AppleのiPad(第10世代)はUSB-Cポートを搭載してるのにLightningコネクタのApple Pencil(第1世代)をApple USB-C – Apple Pencilアダプタで接続する必要がありましたが、やっとApple Pencil(USB-C)が発売となりました。
この記事ではApple Pencil(USB-C)をレビューしています。なかなか癖のあるApple Pencilですが、実際に使ってどうなのかメリット、デメリットも書いてるので参考にしてください。
- USB-CケーブルでiPadとペアリングできる
- マグネットでiPadの側面に取り付け可能
- ペンの長さが短めで手書きしやすい
- メモ、ノートを取るのに丁度良いペンシル
- 傾き検知、ポイント機能(iPad Pro)に対応
- 充電アダプタからスマホと同じように充電できる
- 価格がApple Pencil(第2世代)より安い
- ペアリングと充電にケーブルが必要
- 筆圧機能に対応していない
- ダブルタップ機能に対応していない
- ワイヤレス充電に対応していない
- 価格が12,880円と少し高価かも
Apple Pencil(USB-C)は12,880円とApple Pencil(第2世代)の19,880円よりも7,000円安く、Apple Pencil(第1世代)の14,880円よりも2,000円安く購入可能でシリーズの中の廉価モデルという位置付けとなっています。
この記事の目次
Apple Pencil(USB-C)レビュー
Apple Pencil(USB-C)対応機種
Apple Pencil(USB-C)の対応機種は以下のとおりです。
- iPad Pro(M4)
- iPad Air(M2)
- iPad Pro 12.9インチ(第3世代、第4世代、第5世代、第6世代)
- iPad Pro 11インチ(第1世代、第2世代、第3世代、第4世代)
- iPad Air(第4世代と第5世代)
- iPad mini(第6世代)
- iPad(第10世代)
USB-Cポートを搭載したiPadに対応し、2018年発売の初代iPad Pro 11インチでも使えますが、LightningポートのiPadは非対応で変換アダプタを使ってもペアリングはできませんでした。
デザインとサイズ
Apple Pencil(USB-C)は基本的にApple Pencil(第2世代)と似たデザインを採用したペンシルとなっています。
マット加工が施された筐体に完全な円柱ではなく片側がカットされてることで滑りにくて持ちやすいデザインです。
実はペンジルの長さはApple Pencil(USB-C)が最も短くなっており、メモやノートを取るときに重心がブレずに書きやすいサイズ感に仕上がっています。
Apple Pencil(USB-C)の重量は実測で 22g とApple Pencil(第1世代)と同じ。Apple Pencil(第2世代)は 19g なのでパーツサイズの大きいUSB-Cコネクタを搭載した影響なのか重めです。
ただ、ペンの長さが他のモデルよりも短くて実際にペンを走らせてる時にApple Pencil(第1世代)のように重心がブレて書きにくいと感じることはありません。
ペン先はネジ式で取り外しが可能となっており交換が可能です。
ペン先はApple Pencil(第2世代)と(第1世代)の共用パーツでペンの滑り心地、書き心地は同じなの上位版のApple Pencil(第2世代)と同じ感覚で使うことができます。
iPadの側面に装着可能
Apple Pencil(USB-C)はマグネットを内蔵し側面が平らになってるためiPad(第10世代)などのUSB-C対応のiPadの側面に磁力でくっ付けて持ち運びが可能です。
もちろん、他の端末の側面にもくっ付けて持ち出すことが可能です。
8.3インチのiPad mini(第6世代)は丁度良いサイズ感で収めることができます。
ただし、Apple Pencil(USB-C)はくっ付きはするけどワイヤレス充電には対応していないのでApple Pencil(第2世代)のような手軽さがないので注意が必要です。
ペアリングと充電はUSB-Cケーブルでする
Apple Pencil(USB-C)はキャップ部分に秘密が隠されています。
なんと、キャップと思わせておいてスライド機構となっていてUSB-Cポートが横向きに出ていきます。
このUSB-CポートにiPadと接続したUSB-Cケーブルを接続してペアリングと充電をするスタイルとなります。
いや…待って。面倒くさい。Apple Pencil(USB-C)とペアリング、充電するのに別途USB-Cケーブルが必要なのは非常にめんどうです。
基本的な構造としてApple USB-C – Apple Pencilアダプタを間に挟む必要がなくなっただけで今までのApple Pencil(第1世代)とiPad(第10世代)の組み合わせと同じなのです。
これならiPad(第9世代)以前のモデルとApple Pencil(第1世代)の組み合わせの方がまだスマートで使いやすかった気がしますが、構造的に難しかったのかもしれません。
Apple Pencil(第1世代)と同じようにペンシルのお尻にUSB-Cコネクタを搭載してiPad(第10世代)のUSB-Cポートに直接接続できればいいのでは?とも思いましたが、USB-Cコネクタが大きくてサイズ的に無理だったのかもしれません。
ただ、メリットもあって普通に充電アダプタでApple Pencil(USB-C)を充電できます。140Wの超高出力の電源アダプタを使って充電しましたが問題ありませんでした。
1秒ごとに1%給電できるのでめちゃくちゃ速く充電が可能で、ちゃんと制御されてるようで安心です。また、ケーブル経由で充電できるようになったのメリットですね。
充電しながらApple Pencil(USB-C)を使えるのです。これはワイヤレス充電に対応しているApple Pencil(第2世代)と(第1世代)ではできなかった芸当です。(第1世代はなぜかケーブルを接続した状態だと使えない。)
充電が切れそうな時もApple Pencil(USB-C)なら充電しながらもノートが取れるので充電し忘れた時などいざという時に役に立つ日が来るかもしれません。(来るのか?)
