ついに、Wi-Fiは「Wi-Fi 6E」時代に突入です!
TP-LinkからWi-Fi 6Eに対応したメッシュWi-Fiルーター・TP-Link Deco XE75が発売となります。
Deco XE75は新規格のWi-Fi 6Eは6GHz帯に対応端末で速度が向上するだけでなくバックホールを6GHzで接続できるので安定性が向上し末端の端末も速度向上が期待できます。
Deco間のバックホールが 5GHz → 6GHz になっただけで「そんな変わらないのでは?」って思ってたけど違いました。Wi-Fi 6E対応スマホだけでなくWi-Fi 6Eに非対応の端末もしっかり通信速度が向上してました。
この記事では、TP-Link Deco XE75をレビューしています。実際に使ってどうなのかメリット・デメリット、TP-Link Deco X60との違いも比較してるので高速メッシュWi-Fiを検討してる方は参考にどうぞ!
- 設置場所には困らない大きさ
- Wi-Fi 6Eの高速安定通信に対応
- 6GHz対応端末でさらに速度向上
- AIメッシュで安定接続が可能に
- Deco X60よりも速度が向上してる
- 従来のDecoを追加してメッシュを拡大
- イーサネットコネクタを3つ搭載
- アプリが使いやすくて設定しやすい
- V6プラスに非対応
TP-Link Deco XE75はAmazon、楽天市場などで1パックが 22,800円、2パックが42,680円での販売となります。
※この記事はTP-Linkさんより商品を提供していただき記事にしております。
この記事の目次
TP-Link Deco XE75 スペック・特徴
Wi-Fi 6E(6GHz帯)に対応した
- Wi-Fi 6E(802.11ax/ac/n/b/g)対応
- 6GHz:2402Mbps (802 11ax,HE160)
- 5GHz:2402Mbps (802 11ax,HE160)
- 2.4GHz:574Mbps (802 11ax)
- メッシュWi-FiでAIがネットワーク最適化
- 6GHzがDecoユニット間専用のバックホールに
- 4アンテナ + トライバンド + ビームフォーミング
- OFDMAとMU-MIMOで複数端末と同時通信
- 6ストリームで最大200台の端末と同時接続
- スマホでかんたん管理(Decoアプリ)
- 1Gbps ギガビットポートを3つ搭載
- 本体サイズ:105 × 105 × 169 mm
- 1-pack:税込 22,800円(公式価格)
- 2-pack:税込 42,680円(公式価格)
TP-Link Deco XE75は新しく使えるようになった6GHz帯に対応してこれまで以上に高速で低遅延なWi-Fi環境を構築できるWi-Fi 6Eに対応した高速メッシュWi-Fiです。
W i-FI 6Eにダイレクトに対応した端末は2022年12月現在少ない状況ですがDeco XE75のユニット間で6GHzになることで速度と安定性が向上するメリットがあります。
スマホのZenfone 9、Galaxy S22など対応してますが国内版はまだ使えず、Pixel 7 ProはアップデートでWi-Fi 6Eでの通信が可能になります。
Wi-Fi 6E対応スマホで通信速度がより高速になって安定します。
また、たくさんの端末を使ってると5GHz帯が混雑して通信速度が不安定になることがありますが、6GHz帯をバックホール専用で使うことでWi-Fi 6Eに対応してない端末でも安定して速度が向上します。
実際に同スペックのWi-Fi 6E非対応のDeco X60と比較しても50〜100Mbpsほど通信速度が速くなって安定感が出たので、バックホールの品質って大事なんだなと改めて思いました。
もし、Wi-Fi 6E対応の端末を購入したときはアプリからWi-Fiネットワークにも6GHz帯を使うようにアプリから切り替えできるようになっています。
SSIDに「6GHz」と設定しておくと設定時に分かりやすいです。
ただ、6GHzの端末が増えると5GHzと同じように混線するので末端端末は従来通り5GHzのまま、Deco間のバックホールを6GHz専用にするだけでも全体の安定性が向上するのが凄いです。
Deco XE75・Deco X60とスペック比較
Deco XE75とDeco X60のスペックを比較しました。
TP-Link | Deco XE75 | Deco X60 |
---|---|---|
対応規格 | 802.11ax(6GHz) 802.11ax/ac/n/a(5GHz) 802.11ax/n/b/g(2.4GHz) |
802.11ax/ac/n/a(5GHz) 802.11ax/n/b/g(2.4GHz) |
通信速度 | 6GHz:2402Mbps 5GHz:2402Mbps 2.4GHz:574Mbps |
