AppleがBeatsブランドの完全ワイヤレスイヤホン・Beats Studio Buds(ビーツスタジオバッツ)が2021年8月11日に発売しました。

このイヤホンは21,800円という価格でありながらもノイズキャンセリング機能に対応しAirPods Pro(第2世代)AirPods(第3世代)より低予算で買うことができます。

ということで、この記事ではBeats Studio Budsのデザイン、サイズ、音質はどうなのかレビューしています。ノイズキャンセリング機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホンを検討している方は参考にどうぞ!

Beats Studio Budsのメリット
  • コンパクトで軽くて扱いやすい
  • デザインがスタイリッシュでいい
  • ノイズキャンセリング機能が使える
  • Androidでも全機能が使える
  • 探す機能に対応(Androidでも使える)
Beats Studio Budsのデメリット
  • 自動停止機能を搭載してない
  • ワイヤレス充電に対応してない

Beats Studio Budsの特徴

Beats Studio Budsの特徴
  • カナル型の密閉タイプのイヤホン
  • 2枚の振動板を採用した独自のドライバ
  • ノイズキャンセリング機能に対応
  • 外音取り込み機能(アンビエント)に対応
  • タッチパッドで操作できる
  • 音声コーデック:SBC・AAC
  • 最大5時間連続使用(ケース込みで15時間)
  • Apple「探す」、Google「デバイスを探す」対応
  • IPX4の生活防水に対応している
  • 充電ポート:USB-C、Fast Fuel 急速充電対応
  • 端末価格:21,800円
  • 発売日:2021年8月11日

BeatsはAppleが2014年に買収したオーディオ機器メーカーでAppleのAirPodsブランドとBeatsブランドの2つのイヤホンがあってBeatsとしてノイズキャンセリング機能を搭載したのはBeats Studio Buds(ビーツスタジオバッツ)が初めてです。

Beats Studio Budsは、耳にねじ込むタイプのカナル型のイヤホンとなっておりアクティブノイズキャンセリング機能に対応し騒音を消しさせることができます。

音質は低音から高音までクリアな音質でドンシャリ系のサウンドとなっています。中音域は少し弱めでAirPods Proとは音質の方向性はかなり異なるのかなと感じます。

Beats Studio BudsはAppleのエコシステムだけでなくAndroidにも対応しBeatsアプリをインストールすることでAndroidスマホからノイズキャンセリングの調整ができます。

また、Appleの「探す」とGoogleの「デバイスを探す」にも対応しているので充電ケースまたはイヤホン本体を紛失しても位置情報から落とした場所を探す出すことができます。

Apple製品だけでなくAndroidからのシステムからも使いやすくなったのはBeatsブランドだからこそできた芸当なのかもしれません。

端末価格は21,800円ですがAmazonでは18,000円ほどで手に入れられるので、コストパフォーマンスのいい完全ワイヤレスイヤホンになっているのではないでしょうか。

動画レビューもしています。→ YouTube | シンスペース

Beats Studio Buds レビュー:外観

パッケージと付属品

Beats Studio Budsは黒ををベースとしたパッケージとなっており、とてもコンパクトなサイズに収められています。

Beats Studio Buds パッケージ
Beats Studio Buds

Beats Studio Budsの本体カラーは今回レビューしているホワイトだけでなくブラックとレッドの3色から選ぶことができます。どのカラーもシンプルでいいですよね。

Beats Studio Buds カラーラインナップ

同梱品は充電ケース、シリコンイヤーチップ(3サイズ)、USB-C to Cケーブル、説明書となっています。Beatsの赤色のステッカーも同梱されていました。

Beats Studio Buds 同梱品一式
同梱品一式

USB-C to Cケーブルは15cmほどと短いタイプのものが付いてくるのでケーブルが絡まったりせず扱いやすいものとなっています。

Beats Studio Buds 充電ケーブル
充電ケーブルは短めで使いやすい

電源アダプタは付属してこないのでスマホを充電するためのUSB-Cタイプの充電器を持ってるならそれを併用してもOKです。

USB-C PD充電にもしっかり対応しているのでiPadやMacからUSB-Cケーブルを使って充電できます。

もし、充電アダプタがないのならAnker 521 Charger (Nano Pro)があるとiPhoneとStudio Fit Proを同時充電ができるのでおすすめです。

