MacBook Pro 13インチ(2017・Touch Barなし)はMacBook Proの低価格モデルとしてラインナップされてましたが、2019年の下位・MacBook Pro 13インチ(1.4GHz)の登場によって下位モデルもTouch Barを搭載しました。
タッチバーを搭載していないモデルといえばMacBook Air(2019・2018)ですが、MacBook Pro 13インチ(2017)の方がCPUプロセッサの性能が高いので、この世代のモデルを中古で買うなら選択肢としていいのかなと感じます。
ここではMacBook Pro 13インチ(2017・Touch Barなし)のデザイン・サイズ・スペック・使いやすさをレビューしています。なお、2017年モデルのMacBook Pro 13インチのTouch Barなしの最終モデルとなっています。
この記事の目次
MacBook Pro 13インチ(2017)の特徴
MacBook Pro 13インチ(2017・Touch Barなし)はIntel Core i5 2.3GHzのデュアルコアプロセッサを搭載し、Touch Barではなく通常のファンクションキーを採用したエントリーモデルなMacBook Proとなっています。
- サイズ:13.3インチ(2,560 x 1,600ピクセル)
- CPU:Intel Core i5 2.3GHz(デュアルコア)
- GPU:Intel Iris Graphics 640(iGPU)
- ストレージ:256GB
- メインメモリ:8GB 2,133MHz LPDDR3
- ポート:USB-C ×2(Thunderbolt 3対応)
- Wi-Fi:802.11ac
- Bluetooth:4.2
- 本体サイズ:30.41 × 21.24 × 1.49 cm
- 重量:1.37kg
MacBook Pro 13インチ(2016・TBなし)→(2017・TBなし)の違いはCPUが第6世代 Skylakeプロセッサ → 第7世代 KabyLakeになって性能が向上したところです。
トータルでCPUの性能が20%、GPUが5%向上しています。メインメモリのクロック周波数も1,866MHz → 2,133MHzと高速化し、体感で動作速度が向上しています。
MacBook Pro 13インチ(2016)からの乗り換えは微妙なところですが、タッチバーなしの端末は2017年モデルが最後です。長くこのタイプのデザインを使いたいならMacBook Pro 2017に乗り換えて延命してもいいかもしれません。
MacBook Pro 13インチ(2017・TBなし)中古で買う?
MacBook Pro 13インチ(2017・TBなし)の販売は終了していますが、中古で買うことができます。
CPUの性能だけで見るならMacBook Air 2019/2018よりも高いので、安くてそこそこの処理ができるモデルを求めるならMacBook Pro 13インチ(2017)のタッチバーなしという選択肢はアリです。
MacBook Proの中古は楽天かYahoo!ショッピングで探すことができます。
最新のMacBook Pro 13インチはTouch Barを搭載したモデルとなっています。
MacBook Pro 2017・2016 スペックの違いを比較
MacBook Proは2016年モデルと2017年モデルで見た目はの違いはありませんが、基本性能は向上していて明確な違いがあります。
MacBook Pro 13インチの2017年モデルは2016年モデルよりもCPUとRAMの世代が新しく基本性能が向上しています。
- 第6世代 Skylake → 第7世代 KabyLake
- 1,866MHz LPDDR3 → 2,133MHz LPDDR3
Intelの第7世代KabyLakeに強化、メインメモリの転送速度が速くなったことで2016年モデルよりも2017年モデルの方が高速処理ができるようになっています。
ストレージに128GBが新たに追加されて最低購入価格が少しだけ下がりましたが256GBモデルは価格が高くなってしまいました。
MacBook Pro タッチバーなし 2017 |
MacBook Pro タッチバーなし 2016 |
MacBook Pro 2015 |
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ディスプレイ | 13.3インチ 2,560 x 1,600ピクセル 227ppi 広色域(P3) |
13.3インチ 2,560 x 1,600ピクセル 227ppi – |
|
CPU | 2.3GHz デュアルコア Core i5 第7世代 KabyLake |
2.0GHz デュアルコア Core i5 第6世代 Skylake |
2.7GHz デュアルコア Core i5 第5世代 Broadwell |
GPU | Iris Plus Graphics 640 | Iris Graphics 540 | HD Graphics 6100 |
RAM | 8/16GB 2,133MHz LPDDR3 | 8/16GB 1,866MHz LPDDR3 | 8GB 1,600MHz LPDDR3 |
FaceTimeカメラ | 720p FaceTime HDカメラ | ||
外部ディスプレイ | 4Kディスプレイ@60Hz × 2 5Kディスプレイ@60Hz × 1 (十億色以上対応応) |
4Kディスプレイ@60Hz × 2 (数百万色以上対応) |
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ワイヤレス | 802.11a/b/g/n/ac Bluetooth 4.2 |
802.11a/b/g/n/ac Bluetooth 4.0 |
