MacBook Pro 14インチは2021年に新しく追加されたモデルですが、2023年2月にSoCにM2 ProまたはM2 Maxを搭載したMacBook Pro 14インチが発売しました。
MacBook Pro 14インチ(2023)の基本スタイルはM1 Proを搭載したモデルと同じですがSoCがM2世代に進化し性能、電力効率が向上したブラッシュアップしたモデルです。
やっぱりね、120Hzのリフレッシュレートに対応してるのは画面が見やすいです。ぬるぬるスクロール動きますし作業がしやすく処理が速いので作業効率が向上します。
この記事ではMacBook Pro 14インチ(M2 Pro・10コアCPU・16GPU・16GBメモリ・512GBストレージ)のデザイン、サイズ、性能をレビューし、実際に使ってどうかメリット、デメリットも書いています。
従来モデルのM1 Proとの違いも比較しているのでどっちを買おうか迷ってる方も参考にしてみてください。
- 14.2インチ大画面で作業効率がいい
- ミニLEDバックライトで画面が美しい
- 120Hzリフレッシュレートで表示が滑らか
- 高性能なM2 Proであらゆる作業が快適に
- 4K60fps動画編集も快適にできる
- 高性能なのに電池持ちがとても良い
- 外部ディスプレイを2枚出力もできる
- 筐体右側にUSB-Cポートがある
- SDカード(UHS-Ⅱ)が使える
- 使い勝手はM1 Proモデルと同じ
- 筐体サイズが大きくて重め
- ストレージ速度が低下した(512GB)
- 動画書き出し速度が低下した(FCP)
- M2よりも電池が持たない
MacBook Pro 14インチ(M2 Pro)は288,800円〜で最小構成でも十分快適に使える性能で多くの方は吊るし標準モデルで問題ありません。
なお、現在はM3 Proモデルが発売となってM3 MacBook Pro 14インチも選べるようになりました。
この記事の目次
MacBook Pro 14インチ(2023)の特徴
- 14.2インチ Liquid Retina XDRディスプレイ
- 解像度:3,024 × 1,964ピクセル
- SoC:M2 Pro(10CPU + 16 / 19GPU)
- メインメモリ:16 / 32 / 64 / 96GB
- ストレージ:512GB〜8TB
- 生体認証:指紋認証(Touch ID)
- キーボード:フルハイトファンクションキー付き
- ポート:MagSafe 3、USB-C(Thunderbolt 4)× 3、HDMI、SDカード、3.5mmヘッドフォンジャック
- 色:シルバー、スペースグレイ
- サイズ:312.6 × 22.12 × 15.5 mm、1.6kg
- 端末価格:288,800円〜
- 発売日:2023年2月3日
MacBook Pro 14インチは14.2インチのミリLEDバックライトを内蔵し120Hzのリフレッシュレートに対応したLiquid Retina XDRディスプレイを搭載したハイエンドモデルです。
SoCもより処理性能が向上したM2 ProまたはM2 Maxを搭載しメモリも最大96GB(M2 Max)まで拡張できる最強モバイルノートパソコンです。
正直、ここまでの性能を必要となる場面はないのでメモリ16GB、ストレージ512GBでも十分快適で4K動画編集も普通にこなせますし吊るしモデルでも問題ないなーといった感じです。
もちろん、より快適に使いたいならメモリ32GB、ストレージ1TBにカスタマイズすることでメインマシンとし数年間は快適に使うことができる最強のMacBook Proとなりえるでしょう。
MacBook Pro 14インチはSDカードスロットを搭載しているので、カメラで撮影した写真や動画データをそのまま取り込むこともできるのでプロの現場でもしっかり使えるスペックとなっています。
何気に本体右側にUSB-CポートとHDMIポートがあるのも取り回しがしやすくて使いやすいですよね。
MacBook Pro 14(2023)レビュー:外観
パッケージと付属品
