戸建て一軒家に住んでるとWi-Fiの電波が届かない、通信速度が遅い、途切れる…なんてことがあってルーター1台だとどうしても厳しいところがあったりします。

そんな中で、TP-LinkよりWi-Fi 6に対応したい中継器・TP-Link RE900XDが2023年2月16日に発売します。

RE900XDは見た目がArcher AX80と同じなので要領同じでWi-Fiエリアを拡張可能で基本スペックも最大6.0Gbpsと高速なのも特徴となっています。

この記事では、TP-Link RE900XDをレビューしています。実際に使ってどうなのかメリット、デメリットも書いてるので今持ってるWi-Fiルーターを活かしながらWi-Fiエリアを広げて快適な通信環境を作りたい方は参考にどうぞ!

TP-Link RE900XDのメリット
  • 簡単にWi-Fiエリアを拡張できる中継器
  • 設置場所には困らないスタイル
  • 6.0Gbps(4804 + 1148Mbps)高速通信
  • 2.5Gb + 1Gb × 2 LANポートで有線接続も可能
  • 既存ネットワーク名を引き継いで拡張可能
TP-Link RE900XDのデメリット
  • Wi-Fi 6Eに対応していない
  • 中継器にしては少し高価かも

RE900XDはTP-LinkのWi-Fiルーターだけでなく、他社製のWi-Fiルーターとの組み合わせられるので、現在使ってるルーターだけじゃ満足できなくなった方は追加してみるのもいいかもしれません。

※この記事はTP-Linkさんより商品を提供していただき記事にしております。

TP-Link RE900XD スペック・特徴

中継器だけど高性能なスペック

Wi-Fi中継器はWi-Fiのエリアは広がるけど速度が遅かったりスペックが軽視されがちですが、RE900XDのスペックはWi-Fi 6ルーター・Archer AX80とほぼ同じ性能を持った中継機となっています。

RE900XD スペック・特徴
  • Wi-Fi 6(802.11ax/ac/n/b/g)対応
  • 5GHz:4804Mbps (802 11ax,HE160)
  • 2.4GHz:1148Mbps (802 11ax)
  • 内蔵4アンテナ + デュアルバンド + ビームフォーミング
  • 8ストリーム対応で同時接続に強い
  • OFDMA・MU-MIMOで複数端末と同時通信
  • スマホでかんたん管理(Tetherアプリ)
  • 2.5Gb × 1、1Gb × 2 LANを搭載
  • 本体サイズ:200 × 189 × 59 mm
  • 価格:税込 15,900円(実売価格)

TP-LinkのWi-Fi中継機にはコンセント直挿しタイプのRE705XやRE605Xがありますが、通信速度が5GHz帯で2402Mbpsと少し遅め(といっても遅くはないんですけどね。)、RE900XDは5GHz帯で倍となる4804Mbpsの高速通信が可能です。

TP-Link RE900XDの見た目はシンプルでリビングやオフィスのちょっとした隙間において使える中継機となっています。

TP-Link RE900XD
TP-Link RE900XD

RE900XDはシンプルな筐体デザインを採用していますが、本体の中に4本のデュアルバンドアンテナを内蔵し最大6Gbps(4804 + 1148Mbps)の高速通信が可能で戸建て一軒家でもまさに死角をゼロにできます。

マンション、アパート、4LDKの戸建ならArcher AX80が1台あればどこでも快適に繋がる接続性能がありますが、遠い部屋になるとどうしても速度が低下してしまうことがあるんですよね。

そんな不満をRE900XDを追加することで解消できます。自宅だけでなくても少し広めの事務所に設置するのもいいでしょう。

RE900XD・Archer AX80・AX73とスペック比較

RE900XD、Archer AX80Archer AX73とスペック比較しました。

RE900XD・AX80・AX73スペック比較
Archer RE900XD AX80 AX73
対応規格 802.11ax/ac/n/a(5GHz)
802.11ax/n/b/g(2.4GHz)
通信速度5GHz 4804Mbps
通信速度2.4GHz 1148Mbps 574Mbps
接続 中継機 IPv6 IPoE(IPv4 over IPv6)対応(v6プラス・OCNバーチャルコネクト・DS-Lite
アンテナ 内蔵アンテナ4つ 外部アンテナ6つ
Wi-Fi性能 デュアルバンド、MU-MIMO、OFDMA、8ストリーム デュアルバンド、MU-MIMO、OFDMA、6ストリーム
接続台数 最大100台 最大80台
有線ポート 2.5Gb LAN ×1、1Gb LAN ×2 2.5Gb WAN/LAN ×1、1Gb WAN/LAN ×1、1Gb LAN ×3 1Gb WAN ×1、1Gb LAN ×4
サイズ 200 × 189 × 59 mm 272.5 × 147.2 × 49.2 mm
価格(実売価格) 15,900円 16,800円 15,500円

