リコーGR/GR2 レビュー

RICOH GR、RICOH GR2はコンパクトデジカメでありながらAPS-Cセンサーを搭載しています。これだけのコンパクトサイズでAPS-Cセンサーを搭載したカメラは現在も数えるほどしかないですよね。

GRは2013年、GR2は2015年に発売されたハイエンドコンパクトデジカメですが、まだまだ現役で使うことができる素晴らしいカメラとなっています。ということで、リコー GR/GR2の魅力についてレビューしていきたいと思います。

RICOH GR/GR2 レビュー

リコーGR/GR2 メリット

1:小型ボディにAPS-Cセンサーを搭載

RICOH GR/GR2はコンパクトデジカメなのにAPS-Cのイメージセンサーを搭載しています。

APS-Cのイメージセンサーはレンズを交換することができる一眼レフカメラの多くに採用されているものですが、GR/GR2はこのコンパクトボディにAPS-Cセンサーを入れてしまったんですよね。普通に考えてもこの小型ボディにAPS-Cセンサーを入れてしまうのは本当にスゴイ。

通常のコンデジは1/2.3インチが主流となっており、高級コンデジの部類に入るSonyのRX100シリーズなどは1インチと搭載していますが、GRはそれよりもさらに大きいAPS-Cのイメージセンサーを搭載しているのです。

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このサイズのイメージセンサーをこの手の中に収まるサイズのボディに入っているのですから「凄い」の一言。

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GR/GR2は電源がOFFの時はレンズは収納されていますが、電源を入れるとレンズが飛び出す沈胴式レンズが採用されています。

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富士フイルムのX70はAPS-Cセンサーを搭載したライバル機でもありますが、レンズは固定式でレンズキャップを手で取り外ししないといけません。なので、使い勝手だけで比較するならGRの方が一枚上手といっていいでしょう。

2:単焦点レンズを搭載している

RICOH GRはズームレンズではなくズームができない単焦点レンズを搭載しています。

一見、デメリットに見えるのですが、これはメリットなんですよね。

単焦点レンズは構造がシンプルなので比較的明るめのレンズにすることができ、暗い場所でもシャッタースピードをかせぐことが出来るので撮影しやすいカメラに仕上げることができます。

もし、GRにズームレンズを搭載したとしたらレンズはより暗いものとなり、本体サイズも今よりも大きくなってしまう可能性もあるのです。

また、ズーム機能がないほうが写真が上達すると言われていますが、これは構図を決める時にズームに頼ることなく自分が動いて画角を決める必要性があるので「どこから写真を撮ったら良い写真を撮れるか」とよく考えるようになるから。(たぶん)

実際に単焦点レンズを手にすると自分の足でよく動き、いい写真を撮ることが出来るポイントを探すようになります。

昔は一眼レフカメラの標準キットに付いているズームレンズをよく愛用していましたがなぜかズームで撮影した写真ってイマイチだったりすることが多いですよね…。

おそらく超望遠レンズを使うなら迫力がある写真を撮影することが出来るのでしょうが、標準ズームレンズクラスの中途半端なレンズを使うくらいなら単焦点レンズを使った方がいいんだと思います。

3:手のひらサイズなのに画質が綺麗!

GR/GR2の一番の魅力は手の中に入るコンパクトボディです。APS-Cセンサーを搭載しているコンデジなので間違いなく中堅の一眼レフカメラに迫る画質を持っています。

カメラを片手で持って街中を歩いて気軽にスナップ写真として気軽に撮影することができる。これが実に楽しい。子ども達が飲んでいたお茶を何となく撮影をしてみましたが、片手で適当に撮影したわりには雰囲気のある写真が撮影できます。

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イメージセンサーがAPS-Cクラスになると簡単に、周囲がボケた雰囲気のある写真を撮影することができます。これが良いか悪いかは別として普通のコンデジでは表現が難しいことがコンデジであるGRでも難しい設定をせず簡単に造り出すことができます。

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また、GR/GR2は1600万画素のイメージセンサー(APS-C)を搭載しているので一眼レフカメラと同等レベルの繊細な表現が可能となっています。

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GRの色合いはシックな感じで仕上がるのでなかなかいい雰囲気で撮影することができるんですよね。

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APS-Cの大型センサーを搭載しているので、ちょっと暗い場所でも手ブレに気をつけることで綺麗に撮影することができます。

