MacBook Pro 13インチは2020年5月にMagic Keyboardを搭載したモデルが発売となり、11月に下位モデルがAppleシリコンのM1チップを搭載したモデルが発売となりました。
現在はMacBook Pro 13インチ(M2)が販売されていて、MacBook Pro 13インチ(M1)も整備済み製品で買うこともできます。
Intelモデルの販売は完全に終了していますが、中古ならMacBook Pro 13インチ(2022)や(2019)を買うこともあるっかもしれませんね。
ということで、この記事では、MacBook Pro 13インチ(2020)と(2019)のスペック・価格の違いを比較しています。
M1モデルを買うべきか、Intelモデルを買うべきかも書いているので検討している方は参考にしてください。
この記事の目次
MacBook Pro 13インチ(2020)進化したところ
MacBook Pro 13インチ(2019)→ MacBook Pro 13インチ(2020)による進化のポイントをまとめました。
- 13インチ(4ポート):Intel 第8世代 → 第10世代、32GB RAMにカスタマイズ可
- 13インチ(2ポート):Intel → M1、ストレージ容量128GB → 256GBに
- 13インチ (M1・Intel):バタフライ → シザー構造のMagic Keyboardに
MacBook Pro 13インチ(2020)はバタフライ構造のキーボードを廃止してシザー構造のMagic Keyboardを搭載しUSB-Cが2ポートのモデルはM1チップ、4ポートのモデルがIntelプロセッサを搭載しています。
M1モデルか?Intelモデルか?
今後、2年かけてAppleは全てのMacをAppleシリコンのM1チップモデルに刷新していくと明言してるので基本的に今買うのであればM1チップを搭載したMacBook Pro 13インチを買うのがいいでしょう。
M1チップに対応していないアプリもエミュレーションのRosetta 2を経由で動作しますし、今後はM1チップに対応したアプリが主流になるので互換性問題は時期に解消します。
どうしてもUSB-Cポートが4つ必要、仮想化環境を構築する必要がある場合はIntelモデルを選ぶことになります。
Intel第10世代Coreプロセッサを搭載していて高速な32GBのメインメモリにカスタマイズも可能でそこそこ負荷のかかる作業も快適に動かせます。
ただし、CPUの性能は価格の高いIntelモデルよりも価格の安いM1モデルの方が上でゲームや仮想化環境を必要としないのであればM1チップを搭載しているモデルを選ぶのがおすすめです。
MacBook Pro 2020 vs 2019 スペック比較
MacBook Pro(2020)とMacBook Pro(2019)のスペックを比較しました。
MacBook Pro 2020 | MacBook Pro 2019 | |||
ディスプレイ | 13.3インチ(2,560 × 1,600ピクセル) | |||
CPU | M1 | 第10世代 Core i5 2.0GHz |
第8世代 Core i5 1.4GHz |
第8世代 Core i5 1.4GHz Core i5 2.4GHz |
GPU | M1 | Iris Plus Graphics | UHD Graphics 645 | |
メインメモリ | 8・16GB 4,266MHz LPDDR4X | 16・32GB 3,733MHz LPDDR4X | 8GB・16GB 2,133MHz LPDDR3 | 8GB・16GB 2,133MHz LPDDR3 |
ストレージ | 256〜2TB | 256〜4TB | 256〜2TB | 128〜1TB |
キーボード | Magic Keyboard | バタフライ構造キーボード | ||
インカメラ | 720p FaceTime HDカメラ | |||
Wi-Fi | 802.11ac | |||
Bluetooth | 5.0 | |||
USB-C | 2ポート | 4ポート | 2ポート | |
バッテリー容量 | 58Wh | 58.2Wh | 58Wh | 58.2Wh |
バッテリー駆動時間 | 17時間 | 10時間 | ||
内蔵スピーカー | ハイダイナミックレンジステレオスピーカー、Dolby Atmos再生に対応 | ハイダイナミックレンジステレオスピーカー | ||
本体サイズ | 30.41 × 21.14 × 1.56cm | 30.41 × 21.14 × 1.49cm | ||
重量 | 1.4kg | 1.37kg | ||
本体カラー | スペースグレイ、シルバー | |||
価格 | 134,800円〜 | 188,800円〜 | 134,800円〜 | 138,800円〜 |
画面サイズは13.3インチと変わらず
MacBook Pro 13インチ(2020)の画面サイズは13.3インチとなっていて、噂されていた14インチではありません。
モデル | MacBook Pro 13インチ | |
---|---|---|
年式 | 2020 | 2019 |
