Googleのハイエンドスマホ・Pixel 6 Pro(ピクセルプロ 6)は同時発売したPixel 6よりも画面サイズが大きいハイエンドモデルでPixelシリーズとして初めての「Pro」の冠を称したモデルです。
6.7インチディスプレイ、独自チップ・Google Tensor、光学4倍の望遠カメラを搭載し実用的な画質を維持した最大20倍の超解像ズームでの撮影ができるまさに「プロ」な端末に仕上がっています。
この記事ではGoogle Pixel 6 Proのデザイン・サイズ・性能・動作速度・カメラの画質をレビューしています。実際に使ってどうなのかメリット・デメリットも書いているので検討している方は参考にどうぞ!
- 画面サイズが大きくて見やすい
- エッジディスプレイが意外と操作性良い
- 120Hzのリフレッシュレートに対応
- Google Tensorの性能が丁度いい
- 画面内指紋認証でマスクしてても使える
- 1/1.3型の大型センサーの広角カメラが良い
- 自然なボケ味を表現できる最高のカメラ
- 光学4倍望遠カメラも高精細で最高のカメラ
- 動画の手振れ補正が優秀になった
- ステレオスピーカーの音質がPixel 6よりも上
- おサイフケータイ(Felica)に対応
- 画面サイズが少し大きい
- 待機中のバッテリーの減りが激しい
- スリープ時に画面内指紋認証が使えない
- 動画撮影で光学4倍望遠カメラが使えない
- microSDカードに対応していない
Google Pixel 6 Proは116,600円ですが、中古のイオシスなら9万円前後で中古Aを手に入れることができます。
この記事の目次
Google Pixel 6 Proの特徴
- 6.7インチの有機ELディスプレイ
- 120Hzリフレッシュレートの滑らかディスプレイ
- 生体認証は画面内指紋認証を搭載
- 独自チップのGoogle Tensorを採用
- 広角 + 超広角 + 望遠のデュアルカメラ
- 広角カメラは1/1.3型の大型センサーに
- 望遠カメラは光学4倍レンズを搭載
- 消しゴムマジックで被写体を瞬時に消せる
- 本体サイズ:163.9 × 75.9 × 8.9 mm
- 本体重量:210g
- 本体カラー:Cloudy White、Sorta Sunny、Stormy Black
- 端末価格:116,600円
- 発売日:2021年10月28日
Pixel 6 Proは6.7インチの大型ディスプレイを搭載したGoogleのハイエンドスマートフォンです。
端末価格は116,600円とPixel 6と比べると4万円ほど高価ですが、6.7インチのプロモデルがこの価格なのは安いです。Appleの6.7インチのiPhone 13 Pro Maxが159,800円なので4万円も安いです。
Pixel 6 Proの心臓部にはGoogleの独自チップ・Google Tensorを搭載し基本性能はしっかり抑えております。
Snapdragon 888 5Gのハイエンドスマホと比べると性能は控えめですが、普段使いにおける動作は快適で普通のゲームであればそれなりに動作します。
Pixel 6 Proは広角・超広角・望遠のトリプルカメラ仕様となっていますが、広角カメラは1/1.3型の大型センサーに刷新、望遠カメラもペリスコープ型のレンズを搭載したカメラにもこだわっています。
Pixel 5以前のモデルはソフトウェアの力で背景ぼけを表現してましたが、Pixel 6 Proは物理的に大きくなったイメージセンサーによりハードウェアでしっかりと背景のボケ味を表現できるのも魅力です。
カメラの画質というか望遠カメラで遠くのモノをキレイに撮影したり少し離れたところからのポートレート撮影を楽しみたいという方はPixel 6ではなくPixel 6 Proがいいかもしれません。
Pixle 6 Proの画面サイズが6.7インチと大きめでですがエッジディスプレイでPixel 6と比べてもそこまで大きさを感じません。カメラに興味ないのならPixel 6でいいですし、むしろ6.1インチのPixel 6aでもいいくらいです。
Pixel 6 ProはGoogle Storeで116,600円で販売、キャリアはauとソフトバンクが取り扱いをしているので分割でauスマホトクするプログラム、トクするサポート+で購入するならおすすめです。
Google Pixel 6 Pro 本体デザイン
Pixel 6 Proは新しいデザインを採用しておりリアカメラのデザインがバーのように横一列に伸びたカメラバースタイルとなっています。