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夜の撮影でもノイズの少ない綺麗な写真を撮ることができます。

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ただし、手ぶれ補正機能は搭載していないのでしっかりとカメラを構えて撮影をしないと手ブレ写真を量産してしまうことになるので注意をしましょう。

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本当に一眼レフカメラと同じ感じの写真を手軽に撮影することができるのはスゴイの一言です。

4:NDフィルター機能を内蔵している

GR/GR2はNDフィルターを内蔵しており、設定からON・OFFすることができます。

NDフィルターは通常はレンズに装着するガラスですが、GRは設定で光の取り込む量を抑えることができ、天気が良すぎてシャッタースピードを抑えたいな…って時に活用できます。

こちらはNDフィルターをOFFにした状態で撮影した幸せな日常の風景。シャッタースピードは 1/1,600とかなり高速であることがわかります。

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同じ場面でNDフィルターをONにすると、シャッタースピードは1/500までに抑えられ、ちょっとだけ光の反射が抑えられコントラストも高くなったように見えます。

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どのような仕組みでNDフィルター機能を使えるようにしているのは分かりませんが、写真の絵作りをするにおいて何気に便利な機能です。

5:一眼レフカメラのようにスローシャッターも可能

一眼レフカメラと同じ感覚でスローシャッター撮影もGR/GR2なら可能です。仕様上は「1/4000 ~ 300秒」となっています。300秒って一眼レフカメラでもなかなか見ないシャッタースピードです。

実際に使うのは10秒くらいまでだと思いますが、例えばシャッタースピードを調整することでこんな写真を撮影することができます。公園に流れていた小さい小川の滝を撮影しました。

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シャッタースピードを3秒に設定し撮影すると、ちょっと幻想的な写真に。

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三脚など使せず手持ちで撮影しました。若干のブレはあるもののGRはコンパクトボディで軽いので比較的安定して構えることができます。

リコーGR/GR2 デメリット

GR/GR2にはデメリットもあります。

  • オートフォーカスの速度が遅い
  • レンズ内にゴミが入りやすい

オートフォーカスの速度が遅いといっても、ソニーやキヤノンのコンデジと比較しての話で、使いこなすことができるようになったら子どもの写真もきちんと撮影することができます。

あと、レンズ内にゴミが入りやすいのもデメリットの一つですね。一眼レフカメラと違ってレンズを取り外すことが出来ないのでゴミが入ると入院するしかありませんので注意が必要となります。

ちなみに僕の場合は、新品の状態でレンズ内にゴミが混入していました。

GRとGR2 どっちを選ぶべきか?

Wi-Fi機能の有無

GRとGR2の大きな違いはWi-Fi機能の有無となっており、写真撮影に関わる基本的な構造・CPUプロセッサ・スペックなど全く同じものが採用されています。

ただし、ホワイトバランスの設定がGRとGR2で少しだけ違うようで、晴天下で人物を撮影した時はより綺麗に撮影できるのはGR2なんだとか。まあ、そのあたりはGRの細かい設定を見直せばどうにでもなるのかなとは思います。

アップデート問題

RICOHのGRはソフトウェアアップデートをよく公開をしており、新機能の追加や不具合の修正などをしています。新モデルのGR2が登場したことで旧型となったGRもアップデートが公開される可能性は低いと思います。

(2016年を最後にアップデートは両モデルとも止まっており、ほぼ同じ性能を維持しているのでアップデートに関してはあまり気にしなくてもいいのかも。)

価格差

現在はRICOH GR3が発売されたこともあり、RICOH GR2は6,000円ほどで買うことができます。

RICOH GRは新品で買うのは困難で中古なら安く手に入れることができるかと思いますが、今買うならRICOH GR2かRICOH GR3のどちらかになるかと思います。

RICOH GR3は2020年に発売された最新モデルで手ぶれ補正機能を内蔵しているので室内や暗いところで撮影することが多いならRICOH GR2ではなくRICOH GR3を選ぶべきです。

しかし、明るいところでしか撮影しないのであればRICOH GR2を選んでも問題ないように感じます。ここは、RICOH GR3は91,000円なので価格差は30,000円ですね。

個人的には新しいRICOH GR3を選ぶべきかなと思いますが、ここはお財布と相談といったところでしょうか。