Amazonのタブレット端末には多種多様なモデルがありますが、画面サイズが大きい機種として11インチのFire Max 11、10.1インチのFire HD 10を選べます。
画面サイズが似てますが端末価格がFire Max 11が34,980円、Fire HD 10が19,980円と価格差が25,000円と意外と価格差が大きいですよね。
もちろん、画面サイズだけでなく性能や使い勝手が異なるのでどちらがいいのかはFireタブレットを何に使いたいかによって選び方が変わってくると思います。
ということで、この記事ではFire Max 11とFire HD 10の違いを比較してどっちがいいのか、どう選ぶべきか、お得に買う方法も含めて書いていきます。
Fire Max 11にしようか、Fire HD 10にしようか迷ってる方は参考にしてみてください。
この記事の目次
Fire Max 11・Fire HD 10 違いを比較
本体デザイン・サイズ
Fire Max 11は11インチディスプレイ、Fire HD 10は10.1インチディスプレイを搭載した大型タイプのタブレット端末です。
本体サイズはFire Max 11が(259 x 164 x 7.5mm)、Fire HD 10が(246 x 165 x 8.6mm)で本体横幅と筐体厚みは実はFire Max 11のほうがコンパクトです。
これはベゼルの幅がFire Max 11が狭くて筐体サイズそのものを小さく抑えることができてるため。本体の厚みも0.9mmも薄くなっています。
また、筐体重量はFire Max 11は490g、Fire HD 10は434gとなっていますが、本体が薄くてコンパクトなFire Max 11のほうが操作性がいいと感じます。
操作ボタンは端末を右に持った状態で右上に集約されていて電源ボタン、音量ボタンの順番に搭載しています。
充電ポートはUSB-Cでどちらも9Wの電源アダプタが同梱してるのでこの辺りの使い勝手は同じですが、Fire Max 11は最大15Wの高速充電に対応し、15W以上の電源アダプタを使うことで素早く充電ができます。
筐体のデザインはFire Max 11はアルミ素材のユニボディを採用しサイドフレームは角張ったフラット感の強いスタイルです。
Fire HD 10はプラスチック樹脂素材を採用し丸みのあるラウンドフォルムとなっています。質感の高いのはアルミ筐体を採用したFire Max 11です。
対応周辺機器の違い
Fire Max 11は専用のキーボード付きカバー接続用の端子を搭載しています。Fire HD 10はこのような専用端子は存在しません。
この端子と専用キーボードを接続することでBluetoothではなく直接続でキーボード入力が可能となり遅延のないスムーズなタイピング作業ができます。
トラックパッドも内蔵してるのでFire Max 11はパソコンの代わりとして使うことができます。
Fire HD 10もBluetoothで外部キーボードを接続できますが動作速度がFire Max 11ほど速くないので効率性を考慮するとパソコンとして使うならFire HD 10ではなくFire Max 11を選ぶべきでしょう。
なお、スタイラスペン(USI 2.0)はFire Max 11、Fire HD 10のどちらも対応します。
手書きメモを取ったり、ノートを取ったり、お絵描きをしたりと出来ることはFire Max 11、Fire HD 10ともに同じで手書きからテキストデータ変換機能も使えます。
書き心地もほぼ同じなので使用感に違いはありません。ただし、ディスプレイの品質はFire Max 11のほうがいいので画面が見やすさの違いはあります。
また、Fire Max 11はマグネットを内蔵してるのでスタイラスペンを本体にくっ付けて持ち歩くことができるメリットがあります。Fire HD 10の本体にはくっ付かないので持ちだすことが多いと不便かもです。
ディスプレイの違い
Fire Max 11が11インチ(2,000 × 1,200 ピクセル)、Fire HD 10が10.1インチ(1,920 × 1,200 ピクセル)の液晶ディスプレイを搭載しています。
色味が少し異なってますが、Fire Max 11はTÜV-Rheinland (テゥフ ラインランド認証低ブルーライト)を搭載した目に優しいパネルで色味が少し白く、Fire HD 10は少し黄色いです。
モデル | Fire Max 11 | Fire HD 10 |
---|---|---|
世代 | 2023 | 2023 |
サイズ | 11インチ | 10.1インチ |
解像度 | 2,000 × 1,200 ピクセル(213ppi) | 1,920 × 1,200 ピクセル(224ppi) |
画面輝度 | 410 nits | 400 nits |
解像度は画面サイズの大きいFire Max 11の方が高くて画素密度は213ppiとFire HD 10の224ppiよりも劣ります。ただ、Fire Max 11の方がディスプレイの品質は高くて色鮮やかな表示ができます。
画面輝度もFire HD 10は400nitsですがFire Max 11は410nitsとわずかに明るいパネルを採用しています。
Fire Max 11、Fire HD 10ともに反射防止加工などは施されていないので光の反射はどちらもしやすく明るい場所での使うと乱反射が気になるかもしれません。
ブラウザとKindleアプリを2画面表示して画面の表示領域の違いを比較しました。