カメラは背面パネルから3mmほど盛り上がっているので存在感のあるスタイルとなっています。
この出っ張りが邪魔になるかなと危惧してましたが、筐体の上の方にあるため指に触れることはほぼなく意外と快適に扱うことができました。また、端末上部はアンテナなのか樹脂素材で覆われています。
基本デザインはPixel 6と同じとなっておりかなり個性的なスタイルのスマホデザインで本体上部とカメラを挟んで下側で色が異なるツートンカラーとなっています。
本体カラーはCloudy White、Sorta Sunny、Stormy Blackの3色から選ぶことができます。今回レビューしているのはCloudy WhiteですがPixel 6に続いて公式サイトの写真と実物の色がかなり異なるので注意してください。
Pixel 6 Proの背面パネルはCorning Gorilla Glass Victusと呼ばれる傷が付きにくい光沢のあるガラスを採用しています。
サイドフレームはステンレス金属フレームを採用し高級感のあるスタイルとなっています。
操作ボタンは端末の右上にサイドボタンと音量ボタンがあってボタンは非光沢素材を採用し指が滑らないように配慮されています。
充電ポートはUSB-C(USB 3.1 Gen 1)を採用しています。
Pixel 6 ProはGoogle 30W USB-CまたはUSB PD 3.0 PPSに対応した充電器を使うことで30Wによる急速充電に対応し約30分で最大50%の充電ができます。
例えば、Anker Nano Ⅱ 30WはPPS出力ができるので素早くPixel 6 Proを充電できます。
また、Qi規格のワイヤレス充電に対応しています。Pixel 6 Proはさらに急速充電にも対応しワイヤレスでも素早く充電できるようになっています。
SIMカードスロットは筐体の左下側にあってnanoSIMを1枚入れることができます。
eSIMに対応しているためデュアルSIMでの運用も可能。メインのSIMカードを入れてデータ専用のeSIMを入れて使うことができます。
さらに、Pixel 6 ProはIP68の防水防塵性能を持っているのである程度水に濡れたとしても使える仕様になっており濡れた手でそのまま操作したり、雨に打たれながらもPixel 6 Proを使うこともできます。
Pixel 6 Pro 画面サイズ・スペック
Pixel 6 Proは6.7インチの有機ELディスプレイを採用しているため画面サイズは大きくて見やすいですが片手では操作はできないサイズ感となっています。
とはいえ、Pixel 6 Proはエッジディスプレイを搭載しているため画面の大きさのわりに手に馴染むスタイルとなっています。スクロール時は画面隅のタッチは無効となっているなめ誤動作が少なくて意外と扱いやすい端末となっています。
個人的にエッジディスプレイは苦手でしたがPixel 6 Proは使いやすくていいですね。
画面解像度は3,120× 1,080ピクセル(512ppi)、画面比率が19.5:9と従来モデルのPixel 5と同じとなっています。Pixel 6は20:9と同じシリーズなのに画面比率が異なってるのは不思議ですよね。
とはいえ、2画面表示機能などしっかり使うことができますし画面が大きくて見やすくなっています。
Pixel 6よりも画面周囲のベゼルの幅が狭いので画面が大きいのに筐体サイズが抑えられているので意外と使いやすい端末に仕上がっているように感じます。
Pixel 6 Proは画面内指紋認証に対応
Pixel 6 Proの生体認証は画面内指紋認証による画面ロック解除が可能です。ディスプレイの中央下部分に指紋認証センサーを内蔵し指を乗せるだけでスムーズに認証し使うことができます。
顔認証には対応してないですが指紋でしっかり画面ロック解除できるのでマスクしながら使えるのは嬉しいですよね。
ただし、スリープ時で画面が消えている状態だと指紋認証センサーは反応しません。画面をダブルタップしてスリープ解除してから指紋認証センサーを表示させて指紋認証機能を発動させてから使う必要があります。
Galaxy S21などは画面が消えてる状態でも指紋センサー部分に指を当てると反応してくれマスが、Pixel 6 Proは画面が消えてると反応しないので少し使いにくいと感じる場面も。
ただ、画面の常時表示をONにすると指紋認証センサーを常時使えるようにできます。
常時表示にしておくことで机の上のPixel 6 Proを置いたまま指紋認証をしてすぐに使うことができて便利に扱うことができます。
ただし、常時表示をONにするとバッテリーの減りが少し早くなってしまうので電池持ちを重視する方は少し注意です。
