耳にねじ込んで装着するカナル型イヤホンが苦手…!
…という方はインナーイヤー型イヤホンか骨伝導イヤホンにする手段がなかった中でソニーがリング型のワイヤレスイヤホン・LinkBuds(リンクバッズ)を2022年2月25日に発売します。
LinkBudsは中央に穴が空いたリング型ドライバーを採用し耳を完全に塞ぐことなく開放感のある装着感で音楽を楽しめる完全ワイヤレスイヤホンです。
今まで見たことないような形状なので…
・どうやって装着するの?
・耳からズレないの?
・音漏れは?しそうだけど大丈夫??
・音質はどうなの?
…と、色々と気になるところがたくさんあります。
この記事では、LinkBuds(WF-900L)のデザイン、サイズ、音質、音漏れはどうなのかレビューしているので購入を検討している方は参考にどうぞ!
- 自然な装着感で耳が疲れない
- 通気性が良く耳の中が蒸れない
- 外音が自然に聞こえてくる
- イヤホンを付けたまま会話できる
- 耳元をトントンして操作できる
- 通話音声がキレイで聴きやすい
- 耳に合わない可能性がある
- 音質は低音が弱い
- 高音質コーデックLDAC非対応
- 音漏れはしやすい
- マルチポイントに非対応
- ワイヤレス充電に非対応
※商品貸出:ソニーマーケティング株式会社
YouTubeで動画レビューもしています → シンスペースチャンネル
この記事の目次
LinkBuds(WF-900L)の特徴
- リング型の開放タイプのイヤホン
- 自然な付け心地で外音もしっかり聞こえる
- 統合プロセッサーV1を採用
- DSEEで圧縮音源の高音域を補完
- 最大5.5時間連続再生(ケース込み17.5時間)
- IPX4の生活防水に対応している
- 充電ポート:USB-C
- 本体カラー:2色(ホワイト・ブラック)
- 端末価格:23,100円
- 発売日:2022年2月25日
LinkBudsはイヤホンのドライバー部分がリング型になった新しいタイプの完全ワイヤレスイヤホンです。
使用感としてはインナーイヤー型と似ていてソニーが新しい形状のイヤホンを新提案した形となります。
リング型になっている部分にある細かい穴から音が鳴るようになっていて中央の穴から外音と空気を取り込むため耳の奥が蒸れる(?)こともなく耳にも優しそうです。
ヘッドとドライバー、フィッティングサポーターで耳の外型をしっかりと支えることで驚くほど安定感のある装着性を実現しています。
音質は中高音域重視で低音は出ないですが統合プロセッサーV1を採用していることもあり音の傾向としてはWF-1000XM4と似ていてクリアなサウンドとなっています。
端末価格は23,100円でソニー公式ストア、Amazon、楽天市場などで手に入れられます。
新しいタイプの完全ワイヤレスイヤホンなので少し割高感がありますが音楽を流し聴きしながら作業をしたい方におすすめです。
LinkBuds(WF-900L)レビュー・評価
パッケージと付属品
LinkBuds(WF-900L)は黒ををベースとしたパッケージとなっており、とてもコンパクトなサイズに収められています。
本体カラーはブラック、ホワイトの2色から選ぶことができます。
なお、今回レビューしているLinkBuds(WF-900L)はホワイトとなっています。
パッケージはWF-1000XM4と同じ紙で出来たエコタイプを採用し同梱品はフィッティングサポーター(5サイズ)、USB-C to Aケーブル、説明書でこの小さい箱の中にパズルのように詰め込まれています。
USB-C to Aケーブルは20cmほどの短いタイプでケーブルが絡まったりせず扱いやすいです。
電源アダプタは付属しないので、充電アダプタがないのならAnker 521 Charger (Nano Pro)があるとスマホとLinkBudsを同時充電できるのでおすすめです。
LinkBudsは耳の大きさに合わせたフィッティングサポーター(XS・S・M・L・XL)から選べます。(Mサイズが最初からイヤホン本体に取り付けされています。)
