TP-Linkの縦置きタイプのWi-Fiルーターで小型モデルとなるArcher AX3000が登場しました。
Archer AX3000は同じく縦置きできるArcher AX80の小型バージョンで弟的存在なルーターで場所を選ばない、どこにでも設置できるWi-Fi 6対応ルーターです。
性能はArcher AX80と比べると控えめですが、V6プラス(IPv6 IPoE)にも対応し一般的なPPPoEで速度が遅くなる環境にも対応していて、何よりも価格が9,500円と手頃なのがArcher AX3000の良いところです。
少し広めの5LDKの戸建てだとルーターから離れた部屋は速度が低下したりしますがコンパクトな戸建やマンションなどで使うなら十分なスペックを持ったルーターとなっていますよ。
この記事では、TP-Link Archer AX3000のレビューをしています。実際に使ってどうなのかメリット、デメリットも書いたので省スペース高速ルーターを設置したい方は参考にどうぞ!
- 小型で縦置きできるWi Fi 6ルーター
- 3.0Gbps(2402 + 574Mbps)高速通信
- V6プラス(IPv6 IPoE)に対応
- OneMesh、EasyMeshに対応
- 1Gb × 4 有線LANポートを搭載
- アプリが使いやすくて設定しやすい
- 価格が9,500円(実売価格)と安い
- 上位のAX80より通信速度は落ちる
- 広い家だと離れてる部屋は速度が遅くなる
- Wi-Fi 6Eに対応していない
上位のArcher AX80と比べると通信速度が遅くなるデメリットはありますが、コンパクトかつ縦置きもできるので棚の隙間など設置場所に困ることがなくスペースの問題で諦めていた方もArcher AX3000はおすすめです。
価格も9,500円とお手頃なのでコストパフォーマンスがとても良いです。
※この記事はTP-Linkさんより商品を提供していただき記事にしております。
この記事の目次
TP-Link Archer AX3000 スペック・特徴
省スペースで高性能なWi-Fiルーター
- Wi-Fi 6(802.11ax/ac/n/b/g)対応
- 5GHz:2402Mbps (802 11ax,HE160)
- 2.4GHz:574Mbps (802 11ax)
- V6プラス(IPv6 IPoE)に対応
- 内蔵2アンテナ + デュアルバンド + ビームフォーミング
- OFDMA・MU-MIMOで複数端末と同時通信
- 4ストリームで42台の端末と同時接続
- スマホでかんたん管理(Tetherアプリ)
- 1Gb × 4 LANポートを搭載してる
- WPSボタンで簡単接続ができる
- 本体サイズ:166 × 157 × 45 mm
- 価格:税込 9,500円(実売価格)
TP-Link Archer AX3000はコンパクトな縦置きタイプのルーターなのでリビングやオフィスのちょっとした隙間において使うことができます。
縦置きできるルーターはTP-LinkではAX80に続いてAX3000が2機種目となります。しかも、本体サイズがスリムによりコンパクトになってさらに省スペースに設置できます。
2本のデュアルバンドアンテナを内蔵し最大3Gbps(2402 + 574Mbps)の高速通信も可能なので、十分使えるスペックを持ったWi-Fi 6対応ルーターとなっています。
マンション、アパート、4LDKの戸建ならArcher AX3000が1台あれば快適に繋がりますし多くの方はAX3000があれば十分かもしれません。
ただし、5LDKになる隅っこになると速度が遅くなってしまうのでエリアを拡張できるTP-Link RE605X、RE705Xを合わせて使うのがおすすめです。性能の高いRE900XDでもOKです。
Archer AX3000・AX80とスペック比較
Archer AX3000とAX80のスペック比較しました。
Archer | AX3000 | AX80 |
---|---|---|
対応規格 | 802.11ax/ac/n/a(5GHz) 802.11ax/n/b/g(2.4GHz) |
|
通信速度5GHz | 2402Mbps | 4804Mbps |
通信速度2.4GHz | 574Mbps | 1148Mbps |
接続 | IPv6 IPoE(IPv4 over IPv6)対応(v6プラス・OCNバーチャルコネクト・DS-Lite | |
アンテナ | 内蔵アンテナ2つ | 内蔵アンテナ4つ |
