iPhoneの小型モデルはiPhone 13 mini、iPhone 12 miniがありますが、2022年3月18日にiPhone SE(第3世代)が発売しました。
どのモデルも小型ディスプレイを搭載したiPhoneとなっていますが、iPhone SE(第3世代)はTouch IDを搭載しつつiPhone 13と同じA15 Bionicを搭載した高性能なコンパクトなiPhoneです。
基本的にどの機種を選んでも片手で操作できる扱いやすいiPhoneなのでどれにするか迷うかもしれませんね。
ということで、この記事ではiPhoneの小型シリーズのデザイン・サイズ・スペック・価格の違いを比較したので、iPhoneの小さいモデルの購入を検討している方は参考にしてみてください。
この記事の目次
iPhone SE3・mini 13・mini 12の違いを比較
端末価格の違いを比較
Apple Storeの販売価格はiPhone SE(第3世代)は62,800円〜、iPhone 13 miniは92,800円〜となっています。
iPhone | SE(第3世代) | 13 mini | 12 mini |
---|---|---|---|
64GB | 62,800円 | – | 87,800円 → 販売終了 |
128GB | 69,800円 | 92,800円 | 94,800円 → 販売終了 |
256GB | 84,800円 | 107,800円 | 109,800円 → 販売終了 |
512GB | – | 137,800円 | – |
2020年モデルのiPhone 12 miniは2022年9月にiPhone 14とiPhone 14 Plusの発売によって販売が終了しました。
iPhone 13 miniは継続販売されてるので5.4インチモデルを新品で欲しいなら選択肢は13 miniしかありません。(中古でiPhone 12 miniを購入する選択肢はあります。)
円安の影響もあって2022年7月に価格が高くなりましたが、iPhone SE(第3世代)が最も安くiPhoneを買えるようになっております。
基本的に費用を抑えたいなら今現在はiPhone SE(第3世代)を選ぶことになりますが、5G通信は必要ない、費用を抑えたいならiPhone SE(第2世代)を中古のイオシスで安く買うのも選択肢としてはありです。
デザインと本体カラーを比較
iPhone SE(第3世代)はホームボタンのあるスタイル、iPhone 13 mini、iPhone 12 miniはホームボタンのないフルディスプレイスタイルを採用してます。
SE(第3世代) | 13 mini | 12 mini |
ミッドナイト スターライト Product RED |
グリーン ピンク ブルー ミッドナイト スターライト Product RED |
パープル ブルー グリーン Product RED ホワイト ブラック |
アルミフレーム + 光沢背面ガラス IP67(水深1m30分) |
アルミフレーム + 光沢背面ガラス + 前面Ceramic Shield IP68(水深6m30分) |
iPhone SE(第3世代)は丸みのある本体デザインになっているのに対して、iPhone mini 3、mini 2はフラットエッジな角張った本体デザインを採用しています。
どちらもコンパクトサイズのスマホなので片手で使えいますが、iPhone SE(第3世代)は手に馴染む感じ、iPhone mini 3、mini2はガッチリと握れる安定感のあるスマホです。
筐体の素材はいずれのモデルもアルミフレームに光沢のある背面ガラスを採用しています。iPhone 13 mini、12 miniは前面パネルは傷が付きにくいCeramic Shieldを採用しています。
サイズの違いを比較
本体サイズはiPhone SE(第3世代)よりもiPhone 13 mini、12 miniの方がコンパクトな大きさとなっています。
iPhone SE(第3世代)は4.7インチの小型ディスプレイを搭載していますが、ホームボタンがあることで本体高さは138.4mmとiPhone 13 mini、12miniの131.5mmよりも大きいです。
横幅もiPhone SE(第3世代)が67.3mmですがiPhone 13 mini、12 miniは64.2mmとよりコンパクト。いずれも片手で操作できますがより小さいiPhoneが欲しいならiPhone 13 mini、iPhone 12 miniがおすすめです。
生体認証の違いを比較
iPhone SE(第3世代)は指紋認証に対応、iPhone 13 mini、12 miniは顔認証に対応しています。
iPhone | SE(第3世代) | 13 mini | 12 mini |
---|---|---|---|
生体認証 | Touch ID(指紋) | Face ID(顔認証・横向き対応) | Face ID(顔認証) |
マスク | ○ | ◯(iOS 15.4以降) | |
操作 | ホームボタンに指を当てる | 顔を画面に向けてジェスチャー |
iPhone SE(第3世代)はTouch IDを使って指紋で画面ロック解除ができます。iPhone 13 mini、12 miniは顔を画面に向けることで認識して画面ロック解除ができます。
