2019年7月に発売されたMacBook Pro 13インチは1.4GHzの下位モデルにTouch Barを搭載し全モデルがTouch Barありモデルとなりました。
ここでは、MacBook Pro 13インチ(2019)1.4GHz(下位モデル)の本体デザイン・スペック・性能・使いやすさをレビューしています。
なお、2020年5月のMacBook Pro 13インチ(2020)は上位モデル(2.0GHz)と下位モデル(1.4GHz)あって、2020年モデルの1.4GHzモデルは2019年モデルとスペックが全く同じです。
MacBook Pro 13インチ(2020)の1.4GHzモデルを検討している方も参考になるかと思います。
この記事の目次
MacBook Pro 13インチ(1.4GHz)の特徴
MacBook Pro 13インチのラインナップはTouch BarなしモデルとTouch Barありモデルの2機種ありましたが、2019年7月にTouch Barなしモデルが廃止されて全機種でTouch Barを搭載しています。
世代 | 2019年 | 2018年 | 2020/2019年 | 2017年 |
---|---|---|---|---|
クラス | 上位 | 下位 | ||
CPU | 第8世代 Core i5-8279U 2.4GHz 4コア TDP 28W |
第8世代 Core i5-8259U 2.3GHz 4コア TDP 28W |
第8世代 Core i5-8257U 1.4GHz 4コア TDP 15W |
第7世代 Core i5-7360U 2.3GHz 2コア TDP 15W |
GPU | Iris Plus Graphics 655(128MB) | Iris Plus Graphics 645(128MB) | Iris Plus Graphics 640(64MB) | |
RAM | 8GB/16GB 2,133MHz LPDDR3 | 8GB 2,133MHz LPDDR3 | ||
Touch Bar | あり | なし | ||
USB-C(Thunderbolt3) | 4つ | 2つ | ||
価格 | 198,800円〜 | 198,800円〜(整備済製品163,800円) | 134,800円〜 | 142,800円〜 (整備済製品124,800円) |
この記事でレビューしているのは2019年の下位モデル(1.4GHz)ですが、2020年の下位モデル(1.4GHz)はCPU・メインメモリともに同じとなっています。
MacBook Pro 13インチ(2019,Two TB3 ports)は下位モデルという位置付けの機種で6万円安く買うことができます。上位モデル(2.4GHz)との違いはCPUプロセッサのクロック周波数、USB-Cポートの数となっています。
MacBook Pro 13インチ(1.4GHz)の特徴をまとめました。
- 画面サイズは13.3インチ(2,560×1,600ピクセル)
- 広色域P3・True Toneテクノロジーに対応
- CPUはCore i5 クアッドコア(1.4GHz)を搭載
- メインメモリは8GB/16GB LPDDR3
- SSD(2019年モデル):128/256/512GB/1TB
- SSD(2020年モデル):256/512GB/1TB/2TB
- Touch Barと指紋認証のTouch IDを搭載
- 2019年モデル:バタフライ構造のキーボード
- 2020年モデル:シザー構造のMagic Keyboard
- USB-C(Thunderbolt 3)は2ポート
- 価格は134,800円〜
MacBook Pro 13インチ(1.4GHz)は価格の安いエントリーモデルでありながら、Intel 第8世代Coreのクアッドコアプロセッサ(1.4GHz)を搭載し上位モデルに迫る性能を手に入れました。
2020年の下位モデルも全く同じIntel 第8世代Coreのクアッドコアプロセッサ(1.4GHz)を搭載しています。キーボードがバタフライ構造 → シザー構造に変わっていますが基本スペックは同じとなっています。
1.4GHzのプロセッサは2019年の上位モデル(2.4GHz)、2020年の上位モデル(2.0GHz)よりも低電力なプロセッサなので、電池持ちが少しだけ良いというメリットがあります。
2020年モデルのMacBook Airにもクアッドコアモデル(1.1GHz)がありますが、思ったほど性能が高くなかったり、バッテリー持ちがProの1.4GHzと同じとなっていてデザイン以外のメリットがありません。