Wi-Fi性能 | デュアルバンド、MU-MIMO、OFDMA、2ストリーム | デュアルバンド、MU-MIMO、OFDMA、4ストリーム |
接続台数 | 42台 | 100台 |
有線ポート | 1Gb WAN ×1、1Gb LANポート ×4 | 2.5Gbps WAN/LANポート×1、1Gb WAN/LANポート×1、1Gb LANポート ×3 |
サイズ | 166 × 157 × 45 mm | 200 × 189 × 59 mm |
実売価格 | 9,500円 | 16,800円 |
Archer AX3000は内蔵アンテナを搭載したスッキリしたルーターですが、上位のAX80が4本なのに対してAX3000は2本なので最大通信速度は2402Mbps(5GHz)と控えめとなります。
とはいえ、低価格ルーターArcher A10 Proの1733Mbps(5GHz)よりも高速通信ができますしArcher AX3000は外部アンテナのないルーターで設置場所を選ばないのが良いですよね。
TP-Link Archer AX3000 レビュー:外観
では、Archer AX3000をレビューしていきます。
外観デザイン・サイズ
TP-Link Archer AX3000は上部分が少し広がった円柱型の丸みを帯びたデザインを採用しアンテナを内蔵したシンプルなスタイルを採用し本体カラーはブラックとなっています。
同梱品は電源アダプタ、LANケーブルが1つ、本体を安定設置させるための滑り止めが付いたスタンドが入っています。
このように縦置きで設置が可能です。スッキリしてていい感じ。
背面部分にスタンドを取り付けることができます。
スタンドにビス穴が空いてるので壁にビスを打ち付けることでAX00を壁に取り付けて使うこともできます。
ちなみに、AX3000は上位モデルのArcher AX80と違って横置きは対応してないので注意です。横置きできそうですがコンパクトな構造なので推奨していないのでしょう。
横置きして使いたい場合はArcher AX80を選びましょう。
筐体の大きさは(166 × 157 × 45 mm)と片手で持てる小型サイズです。
上位モデルのAX80と比べるとこれくらいのサイズ差でとてもコンパクトで6.1インチのiPhone 14 Proより縦横は少し大きい程度なんですね。
AX80、AX3000ともにアンテナを内蔵してるのでDecoシリーズのようにシンプルなデザインなので、リビングなど目に付くところに置いても違和感なく使えるでしょう。
Archer AX3000は本体の上横部分に状態を確認できるLEDを搭載しています。
LEDの表示は専用アプリからコントロールできて「OFF」にすることも可能です。
タイムスケジュールでLEDをOFFにする時間帯を設定することもできるので、寝室にArcher AX3000を設置してもLEDが気になるということはありません。
ポート数と機能について
Archer AX3000は1Gb WANポートを1つ、1Gb LANポートを4つ、合計5つのイーサネットポートを搭載しています。
無線でも最大2402Mbps(5GHz)の高速通信ができるルーターなので基本的に無線接続で使っても問題ないですが、LANポートから有線接続すると速度を速くできます。
Archer AX3000はシンプルなスタイルでどこにでも置いて使えるルーターなので、仕事部屋などで有線で繋いで通信速度をより速くして効率を向上させることも可能です。
とくにYouTubeなど動画をアップロードするなら有線接続で効率よく回すことができるのでLANポートがあるのはとても助かります。
電源用ポートはWANポートの下にあります。
電源ボタンはないタイプで電源を接続すると自動的にONとなります。
電源アダプタは横出しタイプとなっています。
壁コンセントなら干渉することなく接続できますが、電源タップだと形状によっては隣のコンセントと干渉するので電源タップの形状は気をつけた方がいいかもしれません。
Archer AX3000 レビュー:通信速度
Archer AX3000は一般的なPPPoE(プロバイダID、パスワードを入力するやつ)だけでなくV6プラス(IPv6 IPoE)に対応しオプションを付けることでモデムとの接続だけで高速通信ができます。
では、Archer AX3000の性能・通信速度をレビューしていきます。
- ルーター:Archer AX3000
- 計測端末:iPhone 14 Pro
- 環境:戸建て2階建て(5LDK)