MacBook Pro 14インチのパッケージは白をベースにシンプルな無駄のないいつものスタイルとなっています。
そこそこ重量のある端末なのでパッケージの壁は肉厚でしっかりしています。
本体下に「Designed by Apple in California」の箱(説明書)、Appleのロゴシール、Apple 67W USB-C電源アダプタ、USB-C – MagSafe 3ケーブルが入ってます。
電源アダプタは標準モデルは67Wタイプが同梱しますが、+2,880円で96Wタイプを選ぶことができて、一つ上のモデルにすることで標準で96Wタイプが同梱します。
USB-C – MagSafe 3ケーブルは編み込みタイプのプレミア感のあるモノとなっていて、M1 Proモデルは本体カラーがスペースグレイでも端子部分がシルバーでしたが、M2 Proは端子部分もスペースグレイに塗装されています。
ケーブルの色も少しグレイが入っていて統一感が出ていい感じです。USB-Cの端子部分はホワイトのままですが、Apple 67W USB-C電源アダプタが白なので問題なしです。
本体デザインは従来モデルと同じ
MacBook Pro 14インチ(M2 Pro)の本体デザインは従来モデルのMacBook Pro 14インチ(M1 Pro)と同じでアルミ素材のユニボディスタイルを採用しています。
形状として丸みを帯びたデザインでMacBook Air(M2)をそのまま大きくしたかのようなスタイルとなっています。
本体サイズは33.26 × 22.12 × 1.55 cm、重量がM2 Proが1.6 kg、M2 Maxが1.63 kgと少しだけ重くなっています。MacBook Air(M2)と比べると本体が分厚くなってるのは明確ですね。
MacBook Pro 14インチのキーボードはシザー構造のMagic Keyboardを採用し、部分がキー部分だけでなく土台部分も黒く塗装されて引き締まった感じとなっています。
キーピッチは19mm(実測)のフルサイズキーボードで余裕のあるタイピングができて、キーストロークは1mm(実測)でしっかり跳ね返りを得ることができる安定感のあるキーボードとなっています。
バックライトも内蔵していて、キーの隙間は少なくて光漏れは少なめのバックライトキーとなっています。
夜間、電気を消しながらもしっかり作業ができる環境を手に入れることができます。
本体裏は「MacBook Pro」のロゴが刻印された裏蓋がありそれなりに高さのあるゴム足により安定感があって本体左右下に排気口が配置しています。
また、ヒンジ部分にも排気口があって内蔵ファンにより左右から空気をを取り入れてM2 Pro、M2 Maxの熱をヒンジ部分から効率的に排気しています。
M2 Proは電力効率に優れたSoCなので日常的な作業においてはファンはほとんど回らずとても静かで、動画書き出しで負荷のかかる状況でも少しファンが回る程度でとても静かに作業できるのが素晴らしいところです。
拡張性の高い外部ポート
MacBook Pro 14インチ(2023)の外部ポートは(2021)と同じ仕様となっていて、本体左側にMagSafe 3、USB-C(Thunderbolt 4)×2、3.5mmヘッドフォンジャックを搭載しています。
MagSafe 3の電源コネクタを採用してるのでUSB-Cの数を減らすことなく給電可能で、マグネットタイプなのでケーブルを足に引っ掛けても端子が外れるので安心して使うことができます。
本体右側はSDカードスロット、USB-C(Thunderbolt 4)、HDMIポートを搭載しています。
SDカードスロットはUHS-II(SDXC)に対応し高速タイプのSDカードも200MB/s前後でデータ転送が可能です。HDMIも使えるのでUSB-Cに対応していない外部ディスプレイに出力も可能です。
MacBookシリーズでSDカードを使えるのは14インチ、16インチのどちらかだけなので、カメラで写真撮影してそのままカードを入れて画像処理できるので写真や動画を扱うことが多いならん便利です。
MacBook Pro 14(2023)レビュー:性能
MacBook Pro 14(M2 Pro)スペック