iOS 15.4以降でマスクをしながらも顔認証できるのでどのモデルを選んでもあらゆるシーンで使えます。Touch IDは手荒れしてると使えないこともあるので指が弱い方はFace IDがおすすめです。
ディスプレイの違いを比較
iPhone SE(第3世代)は4.7インチの液晶ディスプレイ、iPhone 13 miniと12 miniは5.4インチの有機ELディスプレイを搭載しています。
解像度はiPhone 13 mini、12 miniの方が上でフルHD動画を最高画質で楽しめますがiPhone SE(第3世代)はHD画質までとなります。
とはいえ画素密度はしっかり326ppiあるので滑らかな文字、写真を楽しめるので普段使いにおいては問題はないでしょう。
iPhone | SE(第3世代) | 13 mini | 12 mini |
---|---|---|---|
画面サイズ | 4.7インチ | 5.4インチ | |
パネル | 液晶(Retina HD) | 有機EL(Super Retina XDR) | |
解像度 | 1,334 × 750ピクセル(326ppi) | 2,340 × 1,080ピクセル(476ppi) | |
画面明るさ | 625ニト | 800ニト | 625ニト |
HDR | × | ◯(最大輝度1,200ニト) | |
その他 | 広色域ディスプレイ(P3)、True Toneディスプレイ |
屋内においてはiPhone SE(第3世代)の液晶でも十分明るくてみやすい画面になっていますが、太陽下や斜めから画面を見ると少し暗くなります。
iPhone 13 mini、12 miniは有機ELなので太陽下の明るいところでも視認性がいいですし、iPhone 13 miniは通常時でも800ニトの明るいディスプレイで見やすい画面となっています。
SoCのスペックと性能
SoC(システムオンチップ)はiPhone SE(第3世代)とiPhone 13 miniはA15 Bionicを搭載しています。iPhone 12 miniはA14 Bionicとなっています。
機種 | iPhone SE(第3世代) iPhone 13 mini |
iPhone 12 mini | iPhone SE(第2世代) |
---|---|---|---|
SoC | A15 Bionic | A14 Bionic | A13 Bionic |
CPU | 高性能2コア + 高効率4コア | ||
GPU | 4コア | ||
メモリ | 4GB | 4GB | 3GB |
Neural Engine | 15.8兆回/秒 | 11兆回/秒 | 10兆回/秒 |
トランジスタ数 | 150億個 | 118億個 | 85億個 |
プロセスルール | 5nm(第2世代) | 5nm | 7nm(第2世代) |
A15 Bionic、A14 Bionicの性能をGeekbench 6で比較しました。参考までにiPhone SE(第2世代)のA13 Bionicの数値も入れておきます。(A14 BionicはiPhone 12を代用しています。)
iPhone | SE(第3世代) 13 mini |
12 mini | SE(第2世代) |
---|---|---|---|
SoC | A15 Bionic | A14 Bionic | A13 Bionic |
CPU | 高性能2コア + 高効率4コア | ||
GPU | 4コア | ||
メモリ | 4GB | 4GB | 3GB |
シングルコアCPU | 2248 2267 |
1978 | 1293 |
マルチコアCPU | 5182 5210 |
4477 | 2985 |
Metal GPU | 17669 17633 |
16516 | 13089 |
A13 → A14 → 1A15 Bionicになることで性能が大きく向上しており、iPhone SE(第2世代)から(第3世代)に乗り換えるだけでも体感できるほど処理が速くなります。
Antutuのスコアはこうなります。
iPhone | SE(第3世代) 13 mini |
12 mini | SE(第2世代) |
---|---|---|---|
SoC | A15 Bionic | A14 Bionic | A13 Bionic |
CPU | 高性能2コア + 高効率4コア | ||
GPU | 4コア | ||
RAM | 4GB | 4GB | 3GB |
トータル | 718155 731923 |
667460 | 571242 |
CPU | 199307 192857 |
182078 | 155700 |
GPU | 288941 296822 |
266741 | 223297 |
MEM | 106210 115190 |
94648 | 81872 |
UX | 123697 127054 |
123993 | 110373 |
A15 BionicとA14 Bionicとの性能差は大きくはないですがA13 Bionicからだとトータル性能で1.5倍ほど処理速度が速くなります。