画面サイズ | 13.3インチ(2,560×1,600ピクセル) | |
色域 | 広色域(P3) | |
輝度 | 500ニト | |
テクノロジー | True Tone |
解像度も2,560×1,600ピクセルと同じで広色域(P3)に対応しているので、写真の現像作業にも使えるディスプレイです。
また、周囲の環境色に合わせて画面の色温度を調整してくれるTrue Toneテクノロジーにも対応しています。
Intelモデルは第10世代Coreプロセッサを搭載
Intelモデルは世代によって性能差はほとんどありませんが、M1モデルは一気に性能が向上しブレイクポイントになっているのがわかります。
モデル | MacBook Pro 13インチ | ||||
---|---|---|---|---|---|
モデル | M1 | Intel | |||
年式 | 2020 | 2019 | 2020/2019 | ||
CPU | M1 @0.6〜3.2GHz 8コア |
第10世代Core i5 @2.0GHz 4コア |
第8世代Core i5 @2.4GHz 4コア |
第8世代Core i5 @1.4GHz 4コア |
|
GPU | 8コアGPU | Iris Plus Graphics | Iris Plus Graphics 655 | Iris Plus Graphics 645 | |
CPU シングルコア | 1532 | 1214 | 963 | 941 | |
CPU マルチコア | 7853 | 4447 | 3965 | 3889 | |
GPU OpenCL | 18373 | 8327 | 6357 | 6342 |
かつてIntelプロセッサがデュアルコア → クアッドコアになったのと同じようにM1チップになってCPUの性能が1.8倍ほど向上しています。
GPUの性能も2倍以上向上しているので、M1チップにソフトウェアが対応していれば間違いなくM1チップを搭載したモデルの方が処理性能が高いことになります。
メインメモリのスペックが向上
IntelモデルのMacBook Pro 13インチ(2020)の下位モデルメインメモリは(2019)と同じ8GB 2,133MHz LPDDR3でしたが、上位モデルは16GB 3,733MHz LPDDR4Xを搭載しています。
モデル | MacBook Pro 13インチ | |||
---|---|---|---|---|
ランク | M1 | Intel | ||
年式 | 2020 | 2019 | 2020/2019 | |
メインメモリ(標準) | 8GB 4,266MHz LPDDR4X | 16GB 3,733MHz LPDDR4X | 8GB 2,133MHz LPDDR3 | |
メインメモリ(CTO) | 16GB 4,266MHz LPDDR4X | 32GB 3,733MHz LPDDR4X | 16GB 2,133MHz LPDDR3 |
標準で16GBの容量を搭載しているだけでなく、メモリの規格が2,133MHz LPDDR3 → 3,733MHz LPDDR4Xになって高速処理ができるようになったのも大きなメリットです。
M1モデルは8GBが標準で16GBにカスタマイズできるようになっています。
容量足りないのでは?って思うかもしれませんがM1チップにメモリを内蔵しているユニファイドメモリになったことで転送速度が向上し少ないメモリ容量でも快適に動作します。
一般的な使用用途においては8GBの容量でも十分使うことができる性能となっています。
Apple T2チップを搭載(Intelモデル)
2017年モデルのMacBook Pro 13インチにはApple T1チップというカスタムチップが搭載していて、2018年以降のMacBook ProにはApple T2チップを搭載しています。
モデル | MacBook Pro | |
---|---|---|
年式 | 2020/2019/2018 | 2017 |
カスタムチップ | Apple T2チップ | Apple T1チップ |
Hey Siri | 対応 | 非対応 |
Apple T2は以下の機能の役割を担っています。
- Secure Enclave(指紋データの保存領域)
- オンザフライの暗号化(FireVaultの機能)
- セキュアブート
- マイクの自動切断
- 画像信号プロセッサ
- SSDコントローラ
- オーディオコントローラ
- HEVC(H.265)エンコーダ
MacBook Pro 2017年モデルは「Hey!Siri」により音声アシスタントは使えないですがApple T2チップに対応したモデルMacは「Hey!Siri」による音声アシスタント機能を使えます。
なお、M1モデルはM1チップの中にT2チップのような機能を内蔵しております。
バタフライ → シザー構造のMagic Keyboardに
MacBook Pro 13インチ(2019)はバタフライ構造のキーボードを搭載していましたが、MacBook Pro 13インチ(2020)はシザー構造を採用したMagic Keyboardを搭載しています。