Macbook Pro 14インチ(2023)はAppleシリコンのMシリーズ第2世代となるM2 Proを搭載しています。
第2世代の5nmプロセスで製造されたSoCでCPUコア、GPUコア、Neural Engineのベース性能が向上しています。
SoC | M2 Pro | M2 | M1 Pro |
---|---|---|---|
CPU | 高性能6 + 効率4 高性能8 + 効率4 |
高性能4 + 効率4 | 高性能6 + 効率2 高性能8 + 効率2 |
GPU | 16 / 19コア | 8コア | 14 / 16コア |
Neural Engine | 16コア(15.6兆回/秒) | 16コア(11兆回/秒) | |
RAM | 16・32GB 200GB/s |
8・16・24GB 100GB/s |
16・32GB 200GB/s |
メディアエンジン | ハードウェアアクセラレーテッドH.264、HEVC、ProRes、ProRes RAW、ビデオデコードエンジン、ビデオエンコードエンジン、ProResエンコード/デコードエンジン | ||
プロセス | 5nm(第2世代) | 5nm | |
トランジスタ数 | 400億個 | 200億個 | 337億個 |
さらに、M1 ProのCPUのコア数が8コア(高性能6 + 効率2)からM2 Proは10コア(高性能6 + 効率4)と高効率コアが2つ増えたことで軽作業時の電力効率も向上しています。
性能もM1 ProよりもCPUパフォーマンスが最大20%、GPUが30%向上してるので、標準の一番安いモデルでも十分快適に使える処理性能を持ってるといえます。
そもそも、M1 Pro(高性能6コア + 効率2コア)も処理性能は十分高かったので従来モデルを持ってるなら乗り換えるほどではないかもしれません。
CPU、GPUの性能比較
M2 Pro、M1 Proの性能をGeekbench 5で比較してみました。
SoC | M2 Pro | M2 | M1 Pro |
---|---|---|---|
CPU | 10コア | 8コア | 8コア |
GPU | 16コア | 10コア | 14コア |
シングルCPU | 1951 | 1940 | 1748 |
マルチCPU | 12017 | 9004 | 9880 |
GPU metal |
46386 | 29888 | 38650 |
GPU OpenCL |
39464 | 27630 | 33681 |
M1 → M2に新世代のSoCになったことでシングルコアCPUの性能が 1748 → 1940(10%)に向上し軽作業におけるレスポンスが向上するはずです。また、マルチコア数も増えて 9880 → 12017(20%)に向上しています。
これはM1 Maxの最小構成モデルと近いスコアとなっているのでM2 Proのベースが進化したメリットは大きいのかもしれません。
また、グラフィック性能もGPUコアの性能向上とコア数が増えたことで20%ほど向上しているので、グラフィックの処理が多いアプリをより軽く扱うことができるでしょう。
メモリの性能比較
M2 Pro、M1 ProはSoCにパッケージングされたユニファイドメモリを採用し高速タイプのLPDDR5を採用しどちらも最大200GB/sの帯域を持っています。
メモリの速度を計測してみました。
SoC | M2 Pro | M2 | M1 Pro |
---|---|---|---|
メモリ | 16 / 32GB | 8 / 16GB / 24GB | 16 / 32GB |
規格 | LPDDR5:200 Gbps | LPDDR5:100 Gbps | LPDDR5:200 Gbps |
SEQ1MT8 | 112 GB/s 122 GB/s |
64.6 GB/s 66.7 GB/s |
118.7 GB/s 123.7 GB/s |
SEQ1MT1 | 57.53 GB/s 62.2 GB/s |
62.2 GB/s 67.2 GB/s |
59.3 GB/s 60.6 GB/s |
RND4KT8 | 39.7 GB/s 34.4 GB/s |
