2年ぶりにMac miniの新型モデルとなるMac mini(M4・M4 Pro)が登場します。しかも、今回のモデルはデザインが15年ぶりに変更となって超小型化を果たしています。
SoCも最新のM4、M4 Proを搭載して処理性能も向上し、メモリも最小容量も16GBと底上げされてるのでカスタマイズせずに最小構成の94,800円でも十分使えるモデルへと進化。
性能も向上してめっちゃ小さくなった。もうこれは買いですかね?
この記事の目次
Mac mini(m4)のスゴイところ
サイズが超小型化した
新型のMac mini(M4・M4 Pro)は本体サイズがとにかく小さく小型化しています。ぱっと見で「小さっ!」ってなるやつ。マウス、キーボードとほぼ同じ大きさに収まる驚きのサイズ感です。
Macなのに片手サイズな端末。少し意味がわかりません。
本体サイズ、重量をM4とM2モデルで比較するとこうなります。
モデル | Mac mini(M4) | Mac mini(M2) |
---|---|---|
サイズ | 12.7 × 12.7 × 5 cm | 19.7 × 19.7 × 3.58 cm |
重量 | M4:0.67 kg M4 Pro:0.73 kg |
M2:1.18 kg M2 Pro:1.28 kg |
本体サイズは横幅と奥行きが12.7cmと19.7cmと7cmもサイズダウンしており、高さは3.58cmから5cmとなったものの、本体の横幅と奥行きがコンパクトになった方がデスクに設置しやすいメリットがあります。
今までのMac miniはコンパクトというか薄かったのでデスクに置くと意外と嵩張ることがありましたが、M4モデルなら省スペースに配置することができそうです。
また、重量が1.18kg → 0.67kgと500gも軽量化しています。めちゃくちゃ軽いです。この重量だと簡単にケーブルで引っ張った時に簡単に動いてしまわないか心配ですが、気軽に持ち運びできるので出張時に持ち出すこともできそうですね。(さすがにしないかw)
高性能なM4 / M4 Proを搭載
SoC(システムオンチップ)には3nmプロセスの最新チップとなるM4、M4 Proを搭載しており、先代のM2、M2 Proから2世代分の進化をすることになります。
標準モデルにはM4を搭載しています。
10コアCPU(高性能コア4 + 高効率コア6)に10コアGPU、16コアNeural Engineを内蔵し、ハードウェアアクセラレーテッドレイトレーシングにも対応し、メモリが標準モデルが8GBではなく16GBスタートになったのは嬉しい進化です。
SoC | M4 | M2 | M1 |
---|---|---|---|
CPU | 10コア(4+6) | 8コア(4+4) | |
GPU | 10コア ハードウェアレイトレーシング対応 |
10コア | 8コア |
Neural Engine | 16コア 38兆回/秒 |
16コア 15.6兆回/秒 |
16コア 11兆回/秒 |
メモリ | 16 / 24 / 32GB LPDDR5X 120GB/s |
8/ 16GB LPDDR5 100GB/s |
8 / 16GB LPDDR4X 66.7GB/s |
ストレージ | 256GB / 512GB /1TB / 2TB | ||
メディアエンジン | AV1デコード | – | |
ProResエンコード / デコードエンジン | – | ||
ハードウェアアクセラレーテッド、H.264、HEVC、ProRes、ProRes RAW、ビデオデコードエンジン、ビデオエンコードエンジン | |||
プロセス | 3nm(Gen 2) | 5nm(Gen 2) | 5nm |
トランジスタ数 | 280億個 | 200億個 | 160億個 |
CPUのコア数が8コア → 10コアになって高効率コアが増えたことで少ない消費電力でより効率的に処理が可能になり、CPUの性能がM2よりも1.6倍ほど高速化しています。
単純にCPUコア数が増えてるのでトータル性能が向上しスプレッドシートによる作業や写真編集などの処理がより快適になりそうです。GPUも性能が強化されていてM2よりも1.4倍高速化しています。
M1から比較すると2.2倍もGPUの処理性能が向上してるのでグラフィック処理が必要となるアプリケーションを使うときに大きな差となるでしょう。
上位モデルはM4 Proを搭載して処理性能がさらに高くなっています。
M4 ProはM4をベースにCPU、GPUコア、メモリの容量を増やしたチップで、メインメモリ16GBではなく24GBスタートとなって最大で64GBまで増やすことが可能です。
SoC | M4 Pro | M4 | M2 Pro |
---|---|---|---|
CPU | 12コア(8 + 4) 14コア(10 + 4) |
10コア(6 + 4) | 10コア(6 + 4) 12コア(8 + 4) |
GPU | 16 / 20コア | 10コア | 16 / 19コア |
Neural Engine | 16コア 38兆回/秒 |
16コア 15.6兆回/秒 |
|
メモリ | 24 / 48 / 64GB LPDDR5X 273GB/s |
16 / 24 / 32GB LPDDR5X 120GB/s |