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外部ポート | USB-C × 2 3.5mmヘッドフォンジャック |
USB-A × 3 Thunderbolt × 2 MagSafe 2 SDXCカードスロット 3.5mmヘッドフォンジャック |
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拡張性 | Thunderbolt 3(40Gbps) USB 3.1 Gen 2(10Gbps) DisplayPort |
Thunderbolt 2(20Gbps) USB 3.0(5Gbps) DisplayPort |
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オーディオ | ハイダイナミック ステレオスピーカー 2つのマイクロフォン |
ステレオスピーカー 2つのマイクロフォン |
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バッテリー駆動時間 | 10時間のインターネット閲覧 10時間のiTunesムービー再生 |
10時間のインターネット閲覧 12時間のiTunesムービー再生 |
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バッテリー容量 | 54.5Wh | 74.9Wh | |
高さ 幅 奥行き 重量 |
1.49 cm 30.41 cm 21.24 cm 1.37 kg |
1.8 cm 31.4 cm 21.9 cm 1.58 kg |
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カラー | シルバー、スペースグレイ | シルバー | |
価格 | 128GB:142,800円 256GB:164,800円 512GB:186,800円 1TB:230,800円 |
256GB:148,800円 | 128,800円 |
MacBook Pro 13インチは2017年モデルまで下位・上位モデルともにデュアルコアプロセッサなので大きな性能向上はありませんが、MacBook Pro 13インチ(2018)よりクアッドコアプロセッサとなり大幅に処理性能を向上を果たしています。
CPUの性能は約20%向上
下位モデルのMacBook Pro 13インチ(2017)と(2016)のCPUプロセッサの性能をGeekbench 4で比較してみました。
モデル | MacBook Pro 2017 | MacBook Pro 2016 |
---|---|---|
CPU | 第7世代 Kabylake-U デュアルコア 2.3GHz Core i5-7360U | 第6世代Skalake-Y デュアルコア 2.0GHz Core i5-6360U |
シングルコア | 4461 | 3144 |
マルチコア | 9445 | 7633 |
第6世代Skylake(Core i5-6360U 2.0GHz)から第7世代Kabylake(Core i5-7360U 2.3GHz)になったことでCPUの性能が約20%向上しています。コア数が同じなのに20%も性能が向上しているのは大きいです。
なお、上位モデルのTouch Barありのモデルに搭載しているCore i5は熱電力設定(TDP)が15W → 28Wと高いのでバッテリー駆動時間が短いです。なので、少しでも電池持ちを伸ばして使いたいなら下位モデルを選ぶのがおすすめ。
GPUの性能は約5%向上
MacBook Pro 13インチ(2017)は第7世代 KabyLakeプロセッサを採用したことで内蔵GPUもIntel Iris Plus Graphics 640に進化して約5%の性能が向上しています。
モデル | MacBook Pro 2017 | MacBook Pro 2016 |
---|---|---|
CPU | Intel Iris Plus Graphics 640 | Intel Iris Graphics 540 |
OpenCL | 29299 | 28036 |
Metal | 25722 | 24516 |
少しだけ性能が向上しているでしょうか。体感で感じることができないレベルの性能アップといえるかもしれませんが、少しでも性能が上がっているのは喜ばしいことです。
SSDの性能はほぼ同じ
SSDストレージはデータ転送速度は速いです。規格によっても速度が異なりますがMacBook Pro 13インチは2016年モデル以降は高性能なストレージを採用しています。
MacBook Pro 13インチの2017と2016でSSDの転送速度を計測してみました。
モデル | MacBook 2017 | MacBook 2016 |
---|---|---|
書き込み | 1271.6MB/s | 1288.7MB/s |
読み込み | 2238.4MB/s | 2198.8MB/s |
2015年から2016年モデルになった時はSSDストレージの性能が向上し体感速度も上がりましたが、MacBook Pro 13インチの2017年モデルのSSDは2016年モデルとほぼ同じ性能となっているようです。
メインメモリの転送速度が向上
MacBook Pro 13インチ(2017)のメモリの規格は1,866MHz LPDDR3から2,133MHz LPDDR3になって一度に転送できるデータ量が増えています。
NovabenchでRAMの転送速度を比較してみると…
モデル | MacBook 2017 | MacBook 2016 |
---|---|---|
スコア | 182 | 175 |
転送速度 | 9288MB/s | 7931MB/s |