内蔵スピーカーの音質が向上している
Pixel 6 Proはステレオスピーカーを搭載しています。端末下のUSB-Cポートの横にあるスピーカーと画面上にある受話レシーバーから音が鳴るようになっており音質は良好です。
Pixel 6 Proの内蔵スピーカーの音質はPixel 6と比べていいです。全然違います。同じくらいの音質になってるのかと思ってましたが、Pixel 6 Proの内蔵スピーカーは低音から高音まで一つ一つの音がしっかりしていて上品なサウンドとなっています。
Pixel 6は低音が弱くて高音重視の音質で少しシャリシャリしていたのがPixel 6 Proは聴き心地の良くてワンランク上の音を楽しむことができます。
Google Tensorの性能は
Google Tensorのスペック
従来モデルのPixel 5まではSnapddragonを採用してましたが、Pixel 6 ProはGoogleも独自開発したSoC(システム・オン・チップ)・Google Tensor(Tensor Processing Unit)を搭載しています。
TensorはGoogleが4年前から開発しておりベースとなっているのはGoogleのデータセンターのサーバーで実用化していたものをスマートフォン向けにカスタマイズしたTPUでPixel 6 ProだけでなくPixel 6も同じSoCです。
AntutuでGoogle Tensorの性能がどれほどかPixel 6 Pro、Pixel 6、Pixel 5で比較してみました。
Google Tensorはベース部分はARM CortexのCPUコアを採用し基本はPixel 5のSnapdragon 765Gと同じですが高性能CPUコアとなるCortex-X1を2コア採用し性能がPixel 6シリーズの方が高くなっています。
Pixel 6 Pro | Pixel 6 | Pixel 5 | |
SoC | Google Tensor | Snapdragon 765G 5G | |
CPU | Cortex-X1 ×2 Cortex-X76 ×2 Cortex-A55 ×4 |
Cortex-A76 ×2 Cortex-A55 ×6 |
|
GPU | Mali-G78 MP20 | Adreno 620 | |
RAM | 12GB | 8GB | |
トータル | 694871 | 664528 | 377240 |
CPU | 175430 | 176758 | 108817 |
GPU | 286036 | 265968 | 88833 |
MEM | 96527 | 93181 | 77119 |
UX | 136879 | 128521 | 96494 |
Pixel 6 ProはPixel 5と比べてCPUの性能が1.7倍、GPUの性能が3倍、トータルで1.8倍ほど向上しています。
Google TensorのスコアとしてはSnapdragon 700番台とSnapdraon 800番台の中間なのでちょうどいい性能を持ったSoCなのかもしれません。
Googleもピーク性能ではなく普段の動作速度を重視していると言っているのでその通りのチップと言って良さそうです。
Pixel 6との違いはメインメモリの容量だけで基本的な動作に差はありません。ただ、負荷のかかる3Dグラフィックスのゲームを長時間プレイする場合はメインメモリの容量が12GBと余裕のあるPixel 6 Proの方が安定する可能性はありそうです。
実際の動作速度はそれなりに快適に
Pixel 6 ProはGoogle Tensorを採用したことで1世代前のPixel 5よりも2倍ほどの性能を手に入れることになりブラウジング、SNSなど普段使うアプリの動作はそれなりに快適に動くようになりいつものスマホ体験はそこそこ快適に扱うことができます。
こちらはPixel 6とPixel 5の動作速度の比較となっています。
Pixel 5よりもPixel 6の方が全体的に動作が速くなってるのがわかります。Googleマップの描画速度も圧倒的にPixel 6の方が高速で快適に動作してますしゲームも全体的にPixel 5よりもPixel 6 Proの方が滑らかに動作しています。
PUBGモバイルの画質設定はPixel 5が画質「HD」、フレームレート「高」まで設定できるのに対して、Google TensorのPixel 6 Proは画質「HDR」、フレームレート「ウルトラ」までとなっています。
動作が重い「原神」はPixel 5が画質の設定「低」がデフォルトなのに対してPixel 6 Proは「中」がデフォルトになってそれなりにスムーズに動作させることができます。