フィッティングサポーターはLinkBudsを安定装着させるためには重要なパーツとなりますが、5つのサイズがあるので多くの方は対応はできるでしょう。
充電ケースとサイズ感
LinkBudsの充電ケースの外装はマット調のサラサラとした素材を採用し手触りが優しくて持ち心地は良好です。
LinkBudsの充電ケースは蓋はボタンを押して開ける構造となっており平置きしたまま蓋を開いてイヤホンを取り出すことができます。
充電ケースの大きさは48 × 40 × 30mmとかなり小さく重量がイヤホン入れた状態で42gと軽量化されています。
上位モデルのWF-1000XM4と比べてもケースサイズが26%小型化し持ち運びしやすいイヤホンとなっています
充電ポートはUSB-Cを搭載しています。
ワイヤレス充電には非対応なので有線ケーブルでのみの充電となります。23,100円といいお値段するのでワイヤレス充電は対応して欲しかったかもですね。
LinkBudsの連続再生時間は5.5時間となっていてケース併用で最大17.5時間と充電ケースが小さいのでトータルの電池持ちが少し短めとなっています。
リング型イヤホンのデザインとサイズ
LinkBudsはリング型イヤホンとなっているため独特なスタイルとなっています。
ソニーのロゴがあるところがヘッド部分でリング状になっている部分が耳の中に収まる部分となります。
かなり変わった形状ですが昔のイヤホンの平べったいドライバー部分と似てるので原点回帰といってもいいかもしれません。
イヤホンの外側筐体の素材にはマット調のサラサラとした素材となっています。
指先から滑り落ちにくく取り扱いしやすく質感の高いイヤホンに仕上がっています。
LinkBudsはWF-1000XM4と比べてイヤホンサイズが51%小型化しており比較するとかなり小さくなってるのが分かります。
重量も片耳4gとかなり軽量化されているので長時間装着してても問題ないですし、むしろ付けていることすら忘れてしまうほど軽いです。
耳元をタップして操作できる
LinkBudsはタッチパッドは非搭載ですが振動で操作できるようになっていて「ワイドエリアタップ」で(初期設定で有効)耳元をトントンと叩いて音楽の再停止や曲のスキップが可能です。
- 左右どちらか2回タップ:再生・一時停止
- 左右どちらか3回タップ:次の曲にスキップ
操作方法はノイズキャンセリングなどの機能がないのでとてもシンプルでダブルタップで再生・一時停止、トリプルタップで曲のスキップができます。
また、専用アプリを使うことで再生コントロールだけでなく左イヤホンのみを音量コントロールにしたり、音声アシスタントに割り当てもできます。
なお、自動停止機能もしっかり対応しています。
LinkBudsのイヤホン装着感
LinkBudsはリング型の完全ワイヤレスイヤホンで単体の重量は4gとかなり軽量でコンパクトです。
リング型になっている部分を耳の中に入れて装着するスタイルとなります。
少し分かりにくので動画にしてみました。
このようにリング部分を耳の中に入れてヘッド部分とフィッテングサポートで支える感じですね。
LinkBudsはフィッテイングサポートのサイズがとても重要となっており出っ張り部分が短いとイヤホン部分が安定しません。
フィッテイングサポートが短いままでも音楽は聴けますが笑ったり、あくびをするとスルッとLinkBudsが耳からポンと飛び出すので気をつけましょう。
フィッテイングサポートが耳の外側の壁にちょうどフィットするサイズにすることで安定感が向上します。
人によって耳の外側の壁までの距離がかなり違います。妻はフィッティングサポートが必要ないくらい耳が小さいんです。
ソニーの方が言うにはリングが見えてるのが普通らしいです。(僕の耳はリングが見えなくなる…)
なお、どうしても耳に合わないという方も一定数いらっしゃるみたいで試せるなら実際に試してから買ったほうがいいかもしれません。
5種類のフィッテイングサポートが付属し実際に装着してみてサイズが合ってるかどうかはあくびをするなど大きな口を開けると確認しやすいです。
