
Appleのタブレット端末・iPadには上位モデルとなるiPad Proがありますが、2017年6月に2017年モデルとなるiPad Pro 10.5インチ、iPad Pro 12.9インチ(第2世代)の二つのiPadを発売しました。
2016年モデルのiPad Proは9.7インチという画面サイズでしたが、2017年モデルは10.5インチに画面サイズが大型化。さらに、12.9インチという広い画面を選ぶことができるiPad Proも選べるようになりました。
ここでは、iPad Pro 10.5インチとiPad Pro 12.9インチのサイズ、スペックなどを比較しています。現在は新品で手に入れることはほぼできないモデルとなっていますが、中古で買うこともできますしまだまだ現役で使うこともできるかと思います。
この記事の目次
iPad Pro(2017)サイズ・スペックを比較
iPad Proのデザインは従来のモデルのデザインを踏襲しているので、iPad Pro 9.7インチ、iPad(第6世代)などと同じデザインを採用しています。これは12.9インチモデルも同じとなっています。

個人的には10.5インチのiPad Proはベゼル幅が狭くなったことでiPadの雰囲気を残しながらスタイリッシュになり、歴代のiPadの中で一番カッコいいモデルになったんじゃないのかなと思っております。
iPad Proとしての画面サイズ
普通にタブレットとして使用した場合は9.7インチというサイズはとても使いやすい大きさですが、スマートキーボードを装着して作業をするとなると小ささを感じてしまう大きさです。
iPad Pro 10.5インチはベゼルの幅を狭くすることで9.7インチの本体サイズを少しだけ大きくするだけで画面を拡大することに成功しています。

モデル | iPad Pro | iPad | |||
---|---|---|---|---|---|
画面サイズ | 12.9インチ | 10.5インチ | 9.7インチ | ||
世代 | 2017 | 2016 | 2017 | 2016 | |
解像度 | 2,732 x 2,048ピクセル 264ppi |
2,224 x 1,668ピクセル 264ppi |
2,048 x 1,536ピクセル 264ppi |
||
広色域ディスプレイ(P3) | ○ | × | ○ | ○ | × |
反射防止コーティング フルラミネーションディスプレイ True Toneディスプレイ |
○ | × | ○ | ○ | × |
ProMotionテクノロジー | ○ | × | ○ | × | × |
iPad Pro 10.5インチは画面サイズが9.7インチ → 10.5インチに大きくなったことで解像度も2,048 x 1,536ピクセル → 2,224 x 1,668ピクセルとなり表示領域が広くなっています。
もちろん、本体サイズも少しだけ大きくなってしまってはいるのですが、画面が大きくなったのでキーボードを使って作業をするのに適した画面サイズになったのかなと思います。
また、iPad Proは広色域ディスプレイ(P3)、反射防止コーティングを施したフルラミネーションディスプレイを搭載しているので動画は見やすいだけでなく写真の編集にも適した画面になっています。
リフレッシュレートが120Hzに
iPad Pro(2017)に採用されているRetinaディスプレイは120HzのリフレッシュレートのPro Motionに対応しています。
従来のiPadは60Hzなのでスクロールした時に少しだけ残像があったりしますが、iPad Proは120Hzに対応し非常に滑らかなスクロールと動作を実現することができます。

さらに状況に合わせて可変するシステムになっているので無駄に電力を消費しないようになっているようです。
120Hzのリフレッシュレートに対応したことで、Apple Pencilの反応も良くなり遅延が20msになりほぼタイムラグを感じることはありません。
旧型でもタイムラグを感じることがないのでPro Motionテクノロジーに対応したことで本物のペンのような感覚で使えるようになるということなのでしょう。
フルサイズのスマートキーボード
10.5インチというディスプレイサイズはフルサイズのスマートキーボードを使うことができるギリギリのサイズとなっており、9.7インチモデルで不満だったキーボードのピッチが狭いという不満を見事に解決しています。

