精細で、背景はとろけるような豊かなボケ味をもたらしてくれるので、とにかく最高なレンズとなっています。
XF90mmF2の解像感なら横断歩道の点字ブロックですから立体感のある写真に仕上げてくれるという。
XF90mmF2は光と闇の表現力が飛び抜けていいと思うんですよね。
こちらは金沢中央公園にある少し雰囲気のあるクラシカルなベンチです。
接写もできるのでお花を撮影することもできます。マクロレンズとは言えないけど、そこそこ接写して使うこともできます。
苔から生えてくる苔の芽?なんてあるの?かわいい。
やはり、XF90mmF2はボケ味が最高です。ピントの合っている中央部はキレのある画質なのに周囲はとろけるような豊かなボケ味を得ることができます。
なんてことない風景も魔法をかけたかのようないい感じに仕上げてくれる。
XF90mmF2 R LM WRは90mm(35mm判換算137mm相当)の望遠レンズです。実は望遠って広角よりも構図が決めやすいので初心者の方でもいい感じの写真を撮影できたりするので意外とおすすめです。
XF90mmF2・XF80mmF2.8 表現力の違い
富士フイルムのレンズにはXF80mmF2.8 R LM OIS WR Macroというレンズもあり、XF90mmF2と画角が似ているのでどっちがいいのか迷いますよね。
XF80mmF2.8はマクロレンズなので性質が全く異なるところではあるのですが、視野角が似ているのでどうせならマクロ撮影もできるXF80mmの方がいいんじゃないの?って思います。
ということで、両レンズで比較をしてみました。マクロ撮影での比較ではなく普通の撮影におけるボケの違いなどを見ていただけたらと思います。
視野角は似ているところがありますがボケ味はかなり違いますね。
やはり、XF90mmF2の方がボケ量が大きく玉ボケの形、質感が上のように見えます。
ピントが合っている中央部分の高精細さはさほど差はないですが、ボケの質感の違いにより雰囲気がかなり変わってくるなぁといった印象ですね。
XF80mmF2.8はマクロレンズだからこういう比較は良くないかもしれないですが、気になってしまうのが僕の悪い癖です。
ポートレートで使うならXF90mmF2を選ぶのがおすすめ。マクロで接写するなら手振れ補正を搭載しているXF80mmF2.8ですね。まあ、型式見れば「Macro」って書いてるから当たり前なんですけど。
XF90mmF2 R LM WR レビュー:まとめ
XF90mmF2 R LM WRは焦点距離90mm(35mm判換算137mm相当)のXマウントに対応した単焦点レンズで、驚くほどのシャープな画質と豊かなボケ味を描画してくれます。
XF90mmF2 R LM WRのメリット
単焦点レンズなので解像感が高いのは当たり前なのかもしれないですが、このXF90mmF2は別格の解像感・質感を表現できるレンズとなっています。
- 画質にキレがあり高精細な写真を撮れる
- とろけるような豊かなボケ味を表現できる
- ブツ撮りにも使える汎用性の高いレンズ
- オートフォーカスの速度・精度が良い
- 大きいレンズの割に意外と軽い
望遠レンズに慣れていないと癖のある視野角なのかもですが、慣れれば90mmはとても使いやすい距離感なので、X-T4やX-H1を手に入れたら是非とも使って欲しい1本となっています。
XF90mmF2 R LM WRのデメリット
望遠になればなるほど手ブレしやすくなりますが、残念なことにXF90mmF2 R LM WRは手振れ補正機能を搭載していないのが残念なところ。
- 手振れ補正機能を搭載していない
- 小型ボディとの相性はあまり良くない
ただ、比較的明るいレンズなのでX-T3やX-T30でも明るいところであればブレずに撮影はできるのかな。ただ、小型ボディのX-T30との組み合わせだとアンバランスになってしまうので、やはりX-T4、X-H1を持ってるなら買おうぜ!ってレンズなのかなって感じます。
ほんとに、富士フイルムのカメラを手に入れたらXF90mmF2 R LM WRは絶対に使って欲しい。
XF90mmF2 R LM WRは富士フイルムのミラーレスカメラで使えます。
そのほかのXマウントのレンズはこちら。
コメントをどうぞ!