Canonの一眼レフカメラ EOS kiss X9iと9000Dは二つのレンズキット(EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM)と(EF-S18-55mm F4-5.6 IS STMとEF-S55-250mm F4-5.6 IS STM)があり、どちらを選んだらいいのか迷っているという人も多いのではないでしょうか。

この記事ではCanonのEF-Sのレンズキットに採用されいる各レンズで何がどう違いのか画質も含めて紹介したいと思います。

Canonレンズキット、どれを選べばいいか比較検証

EOS kiss X9i9000Dのダブルズームレンズキットの一つ「EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM」はkiss X7のレンズキットの「EF-S55-250mm F3.5-5.6 IS STM」の新型レンズとなっておりレンズの大きさが小さくなっています。

レンズキットのEF-Sレンズ群

ズームすると同じくらいの長さになりますが、通常時はよりコンパクトに持ち運びをすることができるようになっています。

EF-Sレンズの望遠側

EOS 9000Dに装着していました。やはり新型のEF-S 18-55 F4-5.6 IS STMがジャストサイズですね。あえて純正のキットレンズを使いたくなるサイズ感。

Canon OS 9000DとEF-Sレンズ

スペック比較

各レンズのスペックは以下のとおり。

型式 EF-S18-55㎜ F3.5-5.6 IS STM EF-S18-55㎜ F4.0-5.6IS STM EF-S55-250㎜ F4-5.6 IS STM EF-S18-135㎜ F3.5-5.6 IS USM
レンズ構成 11群13枚 10群12枚 10群12枚 12群16枚
絞り羽根枚数 7枚 7枚 7枚 7枚
最短撮影距離 0.25m 0.25m 1.1m 0.39m
手振れ補正効果 3.5段 4段分 4段分 4段分
フィルター径 58mm 58mm 58mm 67mm
最大径×長さ φ69mm×75.2mm φ66.5mm×61.8mm φ70mm×108mm φ77.4mm×96.0mm
質量 205g 215g 309g 515g
単体価格 約13,000円 約29,000円 約17,000円 約50,000円

いずれも手振れ補正機能を搭載しており似たようなスペックになっているので画角が違うだけと考えていいでしょう。ただし、EF-S18-135㎜ F3.5-5.6 IS USMに関しては写真の色にじみが少ないUDレンズや超音波モーターのナノUSMを搭載するなど、一つ上の性能を持ったレンズになっていることがスペック表から分かります。

各レンズの画質を比較

実際に画質を比較していました。こちらの画像は広角側で撮影した街並みの一部を拡大したものです。超望遠レンズのEF-S55-250㎜は省きました。

EF-Sレンズの画質比較1

旧型のEF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STMよりもEF-S18-55mm F4-5.6 IS STMの方が少しだけ解像感は高くなっています。さらにEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMはさらに繊細な描写になっているのが分かりますね。

望遠側の画質も見てみましょう。

EF-Sレンズの画質比較2

EF-S18-55mm F4-5.6 IS STMは小さくなって暗いレンズになっただけではなく、解像感もかなり改善されていることが分かります。実際に使ってみても旧型レンズは「なんかぼやけてるなー」と感じる場面が多かったのが新型レンズは満足いく写真が撮れることが多くなったように思います。

画質だけで選ぶのであれば…

  • EF-S18-135㎜ F3.5-5.6 IS USM > EF-S18-55㎜ F4.0-5.6IS STM > EF-S18-55㎜ F3.5-5.6 IS STM

ということになります。またEF-S18-135㎜ F3.5-5.6 IS USMは超音波モーターのナノUSMを搭載しているのでオートフォーカス速度も爆速で非常に使いやすいレンズになっています。

ズームについて

各レンズ、どこまでズームできるのかを簡単に見ていきましょう。EF-S 18-55 F4-5.6 IS STMの18㎜(広角)はかなり広い視野を撮影することができます。

広角18㎜の画角

55㎜(望遠)はこうなります。意外とズームできるんですよね。

標準ズーム 55㎜の画角

EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMの望遠側(135㎜)はここまでズームできます。

望遠ズーム 135㎜の画角

EF-S55-250mm F4-5.6 IS STMの望遠側(250mm)だと凄いです。

超望遠ズーム 250㎜の画角

便利なのかもしれませんが、個人的にはここまでズームしたいと思う場面がほとんどないです。手振れ補正機能が付いているのでブレ写真を撮ることは少ないですが、ブオンブオン画面が揺れるのでファインダーを覗いてて気持ち悪くなってしまいます。

EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMのレンズキットがオススメ

参考になるかどうか分かりませんが、どのレンズキットを購入したらいいか迷っているという人は参考にしていただければと思います。僕ははEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMがセットになったレンズキットがオススメです。

他のレンズよりも画質が綺麗で18㎜〜135㎜の常用域を撮影できる万能レンズだと思います。ナノUSMでオートフォーカス速度も速いですし。ただ、価格が少しだけ高くなるので少しでも安い方が良いという人はEF-S18-55mm F4-5.6 IS STMとEF-S55-250mm F4-5.6 IS STMがセットになったレンズキットを選びましょう。


SIGMAレンズを単体で買うのもオススメ

ちなみに、EOS kiss X9i/9000Dをボディ単体で購入して、SIGMAのArtレンズを購入するのが個人的には一番いいのではないのかなと思っています。

SIGMAのArtレンズは最高の光学性能と豊かな表現力に集中して開発されたレンズでて画質には定評があるレンズです。

結局、使うレンズは限られるのですからそこそこのレンズが付属しているレンズキットではなく、ボディ単体+画質が良いレンズの組み合わせが最終的に一番コストが安くなるのかなと。

一本だけ1世代前のEXシリーズのSIGMAの単焦点レンズ(SIGMA 30mm F1.4 DC HSM)を持っていますが、なかなかいい写真が撮れます。(以下の写真はEOS 9000DとSIGMA EX 30mm F1.4 DC HSMで撮影したもの)SIGMAレンズはピントを外すとボケボケになってしまうので扱うの難しいけど。

マンホール

このボケ感とシャープ感の共存は、レンズキットのEF-Sレンズではまず出すことはできないでしょう。

切られた木株

SIGMAレンズの開放(F1.4)ってボケすぎるんじゃないかってくらいボケるので、通常はF2.8くらいで使った方がいいかもですね。FUJIFILMのXFレンズはF1.4の開放でもまあまあ普通に扱うことができるんだけど、SIGMAはじゃじゃ馬って感じ。

お花

やっぱ、SIGMAのレンズの絵は好きだな〜。

僕がキヤノンの一眼レフを使う理由ってここにあるかもしれませんねー。

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SIGMAやタムロンなどのレンズを使うことができるという最大のメリット。FUJIFILMだと基本的に純正のフジノンレンズしか選択肢がないわけですし。(だったらニコン、ソニーでもいいのではないかというツッコミがありそうだけど。)

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最後はSIGMA推しになってしまいましたが、予算があるのならボディと好きなレンズを組み合わせて購入した方が、後で幸せになれるのかなと思います。後になって高い良いレンズが欲しくなり衝動買いしてレンズキットに付属しているレンズを全く使用しなくなるというパターンを何度も経験していますし…(笑)さあ、そろそろレンズを売却して整理しないとな。


Canon EOS 9000Dはなかなか良い一眼レフカメラ!

この記事の写真は全てCanon EOS 9000Dに各レンズを装着したものとなっています。数日間、久しぶりにキヤノンの一眼レフカメラを使い倒してきましたが、予想していたよりも良いカメラです。

Canon EOS 9000DとSIGMA 30mm F1.4

僕がキヤノンの一眼レフカメラを初めて手にしたのは2005年に発売されたEOS kiss Digital Nでした。

それからEOS kiss X2、EOS kiss X5、EOS kiss X7を乗り継いできましたが、2015年にFUJIFILMのX-T10を手にしてから富士フイルムのミラーレス一眼カメラに魅了され、今はFUJIFILM X-T2をメイン機として使用しています。

キヤノンの上位モデルを使っていれば不満もなかったのかもしれませんが、本体サイズが大きいのが嫌でずっとエントリーモデルを使っていました。

なのでkiss X7は画質がイマイチだったり、ピント合わせがシビアなSIGMAレンズをうまく扱うことができず、キヤノン離れをしてしまったのです。

しかし、Canon EOS 9000Dはエントリーモデルでありながらも、その不満を全て解決したものとなっていました。

より高精細になった新型の2400万画素のAPS-Cセンサーに、レンズの各補正機能の相乗効果が効いているのか、kiss X7とは比較にならないくらい画質が向上しています。

オートフォーカスも9点から45点と大幅に増えた(X8i/8000Dは19点)のでピント合わせにシビアはSIGMAレンズの失敗もかなり少なくなりました。SIGMAレンズを組み合わせることでFUJIFILM X-T2よりも質感の高い写真を撮ることができるのではないか、そう思い始めています。

さらにデュアルピクセルCMOSセンサーをフル活用したライブビュー機能もかなり使いやすくなっており、AIサーボAFを組み合わせることで動き回る子どもたちを追うのも容易になっているのも、EOS 9000Dの評価が高いポイントでもあります。