5GHz:2402Mbps 2.4GHz:574Mbps |
Wi-Fi範囲 | 500㎡(2パック) 内蔵アンテナ4つ |
460㎡(2パック) 内蔵アンテナ4つ |
Wi-Fi性能 | トライバンド、AI最適化、MU-MIMO、OFDMA、6ストリーム | デュアルバンド、AI最適化、MU-MIMO、OFDMA、6ストリーム |
接続台数 | 最大200台 | 最大150台 |
有線ポート | ギガビットポート ×3 | ギガビットポート ×2 |
サイズ | 105 × 105 × 169 mm | 110 × 110 × 114 mm |
価格 | 1パック:22,800円 2パック:42,680円 |
1パック:16,800円 2パック:30,800円 3パック:45,800円 |
Deco XE75は3つのバンドを使うことで最大5,400Mbps、最大200台の端末の接続が可能でギガビットポートも3つあるのでより拡張性の高いメッシュWi-Fiとなっています。
内蔵アンテナはどちらも4つと基本スペックは同じですが6GHz帯に対応してるか、否かが大きなスペックの違いと見ていいでしょう。
TP-Link Deco XE75 レビュー:外観
では、Deco XE75をレビューしていきます。
外観デザイン・サイズ
TP-Link Deco XE75は円柱型のWi-FiルーターとDecoシリーズらしいスタイルとなっています。本体カラーはホワイトでリビングにそのまま置いても違和感のないデザインとなっています。
同梱品は電源アダプタが2台分、LANケーブルが1つです。
筐体の大きさは(105 × 105 × 169 mm)と片手で持てる大きさに収まっておりDeco X60と直径サイズは同じです。
シンプルなデザインですね。decoのロゴはWi-Fi 6Eに合わせて新しいデザインでしょうか。
TP-Link Deco XE75はLEDインジゲーターの色で現在の状況を色で確認が可能で青色が設定中、緑が通常運転中、赤がエラー表示となっています。
- 黄色:起動中
- 青色:設定中
- 緑色:問題なし
- 赤色:問題が発生
LED自体は小さいですが下部を照らすことで遠くからでもしっかり状態を確認可能です。
アプリから消灯するタイムスケジュールを設定できるので夜中は消灯させておくことで寝室でも普通にベッドサイドに置いても眩しいことはないでしょう。
ポート数と機能について
Deco XE75はLAN/WANギガビットポートを3つ搭載しています。
Deco X60は2ポートでしたがDeco XE75は3ポートになって拡張性が向上しています。また、Deco間を有線で接続することでシステム全体の速度を向上することもできます。
(せっかくのWi-Fi 6Eなので無線で使いたいところですが。)
また、一般的なWi-FiルーターはWANとLANが別々になっていてモデムからのLANケーブルをどっちに挿すか迷うことがありますが、Deco XE75はどこに接続しても問題ありません。
自動でLANか、WANか判別してくれるので機械が苦手という方でも使いやすくて間違えがないように配慮されています。
電源用のポートはイーサネットコネクタの下にあります。
電源アダプタは横出しタイプとなっています。
壁コンセントなら干渉することなく接続が可能です。電源タップだと形状によっては隣のコンセントと干渉してしまうかもしれません。
TP-Link Deco XE75 レビュー:性能
Deco XE75はV6プラス(IPv4 over IPv6)は非対応で、一般的なPPPoE(プロバイダID、パスワードを入力するタイプ)となりますが、プロバイダモデムとDeco XE75の間にV6プラス対応ルーターを挟むことでV6プラスでの運用が可能となります。
ありがたいことにGMOはV6プラスを契約すると無料でV6プラスに対応ルーターを貸し出ししてくれるのでDeco XE75と組み合わせで問題なくV6プラスの接続で通信できます。
我が家ではV6プラスに対応の同社のTP-Link Archer AX73 → TP-Link Deco XE75を接続しました。
では、Deco XE75の性能・通信速度を確かめていきます。
- ルーター:Archer AX73 + Deco XE75
- 計測端末:iPhone 14 Pro
- 環境:戸建て2階建て(5LDK)
- 光回線:ドコモ光 × GMO光
- 契約:IPv6 IPoE(V6プラス)
この条件で接続をして実際に通信速度をGoogleのスピードテストで計測してみました。
2台接続時の速度(5GHz無線接続)
お風呂場の上部分(1階と2階の間)にテレビアンテナや光回線のケーブルを引き込み空間にモデムとルーター、Deco XE75を設置、2台目のサテライトはリビングに設置しました。