RE900XDとAX80はスペックだけでなく本体サイズも同じとなっているので、単純にRE900XDはAX80から接続設定機能を省いた中継機となっていてOneMeshに対応機器同士ならメッシュWi-Fi環境の構築も可能です。

さらに、2.5Gbpsの高速有線LANポートも内蔵しているのでブリッジ接続をすることで高速インターネット回線の速度を最大限活かすことも可能となっています。

TP-Link RE900XD レビュー:外観

RE900XD パッケージ
TP-Link RE900XD

では、RE900XDをレビューしていきます。

外観デザイン・サイズ

TP-Link RE900XDは上部分が少し広がった円柱型の丸みを帯びたデザインを採用しアンテナを内蔵したシンプルなスタイルで本体カラーはホワイトを採用しています。

RE900XD
RE900XD

ルーターのArcher AX80はブラックカラー、RE900XDはホワイトカラーで分かりやすいですね。中継機となるRE900XDはリビングなどに設置する機会が増えそうなのでホワイトなのはナイスチョイスです。

Archer AX80とRE900XD
Archer AX80とRE900XD

同梱品は電源アダプタ、LANケーブルが1つに本体を安定設置させるための滑り止めが付いたスタンドが入っています。

RE900XD 同梱品一色
RE900XD

RE900XDの本体下にスタンド取り付けするためのフックがあります。

スタンド取り付け(縦置き)

RE900XDは縦置きすることで狭いスペースに設置可能です。意外とルーター、中継機は設置場所に困ったりしますが、RE900XDなら狭い場所にスマートに縦置きできるのがいいところです。

RE900XD 縦置き
RE900XD 縦置き

背面部分にもスタンドを取り付けることができます。

RE900XD 背面部分にスタンド取り付け
スタンド取り付け(横置き)

横置きも可能です。

RE900XDを横置き
RE900XDを横置き

横置きすると設置面積を取ってしまいますが、高さのない棚にRE900XDを忍ばせるように設置できるので意外と使えるんですよね。このような背の低い棚に置いてWi-Fiエリア拡張もおすすめです。

RE900XDを横置き 棚に設置
棚の中に設置できる

ちなみに、RE900XDは壁掛けにも対応してるのでコンセント直付けの中継機のようにスペースを節約しながらの設置ができます。

RE900XD ちょっとしたスペースに設置する
RE900XD 省スペース設置

(↑ 壁掛けしてないですが隙間に置けるのは嬉しいです。)

筐体の大きさは(200 × 189 × 59 mm)と片手で持てるコンパクトなサイズ感で重量は大きさのわりに軽めです。

RE900XD サイズ感
コンパクトなサイズ

縦置きでスマートにRE900XDを設置可能です。

RE900XD デザイン(正面)
RE900XD デザイン(正面)

RE900XDは本体サイド上部分に状態を確認できるLEDを搭載しています。

RE900XDのLEDインジゲーター
状態をLEDの色で確認できる

LEDはタイムスケジュールで夜中は消灯することもできるので寝室でも使いやすい仕様となっています。

ポート数と機能について

RE900XDは2.5Gbps LANポートを1つ、1Gbps LANポート2つ、合計3つのイーサネットポートを搭載しています。

RE900XD ギガビットLANポート
3つのイーサネットポート

ルーターとRE900XDを有線接続するブリッジモードにするとさらに安定した通信速度を得られます。

また、ブリッジモードでなくてもRE900XDとパソコンを有線接続するだけでも通信速度が向上するのでYouTubeのアップロードをするときに意外と便利だったりします。

電源アダプタは横出しタイプとなっています。

RE900XD 電源アダプタ
RE900XD 電源アダプタ

壁コンセントなら干渉することなく接続が可能ですが、電源タップだと形状によっては隣のコンセントと干渉するので電源タップの形状は気をつけた方がいいでしょう。

TP-Link RE900XD レビュー:通信速度

Wi-Fiエリアを拡張後の速度比較

TP-Link RE900XDは中継機なのでモデムが近くになくても母艦となるWi-Fiルーターのエリア内であればどこにでも置いてWi-Fiエリアを拡大することができます。

(もちろん、隅っこだと速度が低下するので程よい距離のところに置くのが快適に使えるコツです。)

TP-Link RE900XD
TP-Link RE900XD

では、RE900XDの性能・通信速度を確かめていきます。

通信速度の計測条件
  • ルーター:Archer AX80 + RE900XD
  • 計測端末:iPhone 14
  • 環境:戸建て2階建て(5LDK)
  • 光回線:ドコモ光 × GMO光
  • 契約:IPv6 IPoE(V6プラス)