2019年11月にMacBook Pro 16インチ、2020年3月にMacBook Airがバタフライ構造のキーボードと決別しシザー構造のMagic KeyboardになってMacBook Pro 13インチ(2020)も同じ道を辿ることに。
iMacに付属しているMagic Keyboardと名称は同じですが、キーの高さが低くなっていてタイピング音も静かになった新設計のキーボードとなっています。
M1モデルはWi-Fi 6に対応している
MacBook Pro 13インチはM1モデルは高速通信規格のWi-Fi 6に対応していますが、IntelモデルはWi-Fi 6には非対応となっています。
MacBook Pro 2020 | MacBook Pro 2019 | ||
モデル | M1 | Intel | |
Wi-Fi | Wi-Fi 6(802.11ax) | 802.11ac | |
Bluetooth | 5.0 |
Wi-Fi 6に対応しているモデルの方がインターネットの通信速度が速いので動画編集したデータをYouTubeにアップするなど大容量データを扱うことがある場合に有利となります。
外部ディスプレイのサポートの違い
MacBook Pro 13インチのM1モデルはUSB-Cポートが2つとなっていて最大6K解像度のディスプレイを最大1台まで接続可能で4K解像度であっても1台までとなっています。
MacBook Pro 2020 | MacBook Pro 2019 | ||
モデル | M1 | Intel | |
ポート | USB-C(Thunderbolt 4)×2 | 下位:USB-C(Thunderbolt 3)×2 上位:USB-C(Thunderbolt 3)×4 |
|
外部ディスプレイ | 最大6Kディスプレイ1台まで | 最大5Kディスプレイ1台 or 4Kディスプレイ2台まで |
IntelモデルはUSB-Cポートを4つ搭載し接続可能台数も4K解像度なら2台まで接続できるので、拡張性の高さで比較するならIntelモデルの方が上となっています。
Appleの外部モニター・Studio Displayも接続可能です。
内蔵スピーカーはDolby Atmosに対応
内蔵スピーカーはハイダイナミックレンジステレオスピーカーを搭載しています。
MacBook Pro 2020 | MacBook Pro 2019 | |
内蔵スピーカー | ハイダイナミックレンジステレオスピーカー、Dolby Atmos再生に対応 | ハイダイナミックレンジステレオスピーカー |
MacBook Pro 13インチ(2020)はDolby Atmosの再生にも対応しているので広がりのあるサウンドを楽しむことができるようになります。
価格が安くなってストレージが増えた
MacBook Pro 13インチ(2020)は最小ストレージが128GB → 256GBになったのに価格が5,000円安くなりました。
Intelプロセッサよりも高性能なM1チップを搭載したモデルの方が安い価格設定になっているのも注目のポイントといえますね。
MacBook Pro 13インチ 2020 | MacBook Pro 13インチ 2019 | |
128GB | – | 139,800円(下位) |
256GB | 134,800円(M1) | 159,800円(下位) |
512GB | 154,800円(M1) | 198,800円(上位) |
512GB | 188,800円(Intel) | – |
メインメモリはM1モデルが標準で8GBとなっていて+2万円で16GBに、Intelモデルは標準が16GBで+4万円で32GBにカスタマイズ可能です。
M1モデルはユニファイドメモリを搭載しデータ転送速度が向上しメモリの容量が足りなくなっても効率よくSSDストレージにデータを一時保管するため動作速度が大きく低下しません。
意外と8GBのメモリでも作業できるのはスゴイです。4K動画編集などデザイン制作など負荷のかかる作業をするなら16GBにカスタマイズはあった方がいいですが基本的に8GBのメモリがあれば十分です。
→ MacBookで動画編集をするなら
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今買うならIntelモデルではなくMacBook Pro 13インチ(M1)、MacBook Pro 13インチ(M2)のどちらかがおすすめです。
今後は全てのMacがAppleシリコンに移行するためM1で動作しないアプリよりも今後はIntelに対応しないアプリが出てくることになります。
長い目で見るのなら今買うならM1チップに対応したMacBook Pro 13インチを選ぶのがいいです。
- M1/M2:十分な性能を持ち合わせている。動画編集もできるので万人におすすめ
- Intel:外部モニター2台接続、仮想化環境が必要な方におすすめ
基本的にM1/M2チップを搭載したMacBookがいいですが、どうしてもIntelプロセッサでないと動作しないアプリがあったり、仮想化環境の構築が必要、外部モニター2台の接続が必要となる場合はIntelモデルを選ぶのがいいでしょう。
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