Deco XE75だけでなく、Archer A73(1台)、Deco X60(2台)による速度をiPhone 14 Pro、Pixel 7 Pro、Zenfone 9で比較しました。
バックホールが6GHz専用となっています。
iPhone 14 Pixel 7 Pro Zenfone 9 |
Deco XE75(Deco間6GHz接続) | Deco X60(Deco間5GHz接続) | Archer AX73 | |
---|---|---|---|---|
リビング1F | 受信 | 354Mbps 377Mbps 227Mbps |
247Mbps 185Mbps 128Mbps |
129Mbps 135Mbps 85Mbps |
送信 | 108Mbps 89Mbps 146Mbps |
98Mbps 70Mbps 168Mbps |
85Mbps 100Mbps 99Mbps |
|
和室1F | 受信 | 358Mbps 431Mbps 231Mbps |
269Mbps 202Mbps 122Mbps |
273Mbps 139Mbps 209Mbps |
送信 | 146Mbps 130Mbps 138Mbps |
117Mbps 89Mbps 80Mbps |
114Mbps 72Mbps 126Mbps |
|
お風呂1F | 受信 | 453Mbps 351Mbps 297Mbps |
422Mbps 328Mbps 242Mbps |
471Mbps 404Mbps 175Mbps |
送信 | 198Mbps 165Mbps 172Mbps |
167Mbps 85Mbps 46Mbps |
137Mbps 99Mbps 139Mbps |
|
キッチン | 受信 | 432Mbps 418Mbps 216Mbps |
273Mbps 182Mbps 150Mbps |
259Mbps 218Mbps 156Mbps |
送信 | 131Mbps 100Mbps 130Mbps |
118Mbps 88Mbps 58Mbps |
149Mbps 150Mbps 72Mbps |
|
玄関1F | 受信 | 426Mbps 442Mbps 227Mbps |
352Mbps 397Mbps 230Mbps |
524Mbps 290Mbps 212Mbps |
送信 | 183Mbps 102Mbps 119Mbps |
159Mbps 129Mbps 120Mbps |
131Mbps 122Mbps 117Mbps |
|
書斎2F | 受信 | 414Mbps 426Mbps 216Mbps |
355Mbps 299Mbps 195Mbps |
446Mbps 354Mbps 212Mbps |
送信 | 135Mbps 124Mbps 89Mbps |
44Mbps 118Mbps 104Mbps |
158Mbps 106Mbps 106Mbps |
|
寝室2F | 受信 | 423Mbps 448Mbps 217Mbps |
223Mbps 185Mbps 99Mbps |
214Mbps 212Mbps 84Mbps |
送信 | 86Mbps 81Mbps 136Mbps |
25Mbps 65Mbps 88Mbps |
127Mbps 100Mbps 116Mbps |
|
子ども部屋2F | 受信 | 365Mbps 343Mbps 180Mbps |
143Mbps 160Mbps 77Mbps |
33Mbps 26Mbps 22Mbps |
送信 | 99Mbps 85Mbps 105Mbps |
42Mbps 69Mbps 48Mbps |
18Mbps 31Mbps 31Mbps |
Deco XE75の最大通信速度2402MbpsとスペックとしてはDeco X60と同じですが実効速度はDeco XE75が速く、6GHzの専用バックホールでシステム全体で安定した速度が出てるようです。
Deco間を有線LAN接続でさらに速度を向上できますが、6GHz専用バックホールが使えるDeco XE75の恩恵は少なく無理して有線接続しなくても問題ないくらいです。
6GHz帯・5GHz帯の速度比較
Wi-Fi 6Eに対応したPixel 7 Proで6GHz帯、5GHz帯で通信速度がどれくらい変わるのか比較してみました。
(書斎で3回計測しています。)
Pixel 7 Pro | 6GHz | 5GHz |
---|---|---|
受信 | 481.6Mbps 441.0Mbps 469.7Mbps |
431.5Mbps 361.3Mbps 398.2Mbps |
送信 | 159.8Mbps 146.5Mbps 216.4Mbps |
148.5Mbps 67.6Mbps 89.2Mbps |
ping | 15ms 16ms 16ms |
15ms 16ms 16ms |