取り外し、取り付けもゴムなのでビヨーンと引っ張ることで簡単にできます。
フィッテイングサポートが合っていれば走っても耳からLinkBudsが抜け落ちることはなかったので通学通勤時に使うことはできそうです。
外音はこもらずクリアに聞こえる
付けてみてドライバー部分はそれなりに大きいので付けてる感じはしますが、密着しておらず圧迫感がなく穴が空いていることで外音もしっかり聞こえます。
インナーイヤー型のイヤホンでも外音はこもって聞こえたりしますがLinkBudsはとてもクリアでイヤホンを付けたまま本当に自然に会話できるレベルです。
穴が空いてるおかげで通気性もいいので耳の中が蒸れる心配も少なく耳には優しいかも。実際に5時間ほど連続使用しましたが耳の中が痒くなることもなくものすごく快適です。
LinkBudsの音質は中高音域重視
LinkBudsは高磁力ネオジウムマグネットの12mmリング型ドライバーユニットを採用。WF-1000XM4の統合プロセッサーV1を搭載し音の傾向はWF-1000XM4に似ています。
- ドライバ:12mmリング型
- SoC:統合型V1チップ
- 音声コーデック:AAC/SBC
- Bluetooth:5.2
- マイク:MEMS 全指向性
- 5.5時間(ケース込みで17.5時間)
開放型のイヤホンなので重低音域は弱く中高音域を重視した音質ですがベースやドラムのレスポンスが良くて音量を上げるとスピード感あるサウンドも楽しめます。
音量を小さくすると「どっかで音楽が鳴ってるのかな?」という感覚で楽しめて「ながら聴き」するの適したサウンドといっていいでしょう。
LinkBudsは専用アプリのHeadphonesを使うことでiPhoneでもイコライザーを調整して好みの音を作れます。個人的に「Clear BASS」を「+10」にするのが好きです。
「+10」にしてちょうどいいくらいLinkBudsは低音が弱めなので低音を重視したい方は、そもそもLinkBudsではなくWF-1000XM4にした方がいいかもです。
さらに、「音質優先」で「DSEE」を有効にすることでiPhoneでも圧縮音源で失われた高音域を補完して高音質サウンドで音楽を楽しめます。
立体音響の360 Reality Audioやヘッドトラッキングを使った「音のAR」にも対応しています。
対応音源であれば音が立体的になりますが非対応音源だと楽しむことはできません。現時点ではまだ対応している音源は少ないので今後に期待です。
音漏れはしやすい
ドライバーの中央に穴が空いてるので音漏れは普通にしやすく、AirPods(第3世代)などインナーイヤー型イヤホンよりも音漏れしやすいです。
実際に試してみたところLinkBudsは音量50〜60%以上になるとシャリシャリと音漏れが聞こえてきます。なんの曲か判別はできないですが静かなところでは気をつけたいところ。
動画と音声の遅延はなし
LinkBudsは動画と音声の遅延も少ないので安心してYouTubeの動画や映画を楽しるでしょう。
ゲームも音ゲーでなければ問題ないレベルです。
通話の音声はクリアでとても良い
LinkBudsはAI技術を活用した高精度ボイスピックアップテクノロジーを搭載していて通話品質も高いものとなっています。
実際にau回線で電話をかけてLinkBuds経由で会話をしてみましたが、LinkBudsを装着してる妻の声がクリアに聞こえました。
テレビが付いた状態でそれなりに騒がしい環境下でしたが声だけがしっかり聞こえる感じです。ノイズも少なく聴きやすかったので通話用のイヤホンとしても完成されているように感じます。
IPX4の生活防水に対応
LinkBudsはIPX4の生活防水仕様に対応しているので程度濡れても使うことができます。
- 水の飛沫に対して端末を保護
- 小雨、汗などに耐えることができる
IPX4は生活防水レベルなので思いっきり水に濡らしてしまうと壊れる可能性はありますが、濡れた手で触ったり小雨に打たりする程度なら大丈夫でしょう。
LinkBuds(WF-900L)の接続方法