Pixel 6 ProとPixel 6で比較をしてみましたが動作に違いはありません。(以下の動画は画質の設定を高にしてプレイをしています。)
ただ、メインメモリの容量がPixel 6 Proは12GBと余裕があるため長時間プレイする場合は安定して動作する可能性があります。実際にAntutuのベンチを回している時に3Dグラフィックスの動作がPixel 6よりもPixel 6 Proの方がコマ落ちせずに動いてたことがあります。
発熱とバッテリー持ちについて
Pixel 6 Proは普段使っているときは発熱はあまりしないですが4K動画を撮影したり、ゲームをプレイしてると筐体にそれなりに発熱します。
例えば、Antutuのベンチマークを回した直後の温度はPixel 6 Proが46°まで上昇したのに対してPixel 5はCPU温度が36°となっています。Pixel 5が発熱しにくいモデルなので単純比較はできないですが1世代前のモデルと比べると発熱しやすい傾向に。
ただ、Snapdragon 855を搭載していたPixel 4と比べると発熱は抑えられてるように感じますし普段使いにおいてはちょうどいい性能とバランスを維持してるのではないでしょうか。
Pixel 6 Proは5,008mAhの大容量バッテリーを内蔵しておりどれくらい電池が持つのか比較してみました。
Pixel 6 Pro | Pixel 6 | Pixel 5 | |
バッテリー容量 | 5,003mAh | 4,614mAh | 4,080mAh |
画面駆動 | 120Hz | 90Hz | 90Hz |
動画視聴(YouTube)60分 | 67% → 59%:8%消費 | 75% → 69%:6%消費 | 75% → 67%:8%消費 |
ゲーム(PUBG)30分 | 72% → 65%:7%消費 | 74% → 67%:7%消費 | 75% → 67%:8%消費 |
ゲーム(原神)30分 | 88% → 78%:10%消費 | 74% → 63%:11%消費 | 74% → 62%:12%消費 |
待機 8時間 | 82% → 73%:9%消費 | 67% → 54%:12%消費 | 67% → 65%:2%消費 |
特定のアプリを起動し使っているときはPixel 6 Proの電池の減りは普通か少しいいくらいですが画面サイズの大きさから考慮すると少し電池消費量は多めかもしれませんね。
YouTube1時間視聴で8%の消費、ゲームの原神を30分プレイで10%消費となっています。ただし、待機時間の電池の減りはかなり激しくて就寝中に8時間待機したところPixel 5は2%しかバッテリーが減らなかったのに対してPixel 6 Proは9%の消費となっています。
12%消費のPixel 6よりも電池持ちは少しはマシとはいえ大画面ディスプレイを搭載したスマホにしてはバッテリー消費量は激しくて使い方次第によっては1日持つかどうかといった電池持ちとなっています。
明らかに電池消費量が多いのでおそらくアップデートで対処されるとは思いますが現時点ではモバイルバッテリーは必須かも…です。
Pixel 6 Pro カメラの画質
Pixel 6 Pro カメラのスペック
Pixel 6 Proは広角、超広角、望遠のトリプルカメラを搭載しています。
Pixel 6 Pro | Pixel 6 | Pixel 5 | |
広角 | 5000万画素(1/1.3型)・F/1.85 画角82° |
1200万画素(1/2.55型)・F/1.7 画角77° |
|
超広角 | 1200万画素(1.25μm)・F/2.2 画角114° |
1600万画素(1.0μm)・F/2.2 画角117° |
|
望遠 | 4800万画素・F/3.5 画角23.5° 超解像ズーム20倍 |
(広角カメラで超解像ズーム7倍) | |
インカメラ | 1100万画素・F/2.2 | 800万画素・F/2.0 | |
HDR | Live HDR+ | ||
カメラ機能 | 長時間露光、アクション パン、夜景モード、天体写真モード、ポートレートモード、トップショット、デュアル露出補正、消しゴムマジック、モーションモード、リアルトーン | 夜景モード、天体写真モード、ポートレートモード、トップショット、デュアル露出補正 |
Pixel 6 Proのカメラはイメージセンサーが4世代ぶりに新しくなって広角カメラが5000万画素、超広角カメラが1200万画素に。さらに、広角カメラのセンサーサイズが1/2.55 → 1/1.3インチに大きくなったことで画質が向上しています。