さらにJISキーにも対応し日本語切り替えもやり易くなっています。最高じゃないですか。9.7インチのiPad Proは一体何だったのか…。たった1世代で消えてしまう運命になってしまうとは。
本体サイズの比較
iPad Pro 10.5インチは9.7インチよりも高さは約10mm、横幅は6mmほど大きくなっています。重量も9.7インチモデルに比べると重くなっていますが、iPad(第5世代)と同じとなっています。
モデル | iPad Pro | iPad | |||
---|---|---|---|---|---|
画面サイズ | 12.9インチ | 10.5インチ | 9.7インチ | ||
世代 | 2017 | 2016 | 2017 | 2016 | |
高さ | 305.7 mm | 250.6 mm | 240 mm | ||
幅 | 220.6 mm | 174.1 mm | 169.5 mm | ||
厚さ | 6.9 mm | 6.1 mm | 7.5 mm | ||
重さ | Wi-Fiモデル:677g Wi-Fi+Cellularモデル:692g |
Wi-Fiモデル:469 g Wi-Fi+Cellularモデル:477 g |
Wi-Fiモデル:437 g Wi-Fi+Cellularモデル:444 g |
Wi-Fiモデル:469 g Wi-Fi+Cellularモデル:477 g |
iPad Pro 9.7インチから10.5インチにディスプレイが大きくなったことで20%の作業エリアが拡大しましたが、本体サイズで見ると8%程度しか大きくなっていない計算となります。
Touch ID(第2世代)を搭載
iPad Pro(2017)の生体認証は指紋認証の第2世代のTouch IDを搭載しています。Touch IDが第2世代になったことで認証速度が向上して快適に画面ロック解除ができるようになりました。
ちなみにiPhone 7のようにタッチ式ではなく、iPad Pro(2017)はきちんとしたボタン式のホームボタンを搭載しています。
CPUプロセッサの性能比較
iPad Pro 10.5とiPad Pro 12.9(第2世代)の心臓部にはA10X Fusionを搭載しています。このチップはiPad(第7世代)、iPad(第8世代)に採用しているA10 Fusionのグラフィック強化版のSoCとなっています。
モデル | iPad Pro | iPad | |||
---|---|---|---|---|---|
画面サイズ | 12.9インチ | 10.5インチ | 9.7インチ | ||
世代 | 2017 | 2016 | 2017 | 2016 | |
型式 | A10X Fusion | A9X | A10X Fusion | A9X | A9 |
CPUコア数 | 6コア(3+3) | 2コア | 6コア(3+3) | 2コア | 2コア |
GPUコア数 | 12コア | 12コア | 12コア | 6コア | 6コア |
iPad Pro 9.7インチのA9Xチップと比較してCPUで30%、GPUで40%も速くなっており4K動画の編集や3D画像のレンダリング、ゲームなど高負荷な処理も軽々とこなすことができるようになっています。
カメラの性能比較
iPad Pro 10.5とiPad Pro 12.9(第2世代)の背面(iSight)カメラはいずれも同じ性能となっています。
モデル | iPad Pro | iPad | |||
---|---|---|---|---|---|
画面サイズ | 12.9インチ | 10.5インチ | 9.7インチ | ||
世代 | 2017 | 2016 | 2017 | 2016 | |
背面カメラ | 1200万 ƒ/1.8 5枚構成レンズ |
800万 ƒ/2.4 5枚構成レンズ |
1200万 ƒ/1.8 6枚構成レンズ |
1200万 ƒ/2.2 5枚構成レンズ |
800万 ƒ/2.4 5枚構成レンズ |
光学式手ぶれ補正 | ○ | × | ○ | × | × |
True Toneフラッシュ | クアッドLED | × | クアッドLED | デュアルLED | × |
Focus Pixels オートフォーカス |
○ | × | ○ | ○ | × |
4K動画撮影 | ○ | × | ○ | ○ | × |
前面カメラ | 700万画素 | 120万画素 | 700万画素 | 500万画素 | 120万画素 |
iPad Pro 9.7インチも1200万画素のイメージセンサーを搭載しキレイな写真を撮影できましたが、2017年モデルのiPad Proはƒ/1.8のより明るいレンズと光学式手ぶれ補正機能を搭載しているので暗所での撮影が向上しています。
ちなみに、最新のiPad Pro 11インチ、iPad Pro 12.9インチのリアカメラは光学式手ぶれ補正非搭載となっています。手振れに関しては2017年モデルのiPad Proの方が上ということになります。
iOS11との組み合わせで本領発揮のiPad Pro
iPad Proは2017年秋にリリースされるiOS11にアップデートして本領発揮となります。ついに、iPadにもmacOSっぽいDockが搭載されることになりマルチタスキングが直感的できるように改善されています。

まさかDockがiPadで使うことができる日が来るなんてね。さらにファイル管理をすることができるFilesも標準アプリとして搭載されドラッグ&ドロップでファイルを移動させることもできます。iOSはどこに向かおうとしているのか。
このままだとmacOSとの差別化が難しくなるんじゃないかとも思いましたが、タッチ操作ができるかどうかいう点が決定的に違うので、差別化は十分にできるのかなとも感じます。iOS11のUIデザインを見てもAppleはiOSにおいてはタッチでの操作性を追求しているように見えますしね。
iPadの比較はこちらです。
https://sin-space.com/entry/ipad-osusumeiPad Pro(2018)、iPad Pro(2020)、iPad Pro(2021)はこちら
https://sin-space.com/entry/new-ipadpro-2018
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