32.1 GB/s 29.7 GB/s |
34.4 GB/s 33.9 GB/s |
RND4KT1 | 11.1 GB/s 9.42 GB/s |
12.5 GB/s 9.48 GB/s |
11.4 GB/s 8.7 GB/s |
実測でM2が 65GB/s 、M2 Proは 110GB/s と1.8倍ほどメモリのデータ転送速度が向上していますが、M1 Proと同じLPDDR5なのでM1 ProからM2 Proによるメモリ速度の違いはありません。
高帯域幅ユニファイドメモリを中心にCPU、GPUのデータをやり取りしてるので負荷のかかるプロ向けのアプリを同時起動してもスムーズに動作させることができます。
ストレージの性能比較
MacBook Pro 14インチのストレージはプロ向けの高性能なSSDを採用しているので、アプリの起動、データの保存は以前のIntel時代のMacとは比べ物にならないくらい高速化しています。
ストレージの性能をM2 Pro、M1 Proで比較してみました。
ただし、M1 Proの512GBは(256GB×2)の2チップ構成だったのに対してM2 Proは(512GB×1)の1チップになって接続数が減少しデータ転送速度が低下しています。
SoC | M2 Pro | M2 | M1 Pro |
---|---|---|---|
容量 | 512 GB | 512GB | 512GB |
Write | 3280 MB/s | 2483 MB/s | 3688 MB/s |
Read | 2924 MB/s | 2970 MB/s | 5224 MB/s |
M2の256GBモデルも同じようにNAND1チップ構成になって速度が低下しましたが、M2 Proの512GBもまさかの1チップ構成になってしまいました。
エントリー向けのMacBook Air(M2)なら「まあ、いいか…」ってなりますがプロ向けのMacBook Pro 14インチ、16インチでストレージ性能低下は少し痛いですね。
ただ、512GBの最小容量でも 3,000MB/s 前後の書き込み、読み込み速度があるので普通に使っていて体感で差を感じることはないかなーって感じです。
MacBook Pro 14インチ(2023)メリット
14.2インチの大画面で作業効率が良い
MacBook Pro 14インチは14.2インチ(3,024 × 1,964ピクセル)のLiquid Retina XDRディスプレイを搭載し、MacBook Air(M2)の13.6インチよりワンサイズ大きい画面で作業可能です。
デフォルト解像度の表示領域はこれくらいです。
一つのアプリを起動しつつウィンドウを重ねながら切り替えて使える広さとなっていてSplit Viewやウィンドウを小さく表示させることで並べて作業も可能です。
スペースを拡大にするとこれくらいの表示領域となります。
文字は小さくなりますが、解像度が(3,024 × 1,964ピクセル)と高いので文字は滑らかで視認性は良好です。14.2インチの画面サイズでマルチタスクで作業するならおすすめの設定です。
美しいディスプレイ性能で画面が見やすい
MacBook Pro 14インチは10億色対応の広色域(P3)に対応し色鮮やかな表現が可能な高品質なLiquid Retina XDRディスプレイはを採用しています。Ma
さらに、最大120Hzの可変式リフレッシュレートのPro Motionテクノロジーに対応しスクロールした時はMission Controlでウィンドウを動かすとぬるぬる動くので操作していて気持ち良いです。
これ大事です。
ただ単に作業するだけでなく触っていて快適に使えることはモチベーションを上げることができる重要なポイントとなってきます。
出来ることはMacBook Airと同じですが、操作性はMacBook Pro 14インチの方が数段上なのでワンランク上の効率を求めるならおすすめです。
(なお、ProMotionテクノロジーはM1 Proモデルも対応してるので1世代前のMacBook Pro 14インチを整備済製品で買うのも全然アリです。 )