少しでも高性能な性能を維持したまま電池持ちの良いモデルとしてはMacBook Pro 13インチ(1.4GHz)はかなり良い選択肢になるのかなと感じます。
MacBook Pro 13インチ(Intel 1.4GHz)レビュー
パッケージ・付属品
パッケージは2018年モデルと同じで、白を基調として横から見たMacBook Proが印刷されています。下位モデルで初搭載となるTouch Barもしっかりありますね。
付属品は説明書、Appleのロゴシール、充電アダプタ、USB-Cケーブルとなっています。充電アダプタはUSB-C PD対応の上位モデルと同じ61Wタイプの充電アダプタが付属しています。
61Wの急速充電に対応しているので充電したい時に素早くバッテリーを補給することが可能となっています。
なお、MacBook Proはディスプレイを開くだけで自動的に起動する仕様となっています。基本的に電源ボタンを押さなくても電源を切ったり、スリープ解除をすることができるのは何気に便利です。
シンプルで格好良いスタイル
MacBook Pro 13インチ(2019)の本体デザインは上位モデルとほぼ同じです。並べて比較すると微妙に違うところがありますが、ほぼ同じです。MacBook Proってやっぱりカッコイイですよね。MacBook Proはやっぱりスペースグレイが似合ってる。黒リンゴがいい。
個人的にはMacBook Airよりも好きかもしれない。なんだろう、無駄がないデザインというか。機能美ってこういうことなんだろうなぁって感じます。
個人的にはMacBook Airよりも好きかもしれない。なんだろう、無駄がないデザインというか。機能美ってこういうことなんだろうなぁって感じます。
キレイなRetinaディスプレイ
MacBook Pro 13インチは13.3インチサイズ、解像度は2,560 x 1,600ピクセルのP3対応のRetinaディスプレイを搭載しています。
上位モデルと同じようにP3の色域のRetinaディスプレイに対応し色鮮やかな画面表示ができ、True Toneテクノロジーに対応。周囲の環境光に合わせて目に優しい色合いに自動的に調整してくれます。
やっぱり、P3 + True Toneに対応したRetinaディスプレイは見やすいです。True Toneに対応していないMacBook Airと比べると暖色系の色合いになってるので目は疲れにくいですね。
ちなみに、青っぽい画面の方が好きという方はTrue ToneはOFFにすることができるので安心してください。
外部ポートはUSB-C 2ポート搭載
本体左サイドにUSB-Cポートを2つ搭載しています。
MacBook Pro 2020/19(1.4GHz) | MacBook Pro2019/18 | MacBook Pro 2017 | ||
Touch Bar | あり | なし | ||
USB-C | 10Gbps(2ポート) | 10Gbps(4ポート) | 10Gbps(2ポート) | |
Thunderbolt 3 | 40Gbps:2ポート | 40Gbps:4ポート | 20Gbps:2ポート、40Gbps:2ポート | 40Gbps:2ポート |
フルスピード(40Gbps)のThunderbolt 3に対応しているので、外付けeGPU(Blackmagic eGPU Pro)を接続してグラフィックス性能を大幅に向上させることができます。
ちなみに、MacBook Pro 13インチでも動画編集は普通にすることができます。動画書き出しの時間は外部GPUを搭載しているMacBook Pro 16インチと比べると速度は半減してしまいますが、待てば普通に作業はできます。
本体右サイドには3.5mmオーディオジャックを搭載しています。
上位モデルは右側にもUSB-C(Thunderbolt 3)を搭載していて合計4つのUSB-Cポートを使うことができますが、下位モデルは2つしかポートがありません。4つのポートを同時に使うシチュエーションはあまりないので、ほとんどの場合で2つあれば十分です。
バタフライ構造キーボードのタイプ音を比較
MacBook Pro 13インチの2019年モデルは超薄型キーのバタフライ構造のキーボードを搭載しています。これはMacBook Air(2019・2018)と同じですね。
バタフライ構造のキーボードは色々と問題があり毎年のようアップデートされていますが、2019年モデルもさらに改良された第3.5世代のバタフライ構造のキーボードが採用されています。
- MBP 2016:第2世代バタフライ構造
- MBP 2017:第2世代改良型バタフライ構造
- MBP 2018:第3世代バタフライ構造
- MBP 2019:第3.5世代バタフライ構造(第4世代?)
