マイクロソフトがSurface Pro X、Surface Pro 7を発表しましたが、小型軽量サイズで独自プロセッサを搭載した「Surface Pro X」がかなり気になってしまいますよね…!
これは廃止されたMacBook 12インチの後継機種なんじゃないかと思ってしまうタイミングの良さ。マイクロソフト、やるじゃん。
ということで、ここではSurface Pro X、Surface Pro 7/6のデザイン、スペック、価格の違いを比較してみたいと思います。旧モデルからの乗り換えを検討している方も参考に是非。
この記事の目次
Surface Pro X・Pro 7・Pro 6 スペックの違いを比較
Surface Pro XはMicrosoftの独自プロセッサ(ARMアーキテクチャをベースとしている)を搭載した新世代型の2 in1 PCとなっていますが、Surface Pro 7はIntelプロセッサを搭載した従来型の2 in1 PCです。
スペックの違いを比較
スペックの違いをまとめるとこんな感じ。
Surface Pro X | Surface Pro 7 | Surface Pro 6 | |
ディスプレイ | 13インチ(ベゼルレスディスプレイ) | 12.3 インチ | |
解像度 | 2880 x 1920ピクセル | 2736 x 1824ピクセル | |
CPU | Microsoft SQ1/SQ2プロセッサ(ARM base) | 第10世代Intel Coreプロセッサ | 第8世代Intel Coreプロセッサ |
RAM | 8GB・16GB | 4GB・8GB・16GB | 8GB・16GB |
SSD | 128GB、256GB、512GB(交換可能なSSD) | 128GB、256GB、512GB、1TB | |
カメラ | リア:1,000万画素、フロント:500万画素 | リア:800万画素、フロント:500万画素 | |
サイズ | 287 x 208 x 7.3 mm | 292 x 201 x 8.5 mm | |
重量 | 774g | 775g | |
ポート | USB-C × 2、Surface専用の充電ポート | USB-C × 1、USB-A × 1、Surface専用の充電ポート | USB-A × 1、Surface専用の充電ポート |
スタイラスペン | Surface Slim Pen(Surfaceキーボードに収納可能) | Surface Pen 1 | |
オーディオ | Dolby Audio Premium(2Wステレオスピーカー) | Dolby Audio Premium(1.6Wステレオスピーカー) | |
バッテリー駆動時間 | 最大13時間 | 最大10.5時間 | 最大13.5時間 |
通信性能 | Wi-Fi 5(ac)、LTE Advanced Pro、Bluetooth 5.0 | Wi-Fi 6(ax)、Bluetooth 5.0 | Wi-Fi 5(ac)、Bluetooth 4.2 |
価格 | 999ドル | 749ドル(99,800円) | 139,800円 |
発売日 | 2019年11月5日(米国) 2020年1月(日本) |
2019年10月22日 | 2018年10月 |
Surface Pro Xは独自プロセッサを搭載しLTE通信に対応するなど新機能が満載ではありますが、価格が999ドル(約107,000円)と価格が抑えられているんですね。
また、Surface Pro 7もSurface Pro 6よりも値下げされていて約10万円で購入することができるようになっています。これは…イイですね。
Surface Pro X・Pro 7 デザインの違い
Surface Pro Xの本体デザインは基本的にSurface Pro 7と同じですが、Surface Pro Xは筐体の厚みが8.5 mm → 7.5mmと薄くなり、キックスタンドを開いた部分は5.3mmほどのサイズになっています。
Surface ProはiPad Proと比べると厚みがあるなーって思ってましたが、それを改善してきましたね。また、画面のベゼルが狭くなっているので本体サイズを抑えながら画面の大型化しています。
どちらもキックスタンド型の2 in1 PCとなっていますが、従来型のSurface Proってデザインが少し古臭くなってきていましたが、Surface Pro Xの登場でリフレッシュし格好いい感じになりましたね。
Surface Pro X | Surface Pro 7 | Surface Pro 6 | |
ディスプレイ | 13インチ | 12.3インチ | |
サイズ | 287 x 208 x 7.3 mm | 292 x 201 x 8.5 mm | |
重量 | 774g | 775g | |
筐体素材 | 陽極酸化アルミニウム | シグネチャー一体型マグネシウム | |
本体カラー | マットブラック | プラチナ、マットブラック | プラチナ、ブラック |
本体サイズはほぼ同じですが筐体の厚みが薄くなっているので、持ちやすそうでイイですよね。気になります。
なお、筐体の素材はSurface Pro 7はマグネシウムを採用していますが、Surface Pro Xはアルミニウムとなっています。なので、質感はかなり異なることになりそう。実機で確認してみたいところ。
