少し前に高級コンデジのSIGMA dp1 Quattoroを購入して、いろいろと撮影をしてみているのですが、扱いにくいだけいい写真が撮れた時の感動は他のカメラでは味わうことができないように感じます。

そもそも、「SIGMA dp1 Quattoro」はコンデジの分類でいいのかよく分からないのですが…。

SIGMA dp1 QuattoroとX-T10を比較

レンズ交換ができるFUJIFILM X-T10と比較しても本体の形状が歪なので、意外と持ち運びは大変だったりします。

SIGMA dp1 QuattoroとX-T10

しかし、この形状は非常に理にかなったもので片手で持ってもグリップをしっかりと握ることができるので、非常に安定した撮影をすることができます。

X-T10はグリップが小さいのでカメラを構えにくかったります。まあ、コンパクトデジカメとミラーレスカメラなので比較するのもおかしな話なのかもしれませんが。

フルサイズ機を驚愕する解像感

SIGMA dp1 Quattoroの最大のウリは垂直色分離方式を採用した「Foveon X3 ダイレクトイメージセンサー」を搭載していることでしょう。

通常のカメラとセンサーの構造が根本から違う3層構造センサーになっており約3,900万画素の解像度を得ることができます。センサーサイズはAPS-Cなのでこのコンパクトサイズでフルサイズ並みの解像度を実現しているところが凄い。

スペック表には2,900万画素(5,424×3,616)って書いてあるのですが、設定で「S-HI」モードを選択することで3,900万画素(7,680×5,120ピクセル)にすることができます。

しかも、通常にフルサイズ機よりもSIGMA dp1 Quattoroの方が解像感が高い…とも言われています。フルサイズ機を持っていないので検証のしようがないんですが、ちょっと気になるところです。

FUJIFILM X-T10もAPC-Cセンサーですが、通常のセンサーとは少し違う構造を持っておりメーカー側も「フルサイズに匹敵する」と言っています。

確かに1,600万画素のAPS-Cのイメージセンサーにしてはかなり頑張っていますし、絵作りも良好、しかも使い易い。しかし、SIGMA dp1 Quattoroと解像感で比較するとはAPS-Cの枠内なのかなと感じます。

dp1 QuattoroとX-T10の作例

FUJIFILM X-T10XF16mmF1.4 R WRのレンズの組み合わせ。

X-T10とXF16mmF1.4 R WR 町並み

XF16mmF1.4 R WRの単焦点レンズが非常に優秀なので、1,600万画素以上の解像感を感じることができる高精細な写真を撮ることができます。(写真はブログに掲載するために同じサイズを縮小して圧縮してます。)

こちらはSIGMA dp1 Quattoroです。

SIGMA dp1 Quattoro 町並み

なんとなく味があるんですよね。何が違うのかは分からないんですが、何気ない一枚がすごい写真に化ける可能性があります。

町並みを拡大してみました。

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これがFoveon X3ダイレクトイメージセンサーの3,900万画素の威力なのか…。X-T10ではボケてしまっている町並みがdp1ではクッキリを写し出していることが確認できます。拡大しないと分からないレベルですが、これが全体的な写真の質感というものに繋がっているのかもしれません。

富士フイルムのミラーレスカメラはX-T2X-H1が2400万画素、X-T3X-T4が2600万画素のイメージセンサーを搭載しているのでSIGMA dp1 Quattoroと解像感においては張り合うことができるのかもしれません。

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SIGMA dp1 Quattoro 公園の遊具

SIGMA dp1 Quattoroの方が少しだけ青みの強い感じに出るのかな?

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SIGMA dp1 Quattoro ベンチ

なんだ…何気ないベンチ一つでもSIGMA dp1 Quattoroの質感なのか、何かが違う。

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拡大してみると木目が細かく表現されており、小さいゴミも…。目には見えない細かい描写って質感を表現するにおいて大事なのかもしれませんね。

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SIGMA dp1 Quattoro チンパンジー

愛酒漂う感じの表現がはすごい。拡大すると毛並みや肌の質感がすごいです。

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SIGMA dp1 Quattoro 桜

桜の色って表現がなかなか難しいと思うのですが、ピンクで誤魔化すのではなく花弁の質感をしっかりと表現しているように見えます。

以下、SIGMA dp1 Quattoroで撮影した写真をいくつか紹介します。

SIGMA dp1 Quattoro たんぽぽ

ブログ掲載のために画像を小さくして圧縮しているので若干甘くなっていますが、元画像は綿の一本一本までしっかりと表現できています。

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とくに何もない地面の写真。SIGMA dp1 Quattoroが吐き出すJPEGの色あいが控えめで質感の表現が上手なので、これだけでも絵になってしまうような感じです。

SIGMA dp1 Quattoro 水道
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SIGMA dp1 Quattoroは質感を表現することが得意と言われていますが、金属や石などの表現が凄いですね。絞りを開放で撮影したので若干ボケていますがSIGMA dp1 Quattoroは絞りは中間くらいが最もバチッとピントが合って綺麗に撮影できるかもしれません。

SIGMA dp1 Quattoro iPhone
SIGMA dp1 Quattoro iPhone

物撮りの時にもSIGMA dp1 Quattoroは使えるかもしれません。撮影感度がISO800だと使い物にならないくらいノイズが出てISO400に抑えると手ブレして使えないので昼しか撮影することすることができませんが、ちょっと気合を入れて撮影をしたい時はSIGMA dp1 Quattoroという選択肢はアリなのかもしれません。

SIGMA dp1 Quattoroの解像感はヤバい

SIGMA dp1 Quattoroはコンパクトデジタルカメラとは思えないくらい高解像感を得ることができるカメラです。

単焦点レンズ並みの大型のレンズを搭載していることもあり、ボケ量も十分得ることができますし、この1台があればミラーレスカメラの必要性はないくらい高画質な写真を撮影することができます。

ただ、夜間撮影など苦手なシチュエーションもあるので、あくまで趣味のカメラとして1台あるといいかな…といった感じですね。なので、メインで持つならX-T4X-T3などのミラーレスカメラがおすすめですよ。

富士フイルムのXマウントのレンズはこちら。