iFixtの分解によると第3世代のバタフライ構造キーボードの内部にはシリコン素材だったのが第3.5世代はナイロンポリマー製になっていて、信頼性が向上しただけでなく、タイピング音も静かになっています。
実際にどれくらいタイプ音が小さくなったのかMacBook Air(2018)とMacBook Pro(2019)で比較をしてみました。
動画の後半で連打でキーボードを打って比較しているので打鍵音の違いがよく分かるかと思いますが、MacBook Pro(2019)に採用された改良されたバタフライ構造キーボードのタイプ音は確かに静かになっていました。
Premiere Proの音声波形で比較してもMacBook Pro(2019)のキーボードの方が静かになっていることがわかります。
使い始めは違いは分からなかったのですが、ちゃんと比較すると打鍵音の違いがよくわかります。
4回の改良を経てようやくここまで来たか…と思っていたら2020年モデルのMacBook Pro 13インチでバタフライ構造のキーボードはあっさり廃止されてシザー構造のキーボードを搭載しています。
キーボードの下には感圧式のマルチジェスチャーに対応したい大きなトラックパッドが搭載されています。
感圧式トラックパッドは指の押す強弱によって違う操作をすることができるiPhoneの3D Touchのような機能を搭載しています。物理式と違って場所によって力のかけ具合を変える必要がないので使いやすいトラックパッドとなっています。
Touch Barを搭載
MacBook Pro 13インチは2019年モデルで下位モデルもファンクションキーは非搭載となり賛否あるTouch Barをついに搭載してきました。
Touch Barの右側には指紋認証センサーのTouch IDを搭載しているので、スリープ解除も指一本ですることができるようになりました。
Touch IDは便利なのは間違いないですが、Touch Barは絶対に必要かどうかと聞かれれば必要ではないですよね。でも、使いこなすことができれば意外と便利に使うことができるんですよ。
Touch BarがMacBook Proに搭載されてから3年が経過しましたが、使いこなしているユーザーさんも増えてきてるんじゃないですかね。
なお、MacBook Pro 13インチのセキュリティチップはApple T2を搭載しています。
T2チップはTouch IDなどのセキュアなデータの保護だけでなくシステム管理コントローラ、画像信号プロセッサ、オーディオコントローラ、SSD コントローラなども統合されたチップです。
MacBook Pro 13インチ(1.4GHz)の性能
CPU・GPUの性能
下位モデルのMacBook Pro 13インチ(2019/1.4GHz)はクアッドコアの第8世代のIntel Core i5-8259U(1.4GHz)プロセッサを搭載しています。
モデル | MacBook Pro 13インチ | |||
---|---|---|---|---|
年式 | 2019年 | 2020/19年 | 2018年 | 2017年 |
クラス | 上位 | 下位 | 上位 | 下位 |
タッチバー | あり | なし | ||
CPU | 第8世代 Intel Core i5-8279U | 第8世代 Intel Core i5-8257U | 第8世代 Intel Core i5-8259U | 第7世代 Intel Core i5-7360U |
GPU | Iris Plus Graphics 655(eDRAM 128MB) | Iris Plus Graphics 645(eDRAM 128MB) | Iris Plus Graphics 655(eDRAM 128MB) | Iris Plus Graphics 640(eDRAM 64MB) |
コア数 | 2.4GHz 4コア | 1.4GHz 4コア | 2.3GHz 4コア | 2.3GHz 2コア |
熱電力設定(TDP) | 28W | 15W | 28W | 15W |
タッチバーなしのMacBook Pro(2017)に採用されていたCPUは2コアプロセッサでしたが、MacBook Pro 13インチの下位モデルのCPUは4コアプロセッサに刷新されました。
しかも、TDPが28Wではなく15Wと省電力なプロセッサを採用しているのでバッテリー駆動時間の改善が期待できるんですよね。
CPUの性能をGeekbench 4で比較してみました。
モデル | MacBook Pro 13インチ | |||
---|---|---|---|---|
年式 | 2019年 | 2020/19年 | 2018年 | 2017年 |
クラス | 上位 | 下位 | 上位 | 下位 |