- 光回線:ドコモ光 × GMO光
- 契約:IPv6 IPoE(V6プラス)
我が家はドコモ光のGMOのV6プラスを契約しています。この条件で接続をして実際に通信速度をGoogleのスピードテストで計測してみました。
お風呂場の上部分(1階と2階の間)にテレビアンテナや光回線のケーブルを引き込み空間にモデムとルーター、Archer AX3000を設置して計測しました。
Archer AX3000だけでなくArcher AX80による速度をiPhone 14 Pro、Pixel 7 Pro、Xperia 5 IVで比較しました。
iPhone 14 Pixel 7 Pro Xperia 5 IV |
AX3000 | AX80 | |
---|---|---|---|
リビング1F | 受信 | 87 Mbps 53 Mbps 47 Mbps |
72 Mbps 117 Mbps 63 Mbps |
送信 | 49 Mbps 32 Mbps 22 Mbps |
26 Mbps 113 Mbps 62 Mbps |
|
和室1F | 受信 | 193 Mbps 136 Mbps 65 Mbps |
272 Mbps 170 Mbps 84 Mbps |
送信 | 83 Mbps 38Mbps 29 Mbps |
137 Mbps 116 Mbps 80 Mbps |
|
お風呂1F | 受信 | 361 Mbps 214 Mbps 148 Mbps |
406 Mbps 354 Mbps 154 Mbps |
送信 | 115 Mbps 93 Mbps 88 Mbps |
158 Mbps 145 Mbps 64 Mbps |
|
キッチン | 受信 | 237 Mbps 132 Mbps 130 Mbps |
164 Mbps 192 Mbps 198 Mbps |
送信 | 139 Mbps 48 Mbps 94 Mbps |
157 Mbps 107 Mbps 107 Mbps |
|
玄関1F | 受信 | 398 Mbps 292 Mbps 110 Mbps |
440 Mbps 387 Mbps 275 Mbps |
送信 | 174 Mbps 144 Mbps 67 Mbps |
137 Mbps 159 Mbps 149 Mbps |
|
書斎2F | 受信 | 367 Mbps 184 Mbps 134 Mbps |
427 Mbps 399 Mbps 245 Mbps |
送信 | 166 Mbps 133 Mbps 126 Mbps |
182 Mbps 135 Mbps 119 Mpps |
|
寝室2F | 受信 | 161 Mbps 134 Mbps 60 Mbps |
115 Mbps 211 Mbps 59 Mbps |
送信 | 111 Mbps 66 Mbps 67 Mbps |
106 Mbps 108 Mbps 56 Mbps |
|
子ども部屋2F | 受信 | 34 Mbps 19 Mbps 7 Mbps |
4 Mbps 67 Mbps 8 Mbps |
送信 | 18 Mbps 18 Mbps 20 Mbps |
19 Mbps 49Mbps 24 Mbps |
さすがに内蔵アンテナが4本あるArcher AX80と比べると最大通信速度は劣りますが書斎など近いところなら300〜400Mbpsの高速通信が可能となっています。
離れた部屋だと速度は遅くなってしまう5GHz帯域が届かないこともあります。それでも2.4GHz帯を使うことで中継器なしでも意外と通信ができたので通信ができないことはなかったです。
マンション、アパート、4LDKくらいの戸建ならArcher AX3000だけ1台でも快適なWi-Fi環境を手に入れることができるのではないでしょうか。
もし、電波不足を感じるなら電波の拡張ができるTP-Link RE605X、RE705Xを合わせて使うのがおすすめです。より、性能の高いRE900XDでもOKです。(ちょっと勿体無いかもですが)
Archer AX3000は簡単に設定ができる
Archer AX3000は専用の「Tether」アプリを使って設定ができます。
アプリから設定するルーターを選択します。
モデムとArcher AX3000をLAN接続して電源を入れます。
Archer AX3000のWi-Fiのランプが点灯してることを確認して「点灯している」をタップして接続していきます。