Beats Studio Budsは耳の大きさに合わせたイヤーチップを選べるようになっています。

Beats Studio Buds イヤーチップ
Beats Studio Buds イヤーチップ

最初から装着されているイヤーチップはMサイズとなっていますが、他にもS・Lに交換できます。

まずはMサイズのチップで音質を確認して低音域がスカスカの場合はチップが小さいのでLサイズのチップに交換しましょう。

充電ケースとサイズ感

光沢のある充電ケース

Beats Studio Budsの充電ケースのサイズは51 × 72 × 25.5mm、重量は約48gとコンパクトで軽量でとても扱いやすいサイズ感に収まっております。なお、ワイヤレス充電のQiには非対応のでUSBケーブルを使って充電することになります。

Beats Studio Budsの充電ケースの蓋を開けるとイヤホン本体がこのように収納されています。

Beats Studio Buds 充電ケースの蓋
蓋を開けたところ

充電ケースの外装もマット調の素材を採用しているため滑るにくく扱いやすいものとなっています。全体的に凹凸が少なくてお手入れもしやすそうなケースとなっています。

Beats Studio Budsはイヤホン単体で連続5時間(ANCオン)の再生ができて、充電ケースも含めると最大15時間の再生が可能です。

最近のイヤホンにしては少し短めのバッテリー駆動時間ではありますが、2〜3日は充電しなくても使える電池持ちですしFast Fuel機能により5分の急速充電で1時間再生が可能となっています。

イヤホン本体のデザイン・サイズ

Beats Studio Budsのイヤホン本体のデザインはタッチパッド部分にBeatsのロゴが描かれており光沢のある素材となっています。

Beats Studio Buds
カナル型イヤホン

なかなかオシャレでいいですよね。AirPodsのようなスティック型イヤホンが苦手という方にとっては新しい選択肢になるのではないでしょうか。

イヤホンの外側筐体の素材にはマット調のプラ素材となっており汚れにくく、指先から滑り落ちにくく取り扱いのしやすいイヤホンに仕上がっています。

Beats Studio Buds イヤホン本体
イヤホン本体の素材

また、イヤホン筐体の表面はタッチパッド(物理ボタン)を内蔵しているので指で音楽をコントロールできます。

操作方法
  • 左右どちらか1回タップ:再生・停止・受話開始停止
  • 左右どちらか2回タップ:次の曲にスキップ
  • 左右どちらか3回タップ:前の曲にリバース
  • 左右どちらか長押し:ノイズキャンセリング機能

ボタンを押すと音がして反応し動作確認をすることができます。物理ボタンとなっているため耳に装着するときにボタンを押してしまい誤動作してしまうこともあるので、慣れるまでは注意です。

なお、自動停止機能に対応していないのでイヤホンを外しても音楽が鳴り続けます。

Beats Studio Buds レビュー:性能

イヤホンの装着感

Beats Studio Budsは耳にねじ込むタイプのカナル型の完全ワイヤレスイヤホンとなっています。

Beats Studio Buds ワイヤレスイヤホン

イヤホン単体の重量は10gとかなり軽量で付けていることを忘れさせてくれるサイズ・重量感となっています。

イヤホンの装着感は個人差があるのであくまで参考としていただきたいですが、カナル型なので耳への密着度は高めですが装着感は自然です。

Beats Studio Buds イヤホンの形状
耳にはめ込むタイプのイヤホン

カナル型なので耳への密着度はあってAirPods Proと比べると少し圧迫感はあり、イヤホンを付けたまま歩くと足音が耳に響くため個人的には運動で使うには少し厳しいように感じました。

とはいえ、装着感は良いので長時間イヤホンを装着して音楽、Podcastを聴いたとしても疲れるということはないので作業用のイヤホンとして使うのも良いかもしれません。