高性能なM2 Proであらゆる作業が快適に
MacBook Pro 14インチのSoC(システムオンチップ)はM2 Proを搭載し、上位モデルはさらに高性能なM2 Maxを選べます。
標準モデルでもメモリ16GBと十分使える容量を持ってるのでカスタマイズせずに吊るしモデルをそのまま買って使っても多くの方は問題ない性能を持っています。
Final Cut Proで4K60fpsの動画書き出しをしながらIllustratorでサムネイルを制作し、Photoshopで画像処理をしても普通に作業が可能です。
さすがに動画書き出ししながら作業するとメモリ16GBだとメモリプレッシャーが黄色くなって負荷がかかった状態ですが、とくにモタつくことなく作業できるんですよね。
もちろん、メモリ32GBにした方がより快適に作業可能で動画書き出し時間も速くなりますが、(マルチタスクしない場合はそんな変わらない)個人的には16GBあれば十分。これが、CPU、GPU、メモリが組み込まれたSoCシステムの凄いところかもしれません。
高性能なのに電池持ちがとても良い
高性能なSoCを搭載してると電池持ちが気になるところですが、M2 Proは高効率コアが2つから4つに増えたことで分散して処理できるようになってバッテリーライフが少し向上しています。
YouTube視聴時間
例えば、MacBook Pro 14インチ(M2 Pro)と(M1 Pro)でSafariでYouTubeを同じ条件(画面輝度50%、音量6)で視聴してみたところ…
MacBook Pro | 14インチ(2023) | 14インチ(2021) |
---|---|---|
SoC | M2 Pro | M1 Pro |
CPU | 10コア(高性能6 + 効率4) | 8コア(高性能6 + 効率2) |
GPU | 16コア | 14コア |
バッテリー | 70.0Wh(100%) | 70.0Wh(91%) |
0分 | 100% | 100% |
1時間 | 96%:4%消費 | 92%:8%消費 |
2時間 | 88%:8%消費 | 81%:11%消費 |
3時間 | 78%:10%消費 | 69%:12%消費 |
4時間 | 67%:9%消費 | 59%:10%消費 |
5時間 | 58%:9%消費 | 48%:11%消費 |
合計 | 42%消費 | 52%消費 |
M1 Proはバッテリー寿命が91%に劣化してるので単純比較はできませんがM2 Proの方がYouTubeの再生による電池の減りは抑えられています。
CPU、GPUの使用率を比較するとM2 Proは電力効率の良い高効率4コアに上手く仕事を振り分けて出来るだけ電力を使う高性能コアを使わないようになっています。
また、GPUの使用率も半分くらいに抑えられているのでバッテリー容量が同じでもM2 Proの方が長くYouTubeを視聴できるのでしょう。
動画編集時間(4K60fps)
Final Cut Proで4K60fps動画編集をどれくらいできるのかM2 ProのMacBook Pro 14インチで試したところ、1時間に20〜25%ほど電池が減っていき3時間30分前後でバッテリーが切れました。
これはM1 Proモデルとほぼ同じ電池減りなので動画編集時のバッテリー減りはM2 Proになっても大きく伸びることはないようです。
動画編集中にプレビュー再生をし続けた時のCPU、GPUの使用率をM2 ProとM1 Proで比較しました。
GPU使用率は明らかにM2 Proの方が少なく余裕あります。CPU使用率は高効率コアに上手く分散してますが高性能コアもある程度使用してるので電池持ちは変わらないのかもしれません。
動画書き出し(Final Cut Pro)
Final Cut Proで4K60fpsの15分の動画をH.246(処理性能優先)で書き出しして電池消費量を計測しました。
- M2 Pro:72% → 65%:7%消費
- M1 Pro:70% → 61%:9%消費
M1 Proはバッテリー劣化してるので単純比較はできないですが、わずかにM2 Proの方が電池減りは抑えられていました。まあ、ほぼ同じですかね?