さらに、4800万画素のイメージセンサーに光学4倍(ペリスコープ型)の望遠カメラが追加されていて遠くの被写体も寄って迫力の写真を撮影できるようになりました。超解像ズームにより最大20倍ズームで撮影ができます。
Pixel 6 Proはインカメラも刷新されていて1100万画素の超広角の画角となっています。
広角カメラは大型センサーでぼけ味が美しい
Pixel 6 Proは広角カメラがとにかく凄いです。
広角カメラは1/1.3型の大型イメージセンサーを搭載しているのでソフトウェアのポートレートモードを使わなくてもこれだけ綺麗なボケ味を表現できるようになりました。
Pixel 6も同じ1/1.3型の大型イメージセンサーを搭載しているので望遠カメラが必要ないならProではなくPixel 6を選んでおいて間違いなしです。74,800円で1/1.3型のイメージセンサーを搭載したスマホが買えるのは破格です。
PixelシリーズのカメラはPixel 3〜Pixel 5まで全く同じ型式のものを採用していてハードウェアの進化がなくソフトウェアでカメラの画質を向上してきましたが、Pixel 6、Pixel 6 Proは一皮剥けた感がものすごいです。
広角カメラだけでも表現力の幅がかなり向上したので撮影してて楽しい。
Pixel 5 → Pixel 6、Pixel 6 Proでどれくらい表現力が変わるのかを比較してみました。
背景のボケ味、ボケ量がPixel 6シリーズの方が深くなってるのがわかります。
ただし、引いたところからの撮影になると背景のボケ量とか関係なくなるのでPixel 6、Pixel 5でそこまで画質に差は出てきません。
暗いところで撮影をしてみました。
Pixel 6 Pro、Pixel 6は同じ広角カメラを搭載しているので違いはほぼありません。
Pixel 5と比較してもそこまで大きな差はないので被写体に寄って撮影することがないならあまり意味はないでしょう。
望遠2〜3倍は超解像ズームでの撮影に
Pixel 6 Proは光学4倍の望遠カメラを搭載しているので2倍〜3倍のズーム撮影は広角カメラを使った超解像ズームによる撮影となります。5000万画素のイメージセンサーを搭載しているのでかなり高精細な写真に仕上がるところが凄いです。
5000万画素とはいえ現像される画像は1250万画素に縮小されて扱いやすい画像サイズにしてくれます。光学望遠カメラを使わなくてもこれだけ高精細に撮影できれば十分ですよね。
なので、3倍ズームまでならPixel 6 Pro、Pixel 6ともに使い勝手はほぼ同じとなっています。望遠で4倍ズーム以上の望遠画角で撮影することが多いならPixel 6 Proを使うメリットが出てきます。
光学4倍(最大20倍)望遠カメラが凄い
Pixel 6 Proは光学4倍の望遠カメラを搭載しています。画素数は4800万画素の高画素センサーとなっていてレンズはF/3.5と少し暗めとなっています。といっても、GoogleのAIがしっかりと画像処理をしてくれるのでしっかり撮影できるのがスゴイです。
Pixel 6の4倍ズームも5000万画素の広角カメラの超解像ズームなのでそれなりに高精細でクッキリとした写真に仕上げることができますが、自然さは光学ズームのPixel 6 Proには敵わないですよね。
Pixel 6は文字の輪郭がクッキリしすぎてたり、滲みやノイズが発生していたり画質劣化していますが、Pixel 6 Proは自然な画質になってるのがわかるかと思います。また、Pixel 6は最大7倍ズームまでですがPixel 6 Proは最大20倍までズームして撮影できます。
20倍ズームでも光学4倍の4800万画素のイメージセンサーによって高精細な画質を維持したまま撮影が可能です。ここまでズームして画質が劣化していないことに驚きです。これだけズームしてもこれだけしっかり画質を維持できてるので50倍ズームくらい行けそうですが実用的な画角に抑えているのはさすがです。
Pixel 6 Proの光学4倍ズームとPixel 6のデジタル4倍ズームで画質の差を比較してみました。
Pixel 6も意外とキレイな写真に仕上がってますがデジタル処理によって輪郭が強調されて塗り絵のようが画質になっていますが、Pixel 6 Proは自然な写真に仕上がっています。
また、Pixel 6 Proは光学望遠レンズを使うことで奥行き感を演出できます。
手前にある被写体をぼかして奥にある被写体にピントを合わす感じ。これ、ポートレートモードを使わずに光学4倍の望遠カメラだけの力で表現できてしまう。素晴らしい。もう、完全にコンパクトデジカメを超えたのでは?