ここまで性能が向上するとちょっとした動作でも違いを感じることができるのでとにかく快適にスマホを使いたいならiPhone SE(第3世代)かiPhone 13 miniがおすすめです。
バッテリー容量と電池持ち
iPhone SE(第3世代)とiPhone 13 mini、iPhone 12 miniのバッテリー容量は以下のとおりです。
iPhone | SE(第3世代) | 13 mini | 12 mini |
---|---|---|---|
バッテリー容量 | 2,018mAh | 2,406mAh | 2,227mAh |
ストリーミングビデオ再生 | 最大10時間 | 最大13時間 | 最大10時間 |
オーディオ再生 | 最大50時間 | 最大55時間 | 最大50時間 |
充電ポート | Lightning | ||
急速充電 | 対応:20W | ||
ワイヤレス充電 | Qi | MagSafe、Qi |
iPhone SE(第3世代)のバッテリー駆動時間はiPhone 12 miniとほぼ同じですが(第2世代)はストリーミングビデオ再生が最大13時間だったのでバッテリーライフは改善しています。
それでも、より長い時間を使いたいならこの中で最もバッテリー容量の多いiPhone 13 miniを選ぶのがおすすめとなります。
MagSafe充電対応の有無
また、iPhone SE(第3世代)はMagSafe充電に対応していません。
MagSafe周辺機器を使うことでマグネットで端末をくっ付けて充電をしたり、MagSafeレザーウォレットでカードを持ち歩いたり新しい使い方が可能となります。
数多くのMagSafeアクセサリーを使いたいならiPhone 13 mini、12 miniにするのがいいでしょう。
カメラのスペックと画質の違い
iPhone SE(第3世代)はシングルカメラ、iPhone 13 mini、12 miniはデュアルカメラを搭載しています。
iPhone 13 mini、12miniは広角画角だけでなく超広角画角による視野の広い写真、動画の撮影ができますが、iPhone SE(第3世代)は広角のみです。
iPhone | SE(第3世代) | 13 mini | 12 mini |
---|---|---|---|
広角 | 12MP(1/2.9型)F/1.8 | 12MP(1/1.88型)F/1.6 | 12MP(1/2.55型)F/1.8 |
超広角 | – | 12MP・F/2.4 | |
フロント | 7MP・F/2.2 | 12MP・F/2.2 | |
高画素化技術 | Deep Fusion | ||
色彩補正技術 | スマートHDR4、フォトグラフスタイル | スマートHDR3 | |
ナイトモード | × | ◯ | |
ポートレートモード | △:人物限定 | ◯ | |
動画撮影 | 4K60fps | 4K60fps、4KHDR30fps | |
シネマティックモード | × | ◯(1080p30fps) | × |
iPhone SE(第3世代)の広角カメラは第2世代と同じ1/2.9型の小さいイメージセンサーを搭載しA15 BionicによるスマートHDR4とDeep FusionがあってもiPhone 13 miniの方が画質は上です。
少しぼやっとした画質になっていますよね。iPhone 13 miniの方が解像感が高くてクッキリとした画質の写真となっています。デジタルズーム5倍もiPhone SE3よりも13 miniの方がキレイな画質となります。
また、iPhone 13 miniの広角カメラは1/1.88型とiPhone SE3よりも大きいサイズのセンサーを採用してるので被写体に寄った時の背景のボケ感もしっかり演出可能です。
これはiPhone 12 miniでも同じで12 miniは1/2.55型、13 miniは1/1.88型となっています。
また、iPhone 13 mini、12 miniはナイトモードでの撮影ができるのに対してiPhone SE(第3世代)は対応しておらす夜景撮影は弱くなっています。
通信性能の違いを比較
通信性能の違いを比較してみました。
iPhone | SE(第3世代) | 13 mini | 12 mini |
---|---|---|---|
Bluetooth | Bluetooth 5.0 | ||
U1 | × | 空間認識のための超広帯域チップ | |
Wi-Fi | MIMO対応Wi‑Fi 6(802.11ax) | ||
5G | 5G(Sub-6) | – | |
4G LTE | 4G LTE-Advanced | ギガビットLTE | |
NFC | リーダーモード対応NFC、FeliCa、予備電力機能付きエクスプレスカード |
iPhone SE(第3世代)は5Gによる高速モバイル通信に対応していますが、4Gのスペックが第2世代で対応していたギガビットLTEから4G LTE-Advancedにスペックダウンしています。
また、U1チップも搭載してないのでHomePod miniでのスムーズな音楽の受け渡しなどのシームレス機能はiPhone SE(第3世代)は使えないので注意してください。
iPhone SE3・mini 13・mini 12 どれがいい?