CPU | Core i5-8279U | Core i5-8257U | Core i5-8259U | Core i5-7360U |
シングルコア | 5593 | 4783 | 4649 | 4510 |
マルチコア | 17638 | 17177 | 17217 | 9421 |
なんと、2020/19年の下位モデルと2019年上位モデルのCPUの性能はほぼ同じとなりました。ビックリしました。これならTDP28WのMacBook Pro(2.4GHz)を選ぶよりもTDP15WのMacBook Pro(1.4GHz)を選んだ方がいいですよね。
GPUの性能も比較してみました。
モデル | MacBook Pro 13インチ | |||
---|---|---|---|---|
年式 | 2019年 | 2018年 | 2017年 | |
クラス | 上位 | 下位 | 上位 | 下位 |
CPU | Core i5-8279U | Core i5-8257U | Core i5-8259U | Core i5-7360U |
OpenCL | データなし | 4783 | 4649 | データなし |
Metal | データなし | 35035 | 34907 | 29476 |
MacBook Pro 13インチ(2019/1.4GHz)のGPUの性能もなかなか高いものとなっていますね。上位モデルとほぼ同じ。これは、上位モデルを選ぶメリットをあまり感じなくなってしまいますね。
SSDストレージの性能
MacBook Air(2019)のSSDの転送速度は読み込み速度が35%ほど低下していることが話題になっていましたが、MacBook Pro 2019(1.4GHz)も同じようですね。
実際にDisk Speed Testで計測してみたところ、確かにSSDの性能はは少し落ちています。MacBook Pro 13インチ(2019・1.4GHz)、MacBook Air(2018)の128GBモデルでSSDの性能を比較してみました。
さらに、MacBook Pro 13インチ(2019・128GB)、MacBook Air(2018・256GB)の容量の違うSSDも比較してみました。
モデル | MacBook Pro 13インチ | MacBook Air | |
---|---|---|---|
年式 | 2018年(2.3GHz) | 2019年(1.4GHz) | 2018年 |
ストレージ容量 | 256GB | 128GB | 128GB |
Write(書き込み) | 1228.6MB/s | 208.1MB/s | 355.2MB/s |
Read(読み込み) | 2344.0MB/s | 1279.4MB/s | 1586.8MB/s |
MacBook Air(2018)とMacBook Pro(2019/1.4GHz)のSSD容量は128GBと同じですがProの方が読み込み速度が20%ほど遅くなっています。書き込み速度はProの方が上で、状況によっては逆転もあるので誤差範囲ですかね。
2020年モデルのMacBook Pro 13インチ(1.4GHz)の最小容量は256GBからとなったので、ストレージの性能が低くて困るということはないでしょう。
ただ、動画編集など大容量データを扱うことが多いならより転送速度が速くなる512GBモデルを選ぶのがいいかもです。容量もすぐにいっぱいになってしまいますし多いに越したことはないでしょう。
総合性能を比較
最後にNovabenchによる総合性能を比較してみました。
モデル | MacBook Pro 13インチ(Touch Barあり) | MacBook Pro 13インチ(Touch Barなし) | |
---|---|---|---|
年式 | 2019年 | 2018年 | 2017年 |
CPU | 4コア 1.4GHz | 4コア 2.3GHz | 2コア 2.3GHz |
SSD | 128GB | 256GB | 256GB |
CPU | 4コア 1.4GHz | 4コア 2.3GHz | 2コア 2.3GHz |
トータル | 1569 | 1513 | 1175 |
CPU | 849 | 833 | 523 |
GPU | 315 | 315 | 275 |
RAM | 256 | 258 | 216 |
Disk | 93 | 163 | 162 |
驚くことに2019年下位モデルの性能は上位モデルとほぼ同じという結果となりました。Disk性能はSSDストレージが128GBなので差が出ているだけです。
ちなみに、2018年上位モデルと2019年上位モデルの差はCPUプロセッサのクロック周波数が2.3GHzから2.4GHzにアップしただけで、少しだけ性能が高くなっただけ…ということになります。
実際の動作速度の違いを比較
本当に下位モデルと上位モデルの性能に差はあまりないのか?