暗いところでもPixel 6 Proの望遠カメラはしっかり使うことができます。
Pixel 6 Proの望遠カメラは被写体に寄って撮影することはできないですが、遠くのものを切り出すには最高のカメラとなっています。
このような写真は従来のPixelシリーズでは撮影できませんでした。
撮影はできたけどここまで高精細ではないと言ったほうがいいのかな。すべてポートレートモードなどソフトウェア処理なしでの撮影となっており、とても自然な写真をシャッターボタンを押しただけで生み出すことができます。
ポケットの中にまさにカメラが入ってるかのような、Pixel 6 Proはそんなスマホとなっています。
F/3.5の暗めのレンズなのにノイズが少ないことにも驚きです。
この辺りはGoogleのソフトウェアのノイズを除去する処理の上手さが際立っているのかもしれません。
なお、Pixel 6 Proの望遠カメラはペリスコープ型のレンズを採用しているためライトの光源の表現が四方に広がる煌びやかになります。
同じくペリスコープ型の望遠カメラを搭載しているXperia 1 Ⅲも同じような写真になるのでペリスコープレンズ特有の描画と言っていいかもしれませんね。
個人的にはこのような表現は色気があって好きですが好みは分かれそうな感じですね。
超広角カメラも画質が向上した
Pixel 6 Proは超広角カメラを搭載しているので視野の広い写真を撮影できます。
Pixel 6 Proの超広角カメラは1600万画素から1200万画素に画素数は小さくなったものの画素ピッチが1.0μmから1.25μmに大きくなったことで一度に取り込むことができる光の量が増えて画質が向上しています。
Pixel 6 Proの方が画質が高精細になってノイズが少なくなっています。 明るいところでの違いはあまりないものの暗所撮影の画質は間違いなく向上しているのであらゆるシーンもキレイな写真に仕上げることができそうです。
消しゴムマジックに対応した
Pixel 6 Proは新しい機能として映り込んだ人を消すことができる消しゴムマジックを搭載しています。Photoアプリの「編集」→「ツール」から「消しゴムマジック」を起動すると自動的に人を認識してくれます。
「すべて消去」でサクッと人が消すことができます。
ワンタップで人を消すことができてしまう。消した部分は少し違和感あるもののこれくらい引きの写真なら目立たないですし問題ありません。また、人じゃなくてもモノも指で消したい物を丸で囲むことで消すこともできます。
Google Pixel 6 Proのスペック
モデル | Google Pixel 6 Pro |
---|---|
画面サイズ | 6.7インチ |
解像度 | 3,120 × 1,440ピクセル |
ディスプレイ | LTPO 有機ELディスプレイ(60〜120Hz) |
CPU | Google Tensor |
メインメモリ | 12GB |
ストレージ | 128GB / 256GB |
外部メモリ | – |
広角カメラ | 5000万画素(1/1.3型)・F/1.85 |
超広角カメラ | 1200万画素・F/2.2 |
望遠カメラ | 光学4倍・4800万画素・F/3.5 |
動画性能 | 4K 60/30fps・フルHD 60/30fps/Auto |
インカメラ | 超広角・1100万画素(F/2.2) |
モバイル通信 | 5G(sub-6)、4G LTE |
Wi-Fi | Wi-Fi 6E(11a/b/g/n/ac/ax) |
Bluetooth | 5.2 |
NFC | おサイフケータイ対応(Felica) |
防水防塵 | IP68 |
バッテリー容量 | 5,008mAh |
ワイヤレス充電 | Qi対応(急速充電対応) |
本体サイズ | 163.9 × 75.9 × 8.9mm |
重量 | 210g |
本体カラー | Cloudy White、Sorta Sunny、Stormy Black |
Pixel 6 Pro レビュー・評価:まとめ
Pixel 6 Pro のメリット