AX3000が見つかるので「Archer AX3000」をタップしてローカルパスワードを作成します。(TP-Linkのアカウントではありません。)
我が家はドコモ光 + GMO V6プラスの契約をしてる回線なのでプロバイダの情報を入れなくても自動認識で接続してくれます。
V6プラス以外でも設定が可能となっていて、アプリ上から可能でPPPoEで接続する場合はプロバイダ情報、パスワード入力ができます。
Archer AX3000(TP-Link_EE08)から5GHzと2.4GHzの電波が飛んでるのが確認できます。
同梱してるシールに記載のあるパスワードを入力して接続が可能です。
分かりやすい任意のSSID名、パスワードの設定をします。
スマートコネクトをONにすると自動で5GHz帯と2.4GHz帯を切り替えが可能でSSIDを一つにまとめることも可能です。
以上がArcher AX3000の設定方法です。他にもチャンネルの混雑を分析して最適化したり、動作モードを変更したり細かい設定調整も可能となっています。
TP-Link Archer AX3000 レビュー:まとめ
- 小型で縦置きできるWi Fi 6ルーター
- 3.0Gbps(2402 + 574Mbps)高速通信
- V6プラス(IPv6 IPoE)に対応
- OneMesh、EasyMeshに対応
- 1Gb × 4 有線LANポートを搭載
- アプリが使いやすくて設定しやすい
- 価格が9,500円(実売価格)と安い
- 上位のAX80より通信速度は落ちる
- 広い家だと離れてる部屋は速度が遅くなる
- Wi-Fi 6Eに対応していない
Archer AX3000のメリット
TP-Link Archer AX3000は5GHz、2.4GHzの2つのバンドを使って最大3Gbps、最大42台の端末の接続ができるWi-Fi 6対応ルーターで小型でコンパクトなのがメリットですね。
アンテナ内蔵タイプのシンプルでコンパクトな筐体を採用してるのは上位モデルのArcher AX80も同じですが、やはり筐体サイズが二回りほどコンパクトで本当に置く場所を選ばないのがいいですよね。
リビングやオフィスの隙間スペースに設置できます。
通信速度もそんなに離れてない場所なら十分速いですしV6プラス(IPv IPoE)にも対応してるので4LDK戸建、マンション、ちょっとしたオフィスなら十分使えるスペックとなっています。
有線LANポートも4つあるのでパソコンをいくつか繋げられるので仕事用のルーターとしてもいいかもしれません。
Archer AX3000のデメリット
ただし、外部アンテナを搭載してるArcher AX73、Archer AX4800と比べると電波は少し弱いので5LDK 2階建戸建で使うと物足りなさは感じるかもしれません。
また、最新規格のWi-Fi 6Eには対応していません。Wi-Fi 6でも十分快適な通信環境なのでとくに問題はないですが最新の規格で通信したい!って方ないは適していません。
Archer AX3000がおすすめな人は
Archer AX3000はどんな人におすすめなのかまとめました。
- 省スペースにWi-Fi 6ルーターを設置したい
- V6プラスで高速環境を手に入れたい
- 費用をできるだけ抑えたい(安い)
Archer AX3000はアンテナが内蔵型で省スペースで設置できるので設置スペースに限られた環境に設置するWi-Fiルーターとなっています。
V6プラスにもしっかり対応してるのでIPv4環境だと速度が遅くて無理って方にもおすすめです。
また、Archer AX3000は価格が安いのもいいですね。実売価格で9,500円なのでとてもリーズナブルです。
上位モデルのArcher AX80の方が確かに速度が速くていいですが価格がちょっと高かったのでAX3000は庶民の味方になりそうですね。
→ 中継器のRE900XDはこちら
https://sin-space.com/entry/tp-linkre900xd-review
→ 上位モデルのArcher AX80を詳しく見る
もし、最新規格Wi-Fi 6Eを使って高速通信してバリバリ仕事したいならメッシュWi-FIのDeco XE75がおすすめです。
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より強力なルーターがいいなら外部アンテナを搭載しているArcher AX73がおすすめです。
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