ただ、CPU使用率、GPU使用率はM2 Proの方が少ないです。
なので、電池持ちはM2 Proの方が良くなってる可能性はあるのかもしれません。(といっても、1〜2%の差ですけど)
軽作業(ブログ、画像処理)など
画面の明るさは50%にして、Safariでブログ記事を作成したり、Illustrator、Photoshopでブログ用の画像を編集する一般的な使い方で使ってみました。
全て購入して2日後くらいに計測してるのでバッテリー劣化はありません。
MacBook Pro | 14インチ(M2 Pro) | 14インチ(M1 Pro) | Air(M2) |
---|---|---|---|
バッテリー容量 | 70.0Wh | 70.0Wh | 52.6Wh |
0分 | 100% | 100% | 100% |
0.5時間 | 90% | 96% | 100% |
1時間 | 85% | 91% | 99% |
1.5時間 | 80% | 87% | 94% |
2時間 | 74% | 82% | 91% |
3時間 | 64% | 76% | 82% |
4時間 | 53% | 72% | 72% |
5時間 | 41% | 52% | 63% |
6時間 | 30% | 41% | 55% |
7時間 | 19% | 36% | 45% |
8時間 | 9% | 25% | 36% |
9時間 | 2% | 16% | 30% |
10時間 | 0% | 6% | 22% |
11時間 | 0% | 0% | 14% |
12時間 | 0% | 0% | 6% |
13時間 | 0% | 0% | 0% |
なんと。M2 Proは9時間くらいでバッテリーが切れたのに対してM1 Proは10時間は持ちました。MacBook Air(M2)は12時間は持ちます。すごい。
やはり、M2 Proは高効率コアが4つになって物理的に8コアから10コアになったことで軽作業はバッテリー効率は悪くなってしまったのかもしれません。
動作自体はM1 ProよりもM2 Proの方が高効率コアが4つになったことで機敏なのかもしれませんが、体感で分かるほどの差ではありません。
外部ディスプレイも2枚出力できる
MacBook Pro 14インチはHDMIポートを搭載してるので、USB-C(Thunderbolt)とデュアルで画面出力が可能となっています。(USB-C ×2の出力も可能です。)
MacBook Pro 14インチの画面と合わせて最大3つの画面を同時に使えるのでトリプルモニター環境を作ることができます。(1枚だけ14.2インチですが)
画面の配置も細かく調整できるのがmacOSのいいところです。
なお、M2 Proは外部ディスプレイを3台出力できないので同じ画面サイズでトリプルモニター仕様にしたい場合はM2 Maxを選ぶことになります。
筐体右側にUSB-Cポートがある
MacBook Pro 14インチは本体右側にもUSB-Cポートを搭載していますがコレが意外と便利です。
MacBook Air、MacBook Pro 13インチは本体右側にUSB-Cポートがなくて周辺機器や電源アダプタの取り回しが難しいことありますが、14インチなら柔軟性があって使いやすいメリットがあります。
SDカード(UHS-II)を使って画像取り込める
さらに、SDカードスロットを搭載してるので写真撮影してすぐに画像データを取り込めるのがめちゃ便利です。
当たり前のような機能ですが、その当たり前がMacBook AirやMac miniではないのでSDカードスロットに対応してるMacBook Pro 14インチは神となるです。
6スピーカーシステムの音質が良い
MacBook Pro 14インチ(M2 Pro)は6スピーカーシステムを搭載しています。4つのフォースキャンセリングウーファーとツイーターによってモバイルノートとは思えないくらい低音から高音までしっかり音が鳴ります。
そこまでコダワリがないなら内蔵スピーカーのみで音楽、映画視聴をしても全くもって問題ないレベルです。(音質はM1 Proモデルと同じです。)
空間オーディオにも対応してるのでApple Musicのドルビーアトモス対応楽曲なら広がりある臨場感溢れる音楽を楽しめます。
MacBook Pro 14インチ(2023)デメリット
使い勝手はM1 Proと同じで変わり映えしない
MacBook Pro 14インチ(M2 Pro)は確かに性能が向上してるのですが、使い勝手としては2021年モデルのM1 Proと同じです。
とくに見た目が全く同じなので、内緒で入れ替えられても気付かないくらい違いがありません。
筐体サイズが大きめで重め
MacBook Pro 14インチは画面サイズが大きいだけでなくバッテリー容量も多めなこともあって筐体サイズが大きめのモバイルノートMacなので、持ち運びできますが意外と重いです。