この3つのモデルでどれを選ぶのがいいのかまとめました。
- 快適な操作性とカメラを重視 → iPhone 13 mini
- 価格の安さを重視 → iPhone SE(第3世代)
- ホームボタンが欲しい → iPhone SE(第3世代)
- 手荒れしている → iPhone 13 mini、12 mini
快適な操作感とカメラの画質を重視するならiPhone 13 miniがおすすめです。
カメラは重視せず価格の安さを重視するならiPhone SE(第3世代)もいいですが筐体デザインが古臭い印象があるのでiPhone 12 miniを中古で買うのもいいでしょう。
iPhone 13 mini、12 miniはFace ID(顔認証)ですが、iOS 15.4以降はマスクしながらも顔認証ができるようになりました。
どちらのモデルもマスクしながら画面ロック解除ができます。つまり、単純にTouch IDがいいのかFace IDがいいのかでiPhone SE(第3世代)にするか、iPhone 12 miniにするか決めることができます。
iPhone SE(第3世代)の特徴
iPhone SE(第3世代)は2022年発売で2020年のiPhone SE(第2世代)の後継機種です。
- 丸みのある本体デザイン
- 4.7インチ 液晶ディスプレイ(1,334 × 750ピクセル)
- SoC:A15 Bionicで快適に操作できる
- メモリ:4GB、ストレージ:64 / 128 / 256GB
- 生体認証:Touch ID内蔵のホームボタン
- カメラ:1200万画素広角カメラ
- 防水防塵:IP67(水深1m 30分)
- 5G(Sub-6)の高速通信に対応
- カラー:スターライト、ミッドナイト、Product RED
- 端末価格:62,800円〜
iPhone SE(第3世代)はiPhone 13と同じA15 Bionicを搭載したホームボタンのある最強のiPhoneとなっています。
昔ながらの操作性を重視したいなら選択肢がないのでiPhone SE(第3世代)を選ぶことになります。
5G通信にもしっかり対応しているので今後末長く使うことができるでしょう。
iPhone 13 miniの特徴
iPhone 13 miniは2021年に発売した5.4インチの小型モデルです。
- 角張ったフラットな本体デザイン
- 5.4インチ 有機EL(2,340 × 1,080ピクセル)
- A15 Bionicで快適に操作できる
- メモリ:4GB、ストレージ:128 / 256 / 512GB
- 生体認証:Face ID(顔)
- カメラ:1200万画素広角 + 超広角
- 防水防塵:IP68(水深6m 30分)
- 5G(Sub-6)の高速通信に対応
- カラー:グリーン、ピンク、ブルー、ミッドナイト、スターライト、Product RED
- 端末価格:99,800円〜
有機ELディスプレイで画面の視認性が良くてA15 Bionicとスムーズなジェスチャー操作でとにかく快適に使える小型ハイエンドモデルとなっています。
高性能な小型スマホが欲しいならiPhone 13 miniです。バッテリー駆動時間もiPhone 12 miniよりも改善されて1日ちゃんと使えるスマホなので安心して使うことができます。
→ iPhone 13 miniについて
iPhone 12 miniの特徴
iPhone 12 miniは2020年に発売した5.4インチの小型モデルです。
- 角張ったフラットな本体デザイン
- 5.4インチ 有機EL(2,340 × 1,080ピクセル)
- A14 Bionicでそこそこ快適に操作できる
- メモリ:4GB、ストレージ:64 /128 / 256GB
- 生体認証:Face ID(顔)
- カメラ:1200万画素広角 + 超広角
- 防水防塵:IP68(水深6m 30分)
- 5G(Sub-6)の高速通信に対応
- カラー:グリーン、ピンク、ブルー、ミッドナイト、スターライト、Product RED
- 端末価格:87,800円〜
見た目はiPhone 13 miniと似ており操作感は同じでSoCが1世代前のA14 Bionicを搭載し動作は快適に使えます。
ただし、バッテリー容量が少なくて電池持ちが少し悪いのがネックです。
といっても、iPhone SE(第3世代)とほぼ同じ電池持ちなので指紋認証じゃなくて顔認証が欲しい、でも費用を抑えたいとなったときにiPhone 12 miniはいい選択肢になりそうです。
→ iPhone 12 miniについて
→ iPhoneの比較はこちら
https://sin-space.com/entry/iphone-size→ iPhone 15・15 Proはこちら
iPhone+iPad もしくは iPhone+MacBook、どちらがいいと思いますか?(来月高校一年生になる予定の者です)