外部ポートの違い
外部ポートの違いは以下のとおり。
- Surface Pro X:USB-C × 2、Surface Connect、Surface キーボードコネクタ、nanoSIM
- Surface Pro 7:USB-C × 1、USB-A × 1、Surface Connect、Surface キーボードコネクタ、microSDXCカードリーダー、3.5 mm ヘッドフォン ジャック
Surface Pro XはUSB-AやmicroSDXCカードリーダーを廃止、USB-Cを2ポート搭載してLTEモバイル通信にも対応しnanoSIMを入れることが可能に。
microSDXCカードリーダーが廃止ってことはストレージ容量を気軽に増やすことができなくなった…ということですね。
Surface Pro XはSSDの交換ができる
その代わり、Surface Pro XのSSDは取り外しができるようになっていて、あとからストレージ容量を変更することが可能に。
気軽に交換できるわけではないですが、どうしても容量が足りなくなってしまった時にSSDを交換できる手段があるのは有り難い仕様ですよね。
ディスプレイの違い
Surface Pro Xは13インチ、Surface Pro 7は12.3インチのPixelSenseディスプレイを搭載しています。見た目からSurface Pro Xのディスプレイはベゼルレスになって画面占有率が高くなっているのが分かります。
なかなかカッコイイのでは?というか、Surface Pro Xが欲しい。
Surface Pro X | Surface Pro 7 | Surface Pro 6 | |
ディスプレイ | 13インチ(10ポイントマルチタッチ) | 12.3インチ(10ポイントマルチタッチ) | |
アスペクト比 | 3:2 | ||
解像度 | 2880 x 1920ピクセル(267PPI) | 2736 x 1824ピクセル(267PPI) | |
画面輝度 | 450nits | – |
解像度は画面サイズが大きくなったことで少しだけ増えてますが、画素密度は267ppiと同じとなっています。
CPUの違い・性能を比較
Surface Pro 7はIntelの第10世代 Coreプロセッサ、Surface Pro Xはマイクロソフト独自のSQ1/SQ2プロセッサを搭載しています。
Surface Pro X | Surface Pro 7 | Surface Pro 6 | |
CPU | Microsoft SQ1/SQ2プロセッサ(ARM base) | 第10世代Intel Coreプロセッサ Core i5-1035G4(2コア) Core i5-1035G4(4コア) Core i7-1065G7(4コア) |
第8世代Intel Coreプロセッサ Core i5-8250U(4コア) Core i7-8650U(4コア) |
GPU | Adreno 685/690 | UHD or Iris Plusグラフィックス | UHDグラフィックス |
RAM | 8GB・16GB | 4GB・8GB・16GB | 8GB・16GB |
SSD | 128GB、256GB、512GB(交換可能なSSD) | 128GB、256GB、512GB、1TB |
SQ1プロセッサはマイクロソフトが開発ですがQualcommのSnapdragon 800シリーズをベースとしていて、独自のAIエンジン、カスタマイズGPUを組み合わせられて誕生したチップになっているとか。
このSQ1プロセッサは、Surface Pro 6に採用されていた第8世代のCoreプロセッサよりも1Wあたりの処理能力が3倍に引きげられているそうで、省電力かつパワフルなプロセッサになっているようです。
過去にマイクロソフトはARMプロセッサを搭載したSurface RTというモデルがありましたが、再挑戦…ってところでしょうか。
Surface RTは6年も前のデバイスですしSoCの性能が格段に向上していますし、マイクロソフトがわざわざ独自開発したSQ1プロセッサを搭載することでARMアーキテクチャに最適化することができたのでしょう。
なお、2020年10月にSurface Pro XのにSQ2プロセッサを搭載した上位モデルが発売となります。SQ2プロセッサの性能は未知数ですが、従来のSQ1プロセッサよりもマルチタスク性能が大幅に向上しているとのこと。
Surface Pro XはLTEモバイル通信に対応
Surface Pro XはLTE Advanced Proに対応しモバイル通信が可能となり、nanoSIMカードを入れるかeSIMを契約することでテザリングしなくてもどこでも、いつでもインターネットに接続して作業ができちゃう。
MacBookで叶えて欲しかった僕たちの夢がSurface Pro Xでついに実現します。
Surface Pro X | Surface Pro 7 | Surface Pro 6 | |
Wi-Fi | Wi-Fi 5(ac) | Wi-Fi 6(ax) | Wi-Fi 5(ac) |
Bluetooth | 5.0 | 4.2 | |
LTE | LTE Advanced Pro(Band 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 13, 14, 19, 20, 25, 26, 28, 29, 30, 38, 39, 40, 41, 46, 66)、eSIMに対応 | – |