ノイズキャンセリング・外音取り込みの性能

Beats Studio Budsはアクティブノイズキャンセリング機能を搭載し、AirPods Proと同じようにiPhoneiPadのコントローラーセンターからノイキャンのオン・オフの設定ができるようになっています。

iPhoneとBeats Studio Buds
iPhoneでノイズキャンセリング機能の調整

Beats Studio Budsのノイズキャンセリングの性能は車のエンジン音、ロードノイズはしっかりとかき消してくれるので、そこそこ効きはいいように感じます。

AirPods Proとノイキャンの性能を比べると効きは弱く車の空調の音は残ってる感じです。また、静かな部屋でノイキャンをONにしてると「サー」とほんのわずかですがホワイトノイズが入るのが少し気になりました。

なお、このノイズキャンセリング機能はAndroidスマホでも使うことができ、beatsのアプリをインストールすることでiPhoneと同じようにノイズキャンセリングの機能をスマホ上で設定することができます。

こちらはXperia 1 ⅢにBeatsアプリをインストールしてノイズキャンセリング機能を設定している画面です。

AndroidスマホとBeats Studio Buds
Androidでノイズキャンセリング機能の調整

AirPods ProもAndroidで使うことは普通にできますし、タッチセンサーでノイズキャンセリング機能の設定を変えることができましたが、視覚的に確認できるのは分かりやすくいいですよね。

Apple製品なのにAndroidにしっかり対応してきたのはbeatsブランドならではといったところでしょうか。

Beats Studio Budsは外音取り込み機能にも対応しているので、イヤホンをしながら外の音を取り込みコンビニに入ってイヤホンを付けたまま(音楽の再生は停止した状態で)レジ精算ができます。

外音取り込み機能の音質はこの価格帯のイヤホンとしては良くてしっかりと外の音を取り込むことができます。ただ、AirPods Proと比較すると自然さは劣ります。

なお、ノイズキャンセリング機能と外音取り込み機能を使うと電池持ちが悪くなります。

  • OFF:最⼤8時間(ケース併用で24時間)
  • ON:最⼤5時間(ケース併用で15時間)

ノイキャンをONにした状態で最大8時間 → 5時間の電池持ちとなるため最近のイヤホンにしては少し電池持ちはいい方ではないかもですね。

Apple「探す」、Google「デバイスを探す」対応

Beats Studio BudsはAppleの「探す」に対応しています。

充電ケースだけでなくイヤホン本体を紛失したとしても「探す」アプリを使うことで位置情報を取得し探し出すことができます。

さらに、Google「デバイスを探す」にも対応しています。

Androidスマホとの組み合わせでGoogle「デバイスを探す」を使うことでBeats Studio Budsの位置を取得し探し出すことができます。AirPodsはAndroidスマホでもペアリングして使うことはできますが、このように位置情報を探し出すことはできません。

しかし、AndroidスマホとペアリングしたBeats Studio Budsなら紛失したとしても探せるので便利ですよね。

Beats Studio Budsの音質

Beats Studio Buds ドライバー部分
7mmのドライバーを採用している
Beats Studio Buds スペック
  • ドライバ:デュアル・チェンバー
  • SoC:独自チップ
  • 音声コーデック:AAC/SBC
  • Bluetooth:?
  • マイク:デュアルマイク
  • 5時間(ケース込みで15時間)

Beats Studio Budsは2枚の振動板を採用した独自のドライバをデュアル・チェンバーのハウジング内に搭載した独自設計のイヤホンとなっています。

同じくBeatsの完全ワイヤレスイヤホンのPower Beats ProはAirPods Proと同じH1チップを搭載していて音質はAirPodsに近いものがありました。

しかし、Beats Studio BudsはAndroidスマホにも最適な操作性を実現するために独自のチップを採用したことでAirPodsシリーズとは音質は異なっております。

Beats Studio Budsは力強い低音と高音を楽しむことができるメリハリサウンドで、いわゆるBeatsサウンドといっていいでしょう。

低音から中音域のアタック感は力強くてキレのある音質になっています。

ただ、中音域の音場は狭いので広がりはあまり感じません。ボーカル域重視の方には物足りない、ドンシャリ系の音が好きな方には最高のイヤホンといってもいいかもしれませんね。