MacBook Pro 13インチ(2019/1.4GHz)、MacBook Pro 13インチ(2018/2.3GHz)で実際のアプリの起動速度やデータ保存速度など計測してみました。
モデル | MacBook Pro 2019 | MacBook Pro 2018(TouchBarあり) | MacBook Air 2018 | MacBook Pro 2017(Touch Barなし) |
---|---|---|---|---|
CPUの型式 | Core i5-8257U @1.4GHz 4コア |
Core i5-8259U @2.3GHz 4コア | Core i5-8210Y @1.6GHz 2コア | Core i5-7360U @2.3GHz 2コア |
RAMの容量 | 16GB | 16GB | 16GB | 8GB |
SSDの容量 | 128GB | 256GB | 128GB | 256GB |
macOS 起動時間 | 44.69秒 | 36.76秒 | 39.43秒 | – |
Illustrator CC 起動時間(500MBのデータ) | 初回:33.09秒 2回目:19.42秒 |
初回:33.86秒 2回目:22.23秒 |
初回:33.09秒 2回目:19.42秒 |
初回:- 2回目:22秒 |
Illustrator CC 保存して終了(500MBのデータ) | 38秒 | 40秒 | 50秒 | 57秒 |
Photoshop CC を起動して50MB RAWデータを開く | 9秒 | 7秒 | 9秒 | 11秒 |
iMover 1.5GB 書き出し | 38秒 | 28秒 | 68秒 | 77秒 |
パラレルデスクトップでWindows 10を起動 | 15秒 | 14秒 | 17秒 | データなし |
MacBook Pro 13インチ(2019)の下位モデルは1.4GHzにクロックダウンしたプロセッサですがクアッドコアなので性能は高くなってるのは間違い無いようですね。
2020年3月にMacBook Airはクアッドコアプロセッサを選べるようになったので「Proを選ぶメリットがなくなったのでは?」とも言われていますが決してそんなことはありません。
テキストベースの作業だと差はないかもですが、動画編集など負荷のかかる作業は間違いなくクアッドコアのAirよりもProの方が処理速度が速いです。実際にFinal Cut Pro Xで動画書き出しをしてみたところ…
- MacBook Air 2020(4コア):22分30秒
- MacBook Pro 13 2020/2019(4コア):10分08秒
MacBook Pro 13インチ(1.4GHz)の方が2倍ほど高速に書き出しすることができるんですね。クアッドコアとはいえAirは性能が抑えられたCPUですし排熱構造も弱いのでしょう。
クリエイティブな作業をするなら、まだまだMacBook Proは優位なのかなと感じます。
MacBookで動画編集するならどのモデルがいいか比較しています。
Wi-Fiの通信性能の違い
MacBook Pro 13インチ(2019・1.4GHz)はエントリーモデルなので上位モデルよりも性能が劣る部分がありますが、Wi-Fiの通信速度も少し制限がかけれています。
上位モデルのWi-Fiの転送レートは1,300Mbpsになっているのに対して、下位モデルは866Mbpsと少しだけ遅くなっているんですよね。
とはいえ、実際に使ってみて差を体感できるレベルではないのかな。というのも、上位モデルで1,300Mbpsで通信することはまれ。ほとんど下位モデルと同じ転送レートで通信していることが多いのです。
バッテリー駆動時間の違いを比較
MacBook Pro 13インチ(1.4GHz)で個人的に一番期待していたのが、バッテリー駆動時間の向上です。上位モデルは電池があまり持たないのでモバイルバッテリーが必須でしたが、なかなか面倒くさいですよね。
できることならモバイルバッテリーなしで半日ほど使えるマシンが欲しい。各モデルのバッテリー容量はこんな感じになっています。
モデル | MacBook Pro 13インチ(Touch Barあり) | MacBook Pro 13インチ(Touch Barなし) | |
---|---|---|---|
年式 | 2019/2018(上位) | 2019(下位) | 2017年 |
バッテリー容量 | 58.0Wh | 58.2Wh | 49.2Wh |
で、実際のバッテリー駆動時間をMacBook Pro 13インチ(2019・1.4GHz)とMacBook Pro 13インチ(2018・2.3GHz)、MacBook Air(2018)のバッテリー起動時間を計測してみました。
作業内容はブログの記事の作成、インターネット、ツイッター、画像編集などをしていて基本的な作業内容は同じにしてバッテリー駆動時間を計測しています。
モデル | MacBook Pro 13インチ(2019/1.4GHz) | MacBook Pro 13インチ(2018/2.3GHz) | MacBook Air(2018) |