傾き検知、ポイント(ホバー)機能に対応
Apple Pencil(USB-C)はApple Pencil(第2世代)、(第1世代)と同じように傾き検知機能を搭載しています。
ペン先を斜めに傾けることで線が太くなるので強弱を付けることができます。
さらに、iPad Pro 11インチ・12.9インチで使えるポイント機能(ホバー機能)にも対応しています。
画面に触れることなくポインターが表示されるのでスケッチやイラストなど正確に描いたり水彩画の色がどんな混ざり方をするかを事前に確認できます。
ホーム画面上でもポイントしたアプリやウィジェットを拡大したり、注釈を加える前にプレビューでチェックしたりと廉価版のApple PencilでありながらもiPad Proの機能も活かすことができます。
筆圧感知・ダブルタップは対応していない
ただし、Apple Pencil(USB-C)は筆圧感知機能が省かれてるので文字や線の強弱を力の加減で調整できません。
筆圧感知機能はApple Pencil(第2世代)と(第1世代)のどちらも使えるので、Apple Pencil(USB-C)の最大のデメリットとなる部分となります。
ただ、メモやノートをメインで使う場合は筆圧機能は必須ではありません。むしろ弱い力でサッと書けるメリットはあります。個人的に使ってるNoteshelf 2は筆圧機能をOFFにしてるくらいですし。
イラストを描いたり細かい表現が必要になる使い方においては筆圧感知機能はあった方いいので、どんな使い方をするのかしっかり考えてからApple Pencil(USB-C)を選ぶのがいいでしょう。
また、ダブルタップ機能にも対応してないのでペンと消しゴムをタップで切り替えなどスムーズな操作できないのも注意すべき点となります。
Apple Pencil(USB-C)レビュー:まとめ
Apple Pencil(USB-C)はあくまで廉価モデルという位置付けのペンシルです。メモやノートが取れればいいという方におすすめのモデルとなっています。
モデル | Apple Pencil(USB-C) | Apple Pencil(第2世代) | Apple Pencil(第1世代) |
---|---|---|---|
ピクセルレベルの精密さ | ◯ | ◯ | ◯ |
低レイテンシー | ◯ | ◯ | ◯ |
傾きセンサー | ◯ | ◯ | ◯ |
筆圧感知センサー | × | ◯ | ◯ |
マグネットで取り付け | ◯ | ◯ | × |
ワイヤレス充電 | × | ◯ | × |
ポイント機能(iPad Pro) | ◯ | ◯ | × |
ダブルタップ機能 | × | ◯ | × |
無料の刻印サービス | × | ◯ | × |
価格 | 12,880円 | 19,880円 | 14,880円 |
対応機種 | USB-C搭載機種 | Lightning搭載機種 |
iPad(第9世代)以前のLightningポートモデルはApple Pencil(第1世代)しか選択肢の余地がないですが、iPad(第10世代)などUSB-CポートモデルはApple Pencil(第2世代)かApple Pencil(USB-C)を選ぶことができます。
Apple Pencil(USB-C)がおすすめな人は
- メモ・ノートを取ることをメインとしたい
- Apple純正のペンシルを少しでも安く使いたい
- iPad(第10世代)を使ってる
Apple Pencil(USB-C)は筆圧感知機能がなくイラストを描いたり緻密な作業には適さないですが、メモやノートを取るなら筆圧感知は必須ではなくApple Pencil(USB-C)にしても問題ありません。
iPad(第10世代)を使ってる方はApple Pencil(第2世代)が使えないのでApple Pencil(USB-C)かApple Pencil(第1世代)のどちらかを選択することになります。
Lightningコネクタを搭載してるApple Pencil(第1世代)は変換アダプタも必要ですし、筆圧機能が必要ない、Apple純正にこだわるならApple Pencil(USB-C)にするべきでしょう。
Apple Pencil(USB-C)が適さない人は
では、Apple Pencil(USB-C)が適さないのはどんな人なのか。
- イラストを描くのに使いたい
- ワイヤレス充電して使いたい
- ペンシルの費用をかけたくない
Apple Pencil(USB-C)は筆圧感知機能を搭載していないのでイラストを描くのには適していないので、クリエイター用途で使うならApple Pencil(第2世代)か(第1世代)を選ぶのがいいです。
また、ワイヤレス充電もできないので充電するたびにケーブルを取り出すなど煩わしいことをしたくない方もApple Pencil(第2世代)にすべきでしょう。
ただし、iPad(第10世代)を使ってる場合はApple Pencil(第2世代)を使えないので詰みます。ほんと、iPad(第10世代)は不遇の端末というか謎の差別化が多すぎて周辺機器が乱雑になりつつあります。
なぜ、このような仕様にしてしまったのか。ほんとゴチャゴチャしてる。
でも、安心してください。サードパーティ製のスタイラスペンが多数販売されてるので純正にこだわりがないなら、価格の安いペンシルで十分かもしれません。
GOOJODOQ GD13 スタイラスペンはiPad Pro 11インチ、iPad Pro 12.9インチ、iPad Air(第5世代)、iPad mini(第6世代)のワイヤレス充電に対応し純正のApple Pencilと同じ感覚で使えます。
筆圧感知機能には対応してないのでイラスト用途で使えないかもですが傾き感知は対応してるので安くてそこそこ使えるペンシルとなっていますよ。
なお、iPad(第10世代)はワイヤレス充電が使えないのでUSB-Cに対応したペンシルを探す必要があります。JAMJAKEというメーカーのUSB-C対応のスタイラスペンは一応、使えました。
USB-Cポートの深さが浅いので充電ケーブルがガッチリとハマらないですが充電は一応可能です。動作も問題なく傾き検知もできるので筆圧感知が必要ないなら激安ペンシルとしていいのかもしれません。
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