Beats Studio Buds
■ 評価:
3.5
■ 低音:
4
■ 中音:
3
■ 高音:
4
■ 解像感:
4

なお、AirPodsのようにiPhoneのアクセシビリティから音質を変更することはできません。

動画と音声の遅延はなし

Beats Studio Budsは動画と音声の遅延もないので安心してYouTubeの動画や映画なんかも楽しむことができそうです。

IPX4の生活防水に対応

Beats Studio BudsはIPX4の生活防水仕様となっているのである程度濡れても使うことができます。

IPX4
  • 水の飛沫に対して端末を保護
  • 小雨、汗などに耐えることができる

IPX4は生活防水レベルなので思いっきり水に濡らしてしまうと壊れてしまう可能性もありますが、小雨に打たれる、運動に使うイヤホンとして普段使いなら十分すぎるスペックになっています。

Beats Studio Budsの接続方法

Beats Studio BudsはBluetooth接続でスマホ、タブレット、パソコンと接続して使うことができます。充電ケースを開いてイヤホンを取り出すと自動的にペアリングモードになってiPhoneの画面に接続画面が表示されるので簡単に接続できます。

もし、ペアリング画面が表示されない場合は充電ケースの中にあるボタンを長押しすることでペアリングモードに切り替えることができます。

Beats Studio Buds ペアリングモード

Beats Studio BudsはApple製品でありながらも、GoogleのFast Pairに対応しているので、Androidスマホでも同じようにペアリングをウィンドウから簡単に接続できます。

わざわざBluetoothの設定画面からペアリングしなくてもいいのは便利です。また、一度ペアリングしておけば使用するときにイヤホンから取り出すだけで自動的に接続して使うことができます。

ただし、マルチポイントには対応してないのでペアリングしてからiPhoneからAndroidスマホに接続先を変更するには、Bluetoothの設定画面から「Beats Studio Buds」をタップする必要があります。

Beats Studio Buds レビュー・評価:まとめ

Beats Studio Buds

Beats Studio Budsのメリット

Beats Studio Budsはアクティブノイズキャンセリングに対応した耳栓型の完全ワイヤレスイヤホンです。

Beats Studio Budsのメリット
  • コンパクトで軽くて扱いやすい
  • デザインがスタイリッシュでいい
  • ノイズキャンセリング機能が使える
  • Androidでも全機能が使える
  • 探す機能に対応(Androidでも使える)

耳栓型のイヤホンということもありサイズがとてもコンパクトでスタイリッシュなスタイルとなっています。スティック型イヤホンが苦手という方は新しい選択肢が増えたといってもいいでしょう。

また、21,800円という価格でありながらも本格的なノイズキャンセリング機能を搭載し、しっかり騒音をカットし十分使えるノイズキャンセリング機能に仕上がってます。

Beats Studio Budsは独自チップを採用しApple製品だけでなくAndroidスマホのFast Pairに対応し接続しやすい仕様になっています。この辺りはAirPodsシリーズよりも使いやすい部分といっていいでしょう。

Beats Studio Budsのデメリット

Beats Studio Budsの音質は人によって感じ方は異なります。低音と高音の迫力はあるいので勢いのあるサウンドを楽しみたい方はBeats Studio Budsは適しているでしょう。

Beats Studio Budsのデメリット
  • 自動停止機能を搭載してない
  • ワイヤレス充電に対応してない

Beats Studio Budsはこの価格帯のイヤホンでは当たり前に搭載されているような機能が搭載されていなかったりします。例えば、イヤホンを外した時に音楽が自動停止する機能に対応していなかったり、充電ケースがワイヤレス充電に対応していません。

Beats Studio Budsがおすすめな人は

Beats Studio Budsは低音強めのBeatsサウンドが好きな方におすすめのイヤホンです。

さらに、1.7万円で買えるのに高性能なノイズキャンセリング・外音取り込み機能を使うことができるので、AirPods Proが欲しいけど高くて手が出せなかった方におすすめとなっております。

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