LinkBudsはBluetooth接続でスマホ、タブレット、パソコンと接続して使うことができます。
充電ケースを開くと自動的にペアリングモードになってiPhoneの画面に「接続」と表示されてタップすることで簡単に繋がります。
ペアリングの表示が出てこない場合は充電ケースの中にあるボタンを長押しでペアリングモードに切り替えができます。
バッテリーの残量はiPhoneならウィジェットからもバッテリー残量をしっかり確認できるようになっています。
なお、LinkBudsはマルチポイントは非対応ですがマルチペアリングには対応しているのでBluetoothの設定画面からワンタップで接続先を変えることができます。
切り替え速度は速く2〜3秒でiPhoneからAndroid、その逆の切り替えが可能。設定画面を表示させる必要がありますが切り替えのレスポンスはいい感じです。
LinkBuds(WF-900L)レビュー・評価:まとめ
LinkBudsはドライバーの中央に穴が空いたリング型の完全ワイヤレスイヤホンです。
LinkBudsのメリット
自然な装着性を実現していてドライバー中央に穴が空いてるので外音をクリアに聞き取ることができ通気性が良いので耳にとても優しいイヤホンとなっています。
- 自然な装着感で耳が疲れない
- 通気性が良く耳の中が蒸れない
- 外音が自然に聞こえてくる
- イヤホンを付けたまま会話できる
- 耳元をトントンして操作できる
- 通話音声がキレイで聴きやすい
リアルに外音が聞こえるので自然に会話もできますし、音楽の音量を下げておくことでLinkBudsから鳴る音をバックグランドとして「ながら聴き」が可能です。
LinkBudsでバックミュージックを流しながらパソコンの画面にオンライン会議に参加することもできるのでリモートワークのこの時代にピッタリのイヤホンかもしれません。
LinkBudsのデメリット
LinkBudsは少し特殊な形状をしたイヤホンなので耳の形によって合わない方もいらっしゃるので実際に試してみてから購入するのがおすすめです。
- 耳に合わない可能性がある
- 音質は低音が弱い
- 高音質コーデックLDAC非対応
- 音漏れはしやすい
- マルチポイントに非対応
- ワイヤレス充電に非対応
また、LinkBudsは開放型イヤホンなのでどうしても低音の音が弱くなってしまうので物足りなさを感じてしまうかもしれません。
イコライザーでClear BASSを持ち上げることで改善はできますが、低音を重視したい方はLinkBudsはやめておいた方がいいでしょう。
また、音漏れはしやすいので静かなところで音量を上げて音楽を楽しむのには向いてないです。静かなところでも使用は50%以下に抑えて音楽を聞くのが良さそうです。
LinkBudsがおすすめな人は
カナル型イヤホンの圧迫された感じが苦手という方はLinkBudsはいい選択肢です。耳の形は千差万別なので断言できないですが自然な付け心地を実現しています。
- カナル型イヤホンが苦手な方
- リモートワークが多い方
- 小音量でながら聴きをしたい方
LinkBudsはどちらかというと音楽を小音量で「ながら聴き」するのに適したワイヤレスイヤホンです。
小さい音でバックミュージックを流しながら家族と会話したり、パソコン越しでオンライン会議に参加することも可能です。
音質重視ならWF-1000XM4
そもそも音質を重視するならカナル型のWF-1000XM4がおすすめです。密閉型なの低音もしっかり鳴りますし迫力が違います。
LinkBudsはWF-1000XM4と音の傾向は似ていますが低音がどうしても弱いので物足りなさを感じてしまうかもしれません。
WF-1000XM4なら高音質コーデックのLDACにも対応しているので音の解像感はワンランク上なので、音質重視ならこちらがおすすめです。
→ スマホを同じソニーのXperiaにするとイヤホンの音質が向上しますよ。
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