Pixel 6 Proは6.7インチのディスプレイに光学4倍の望遠カメラを搭載したハイエンドモデルです。基本的にPixel 6に望遠カメラが追加された端末と見ていいでしょう。
- 画面サイズが大きくて見やすい
- エッジディスプレイが意外と操作性良い
- 120Hzのリフレッシュレートに対応
- Google Tensorの性能が丁度いい
- 画面内指紋認証でマスクしてても使える
- 1/1.3型の大型センサーの広角カメラが良い
- 自然なボケ味を表現できる最高のカメラ
- 光学4倍望遠カメラも高精細で最高のカメラ
- 動画の手振れ補正が優秀になった
- ステレオスピーカーの音質がPixel 6よりも上
- おサイフケータイ(Felica)に対応
Pixel 6 Proの醍醐味はなんといっても光学4倍の望遠カメラを使って迫力の写真を撮影できるところでしょう。暗めのレンズを採用しているのにノイズの少ない高精細な写真を撮影することができるので、とにかく楽しいカメラとなっています。
広角カメラも5000万画素(1/1.3型)を採用しておりソフトウェアの力を使わなくても被写体に寄ることで背景を自然にぼかしたいい感じの写真に仕上げることができるので、撮影の幅を広げることができます。
SoCはGoogle Tensorを採用しメインメモリは12GBと十分な性能を持っているため普段使いにおいては全く問題ないスペックのスマホになってます。
Pixel 6 Proのデメリット
Pixel 6 Proは画面サイズが6.7インチと大きいので従来のPixel 5からの乗り換えとなると本体サイズが大きい…ってなります。Pixel 6も6.4インチと大きなスマホとなっているので選択肢がないのがツラいところ。
- 画面サイズが少し大きい
- 待機中のバッテリーの減りが激しい
- スリープ時に画面内指紋認証が使えない
- 動画撮影で光学4倍望遠カメラが使えない
- microSDカードに対応していない
Pixel 6ほどではないですがPixel 6 Proも待機中の電池の減りは速めです。8時間待機で10%も電池が減っていくので普段使いにおいても気付いたらバッテリーがピンチということもあります。ここは、今後のアップデートで改善することに期待ですね。
あと、意外なのが動画撮影で光学4倍の望遠カメラを使って撮影ができないところでしょうか。画角はフルHDであれば4倍ズームでの撮影は可能(Pixel 6はできない)ですが、広角カメラのクロップ処理となってしまいます。
レンズが暗いので仕方なかったのかな?
望遠カメラは必要?どんな人におすすめ?
Pixel 6 ProはGoogleのハイエンドスマホで116,600円で手に入れることができます。Pixel 6と比べると高いですが、他社のハイエンドスマホと比べると少し安価ですよね。
正直なところ、この価格で1/1.3型の大型センサーを搭載した広角カメラと光学4倍の望遠カメラが使えるなら安いと思うくらい。多分、カメラが好きじゃないから見たらそうは思わないのかもしれませんが(笑)
Pixel 6 Proはカメラの画質にこだわりたいけどミラーレスカメラを買うほどでもない…という方におすすめの端末です。とくに望遠画角のカメラでの撮影をしたい場合はPixel 6ではなくてPixel 6 Proですね。
望遠カメラが必要になるシーンってカメラに興味がない方にとっては「どんな時にいるの?」ってなるかもしれません。
たしかにそうなんです。カメラは基本的に標準の広角があれば十分です。ただ、望遠カメラがあることで子どもの顔をアップに撮影したり、ワンコや猫ちゃんを遠くからいい感じに撮影したりと幅を広げることができます。
もし、カメラを重視しないならPixel 6 Proでも、Pixel 6でもなくもっと安いPixel 5a(5G)を選んだ方がいいでしょう。
→ 後継機種のPixel 7 Proはこちら
→ 価格の安いPixel 6a、Pixel 5a(5G)はこちら
「Pixel 6 ProはPixel 5と比べてCPUの性能」のデータ、Pixel5のCPU数字が間違ってる?だよね?