5GHzよりも6GHzで通信した方が全体的に通信速度が向上していました。バックホールだけでなく末端端末でもWi-FI 6Eに接続することで安定するみたいです。
Wi-Fi 6Eに対応した端末が増えると状況は変わってくると思うので速度を重視したい端末で6GHzに接続するなど工夫するとより快適な通信環境を得ることができそうですね。
2台接続時の速度(端末有線接続)
Deco間は無線(6GHz専用バックホール)、Deco XE75とMacBook Pro 14インチを有線接続すると速度が向上し安定します。
有線と無線接続で速度を比較してみました。
Deco | XE75 有線 |
XE75 無線 |
X90 有線 |
X90 無線 |
|
---|---|---|---|---|---|
MBP 14 | 受信 | 370Mbps 359Mbps 436Mbps |
225Mbps 224Mbps 189Mbps |
353Mbps 399Mbps 354Mbps |
202Mbps 261Mbps 247Mbps |
送信 | 123Mbps 120Mbps 113Mbps |
87Mbps 86Mbps 82Mbps |
249Mbps 126Mbps 117Mbps |
136Mbps 109Mbps 48Mbps |
無線よりも間を有線で接続することで通信速度が向上します。専用のバックホールを持ってるDeco X90と比較しても遜色ありません。
Deco XE75は簡単に設定ができる
Deco XE75は専用の「Deco」アプリを使って簡単に設定が可能となっています。
モデムとDeco XE75をLAN接続して電源を入れます。
アプリから設定したい「Deco」を選んでモデムが接続可能状態になってることを確認します。
Deco XE75のLEDが青色に点灯してることを確認して接続します。
インターネットの接続タイプ(動的IP、PPPoE、静的IP、L2TP、PPTP・DS-Lite)を設定します。
モデムから直接接続する場合は「PPPoE」が一般的でプロバイダID、パスワードが必要となります。今回はV6Plusが使えるAX73からのブリッジ接続となるため「動的IP」を設定しています。
ネットワーク名とパスワードを設定して接続完了です。2台目のDeco XE75も設定を進めると自動で追加してくれますし異なるDecoを同じSSIDとして認識もできます。
設定する型式を選択してDecoの電源を入れて青く点滅してることを確認して設定を進めます。
設置場所を選択して設定完了です。
簡単に仲間に入れたり外したりできるのがDecoシリーズのメリットでもありますね。とても扱いやすいアプリで誰でも直感的に設定できるのではないでしょうか。
TP-Link Deco XE75 レビュー:まとめ
TP-Link Deco XE75は6GHz、5GHz、2.4GHzの3つのバンドを使って最大5,400Mbps、最大200台の端末の接続ができるAI対応のメッシュWi-Fiです。
- 設置場所には困らない大きさ
- Wi-Fi 6Eの高速安定通信に対応
- AIメッシュで安定接続が可能に
- Deco X60よりも速度が向上してる
- 従来のDecoを追加してメッシュを拡大
- イーサネットコネクタを3つ搭載
- アプリが使いやすくて設定しやすい
唯一のデメリットはV6プラスに対応してないところです。
- V6プラスに非対応
V6プラスに対応させるには別途V6プラスに対応しているArcher AX4800などルーターが必要となります。
TP-Link Deco XE75がおすすめな人は
では、Deco XE75はどんな人におすすめなのかまとめます。
- 新規格のWi-Fi 6Eを体感したい
- 多くのデバイスを使う環境で快適にしたい
- 少し広めのオフィスで快適なWi-Fi環境が欲しい
- 5LDKの戸建で快適なWi-Fi環境が欲しい
Deco XE75は新規格のWi-Fi 6Eをいち早く体感したい、すでにWi-Fi 6Eの端末を持ってる方、複数の端末を快適に使いたい方におすすめです。
専用バックホールに6GHz帯を使ってDeco間を通信するので端末がWi-Fi 6Eに対応してなくても通信速度が向上し安定した通信が可能で、Pixel 7 Proなど6GHz帯対応端末でさらに安定した通信ができます。
メッシュWi-Fiなので少し広めのオフィスや5LDKの2階建、3階建の戸建で使うのもおすすめです。隅々まで快適なWi-Fiの電波で埋め尽くすことができます。
我が家のような2階建5LDKならDeco XE75(2パック)でそこそこの環境を構築できるのでコストパフォーマンスはなかなか良いのではないでしょうか。
→ V6プラス対応のArcher AX73、Archer AX4800はこちら
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