16 / 32GB LPDDR5 200GB/s |
メディアエンジン | AV1デコード | – | |
ハードウェアアクセラレーテッドH.264、HEVC、ProRes、ProRes RAW、ビデオデコードエンジン、ビデオエンコードエンジン、ProResエンコード/デコードエンジン | |||
プロセス | 3nm(Gen 2) | 5nm(Gen 2) | |
トランジスタ数 | 560億個(?) | 280億個 | 400億個 |
M4よりも大幅に処理性能が向上しますが、M2 Proと比べてもCPUは1.6倍高速化します。
GPUもコア数はそう変わりないですが1.5倍も処理性能が向上しています。
Mac miniには搭載されることがなかったM1 Proと比較しても1.9倍も高速化してるので、より高度な処理が必要なアプリを使うならMac mini(M4 Pro)は良さそうですね。
M4も最大3台ディスプレイ出力に対応
Mac mini M2モデルは最大2台までのディスプレイ出力でしたが、M4はM4 Proと同じく最大3台までのディスプレイ出力が可能となりました。
Mac mini | Thunderbolt | HDMI |
---|---|---|
M4 Pro 最大3台 |
6K60Hz × 3 6K60Hz × 2 6K60Hz + 8K60Hz 6K60Hz × 1 6K60Hz × 1 |
– 6K60Hz × 1 – 8K60Hz × 1 4K240Hz × 1 |
M4 最大3台 |
6K60Hz × 2 + 5K60Hz 6K60Hz × 2 5K60Hz + 8K60Hz 5K60Hz × 1 5K60Hz × 1 |
– 4K60Hz × 1 – 8K60Hz × 1 4K240Hz × 1 |
M2 Pro 最大3台 |
6K60Hz × 2 6K60Hz × 1 – – |
4K60Hz × 1 4K144Hz × 1 8K60Hz × 1 4K240Hz × 1 |
M2 最大2台 |
6K60Hz + 5K60Hz 6K60Hz × 1 |
– 4K60Hz × 1 |
M1 最大2台 |
6K60Hz × 1 | 4K60Hz × 1 |
価格の安い吊るしモデルでも3台出力できるのはスゴイ性能です。もちろん、メモリが16GBだと3台出力だとアプリをたくさん起動で動作がモタつくことがあるかと思いますが使用用途は広がりそうです。
USB-Cポートが前面にも搭載してる
Mac mini(M4・M4 Pro)はUSB-Cポートを背面に3つ、正面に2つ搭載しています。M2はUSB-Cは2つ、M2 Proは4つだったのでより多くの周辺機器を接続可能です。
Mac mini | M4 Pro | M4 | M2 Pro | M2 |
---|---|---|---|---|
USB-C 背面 | Tb 5(120Gb/s) or USB 4(40Gb/s) × 3 |
Tb 4(40Gb/s) or USB 4(40Gb/s) × 4 |
Tb 4(40Gb/s) or USB 4(40Gb/s) × 2 |
Tb 3(40Gb/s) or USB 3.1(10Gb/s) × 2 |
USB-C 前面 | USB 4(40Gb/s)× 2 | – | – | |
USB-A 背面 | – | – | USB 3.0(5Gb/s)× 2 | |
その他 | HDMI、Ethernet(10Gb変更可)、3.5mmヘッドフォンジャック |
M4 ProモデルはThunderbolt 5という120Gb/sの超高速通信に対応する規格にも対応し対応のハブを使うことで1つのThunderboltケーブルで通信速度を損なうことなく複数の周辺機器が接続できるようになります。
ただし、M4モデルはUSB-Aポートが廃止となったので、外部マイクやプリンターといった周辺機器が接続しにくくなるデメリットがあります。USB-C to A変換アダプタを使ったり、ハブを使うなど考慮する必要がありそうです。
高性能・小型サイズで電源を内蔵
Mac mini(M4・M4 Pro)モデル、ここまで高性能だと電源はiMac 24インチのようにACアダプタ外付けなのでは?って心配でしたが、どうやら端末に内蔵してるようです。
電源ケーブルのプラグがMac miniの背面部分に搭載してるので、間にACアダプタが存在することはなく、電源周りが乱雑になることもなさそうです。
価格は16GBが94,800円から
Mac mini(M4・M4 Pro)は先代のM2モデルよりも値上げしてますが、メモリが16GBが標準搭載なので実質値下げとなっています。M2は16GBが112,800円だったのがM4は94,800円です。
モデル | M4 | M4 Pro | M2 販売終了 |
M2 Pro 販売終了 |
---|---|---|---|---|
メモリ | 16GB | 24GB | 8GB | 16GB |
256GB | 94,800円 | – | 84,800円 | – |
512GB | 124,800円 | 218,800円 | 112,800円 | 184,800円 |
1TB | 154,800円 | 248,800円 | 140,800円 | 212,800円 |
2TB | 214,800円 | 308,800円 | 196,800円 | 268,800円 |