転送速度が約17%も向上していました。ちょっとした差なのですが8GBの容量しかない標準モデルにとってはこのちょっとした転送速度の差が体感速度に違いが出てきます。
アプリの起動速度も向上
MacBook Pro 13インチ(2017)と(2016)でAdobe Illustrator CC(200MBのファイルを開く)とPhotoshop CC(50MBのRAWデータを開く)の起動時間を比較してみました。
モデル | 13インチ MacBook Pro 2017 | 13インチ MacBook Pro 2016 |
---|---|---|
Illustrator CC 200MBファイル | 30.12秒 | 35.43秒 |
Photoshop CC 50MBのRAWデータ | 11.19秒 | 11.91秒 |
Photoshopに関してはさほど差がありませんでしたが、Illustratorの起動は5秒ほど起動時間を短縮することができました。誤差範囲なのかもですが、全体的な動作が2017年モデルの方が速くなっているように感じます。
MacBook Pro 13インチ(2017)レビュー
では、MacBook Pro 13インチ(2017・Touch Barなし)の外観を見ていきます。といっても2016年モデルとの違いはありません。
パッケージと付属品
MacBook Proのサイドビュー写真が印刷されたパッケージとなっています。
蓋を開けると本体がドンと登場です。今回購入したのもスペースグレイモデルです。
付属品は61Wの電源アダプタ、USB-Cケーブル、説明書、Appleのステッカーが入っています。
MacBook Pro 13インチ(2017)は61Wの充電器を使うことで急速充電することが可能となっています。
なお、サードパーティの充電アダプタを使うことで最新iPhoneを急速充電しながらMacBook Proを充電することもできます。2台同時接続だと電源出力が少し落ちてしまいますが急いで充電する必要がないなら便利ですよ。
https://sin-space.com/entry/ankey-pa-d5
https://sin-space.com/entry/ravpower-rp-pb201
本体の外観
MacBook Pro 13インチ(2017・タッチバーなし)の外観を見ていきます。
MacBook ProはMacBookのようなエッジデザインではありませんが、2015年モデルよりも小型化されてMacBook Airよりも小さくなっているのが特徴となっています。
ただし、コンパクトなのに詰まっているのか重量感は結構あるのでモバイル性能を重視するなら12インチMacBookの方がオススメなのかなと思います。
感圧式のトラックパッドは巨大で、これだけ大きくてもキーボード操作をしている時に手でトラックパッドに触れても誤動作がないのはmacOSの凄いところです。
第2世代のバタフライ構造のキーボードが引き続き採用され薄いのにタイピング感は抜群。
バタフライ構造のキーボードは好き嫌いあると思いますが、個人的にはかなり使いやすいキーボードですが、タイピング音は少しウルサイと感じるかもしれません。
ちなみに、MacBook Pro 13インチ(2018)は第3世代のバタフライ構造のキーボードに、MacBook Pro 16インチは新しいシザー構造のキーボードを採用しています。
本体右側に3.5mmヘッドフォンジャックが搭載されています。Touc Bar搭載モデルならここにUSB-C/Thunderbolt 3ポートが2つ搭載されています。
本体左側にUSB-C/Thunderbolt 3ポートが2つ搭載されています。
2016年モデルでも指摘されていましたがUSB-C/Thunderbolt 3ポートの間隔をもう少し開けて欲しかったですね。
というのも、この間隔だと少し大きめなアクセサリを挿すと隣のポートが使えなくなる問題が出てくるんですよね。ただでさえ少ないポート数なのに勿体無いですよね。
左が2017年モデル、右が2016年モデルです。
ということで、外観は全く同じでした。
堅実なスペックアップをしたMacBook Pro 13インチ(2017)
MacBook Pro 13インチ(2017)の見た目は2016年モデルと全く同じですが基本性能は堅実に向上しています。
少しでもパフォーマンスを重視したいという方は2016年モデルを売却して2017年モデルに乗り換えるのもアリだと思います。早ければ早いほど高く売れるわけですし。
また、2015年モデル以前のMacBook Proを使っているなら2017年モデルに乗り換える選ぶメリットはたくさんあるでしょう。
- CPU・GPU・RAM・SSDの性能が大幅に向上し作業効率アップ
- 同じ13インチのディスプレイだが本体サイズが小型化
- 広色域(P3)と500ニトの輝度に対応したRetinaディスプレイ
- 上位モデルならTouch Barを使える
- USB-Cケーブル1本で4Kモニターへの出力と充電ができる
MacBook Pro 13インチは16GBのRAMに増設すればメイン機としての使用も十分に耐えることができる性能なので、個人的にノート型のMacを買うなら13インチのMacBook Proがバランスの取れた万能マシンだと思っています。
→ MacBookの比較はこちら
→ MacBookのメモリ、MacBookのストレージについて
なお、Mac整備済製品なら通常価格よりもかなり安くMacBookやMacBook Proを購入することができるので、買うことを検討している方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
MacBookのレビューはこちら
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