我が家はドコモ光GMOのV6プラスを契約しています。この条件で接続をして実際に通信速度をGoogleのスピードテストで計測してみました。(最近、光回線の速度が低下気味なんですよね…)

上:受信速度、下:送信速度

お風呂場の上部分(1階と2階の間)にテレビアンテナや光回線のケーブルを引き込み空間にモデムとArcher AX80を設置、RE900XDをリビングに設置してますが家全体で速度が平均的に出ています。

iPhone 14Pixel 7 ProXperia 5 IVでRE900XD + AX80だけでなくAX80の単体での速度も計測してみました。

通信速度の比較
iPhone 14
Pixel 7 Pro
Xperia 5 IV
RE900XD + AX80 AX80 単体
リビング1F 受信 201 Mbps
276 Mbps
151 Mbps
53.3 Mbps
124 Mbps
20.1 Mbps
送信 43 Mbps
99 Mbps
20 Mbps
83.7 Mbps
112 Mbps
1.31 Mbps
和室1F 受信 255 Mbps
326 Mbps
159 Mbps
186 Mbps
289 Mbps
132 Mbps
送信 63 Mbps
75 Mbps
73 Mbps
41 Mbps
200 Mbps
103 Mbps
お風呂1F 受信 271 Mbps
300 Mbps
205 Mbps
262 Mbps
367 Mbps
226 Mbps
送信 94 Mbps
135 Mbps
125 Mbps
142 Mbps
137 Mbps
118 Mbps
キッチン 受信 303 Mbps
344 Mbps
89.6 Mbps
55.8 Mbps
208 Mbps
12.4 Mbps
送信 77 Mbps
81 Mbps
99 Mbps
101 Mbps
147 Mbps
13.5 Mbps
玄関1F 受信 445 Mbps
434 Mbps
287 Mbps
520 Mbps
450 Mbps
275 Mbps
送信 199 Mbps
120 Mbps
136 Mbps
116 Mbps
124 Mbps
194 Mbps
書斎2F 受信 256 Mbps
260 Mbps
144 Mbps
320 Mbps
292 Mbps
155 Mbps
送信 194 Mbps
110 Mbps
113 Mbps
154 Mbps
126 Mbps
96.3 Mbps
寝室2F 受信 240 Mbps
288 Mbps
68 Mbps
83.6 Mbps
215 Mbps
51.4Mbps
送信 46 Mbps
110 Mbps
73 Mbps
109 Mbps
137 Mbps
78 Mbps
子ども部屋2F 受信 238 Mbps
258 Mbps
61 Mbps
44.3 Mbps
26.0 Mbps
15.8 Mbps
送信 57 Mbps
69 Mbps
7.7 Mbps
26.2 Mbps
4.83 Mbps
15.9 Mbps

Archer AX80単体だと遠い子ども部屋になると速度が低下して10〜50Mbpsほどですが、RE900XDでWi-Fiエリアを拡張すると60〜250Mbpsに速度が速くなりました。

中継機を使うと全体的な速度、送信速度は落ちる傾向がありますが、通信できるエリアが広がるの全体的な満足度を上げることができます。

Ethernet接続の有無による速度比較

RE900XDの隣にMacBook Air(M2)を置いて無線で通信速度を計測してみました。

通信速度比較(無線)
受信
送信
RE900XD + AX80 AX80 単体
1回目 283 Mbps
52.9 Mbps
168 Mbps
89.1 Mbps
2回目 269 Mbps
28.4 Mbps
189 Mbps
75.4 Mbps
3回目 258 Mbps
53.2 Mbps
197 Mbps
58.4 Mbps

距離的には(MacBook Air ⇄ AX80)の距離と(RE900XD ⇄ AX80)の距離はほぼ同じで中継機を介した方が下り速度は向上し、上り速度が少し落ちてしまうみたいですね。

どっちがいいか、ってところでしょうか。普通にブラウジングをするくらいなら下り速度が速い方が快適ですし、YouTubeの動画をアップロードするならルーターに直接接続した方いいかもです。

では、RE900XDとMacBook Airを有線接続したらどうなるか計測してみました。

RE900XDとEthernet接続
RE900XDとEthernet接続
通信速度比較
受信
送信
RE900XD(有線でMac接続) + AX80 RE900XD(無線でMac接続) + AX80
1回目 392 Mbps
104.5 Mbps
283 Mbps
52.9 Mbps
2回目 309 Mbps
105 Mbps
269 Mbps
28.4 Mbps
3回目 357 Mbps
72.6 Mbps
258 Mbps
53.2 Mbps