片手で持てますが手がしんどいので片手で持って作業する(ことはないけど、たまにMacBook Airとか片手でもって使ったりしますよね?)には少しツラいですね。
ただ、MacBook Pro 14インチは性能を重視したモデルなのでコレでいいと思います。リュックの中に入れて持ち運べば重いですが外でもデスクトップMacと同じスペックで作業できますし大きなメリットではないでしょうか。
ストレージ速度が低下した(512GB)
MacBook Pro 14インチ(M2 Pro)の512GBモデルはNANDチップが1構成になったことでSSD性能がM1 Proよりも低下しています。
ただ、55GBのデータを外付けSSD → 内蔵ストレージへの移動は速度はあまり変わりません。
これは1チップ構成になってもWrite(書き込み)速度はほぼ同じだからなんですね。
ただ、Read(読み込み)速度が5000MB/sから3500MB/sになったので内蔵ストレージ → 外付けSSDへの移動は少し時間がかかりました。
といっても、そこまで大きな差がなかったので1チップになった512GBでも影響は少ないのかもしれません。
動画書き出し速度が遅くなった(FCP)
M2 ProになったことでFinal Cut Proの動画書き出し速度上がってるよね?って普通は思いますよね。
なんと、動画書き出し速度が遅くなりました。
4K 60fps 15分の動画をH.246(処理速度優先)で書き出したところM1 Proは17分30秒だったのに対して、M2 Proは18分36秒でした。
なぜ…。
CPU、GPUの使用率を確認してみます。
M2 Proはコア数が増えたことで各コアに上手く分散して処理してるのに対して、M1 Proは高性能コアをガッツリ使って処理してるみたいですね。
もっと本気出せはM2 Proの方が速くなりそうな感じはしますが、現時点ではM1 Proの方が動画書き出し速度が速い結果となっています。今後のアップデートで速度が改善することに期待したいところです。
追記:最新のmacOS 16.5、Final Cut Pro 16.6.6で同じ動画を書き出ししたところ書き出し速度が向上しています。
- H.264:18分36秒 → 18分02秒(34秒速くなった)
- HEVC 8ビット:17分35秒
- HEVC 10ビット:17分35秒
H.264の書き出し時間が18分36秒から18分2秒に34秒改善しています。ちなみに、HEVC(H.265)の書き出しだと17分35秒と30秒ほど速く書き出しが可能となっています。
MacBook Pro 14インチ レビュー:まとめ
MacBook Pro 14インチ(M2 Pro)をレビューしてきました。最後にMacBook Pro 14インチ(2023)がどんな人におすすめかまとめます。
MacBook Pro 14インチ(2023)おすすめな人は
MacBook Pro 14インチはサブ機なしで1台で運用したい方向けで自宅、職場でガチで作業しつつ、外に持ち出してもガチで作業ができるのでシンプルな作業環境を手に位入れることができます。
- 1台で最強の作業環境を手にしたい
- 120Hzリフレッシュレートで快適に操作したい
- SDカードでデータを取り込むことが多い
- 動画書き出ししながら快適に作業したい
- 外部ディスプレイ2枚接続したい
M2 ProのMacBook Pro 14インチがあれば何でもできます。
4K 60fpsの動画編集しながらIllustrator、Photoshopで同時に作業しても問題ないくらい快適に動作するので、クリエイティブなことをするならM2 Proモデルはいいですね。
ほぼ困ることはないはないです。M2 Maxだとさらに性能が上がりますが、果たしてそこまで性能が必要なのか。288,800円なら30万円以下の一括償却もできるのでビジネスで使うにも丁度いい価格です。
また、M2 Proなら最大2枚の外部モニターの接続ができるのでMacBook Pro 14インチを含めてトリプルモニター環境を作ることが可能です。M2 Maxなら最大3枚なので夢広がります。
MacBook Pro 14インチ(2021)おすすめな人は
MacBook Pro 14インチはM1 Proを搭載した2021年モデルがMac整備済製品で販売していて、M2 Proが288,800円なのに対してM1 Pro整備済は201,800円と87,000円も安く買えます。
たしかに性能はM1 ProよりもM2 Proの方がいいですが、大きな差があるとはいえないので多くの方は型落ちのMacBook Pro 14インチを選んで問題ないようにも感じます。
→ MacBook Pro 14インチ(M1 Pro)を詳しく見る
→ 67W、96W 電源アダプタの比較はこちら
→ MacBookの比較はこちら
→ MacBook・iPad どっちがいい?
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