物理的に画面サイズの大きいFire Max 11の方が広くて一度に表示できる情報量が多いので2画面表示で情報がキツキツに表示される時にその恩恵を感じることができます。
とくにキーボードを接続して2画面表示で使ったり作業用として使うならFire HD 10よりもFire Max 11の方が効率よく作業が可能となります。(ただし、Fireタブレットで作業するのか?という疑問はあります。)
SoC(CPU・GPU)性能の違い
Fire Max 11、Fire HD 10ともに台湾MediaTekのSoC(システムオンチップ)を搭載しています。
Fire Max 11がMT8188J、Fire HD 10がMT8186を採用。どちらも12nmプロセスで製造されたチップでメモリはFire HD 10は3GB、Fire Max 11が4GBと余裕があります。
モデル | Fire Max 11 | Fire HD 10 |
---|---|---|
世代 | 2023 | 2023 |
SoC | Mediatek MT8188J | Mediatek MT8186A |
CPU | Cortex-A78:2.2GHz ×2 Cortex A55:2.0GHz × 6 |
Cortex-A76:2.05GHz ×2 Cortex A55:2.0GHz × 6 |
GPU | Mali-G57 MC2 | Mail-G52 MC2 |
RAM | 4GB | 3GB |
ストレージ | 64GB / 128GB | 32GB / 64GB |
プロセス | 12nm | 12nm |
どちらのSoCも高効率コアが2つ、高効率コアが6つの8コアCPUを搭載してますが、Fire Max 11のMT8188Jの方がクロック周波数が向上し処理性能が高くなっています。
ストレージ容量はFire HD 10は 32GB / 64GB ですが、Fire Max 11は 64GB / 128GB と大容量となっていて写真データや資料データもたくさん保存することができます。
Antutu(v10)で性能を計測してみました。
モデル | Fire Max 11 | Fire HD 10 |
---|---|---|
世代 | 2023 | 2023 |
SoC | Mediatek MT8188J | Mediatek MT8186 |
トータル | 414675 | 301932 |
CPU | 159821 | 131572 |
GPU | 63356 | 38256 |
MEM | 82562 | 63068 |
UX | 108936 | 69036 |
発熱 | 25°(4°上昇) | 27.7°(1°上昇) |
バッテリー | 5%消費 | 2%消費 |
Fire Max 11に搭載してるMT8188JはCPUが15%ほど性能アップ、GPUがMali-G52 → Mali-G57になることで1.7倍ほど性能アップ。メモリも4GBあることでトータル性能で30%ほど処理性能が高くなってます。
Antutuのスコアの数値はあくまで性能の目安ですが、数値が高ければ高いほどアプリの起動や表示、動作が快適となり操作性が良くなります。Fire タブレットで少しでも動作を快適にするならFire HD 10ではなくFire Max 11を選ぶべきかもしれません。
動作速度の違い
では、実際にどれくらいの動作感でFireタブレットを使えるのかsilkブラウザ、X(旧Twitter)、2画面表示機能で比較しました。
まずはFire HD 10(2023)からです。
次にFire Max 11(2023)の動作です。
比較しないと分からないくらいの動作速度の差ですが、わずかにFire Max 11の方が動作が速いでしょうか。
Fire HD 10は2023年に刷新されて動作速度が2021年モデルより改善し快適になってFire Max 11との性能差は少なく基本的にどちらもそれなりに快適に操作できます。
ただ、メモリが4GBあるFire Max 11の方がゲームの動作が安定してたり、複数のアプリを同時に使うといった負荷がかかると動作に差が出てくるはずです。
画面ロック解除の違い
Fire Max 11は生体認証として電源ボタンに指紋認証センサーを搭載しています。
Fire HD 10は生体認証を搭載してないのでパスコードを設定すると使うたびに入力を求められますが、Fire Max 11はサイドボタンに指紋認証センサーを内蔵してるので指を当てるだけで画面ロックできます。
自宅でしか使わない、子ども用のタブレットとしてなら生体認証は必要なくFire HD 10でも問題ないですが、外に持ち出すことがあるなら指でサクッと画面ロック解除が可能なFire Max 11の方が操作性が上となります。
カメラ スペック・画質の違い
Fire Max 11、Fire HD 10ともに背面にシングルカメラを搭載しています。どちらも出っ張りのあるスタイルですがFire Max 11の方が大きなレンズを搭載しています。
Fire Max 11は800万画素(1/3型)のセンサーにF/2.0の明るめのレンズ、Fire HD 10は500万画素(1/4.5型)のセンサーにF/2.2のレンズを搭載しています。
モデル | Fire Max 11 | Fire HD 10 |
---|---|---|
世代 | 2023 | 2023 |
リアカメラ | 800万画素(1/3型)・F/2.0 オートフォーカス |
500万画素(1/4.5型)・F/2.2 固定フォーカス |
フロントカメラ | 800万画素 | 500万画素 |