ただし、Surface Pro Xは超高速通信規格のWi-Fi 6(ax)には非対応でWi-Fi 5(ac)に対応。Surface Pro 7はWi-Fi 6(ax)での超高速通信ができるので非常に悩ましい問題となりそうです。
Surface Slim Penはキーボードに収納可能に
Surface Pro Xのスタイラスペンは新型の「Surface Slim Pen」に生まれ変わってタイプカバーの上部に収納・充電ができるようになっています。
使わない時は完全に隠すことができる…。
これはスゴイ。考えましたね。iPad ProのApple Pencil(第2世代)は本体に装着できるようになりましたが、カバンの中に雑に放り込むと外れてしまいますが、Surface Pro Xならペンを紛失するということはなくなりそう。
ただ、充電ってキーボードの「Surface Pro X Keyboard」がない場合はどうやってるんだろう?必須になるのかな。ちょっと謎です。
カメラ性能の違い
Surface Pro Xのリアカメラは800万画素から1000万画素に高画素化し、4K動画撮影にも対応しています。
Surface Pro X | Surface Pro 7 | Surface Pro 6 | |
リアカメラ | 1,000万画素(4K動画撮影に対応) | 800万画素 | |
インカメラ | 500万画素(Windows Hello 顔認証に対応) |
もちろん、インカメラも搭載されていて顔認証のWindows Helloによる画面ロック解除もできるようになっています。
端末価格と発売日
Surface Pro 7の端末価格は大幅に値下げされていて下位モデルなら99,800円〜で購入可能となっています。(ただし、メインメモリが4GBだけど)
Surface Pro X | Surface Pro 7 | Surface Pro 6 | |
ディスプレイ | 13インチ | 12.3 インチ | |
CPU | Microsoft SQ1/SQ2 | 第10世代Intel Core i5 | 第8世代Intel Core i5 |
メインメモリ | 8GB(16GB増設可) | 4GB(8/16GB増設可) | 8GB(16GB増設可) |
ストレージ | 128GB(256/512GB変更可) | 128GB(256/512GB・1TB変更可) | 128GB(256/512GB・1TB変更可) |
価格 | 142,780円〜241,780円 | 109,780円〜295,680円 | 139,800円〜 |
発売日 | 2020年1月14日 | 2019年10月22日 | 2018年10月 |
完全新設計のSurface Pro Xは128GBのストレージと8GBのメインメモリを搭載したモデルは142,780円からとなっています。
上位のSQ2プロセッサ・256GBのストレージと16GBのメインメモリを搭載したモデルはは204,380円なので、一気に価格が高くなります。
また、キーボードの「Surface Pro X Keyboard」やスタイラスペンの「Surface Slim Pen」も併せて買うとプラス5万円ほどの追加費用が必要となります。
Surface Pro XとSurface Pro 7のどっちを選ぶ?
現時点ではSurface Pro 7の方が普通に使えるのでおすすめです。
というのも、Surface Pro XはSurface Pro XはARMプロセッサを搭載した端末となっていて通常のWindowsのソフトウェアはネイティブで動作はしません。
ブラウザのedgeなど基本的なアプリはすでにARMに対応しているので、問題なく快適に使うことができます。
非対応のアプリでも32bitのアプリであればエミュレーターを使って動作します。ただ、動作が少しだけ遅いなどの問題があったり、動作しないなどの問題があるので注意です。
ただ、最近はARMに対応しているアプリも増えて、OSも安定してきてるので使いやすくなってきています。
また、2020年11月に64bitのソフトウェアのエミュレーターがベータ版で解禁されるので、近いうちで全てのWindowsのソフトウェアが使えるようになります。
以前に比べるとSurface Pro Xも使いやすくなってきているので、モバイル回線を使ってデータ通信をしたり、アクティブに使いたい。また、Surface Pro Xの方が画面が大きい割に筐体が軽くて使いやすいのでマニアックなアプリを使う予定がないならSurface Pro Xの方がいいのかもしれません。
AppleがMacBook 12インチを2019年6月に廃止して小型PCの枠に大きな穴があいてしまいました。その穴にぴったりとSurface Pro Xを納めてきたマイクロソフトの戦略はなかなかのもの。(時期的に偶然だった可能性もあるけど)
Surface Pro Xを実際に使ってレビューしました。
Surface Go2のレビューはこちらをどうぞ。
まだ、ラインナップの中にはいますがスペックアップしなかったのはちょっと悲しいような。
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