スゴイ。めちゃくちゃ通信速度が速くなりました。

RE900XDとAX80が無線で通信してたとしてもRE900XDとMacBook Airが有線LANで接続してれば速度は大幅に向上しました。仕事場の隣にRE900XDを置くことで作業効率が向上すること間違いなしですね。

RE900XDは簡単に設定ができる

RE900XDは専用アプリ「TP-Link Tether」を使って設定が可能です。

Tether
Tether

起動したら「マイデバイス」の「+」をタップして「中継機」を選んで設定を進めます。

TP-Link Tether マイデバイス
Tether デバイスの種類を選択してください

RE900XDの電源をONにしてLEDステータスが青色になったのを確認します。

RE900XD  スタンバイモード

中継機を探しています…から「接続」します。

Tether LEDステータスの確認
Tether WI-Fiネットワークに接続

TetherとRE900XDが接続したらローカルアカウントのパスワードを作成します。設定画面にアクセスする時に必要となるパスワードでTP-Linkのサービスを利用するためにログインするためのアカウントとは別です。

Tether 中継機を探しています
Tether RE900XD ローカルアカウントの作成

拡張する既存のWi-Fiネットワークを選択して既存ネットワークのパスワードを入力します。今回はArcher AX80を拡張しています。

Wi-Fi ネットワークの拡張 2.4GHz
Wi-Fi ネットワークの拡張 2.4GHz パスワード

同じように5GHz帯の既存ネットワークを選択してパスワードを入力します。

Wi-Fi ネットワークの拡張 5GHz
Wi-Fi ネットワークの拡張 5GHz パスワード

これで設定が完了です。

既存ネットワーク名、パスワード名を引き継ぎながらWi-Fiネットワークの拡張が完了です。同じネットワーク名をそのまま使えるのは設定し直す必要がないのでとても便利ですね。

TP-Link RE900XD レビュー:まとめ

RE900XD
RE900XD

TP-Link RE900XDは5GHz、2.4GHzの2つのバンドを使って最大6Gbpsの高速通信ができる中継器で、見た目が完全にルーターそのものですが汎用性のあるスタイルでどこにでも設置して使うことができます。

TP-Link RE900XDのメリット
  • 簡単にWi-Fiエリアを拡張できる中継器
  • 設置場所には困らないスタイル
  • 6.0Gbps(4804 + 1148Mbps)高速通信
  • 2.5Gb + 1Gb × 2 LANポートで有線接続も可能
  • 既存ネットワーク名を引き継いで拡張可能

戸建ての広い家になるとルーター単体では全ての部屋を良質なWi-Fi電波で満たすのは難しいですが、RE900XDの中継機があればWi-Fiエリアを広げてどこでも満遍なく快適なデータ通信ができる環境を作り出せます。

有線接続をすればワンランク上の通信速度を手に入れることもできます。

TP-Link RE900XDのデメリット
  • Wi-Fi 6Eに対応していない
  • 中継器にしては少し高価かも

RE900XDは中継機にしては速度も速くて快適なのでデメリットらしいデメリットはないですが、あえて言うなら最新規格のWi-Fi 6Eに対応していないことくらいでしょうか。

そもそも、Archer AX80も対応してないですし。あと、価格が中継機にしては高価なので最初からWi-Fi環境を構築するならDeco X50などメッシュWi-Fiを選んだ方がいいかもしれません。

(ただし、V6プラス IPoEの光回線を使う場合はWi-Fi 6のDecoシリーズでは現時点ではDeco X50しか対応してないので通信性能がより高速なArcher AX80Archer AX73Archer AX4800を組み合わせられるRE900XDの存在価値は高くなります。

RE900XDがおすすめな人は

では、RE900XDはどんな人におすすめなのかまとめます。

RE900XD おすすめな人は
  • 戸建て一軒家に住んでいる
  • あと少しエリアを広げたい
  • すでにArcherを使ってる
  • すでに他社ルーターを使ってる

アパート、マンションに住んでる人はルーター単体で十分エリアをカバーできるので、基本的に戸建て住宅に住んでいる方、広めのオフィスであと少しエリアを広げたい時にRE900XDを追加するのがおすすめです。

作業する用のパソコンの隣にRE900XDを置いて通信速度を高めて効率を上げるのもいいかもですね。

他社ルーターの拡張もできますが、TP-LinkのArcherシリーズと相性が良くてV6プラスを契約してるならArcher + RE900XDは最高の組み合わせとなりますよ。

→ RE900XDと同じ規格のArcher AX80はこちら

もし、最新規格のWi-Fi 6Eを使いたいならメッシュWi-FIのDeco XE75を選ぶことになります。

Deco XE75はこちら

強力なルーターがいいなら外部アンテナを搭載しているArcher AX73がおすすめです。

TP-Link おすすめのWi-Fi ルーターはこちら