リアカメラの画質を比較してました。
Fire HD 10は500万画素と画素数が少ないこともあって画質がボヤっとしてますがFire Max 11は800万画素でセンサーサイズも少し大きいこともあって解像感が高いです。
デジタルズーム2倍した時の画質もFire Max 11の方がキレイになっています。
もちろんスマホのカメラと比べると劣る部分はありますが、Fire Max 11のカメラはオートフォーカスにも対応し撮影がしやすく使えるレベルの画質です。(Fire HD 10は固定フォーカスなのでピントが合いにくい)
これはリアカメラだけでなくフロントカメラも同様でFire Max 11は800万画素、Fire HD 10は500万画素なのでビデオ通話するときの画質もFire Max 11の方が高精細な画質となります。
オーディオの違いを比較
Fire Max 11、Fire HD 10ともにドルビーアトモス対応のステレオスピーカーを内蔵しています。端末を横にした状態でステレオになるように配置されています。
スピーカーの音質に違いはありません。どちらも広がりのあるサウンドを楽しめるので映画やアニメなど動画コンテンツを視聴するのに適した音質となっています。
なお、3.5mmヘッドフォンジャックはFire Max 11は非搭載ですが。Fire HD 10は搭載してるので有線イヤホンを直接して使うことができます。
通信性能の違いを比較
Fire Max 11、Fire HD 10の通信性能を比較しました。
モデル | Fire Max 11 | Fire HD 10 |
---|---|---|
世代 | 2023 | 2023 |
Wi-Fi | Wi-Fi 6 (802.11 ax) |
Wi-Fi 5 (802.11 ac) |
Bluetooth | Bluetooth 5.3 | Bluetooth 5.2 |
Fire Max 11はWi-Fi 6に対応してるので大容量のゲームデータや動画をし早くダウンロードできます。Fire HD 10はWi-Fi 5までなので通信速度に差があります。
ただ、ブラウジングやSNSなど普段使いのアプリを使ってる時に通信速度に差を体感することはないので、あまり気にしなくてもいいようにも感じます。
端末価格の違い
端末価格は以下の通りで、Fire Max 11は64GBが34,980円、Fire HD 10が32GBで19,980円です。2万円を切るのは心強いですね。
モデル | Fire Max 11 | Fire HD 10 |
---|---|---|
世代 | 2023 | 2023 |
32GB | – | 19,980円 |
64GB | 34,980円 | 23,980円 |
128GB | 39,980円 | – |
ストレージ容量を64GBに合わせるとFire HD 10が23,980円と価格差は11,000円となります。
少しでも費用を抑えたいなら32GBモデルの19,980円でFire HD 10がいいですが、64GBにするなら11,000円を追加してFire Max 11にしてもいいでしょう。
Fire Max 11・Fire HD 10 どっちがいい?
Fire Max 11は11インチ、Fire HD 10は10.1インチのディスプレイを搭載したFireタブレットです。この端末で何をしたいかによってどっちにすべきか選ぶことができます。
Fire Max 11がおすすめな人は
- 快適に使えるFireタブレットが欲しい
- 外に持ち出して使いたい(指紋認証使える)
- スタイラスペンを使うことが多い
- 専用キーボードを使って作業したい
ワンランク上のFireタブレットが欲しいならFire Max 11がいいでしょう。アルミ筐体で質感が高くてベゼルの幅が狭くて画面占有率が高く没入感あり快適です。
SoCの性能もFire HD 10より高くて4GBメモリでそこそこ快適に動作します。複数のアプリを同時に使ったり作業するならFire Max 11がいいです。
Fire Max 11はサイドボタン式指紋認証もあって外に持ち出しても安心して使えるのも魅力。生体認証のないFire HD 10は外に持ち出す気しないですが、Fire Max 11はiPadのように幅広いシーンで使えるでしょう。
ストレージも最小容量で64GB、128GBも選べるのでより多くのデータを扱う作業にも対応可能。専用のキーボードを使って作業用のタブレットとして使えます。
→ Fire Max 11を詳しく見る
Fire HD 10がおすすめな人は
- 自宅用のタブレットとして
- 子ども用のタブレットとして
- 3.5mm 有線イヤホンを使いたい
- 購入費用を抑えたい
Fire HD 10は生体認証機能がないので、基本的に自宅で使う用のタブレットとしておすすめでプライムビデオや電子書籍を自宅で楽しむのに適しています。
また、お子さん用のタブレットとしても最適です。
実際に我が家でもFIre HD 10を子どもらに渡してますが耐久性が高くて雑に扱っても壊れないですし、YouTubeも視聴可能、モンストなどのゲームもそれなりに動作するので十分すぎるくらい使えます。
何よりも価格が安めなので傷付いてもショックが少ないのがいいですよね。Fire Max 11だと少し高いので子どもに渡すのは躊躇ってしまいます。
→ Fire HD 10を詳しく見る
→ Fire HD 10・8の違いはこちら
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