4TB | – | 398,800円 | – | 352,800円 |
8TB | – | 578,800円 | – | 520,800円 |
メモリ 16GB |
0円 標準 | – | +28,000円 | 0円 標準 |
メモリ24GB | +30,000円 | 0円 標準 | +56,000円 | – |
メモリ32GB | +60,000円 | – | – | +56,000円 |
メモリ48GB | – | +60,000円 | – | – |
メモリ64GB | – | +90,000円 | – | – |
Macは8GBでもそこそこ動作しますが、動画編集などはさすがに厳しくなってきてるので16GBはあった方がいいので16GBモデルが18,000円も安く購入できるのは嬉しい配慮です。
M4 Proも34,000円の値上げですがメモリが24GBあるので、M2 Proの32GBモデルよりも安いです。
個人的にM2 Proの16GBモデルをメインマシンで使用していますが16GBでも動画編集問題なくできますし、24GBになってより安定することに期待してます。
Mac mini(M4)の気になるところ
電源ボタンが底面に
Mac mini(M4・M4 Pro)は電源ボタンが底面に搭載しているので、電源を毎回切ってる場合はアクセスがしにくそうですね。
端末が0.6kgと軽量なのでさっと持ち上げて電源ボタンを押せるとは思いますが、気になるかもしれません。
ただ、個人的にはMac miniをメインマシンで使ってて電源を切ることがほぼありません。基本的にスリープ運用でたまに再起動することはありますが電源ボタンを押すことはないので気にいならないかな。
Macは電源を切る必要性が全くないOSです。これを機会にスリープ運用に慣れましょ。
排熱性能がどれほどあるのか
Mac mini(M4)は性能が高いまま筐体サイズがコンパクトに。最高です。
これだけ高性能だと排熱は大丈夫なのか、熱による処理落ちが発生しないか心配ですが、上手に階層を作ることで効率良く吸気から排気が出来るように設計されているようです。
今までのMac miniは内蔵ファンのある底部分と筐体に隙間があまりなかったので熱がこもってしまうことがありましたが、M4モデルは高さが出て内蔵ファンによる空気の流入、排出が大きくなってるんじゃないでしょうか。おそらく。
M2までの筐体は何年も前もIntelチップに最適化された排熱構造だったのでM4モデルはAppleシリコンに合わせて設計された初めての筐体なのでおそらく排熱は上手くなってるのではないでしょうか。
Wi-Fi 7は非対応
Mac mini(M4・M4 Pro)はWi-Fi 7の超高速通信規格は非対応でWi-Fi 6E止まりとなっています。
モデル | Mac mini(M4) | Mac mini(M2) |
---|---|---|
通信 | Wi-Fi 6E(802.11ax) Bluetooth 5.3 |
iPhone 16シリーズはWi-Fi 7に対応してるのにMacの最新型が対応してないのは少し残念ですね。まあ、有線Ethernetで+15,000円で10Gb/sに対応できますが、費用プラスなのがちょっとケチくさいです。
Mac mini(M4)は買いなのか?
モニター、キーボード、マウスは自分好みなモノを使いたい、小型なデスクトップMacが欲しい人はMac miniは買いです。
- このサイズのMac miniに一目惚れ🫶
- 周辺機器は好みなモノで揃えたい
- 小型デスクトップMacが欲しい
- 費用を抑えて高性能なMacが欲しい
- Studio Displayで5K解像度で快適に
- Intel Macからの乗り換えに
M2モデルを整備済製品で安く買うのもいいと思いますが、デザインが新しくなったM4モデルはよりコンパクトに設置できるので魅力的です。
今までのMac miniって意外と横幅と奥行きがあったので設置場所が難しかったんですよね。個人的に動画撮影するときにStudio Displayを動かすので、こんな感じで机の上には置けなかったんですよね。
普段は上にある棚にMac miniを立てて置いてるのですが、M4モデルなら設置場所を決めなくてもフレキシブルに動かせるので机の上のMac miniを置いて使うことができるかもしれません。めっちゃ楽しみ。
また、Mac miniはデスクトップマシンなので余計な付属品がなく費用を抑えることができます。
すでにモニター、キーボード、マウスを持ってるならMac miniを入れ替えるだけで最新のM4 / M4 Proが使えるのでお手軽です。気軽にステップアップできますし、Intel Mac miniからは乗り換えるメリットしかないです。
M1からも乗り換えもおすすめ。M1 → M4でも2.2倍ほど処理性能が向上しますしメモリもM4で32GBまで、M4 Proなら64GBまで拡張できるのでとにかく快適になると思います。
ワンランク上のMac環境をお手軽にステップアップするならMac mini(M4・M4 Pro)は買いではないでしょうか。
→ Mac mini(M2 Pro)を詳しく見る
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