---|---|---|---|
公式の駆動時間 | 10時間 | 10時間 | 12時間 |
実際の駆動時間 | 6時間半 | 5時間 | 9時間 |
おおおおお!期待していた通り、MacBook Pro 13インチ(1.4GHz)の電池持ちは上位モデルよりも長いことがわかりました。
2018年モデルのMacBook Proはバッテリーの劣化も多少はあるかもしれませんが購入して1年くらいなのでそんなにヘタってないと思うので、1.4GHzのエントリーモデルは上位モデルよりも電池持ちが長いのは間違いでしょう。
ちなみに、2020年モデルのMacBook Pro 13インチ上位モデル(2.0GHz)は6時間ほどの電池持ちとなっています。2020年モデルは下位モデル、上位モデルともにバッテリー駆動時間にそこまで差はなさそうです。
MacBook Pro(2019)と(2018)外観の違い
MacBook Pro 13インチ(2020)と(2019)の外観の違いはこちらのレビュー記事をどうぞ。
MacBook Pro 13インチ(2019/1.4GHz)とMacBook Pro 13インチ(2018/2.3GHz)の外観デザインの違いを比較しておきましょう。ほぼ同じなんですけど、微妙に違う箇所もあったので。
本体左サイドに搭載しているUSB-Cポートの位置は全く同じとなっています。
本体右サイドはオーディオジャックのみとなっています。
上位モデルは熱排気口が本体下の左右にもあるのに対して、下位モデルは左右の排気口が存在せず本体後に排気口が搭載されているだけとなっています。
それだけTDP 15Wの1.4GHzのクアッドコアプロセッサの電力効率が良いってことなのでしょう。
実際に使っててもMacBook Pro 13インチ(2019/1.4GHz)の方が本体が極端に熱くなることが少ないので、普通に使っていても省電力になっているんだな…と感じることができます。
これね、ちょっとショックだったんですけど、MacBook Pro 13インチ(2019/1.4GHz)のスピーカーの音質は上位モデルと比べて悪くなっています。
上位モデルは低音から高音まではしっかり再生できてモバイルノートとは思えないくらいの高音質サウンドを楽しむことができますが、エントリーモデルは低音がスカスカでメリハリのない普通の音質になってしまいました。
おそらく、MacBook Pro(2017・タッチバーなし)と同じ音質だと思います。もしかしたら、MacBook Pro 13インチ(2019/1.4GHz)の筐体は(2017・タッチバーなし)と同じものを採用しているのかもしれませんね。
MacBook Pro 13インチ(1.4GHz)レビュー:まとめ
MacBook Pro 13インチの下位モデルは2019年、2020年モデルともにIntel 第8世代 Core i5(1.4GHz)に8GB/16GB LPDDR3のメインメモリを搭載しているので処理性能はほぼ同じとなっています。
- P3対応の13インチディスプレイを搭載
- True Toneテクノロジーに対応している
- 電力効率の良い1.4GHzのクアッドコアプロセッサ
- 体感速度で上位モデルとの差はあまりない
- 指紋認証のTouch IDでスリープ解除できる
- 2020年モデル:シザー構造のMagic Keyboard
- バッテリーの持ちが少しだけ良い
- 価格 134,800円と上位モデルよりも5万円も安い
Intel 第8世代 Core i5(1.4GHz)プロセッサはなかなか優秀なCPUとなっていて、2019年モデルの上位(2.4GHz)と比べても遜色ない性能となっています。
普通に動画編集もすることができますし、ブログの更新、画像の編集作業なら十分すぎる性能となっています。
- USB-Cポートは2つのみ
- 本体の重量は重め
最新の2020年モデルとして見た時に2019年モデルと同じ1.4GHzのプロセッサを搭載してスペックアップしていないのは残念感が漂います。
なので、2019年の下位モデルを使っていてバタフライ構造のキーボードに不満がないなら乗り換える必要性は低そうです。
MacBook Pro 13インチ(2017)から乗り換えるなら2020年モデルの1.4GHzはかなり魅力的です。CPUのコア数が2つから4つに増えて性能が大幅に向上するので、体感で分かるくらい処理が早くなってるの感じるはずです。
2019年モデルのMacBook Proは全モデルがTouch Barを搭載することになりました。賛否あるTouch Barについてはこちらの記事をどうぞ!
→ MacBookの比較はこちら
→ MacBook Pro 13インチ(M2)、MacBook Pro 13インチ(M1)はこちら
→ MacBookのレビューはこちら
Macbook pro 2019の下位モデルの購入を検討している者です
興味深くおもしろい記事でした
ありがとうございました